JPS6111233Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6111233Y2 JPS6111233Y2 JP1981086670U JP8667081U JPS6111233Y2 JP S6111233 Y2 JPS6111233 Y2 JP S6111233Y2 JP 1981086670 U JP1981086670 U JP 1981086670U JP 8667081 U JP8667081 U JP 8667081U JP S6111233 Y2 JPS6111233 Y2 JP S6111233Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slits
- cross
- shape
- spinning
- spinneret
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
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Landscapes
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Description
本考案は、改善された性質を有する異形断面合
成繊維糸条を溶融紡糸するための口金に関するも
のである。 本考案の目的は絹状の光沢とふくらみを有し、
ドライタツチでシヤリ感とを特長とする異形断面
合成繊維糸条を容易に紡糸することができる、新
規な口金を提供することにある。 一般に、合成繊維糸条、特に溶解紡糸によつて
得られた合成繊維糸条は、ロウ状感があり、天然
繊維に比較して手触りが悪く、ぬめり感があり、
光沢も少なく、織物、編物にした場合、天然の絹
製品に比較して劣つたものが得られるという欠点
がある。このような欠点を解消するために糸状の
断面形状を円形以外の異形断面形状とする方法が
行なわれ、そのための紡糸口金も種々提案されて
いる。しかしながら、従来の紡糸口金で得られる
繊維は絹のもつ特有の光沢、ふくらみ、張り、腰
等の特性をある程度出せるようになつたが、これ
らは絹の有する優れた特長の一部にすぎず、シヤ
リ感、ドライタツチ、きしみ（絹鳴り）、気心持
等の柞蚕絹特有の特性は未だ未開拓な状態といえ
る。このような柞蚕絹の有する特長を得んがため
に、例えばPETの場合、原料の中に第３成分を
微量添加し、アルカリ処理によつて繊維表層に混
在する第３成分を放出して繊維の表面にミクログ
ループを発現させることでドライ感を付与する方
法がある。本考案者はこのような方法によつて得
られる繊維と同時にその断面形態について種々検
討を重ねた結果、特殊なスリツト形状からなる紡
糸孔を有する紡糸口金を使用することによつて、
前記特徴を十分に発現する繊維を安定して得るこ
とが可能となることを見い出し、本考案に至つた
のである。 すなわち、本考案は八字形に配したスリツト１
０，２０からなる紡糸孔を有する紡糸口金におい
て、スリツト１０，２０がその長手方向の中心線
を挾んで頂部に相互に直交する二叉状のスリツト
１２，１３，２２，２３と、底部に外方に突出す
る小突起状のスリツト１４，２４を有して八字形
に配設してなる紡糸孔を有することを特徴とする
ものである。 以下、本考案を図面によつて説明する。 第１図は本考案の具体例を示す紡糸孔の平面図
である。図において、１０，２０はそれぞれ八字
形状に構成したスリツトで、Ａ−Ａ線に対し称的
に配されている。各スリツト１０，２０はその長
手方向の中心線１１，２１を挾んで相互に直交す
る二叉状のスリツト１２，１３，２２，２３を頂
部に有し、又、底部には外方側に突出する小突起
状のスリツト１４，２４を有している。スリツト
１２，２２は相互に対面する内方側に水平に突出
し、その先端部１２′，２２′は半円状に形成され
ている。スリツト１３，２３はスリツト１２，２
２と直交するように直立し、かつ先端部１３′，
２３′は半円状に形成されており、又、基点Ｂか
らの突出長はスリツト１２，２２よりやや長くす
るのが好ましいが、等しくても或は逆にやや短く
してもよい。スリツト１４，２４は中心線１１，
２１より外方側に小間隔離れた点Ｃを中心とし、
スリツト１０，２０の巾ｄの1/2より大きい半径
ｒで形成された円形状の突起からなる。 各スリツトの方法や間隔は紡糸すべきポリマー
の種類、紡糸条件、紡出糸のデニール等によつて
適宜選定すべきであるが、一般に後述する先欠け
ブーメラン状断面の繊維を安定して得るためには
スリツト１０，２０の基準長ｌ（点Ｂ〜Ｃ間）と
巾ｄとの比l/dが3.0〜4.0、底部巾ｈと巾ｄとの比
h/dが1.5〜2.0（通常底部巾ｈ＝2rとする）、スリ
ツト１０，２０の開口角度αは90゜〜100゜にす
るのが好ましい。尚、スリツト１０，２０の巾ｄ
は紡糸条件等によつて異なるが、通常0.06〜0.1
mmとされるが、この巾ｄが大きいと吐出溶融ポリ
マーの脈動或はベンデングを生じ易くなるので、
適用範囲の中で出来るだけ狭くするのが好まし
い。 このような紡糸孔を有する紡糸口金を用いて紡
糸を行なうと第２図に示すような断面形状を有す
る繊維が安定して得られる。この繊維はいわゆる
ブーメラン状でその中央部が凹状に形成された先
欠けブーメラン状となるもので、従来の繊維に比
し柞蚕調シルキー素材として優れたものである。 ここでこのような断面形状の繊維を特に安定し
て得るには、頂部のスリツト１２，２２の先端部
１２′と２２′との間隙ｍを0.04〜0.08mmとするの
が好ましく、間隙ｍが0.08mmを越えると密着不良
を生り易く、２つに分離するものが増え、0.04mm
以下となると逆に先欠け状をなさなくなつて風合
（ふくらみ）を著しく損う傾向が強くなる。 又、底部のスリツト１４，２４は外方側（外角
側）に突出することが必要であり、内方側（開口
角度α側）に突出すると、この突出部が密着し、
中空円形断面糸が生じ易くなり、安定した糸断面
が得られなくなる。このように外方側にスリツト
１４，２４を形成した際、スリツト１０と２０と
の間の開口角度αは前述の如く通常90〜100゜に
されるが、この場合には糸断面の開口角度αが
130〜140゜の安定した断面形状糸が得られる。 本考案はこのような紡糸孔を通常数十個配した
紡糸口金を使用するものであるが、かかる紡糸口
金によつて前記の如き先欠けブーメラン状の特殊
断面を有する、柞蚕調シルキー素材として高級衣
料用に価値の大きい、繊維を連続的に安定して得
ることが可能となる。 実施例 極限粘度0.65（オルトクロールフエノール中で
測定）のポリエチレンテレフタレート（アルキル
スルホン酸ソーダを0.8wt％を含む）を常法によ
り溶融紡糸し、1400ｍ／分で捲取つた後、得られ
た未延伸糸を延伸倍率2.933倍、加熱温度85℃で
延伸し、スリツトヒータ温度180℃で熱セツトし
て800ｍ／分で捲取つた。この際に使用した紡糸
孔の形状、得られた糸断面形状（延伸処理後のも
の）とその断面安定性、シヤリ感等を調べたその
結果を第１表に示す。
成繊維糸条を溶融紡糸するための口金に関するも
のである。 本考案の目的は絹状の光沢とふくらみを有し、
ドライタツチでシヤリ感とを特長とする異形断面
合成繊維糸条を容易に紡糸することができる、新
規な口金を提供することにある。 一般に、合成繊維糸条、特に溶解紡糸によつて
得られた合成繊維糸条は、ロウ状感があり、天然
繊維に比較して手触りが悪く、ぬめり感があり、
光沢も少なく、織物、編物にした場合、天然の絹
製品に比較して劣つたものが得られるという欠点
がある。このような欠点を解消するために糸状の
断面形状を円形以外の異形断面形状とする方法が
行なわれ、そのための紡糸口金も種々提案されて
いる。しかしながら、従来の紡糸口金で得られる
繊維は絹のもつ特有の光沢、ふくらみ、張り、腰
等の特性をある程度出せるようになつたが、これ
らは絹の有する優れた特長の一部にすぎず、シヤ
リ感、ドライタツチ、きしみ（絹鳴り）、気心持
等の柞蚕絹特有の特性は未だ未開拓な状態といえ
る。このような柞蚕絹の有する特長を得んがため
に、例えばPETの場合、原料の中に第３成分を
微量添加し、アルカリ処理によつて繊維表層に混
在する第３成分を放出して繊維の表面にミクログ
ループを発現させることでドライ感を付与する方
法がある。本考案者はこのような方法によつて得
られる繊維と同時にその断面形態について種々検
討を重ねた結果、特殊なスリツト形状からなる紡
糸孔を有する紡糸口金を使用することによつて、
前記特徴を十分に発現する繊維を安定して得るこ
とが可能となることを見い出し、本考案に至つた
のである。 すなわち、本考案は八字形に配したスリツト１
０，２０からなる紡糸孔を有する紡糸口金におい
て、スリツト１０，２０がその長手方向の中心線
を挾んで頂部に相互に直交する二叉状のスリツト
１２，１３，２２，２３と、底部に外方に突出す
る小突起状のスリツト１４，２４を有して八字形
に配設してなる紡糸孔を有することを特徴とする
ものである。 以下、本考案を図面によつて説明する。 第１図は本考案の具体例を示す紡糸孔の平面図
である。図において、１０，２０はそれぞれ八字
形状に構成したスリツトで、Ａ−Ａ線に対し称的
に配されている。各スリツト１０，２０はその長
手方向の中心線１１，２１を挾んで相互に直交す
る二叉状のスリツト１２，１３，２２，２３を頂
部に有し、又、底部には外方側に突出する小突起
状のスリツト１４，２４を有している。スリツト
１２，２２は相互に対面する内方側に水平に突出
し、その先端部１２′，２２′は半円状に形成され
ている。スリツト１３，２３はスリツト１２，２
２と直交するように直立し、かつ先端部１３′，
２３′は半円状に形成されており、又、基点Ｂか
らの突出長はスリツト１２，２２よりやや長くす
るのが好ましいが、等しくても或は逆にやや短く
してもよい。スリツト１４，２４は中心線１１，
２１より外方側に小間隔離れた点Ｃを中心とし、
スリツト１０，２０の巾ｄの1/2より大きい半径
ｒで形成された円形状の突起からなる。 各スリツトの方法や間隔は紡糸すべきポリマー
の種類、紡糸条件、紡出糸のデニール等によつて
適宜選定すべきであるが、一般に後述する先欠け
ブーメラン状断面の繊維を安定して得るためには
スリツト１０，２０の基準長ｌ（点Ｂ〜Ｃ間）と
巾ｄとの比l/dが3.0〜4.0、底部巾ｈと巾ｄとの比
h/dが1.5〜2.0（通常底部巾ｈ＝2rとする）、スリ
ツト１０，２０の開口角度αは90゜〜100゜にす
るのが好ましい。尚、スリツト１０，２０の巾ｄ
は紡糸条件等によつて異なるが、通常0.06〜0.1
mmとされるが、この巾ｄが大きいと吐出溶融ポリ
マーの脈動或はベンデングを生じ易くなるので、
適用範囲の中で出来るだけ狭くするのが好まし
い。 このような紡糸孔を有する紡糸口金を用いて紡
糸を行なうと第２図に示すような断面形状を有す
る繊維が安定して得られる。この繊維はいわゆる
ブーメラン状でその中央部が凹状に形成された先
欠けブーメラン状となるもので、従来の繊維に比
し柞蚕調シルキー素材として優れたものである。 ここでこのような断面形状の繊維を特に安定し
て得るには、頂部のスリツト１２，２２の先端部
１２′と２２′との間隙ｍを0.04〜0.08mmとするの
が好ましく、間隙ｍが0.08mmを越えると密着不良
を生り易く、２つに分離するものが増え、0.04mm
以下となると逆に先欠け状をなさなくなつて風合
（ふくらみ）を著しく損う傾向が強くなる。 又、底部のスリツト１４，２４は外方側（外角
側）に突出することが必要であり、内方側（開口
角度α側）に突出すると、この突出部が密着し、
中空円形断面糸が生じ易くなり、安定した糸断面
が得られなくなる。このように外方側にスリツト
１４，２４を形成した際、スリツト１０と２０と
の間の開口角度αは前述の如く通常90〜100゜に
されるが、この場合には糸断面の開口角度αが
130〜140゜の安定した断面形状糸が得られる。 本考案はこのような紡糸孔を通常数十個配した
紡糸口金を使用するものであるが、かかる紡糸口
金によつて前記の如き先欠けブーメラン状の特殊
断面を有する、柞蚕調シルキー素材として高級衣
料用に価値の大きい、繊維を連続的に安定して得
ることが可能となる。 実施例 極限粘度0.65（オルトクロールフエノール中で
測定）のポリエチレンテレフタレート（アルキル
スルホン酸ソーダを0.8wt％を含む）を常法によ
り溶融紡糸し、1400ｍ／分で捲取つた後、得られ
た未延伸糸を延伸倍率2.933倍、加熱温度85℃で
延伸し、スリツトヒータ温度180℃で熱セツトし
て800ｍ／分で捲取つた。この際に使用した紡糸
孔の形状、得られた糸断面形状（延伸処理後のも
の）とその断面安定性、シヤリ感等を調べたその
結果を第１表に示す。
【表】
第１図は本考案の実施例を示す紡糸孔の平面
図、第２図は第１図の紡糸孔で得られた繊維の断
面図である。 １０，２０……スリツト、１２，１３，２２，
２３……二叉状のスリツト、１４，２４……小突
起状のスリツト。
図、第２図は第１図の紡糸孔で得られた繊維の断
面図である。 １０，２０……スリツト、１２，１３，２２，
２３……二叉状のスリツト、１４，２４……小突
起状のスリツト。
Claims (1)
- 八字形に配したスリツト１０，２０からなる紡
糸孔を有する紡糸口金において、スリツト１０，
２０がその長手方向の中心線を挾んで頂部に相互
に直交する二叉状のスリツト１２，１３，２２，
２３と、底部に外方に突出する小突起状のスリツ
ト１４，２４を有して八字形に配設してなる紡糸
孔を有することを特徴とする紡糸口金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1981086670U JPS6111233Y2 (ja) | 1981-06-15 | 1981-06-15 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1981086670U JPS6111233Y2 (ja) | 1981-06-15 | 1981-06-15 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57200567U JPS57200567U (ja) | 1982-12-20 |
| JPS6111233Y2 true JPS6111233Y2 (ja) | 1986-04-09 |
Family
ID=29881877
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1981086670U Expired JPS6111233Y2 (ja) | 1981-06-15 | 1981-06-15 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6111233Y2 (ja) |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS566444A (en) * | 1979-06-28 | 1981-01-23 | Chiyou Lsi Gijutsu Kenkyu Kumiai | Production of semiconductor device |
-
1981
- 1981-06-15 JP JP1981086670U patent/JPS6111233Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS566444A (en) * | 1979-06-28 | 1981-01-23 | Chiyou Lsi Gijutsu Kenkyu Kumiai | Production of semiconductor device |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57200567U (ja) | 1982-12-20 |
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