JPS6110069Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、塩化ビニール管と繊維強化樹脂層と
からなる複合管に関するものである。

従来、此の種の複合管としては、例えば第１図
に示すように、塩化ビニール管１の外周面に繊維
強化樹脂層２を積層した複合管３が提案されてい
る。ところで、塩化ビニール管１の外周面に熱硬
化樹脂（ポリエステルなど）をコーテイングして
繊維強化樹脂層２を積層して場合、この塩化ビニ
ール管１の表面が劣化し、もろくなり、塩化ビニ
ール管１自体に少しの荷重でクラツクが発生する
ことになる。

本考案の目的とするところは、塩化ビニール管
の表面劣化を防止し得る複合管を提案する点にあ
る。

上記、目的を達成するために本考案では、塩化
ビニール管の外周面に、凸部を有するシートを、
その突部を該外周面に喰い込ませて巻装し、この
シートの外周に繊維強化樹脂層を積層している。
かかる構成によると、シートが塩化ビニール管の
表面劣化を防止することになり、また凸部の存在
により塩化ビニール管と繊維強化樹脂層とを強固
に一体化し得る。

以下、本考案の一実施例を第２図〜第４図に基
づいて説明する。先ず、塩化ビニール管１０の外
周面に、凸部１１ａを有するシート１１を、その
凸部１１ａを該外周面に喰い込ませて巻装してい
る。前記シート１１は、金属製（鉄、アルミ、
銅、ステンレスなど）または耐熱性プラスツク製
（ポリプロピレン、ビニロン、ナイロンなど）か
らなる。そして外周面への巻装は、加熱した塩化
ビニール管１０に対して、加熱したシート１１を
締付けるが如く巻装させることにより行なわれ、
その際に熱により、凸部１１ａが外周面に喰い込
むことになる。巻装したシート１１の外周に繊維
強化樹脂層１２を積層している。その際に凸部１
１ａを成形したために生じた凹部１１ｂ内に樹脂
が入り込み、以つて強固な結合を期待し得る。

凸部１１ａとしては、例えば第５図に示すよう
に切り込み式で形成してもよい。

以上述べた本考案における複合管によると、シ
ートによつて塩化ビニール管の表面劣化を防止す
ることができ、また凸部の存在により塩化ビニー
ル管と繊維強化樹脂層とを強固に結合できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す正面図、第２図〜第４図
は本考案の一実施例を示し、第２図は正面図、第
３図は要部の縦断正面図、第４図はシートの縦断
面図、第５図はシートの変形を示す縦断面図であ
る。 １０……塩化ビニール管、１１……シート、１
１ａ……凸部、１１ｂ……凹部、１２……繊維強
化樹脂層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 塩化ビニール管の外周面に、凸部を有するシー
   トを、その凸部を該外周面に喰い込ませて巻装
   し、このシートの外周に繊維強化樹脂層を積層し
   たことを特徴とする複合管。