JPS609817B2 - 医療用紙粘着テ−プ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガーゼ「包帯、医療器具などの物品を皮膚面に
固定するのに用いられる医療用紙粘着テープに関し、更
に詳しくは上記物品を固定する際に手で切り口が直線上
に簡単に切れ、しかも固定後は皮膚への順応性が良好で
違和感の少ない医療用紙粘着テープ（以下粘着テープと
いう）を提供するものである。

従来この種の粘着テープとしては、パルプ（繊維長さ１
．５〜６肌）を主体とするか、或いはマニラ麻（繊維長
さ２〜１２脚）を主体とする紙材に粘着剤層設けてなる
ものが汎用されている。

しかしてパルプを主体とするものはカット性に優れるが
強度面では坪量を多くしなければ充分な強度が得られな
いという問題があり、マニラ麻を主体とするものは強度
面では満足しうるものであるがカット性という点では不
充分であった。またこれらの紙村のサィジング剤はポリ
酢酸ビニル、ポリアクリル酸エチルェステルの如き樹脂
が汎用されているが、可榛性に欠けるために、テープの
皮膚への順応性に欠け違和感を有するであつた。

かかる可操性を向上させるために、サィジング剤にジオ
クチルフタレート、ジブチルフタレートの如き可塑剤を
含有させる試みもなされたが、可塑剤が粘着剤層へ移行
して粘着力を低下させるなどの問題があった。

本発明者達はかかる従来技術の情況に鑑み、紙材及びサ
ィジング剤について種々検討の結果、特定の材料を用い
た紙材と、特定の性状を有するゴム及び／又は合成樹脂
を主体とするサィジング剤を組み合せることによって前
記問題を解決できることを見し・出し本発明に至ったも
のである。

即ち本発明は、パルプとポリビニルアルコール系合成繊
維との繊維質合計量が少なくとも８低重量％で且つ引張
強ごが１．５〜５ｋｇ／９柳幅（坪量３０夕／〆を基準
として）である紙材の片面に、ゴム系粘着剤層が設けら
れており、他面にガラス転移温度が１５ｑＣ以下のゴム
及び／又は合成樹脂を主体とするサィジング剤被膜及び
背面処理被膜が順次設けられている医療用紙粘着テープ
を提供するものである。本発明に用いられる紙材は、繊
維長さ１．５〜６柳のパルプと繊維長さ１．５〜６側の
ポリビニルアルコール系合成繊維とが、前者：後者＝４
０〜９０：６０：ｌｏ（重量比）の割合でポリビニルア
ルコールの如きバィダーを用いて抄紙されており、しか
もこれらの繊維質合計量が少なくとも８の重量で且つ１
．５〜５ｋ９／９側幅（坪量３０夕／めを基準として）
の引張強ごを有するものである。

パルプとポリビニルアルコール系合成繊維との繊維質合
計量が８の重量％以下では、紙材が柔軟性に欠けると共
にカット性が劣るために好ましくないものである。

これらの紙村原材料以外に適量のマニラ麻などを使用す
ることができる。また引張強さは、紙材自体の強度がゴ
ム系粘着剤又はサィジング剤に含まれる媒体の影響によ
って若干弱められるために、予めかかる低下分を計算に
入れて設計されていることが重要であり、本発明者達の
実験によれば１。

５ｋ９／９柳幅以下では得られる粘着テープが実用的な
強度を有さずｔ ５ｋｇ／９脚幅以上（各れも坪量３０
夕／でを基準として）ではカット性に劣ることが判明し
ている。本発明に用いられる粘着剤は、天然ゴム及び／
又はアクリルゴム，ポリイソブチレンゴム，スチレンー
ブタジェン（イソプレン）−スチレン共重合体ゴム，エ
チレンープロピレン共重合体ゴムなどの合成ゴムを主体
とし、必要に応じてテルベン系樹脂，石油系樹脂の如き
粘着性付与樹脂，ポリブテン，ワセリンの如き軟化剤「
その他老化防止剤，着色剤、安定剤などの配合剤を添加
してなる溶剤系又はェマルジョン系の組成物である。ま
たサィジング剤は、スチレン−ブタジェンゴム（スチレ
ン含有量３〜３０重量％）、ブチルゴム，エチレン−酢
酸ビニル共重合体酢酸ピニル含有量５０〜９５重量％）
或いはアクリル酸エチルヲ アクリル酸２−ヒドロキシ
ェチル，アクリル酸２−エチルヘキシル，アクリル酸ブ
チルの如きアクリル酸ェステルなどのガラス転移温度（
Ｔｇ）が１５℃以下のゴム及び／又は合成樹脂を主体と
するものが好適に使用される。また上記の如きＴｇが１
５℃以下のゴム及び／又は合成樹脂類に、Ｔｇが１５℃
以上のゴム及び／又は合成樹脂類を適量混合又は共重合
などして最終生成物のＴｇが１５℃以下となるように設
計して使用することもできる。サィジング剤の主成分の
Ｔｇが１５ｏｏ以上では粘着テープの柔軟性が劣り、皮
膚への順応性に欠けると共に、テープのエッジ部で皮膚
を刺激することがあるので好ましくないものである。ま
た該サィジング剤被覆の上に形成される背面処理被覆は
、ポリビニル・Ｎ−オクタデシルカルバメート，アクリ
ル系樹脂，シリコーン系樹脂などにて形成される。

本発明の粘着テープは以上のように構成したから「適度
な物理的強度と柔軟性を兼備し、しかも良好なカット性
を有するものである。

以下本発明の実例を示す。

実施例 繊維長さ１．５〜６肌のパルプ６＄重量％と繊維長さ１
．５〜６帆のポリビニルアルコール系合成繊維２４重量
％とをポリビニルアルコール水溶液をバイダーとして用
いて坪量２９夕／あの紙材を抄造した。

この紙材の引張強さは３ｋ９／９側幅で「バィダーの付
着量（固形分）は７重量％である。この紙材の片面に、
天然ゴム（ムーニー粘度Ｍ山（１十４）１００００４０
）１０の重量部、テルベン系樹脂８の重量部トポリブテ
ン５の重量部及び老化防止剤３重量部とを２６％トルェ
ン溶液（粘度１５０ボイス）としたゴム系粘着剤液を、
紙村の厚みの７０〜９５％まで該液が含浸されると共に
乾燥後に厚さ５０仏の粘着剤層が形成されるように塗布
し１２０００で５分間乾燥する。次いで紙材の他面にス
チレン含有量が２の重量％で「Ｔｇが０℃以下であるス
チレンーブタジェンゴムラテックス（固形分５の重量％
）を〜固形分で１３タノめとなるように塗布して乾燥し
、さらにこの上にポリビニル，Ｎ−オクタデシルカルバ
メ−ト１％溶液を塗布乾燥して粘着テープを得る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ パルプとポリビニルアルコール系合成繊維との繊維
   質合計量が少なくとも８０重量％で且つ引張強さが１．
   ５〜５ｋｇ／９ｍｍ幅（坪量３０ｇ／ｍ＾２を基準とし
   て）である紙材の片面に、ゴム系粘着剤層が設けられて
   おり、他面にガラス転移温度が１５℃以下のゴム及び／
   又は合成樹脂を主体とするサイジング剤被膜及び背面処
   理被膜が順次設けられている医療用紙粘着テープ。