JPS609675Y2 - 乾燥機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、乾燥機、更に詳しくは織物、編物類の乾燥機に
関するもので、長尺の織物或は編物を嵩高で、かつ、ソ
フトに、しかも拡布状態で連続乾燥を可能にした能率の
よい乾燥機の提供を目的とするものである。

従来、織物の乾燥機としてはタンブラ−乾燥機があるが
、この乾燥機は長尺の織物を連続的に乾燥することがで
きないのみならず、乾燥工程中に織物が撚れてロープ状
となり、かつ、小皺ができるので乾燥後整反に労力が掛
ると共に、織物の出入れに労力を要し非能率的であると
いう欠点がある。

この点に鑑み考案したのが本案で、従って本案の目的は
、長尺状の織物或は編物を長尺状態で連続的に、しかも
嵩高で、かつ、ソフトに乾燥できる乾燥機を提供するこ
とであり、この目的を達成するために本案は長尺の中空
体に、該中空体の長さ方向に向い間隔を置き、かつ、上
下対向位置に多数の空気送入口を形成すると共に、該中
空体内で、前記空気送入口附近に、前記空気送入口を介
して中空体内に送入した空気を、中空体の長さ方向で、
かつ一定方向に誘導する如く邪魔板を設ける一方、前記
中空体の長手方向両側附近に回転可能な回転体を設け、
該回転体により織物、編物類を一定方向に移動させ、該
移動中に、前記邪魔板と中空体との間で噴出する空気で
織物、編物類を屈曲振動させ乍ら乾燥する如くした点を
要旨とするものである。

次に図面に基づいて本案乾燥機の一実施例を説明する。

１は約９〜１０ｍの長さをした長尺の中空体で、その縦
断面形状は、とわないのであるが上下寸法が約３５ｍｍ
、幅寸法が１５００〜１６０ｏｒｒｒ！ｎ程度の縦断面
略口字形とすることが好ましいのである。

しかして、前記中空体１の上壁２及び下壁３の対向位置
で、かつ、中空体１の長手方向に釣力の間隔を置いた位
置に空気送入口４を形成するのである。

換言すれば全長約１０ｍの中空体１に例えば合計６個の
如く多数の空気送入口４を設けるのである。

又５は前記中空体１内で、かつ前記空気送入口４に連続
して、中空体１の長手方向で、かつ、一定方向に突出状
に形成した邪魔板で、該邪魔板５は第２図に拡大して示
す如く略り字形をした部材を、前記上壁２及び下壁３に
対して約３鴫程度の間隙ｄを設けて、前記空気送入口４
の一方側の壁に連通状に固定し、前記間隙ｄから送入空
気を一定方向に噴出する如く構成するのである。

又前記邪魔板５の幅寸法は、前記中空体１の幅寸法１５
００〜１６００ｍｍと略同−寸法に形成して、中空体１
内で前記噴出空気が中空体１の幅寸法全幅にわたり噴出
する如く構成するのである。

又６は、前記中空体１の長手方向−刃側附近に設けた回
転可能な回転体で、又７は中空体１の長手方向側附近に
設けた回転可能な回転体で、回転体７の周速度を回転体
６のそれより大として被乾燥物である例えば濡れ生地Ｔ
を矢印方向に移動可能に構成するのである。

又回転体６，７の軸方向長さは前記中空体１の幅寸法に
見合う長さにして例えば濡れ生地下三本を並列状に繰出
し、又、巻取り可能とするのである。

尚前記中空体１の幅寸法及び回転体６，７の軸方向長さ
は、被乾燥物の幅寸法により任意に決定し得るものであ
ることは勿論である。

尚又被乾燥物の品質により前記９〜１０ｍ長さの中空体
では充分に乾燥できない時は、中空体１の長さを長くす
るとか、図示の如く中空体を２段に設ける如く多段に形
成するのである。

尚又前記多数の空気送入口４からの空気を邪魔板５を介
して噴出するだけでは短時間で充分に乾燥できない危険
性がある時は空気送入口４から加熱空気を送入する如く
威すのである。

尚又図面中８は本案乾燥機を収納した箱体で、該箱体８
を設ける時は、熱損失を防止できて有利である。

本案乾燥機は前記の如く構成するもので、箱体８外より
回転体６を介して例えば濡れ生地下を、回転体７の回転
により図面中矢印方向に移動させると共に、濡れ生地Ｔ
の上下で多数の間隙ｄから１００’Ｃ前後の熱風を、５
０〜６０ｒＴ１／ＳｅＣノ風速で噴出すると、前記回転
体６，７間で緊張状態の濡れ生地Ｔは上下方向からの風
圧により図面にその一部を示す如く中空体１の全長間で
波形（約１ＯＴｒｒＩｎ前後の上下波形）に屈曲振動を
して濡れ生地下は揉み作用を受け、この揉み作用により
濡れ生地Ｔは嵩高で、かつ、ソフトな感じに仕上り、中
空体１を通過する間に前記状態で乾燥されるのである。

又回転体６を介して拡布状態で濡れ生地Ｔを供給し、回
転体６，７間で緊張状態で移動させ、その間で乾燥する
ので乾燥と同時に拡布処理ができるのである。

又回転体６，７を介して長尺の濡れ生地下を連続乾燥す
るので作業能率を向上することができるのである。

又前記濡れ生地Ｔが、パイル生地である時は、前記波形
の屈曲振動により水分がパイル先端部に集り、乾燥され
るのでパイルが織地に対して垂直状態に整列し、゛かつ
、セットされる結果となり、パイルの並びが奇麗となり
、かつ、バルギー性が増大するのである。

本案乾燥機は前記の如く構成したので、以上の説明によ
り明白な如く、織物及び編物類を長尺状態で連続的に、
しかも嵩高で、かつ、ソフトな感じに乾燥することがで
きるという顕著な効果を奏するのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案乾燥機の一実施例の縦断側面図、第２図は
要部の縦断面図である。 １・・・・・・中空体、４・・・・・・空気送入口、５
・・・・・・邪魔板、６，７・・・・・・回転体、ｄ・
・・・・・間隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長尺の中空体に、該中空体の長さ方向に向い間隔を置き
   、かつ、上下対向位置に多数の空気送入口を形成すると
   共に、該中空体内で、前記空気送入口附近に、前記空気
   送入口を介して中空体内に送入した空気を、中空体の長
   さ方向で、かつ一定方向に誘導する如く邪魔板を設ける
   一方、前記中空体の長手方向両側附近に回転可能な回転
   体を設け、該回転体により織物、編物類を一定方向に移
   動させ、該移動中に、前記邪魔板と中空体との間で噴出
   する空気で織物、編物類を屈曲振動させ乍ら乾燥する如
   くしたことを特徴とする乾燥機。