JPS6090Y2 - 脱水用スクリ−ン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、脱水用スクリーンに関する。

鉱山業、石炭業、土木工事等においては、選鉱前処理工
程、洗炭工程、泥水処理工程などのように、含水率３０
％以上の鉱石、石炭、砂泥などを脱水して含水率を１０
〜１５％程度にまで低下させる操作がしばしば必要とな
る。

このような目的に使用される脱水用スクリーンとして、
第１図および第２図に示すように、断面くさび形のウェ
ッジワイヤ１にその巻回によりリング１ａを所定のピッ
チで−・体に成形し、このウェッジワイヤ１の多数本を
リング１ａが密接するように並列し、上記のリング１ａ
にボルト２を挿通して長方形のスクリーン枠（図示され
ていない）に取付け、上記ボルト２の締付けにより隣接
するウェッジワイヤ１，１間にスリット３を形成したも
のが使用されている。

しかしながら、上記従来の脱水用スクリーンは、ステン
レス鋼などの金属からなる多数本のウェッジワイヤ１を
、そのリング１ａにボルト２を挿通することによって長
方形の平面状に組立てたものであるから、スリット３の
精度が低く、またウェッジワイヤ１が摩耗することによ
り、あるいは上記鉱石等の粗粒がスリット３内に食込ん
でウェッジワイヤ１が屈曲することによりスリット３の
幅が狂い易く、また振動や砂など微粒の侵入によりリン
グ１ａの合わせ部や孔の周囲が摩耗してウェッジワイヤ
１の締付けが弛み易く、更にまた組立が面倒であると共
に脱水用スクリーンの全重量が重くなる等の欠点があっ
た。

この考案は、金属製のウェッジワイヤの代りにセラミッ
クスからなり多数本のスリットを設けた方形の目ざらを
スクリーン枠内に取付けることにより、上記従来の欠点
を解消したものである。

以下にこの考案の実施例を第３図ないし第６図によって
説明する。

第３図および第４図において、長方形のスクリーン枠４
は、アングルとフラットバーとの溶接により格子状に形
成され、−辺の長さが数０〜十数０の正方形の格子孔４
ａおよび外周に沿う側壁４ｂを備えている。

このスクリーン枠４の上面にゴムやポリウレタン樹脂な
どからなる耐摩耗性の弾性材層５が上記スクリーン枠４
とほぼ同じ形状の格子状に、かつスクリーン枠４の側壁
４ｂの高さとほぼ同じ高さに積層されている。

そして、この弾性材層５の格子孔５ａの周縁に沿って段
部５ｂが凹設され、この段部５ｂに目ざら６が嵌着され
、目ざら６の上面と弾性材層５の上面とが同一平面に位
置するようになっている。

上記の目ざら６は、アルミナ磁器やチタニア磁器などの
セラミックスからなる成製品であり、第５図および第６
図に示ずように、正方形に形成され、幅０．６〜１．５
斜の細いスリット６ａを多数本有し、かつ下面には周縁
に沿って額縁状の補強脚６ｂが形成されており、この目
ざら６の外面６ｃが弾性材層５の段部５ｂに接するよう
に埋込状に取付けられる。

なお、上記のスリット６ａは、断面が下爪がりのくさび
状に形成される。

上記の構造において、スクリーン枠４を、その長さ方向
が鉱石等の被処理物の流れ方向と一致するように脱水機
に取付け、このスクリーン枠４を振動させ、または振動
させることなく、その長さ方向の一端から上記被処理物
を供給すると、上記の被処理物が長さ方向の他端へ向か
つて進む間に被処理物中の水が目ざら６のスリット６ａ
から微粉と共に通過して脱水が行なわれる。

しかして、目ざら６は、弾性材層５を介してスクリーン
枠４に取付けられており、目ざら６に加わる衝撃が弾性
材層５に吸収されるので、被処理物の衝撃やスクリーン
枠４の振動によって目ざら６が破損することはほとんど
ない。

そして、上記の目ざら６は、耐摩耗性の極めて大きいセ
ラミックスの成製品であるため、スリットの精度が従来
よりも向上し、摩耗が少なく、かつスリット６ａに被処
理物の粗粒が食込むことが少ないと共に、この食込みに
よってスリット６ａの幅が拡大されることがない。

上記の実施例において、目ざら６のスリット６ａは、直
線状に限定されるものでなく、第７図ａの山形状、同図
すの点線状、同図Ｃの杉綾状などに形成してもよい。

また、目ざら６の外形は、正方形に限るものではなく、
長方形であってもよく、その大きさも製造可能な範囲で
任意の大きさにすることができる。

また、供給側にスリット６ａの幅が大きい目ざら６を配
置−送出し側にスリット６ａの幅が小さい目ざら６を配
置してもよい。

なお、脱水機の大きさにより、スクリーン枠の大きさを
変更したり、複数個のスクリーン枠を長さ方向または幅
方向に配設したりすることができることはもちろんであ
る。

以上に説明したようにこの考案は、長方形の格子状に形
成されたスクリーン枠の上面に耐摩耗性ゴム等の弾性材
層を積層し、この弾性材層の格子孔の位置にセラミック
スからなり多数本の細いスリットを有する方形の目ざら
を埋込み状に取付けたものであるから、耐摩耗性が極め
て大きく、かつ衝撃による破損が少なくて長期間の使用
に耐え、しかも組立が容易であり、従来のウェッジワイ
ヤ製に比べて軽量化することができ、更にスリットを任
意の形状に高精度に製作することができると共に、１個
のスクリーン枠にスリットの大きさや形状の異なる目ざ
らを脱水条件に応じて任意に配置することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の脱水用スクリーンのウェッジワイヤの側
面図、第２図は第１図の■−■線断面図、第３図はこの
考案の実施例の平面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ線
断面図、第５図は目ざらの平面図、第６図は第５図のＶ
ｌ−ＶＩ線断面図、第７図ａ、 ｂ、 ｃはそれぞれス
リット形状の変形例を示す拡大図である。 ４・・・・・・スクリーン枠、４ａ・・・・・・格子孔
、５・・・・・・弾性材層、６・・・・・・目ざら、６
ａ・・・・・・スリット。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 〔１〕長方形の・格子状に形成されたスクリーン枠の上
   面に耐摩耗性ゴム等の弾性材層を積層し、この弾性材層
   の格子孔の位置にセラミックスからなり多数本の細いス
   リットを有する方形の目さらを埋込み状に取付けたこと
   を特徴とする脱水用スクリーン。 〔２〕 目ざらがアルミナ磁器からなるものである実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の脱水用スクリーン。 〔３〕 目ざらの・上面と弾性材層の上面とがほぼ同
   一の平面に形成される実用新案登録請求の範囲第１項ま
   たは第２項記載の脱水用スクリーン。