JPS606770Y2 - 速度検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の技術分野） 本考案は磁歪線を利用して速度やこの速度の変化を検出
して振動数等を測定する速度検出装置に関するものであ
る。

（従来技術） 従来公知の速度や振動数等を測定する装置として、移動
物体に発電機を取付け、その発電電圧あるいは発電電圧
の変化数から速度あるいは振動数を測定するものがある
。

しかしながら、このような装置においては、速度や振動
数が低くなると、発電電圧が低下し、高精度の測定がで
きないという欠点がある。

（本考案の目的） 本考案は、このような従来装置における欠点に鑑みてな
されたもので、その目的は、測定物体の速度や振動数が
低下しても高精度でこれらの値を測定できるこの種の装
置を実現しようとするものである。

（本考案の構成） このような目的を遠戚するための本考案の構成は、磁歪
線、この磁歪線に結合し磁歪線内にある周波数のパルス
信号を連続的に発生させる励振手段、前記磁歪線に結合
する受信手段、前記受信手段または励振手段が取付けら
れるとともに測定すべき速度が与えられて前記磁歪線に
沿って移動する可動物体、前記励振手段に与えられるパ
ルスの周波数信号ちと前記受信手段から得られたパルス
の周波数信号ｆｘとを入力しｆつ／ｆｏなる演算を含む
所定の演算を行なって前記可動物体に与えられる速度に
関連した信号を出力する演算回路を具備した点に特徴が
ある。

（実施例） 第１図は本考案の一実施例を示す構成ブ遁ツク図である
。

図において、１は例えばＮｉ −３ＰＡＮＣ，Ｎｉ等の
磁歪材料で構成した磁歪線、２はこの磁歪線１の一端に
設けた励振手段で、磁歪線１の一端に結合し磁歪線１内
にある周波数の超音波信号（パルス信号）を発生させる
。

なお、ここではコイルを用いたが圧電素子でもよい。

３は被測定可動物体で、これには測定すべき速度や振動
数が与えられ、これが磁歪線１に沿って移動する。

４はこの可動物体３に取付けられ、かつ磁歪線１に結合
する受信手段で、ここではコイルを例示する。

Ｏ３は励振手段２に接続される励振パルス発振器で、こ
こから周波数ものパルス信号が連続して出力され、これ
により励振手段２は、磁歪線１内に超音波パルスを発生
させる。

ＯＰは受信手段４からの信号を入力とする増幅器、ＣＫ
は励振パルス発振器Ｏ３からの周波数信号ｆ。

と受信手段４で得られた周波数信号ｆ８とを入力し、所
定の演算を行なって、可動物体の速度に関連した出力信
号を得る演算回路である。

このように構成した装置の動作を次に第２図を参照しな
がら説明する。

励振パルス発振器２から周波数ものパルス信号を励振手
段２に連続して与えると、磁歪線１の一端に同じ周波数
の超音波パルスが発生し、これが第２図に示すように磁
歪線１上を右側に向けて伝搬速度Ｖ５で順次伝搬してい
く。

磁歪線１内の超音波信号の伝搬速度ＶＳは、その材質等
にもよるが５ｋｍ／ＳｅＣ程度である。

いま、可動物体３が静止しているものとすると、受信手
段４からは、磁歪線１内を超音波パルスが通過するごと
にパルス電圧が発生し、この受信手段４から得られる受
信パルスの周波数ｆ８は、励振パルス発振器からのパル
スの周波数ｆ。

と等しいものとなる。

一方、可動物体３、すなわち受信手段４が超音波信号の
伝搬方向と同方向であって、移動速度Ｖ８で移動するも
のとすると、受信手段４から得られるパルス信号の周波
数ｆ８は（１）式の通りとなる。

すなわち、可動物体３が移動すると、その移動速度ｖ８
に対応して受信周波数ｆ８が変化することとなる。

演算回路ＣＫは、励振パルス発振器Ｏ３からのパルスの
周波数信号ｆ。

と受信手段４からのパルスの周波数信号ｆｘとを入力と
しており、例えば（２）式のような演算を行なうことに
よって、可動物体３の移動速度ｖ８に対応する信号Ｅ。

を得ることができる。

ただし、ｖ５は磁歪線内の弾性波の音速で、演算回路Ｃ
Ｋに設定しておくものとする。

なお、この実施例において、演算回路ＣＫにあらかじめ
励振パルス発振器からのパルスの周波数信号ちを設定し
ておくものと腰この周波数が変化しないものとすれば、
励振パルス発振器Ｏ３からの周波数信号ｆ。

を演算回路ＣＫに与えるための接続は必要でない。

この場合、演算回路ＣＫを可動物体３に取付けることも
容易となる。

また、ここでは可動物体３の移動速度を測定する場合に
ついて説明したが、可動物体３が振動するような場合に
は、受信手段４から得られる信号の周波数ｆ８は、振動
数に対応して周波数変調されたものとなるので、これを
復調することによって振動数を測定することも可能とな
る。

また、この実施例において、励振手段２を可動物体に取
付け、受信手段４を固定するようにしてもよい。

更に、励振手段２と受信手段４とをそれぞれ別々の可動
物体に取付けることができる。

（本考案の効果） 以上説明したように、本考案にかかわる装置は、磁歪線
内にある一定周波数の超音波信号を連続的に発生させる
とともに、これを受信手段によって検出腰所定の演算を
行なって可動物体の速度あるいは振動数を測定するもの
で、励振パルスの周波数ちを高くすることによって高精
度の速度測定を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す構成ブロック図、第２
図はその動作説明図である。 １・・・・・・磁歪線、２・・・・・・励振手段、３・
・・・・・可動物体、４・・・・・・受信手段、Ｏ３・
・・・・・励振パルス発振器、ｏｐ・・・・・・増幅器
、ＣＫ・・・・・・演算回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁歪線、この磁歪線に結合し磁歪線内にある周波数のパ
   ルス信号を連続的に発生させる励振手段、前記磁歪線に
   結合する受信手段、前記受信手段または励振手段が取付
   けられるとともに測定すべき速度が与えられて前記磁歪
   線に沿って移動する可動物体、前記励振手段に与えられ
   るパルスの周波数信号ちと前記受信手段から得られたパ
   ルスの周波数信号ｆ、とを入力しｆ、／ｆ、なる演算を
   含む所定の演算を行なって前記可動物体に与えられる速
   度に関連した信号を得る演算回路を具備した速度検出装
   置。