JPS606612Y2 - 内燃機関の減速時空気供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関の機関減速時のアフターパンの防止
と未燃焼成分の低減のために、機関減速時に吸気管に空
気を供給する装置に関するものである。

従来この種の装置に用いられるミクスチャコントロール
バルブは、吸気管に供給する空気を濾過するためのフィ
ルターをこのバルブ自体に設けるか、またはゴムホース
等によりエアークリーナーに接続してエアークリーナー
によって濾過された空気を吸気管に供給していた。

従って、前者は専用フィルターを有するためバルブ構造
が複雑でしかも比較的大型となり、後者はバルブとエア
ークリーナとを連絡する配管が余分に必要となる。

また、ミクスチャコントロールバルフヲエンジンまたは
ボデーに取付けるために専用のブラケットが必要である
。

そこで本考案は、ミクスチャコントロールバルブをエア
ークリーナーのクリーンサイドに設置することにより、
前述の専用フィルターや配管を不要と、またこのバルブ
をエアークリーナーのケースに直接取付けることにより
取付用ブラケットを不要とし、しかもケースへの組付性
を向上させた機関減速時の空気供給装置を提供すること
を目的とするものである。

以下本考案を図に示す実施例について説明する。

第１図および第２図において、ミクスチャコントロール
バルブ１は、ハウジング２とカバー３とによってダイヤ
フラム４の外周部が保持され、ノ１ウジング２とダイヤ
フラム４とで第１負圧室５が形成され、さらにカバー３
とダイヤフラム４とで第２負圧室６が形成されている。

ダイヤフラム４の中央部は、弾力性を有する材質（例え
ば樹脂）からなる第１、第２プレート７．８によって挾
持され、第１プレート７の爪７ａを第２プレート８の環
状突起部８ａに係合させて両者が固定される。

第２プレート８に両負圧室５，６を連通する溝８ｂが１
個または複数個形成されるとともに筒部８ｃが形成され
ている。

この筒部８Ｃには、フィルター９、オリフィスｌｅａを
有する板部材１０、フィルター１１およびパンチプレー
ト１２が順に挿入されている。

また、第２プレート８にはシャフト１３の一端が圧入さ
れ、シャフト１３の他端に弁体１４が取付けられている
。

りウジフグ２の図において下方に位置する取付面２ａは
平に形成され、またこの取付面２ａから突出するセンシ
ングパイプ２ｂおよび空気供給パイプ２Ｃがハウジング
２に一体戊型されている。

またハウジング２の取付面２ａ側に、周知の方法により
ナツト１５．１６が固定されている。

なお、１７はスプリングである。

エアークリーナー２０は、エアークリーナーケース２１
内に環状のエアークリーナーフィルタ２２が設置され、
エアークリーナーキャップ２３によりケース２１の上方
開口部が覆われている。

ケース２１の下面には、ミクスチャコントロールバルブ
１のセンシングパイプ２ｂおよび空気供給パイプ２ｃが
各々挿入されるパイプ挿入孔２１ａ。

２１ｂと、後述するボルトが挿入されるボルト挿入孔２
１ｃ、２１ｄが形成されている。

ミクスチャコントロールバルブ１は、エアークリーナー
ケース２１にエアークリーナーフィルター２２およびキ
ャップ２３が取付けられる以前に、ケース２１に組付け
られる。

即ち、中間にガスケット３０を介在させてセンシングパ
イプ２ｂおよび空気供給パイプ２Ｃをパイプ挿入孔２１
ａ、２１ｂに挿入し、ボルト３１，３２をナツト１５．
１６に螺合することによりバルブ１がエアークリーナー
２０のケース２１に固定される。

この際、２つのパイプ２ｂ、２ｃをパイプ挿入孔２１ａ
、２１ｂに挿入することによってケース２１に対するバ
ルブ１の位置決めが行なわれ、ナツト１５．１６がボル
ト挿入孔２１ｃ、２１ｄと合致して組付けが容易になる
。

次に、内燃機関のスロットル弁下流の吸気管４０と各パ
イプ２ ｂ、２ ｃとが、各々ホース４１゜４２によっ
て連絡される。

なお、バルブ１は、エアークリーナーフィルタ２２によ
って囲まれる室、即ちクリーンサイドに配置されている
。

次に作動を説明する。

まず、加速時または定速走行時より急に減速すると機関
の吸気管負圧は急激に増大し、その負圧はホース４１お
よびセンシングパイプ２ｂを介して第１負圧室５にはた
だちに伝達されるが、第２負圧室６にはオリフィス１０
ａによって伝達が遅れるため、両負圧室５，６間に差圧
が生じてダイヤフラム４がスプリング１７に抗して図中
右方に移動し、弁体１４が空気通路を開いてエアークリ
ーナーフィルター２２により濾過された空気が空気供給
パイプ２Ｃおよびホース４２を介して機関の吸気管４０
に供給される。

そして、第２負圧室６の圧力は徐々に第１負圧室５の圧
力に近すき、その圧力差が小さくなるとダイヤフラム４
はスプリング１７により図中左方に押され、弁体１４は
閉じる。

このように、ミクスチャコントロールバルブ１の作動は
公知のものと何ら変わらないが、上記構成によれば、バ
ルブ１のための専用フィルターや取付ブラケット等が不
要となり、しかも前述したようにバルブ１の組付けはき
わめて容易である。

なお、上記実施例においては２つのパイプ２ｂｖ２ｃを
ともに取付面２ａから突出させたが、いずれか一方のパ
イプのみをこの取付面２ａから突出させてもよい。

例えば空気供給パイプ２Ｃのみを取付面２ａから突出さ
せた場合には、このパイプ２ｃをパイプ挿入孔２１ｂに
挿入し、このパイプ２ｃを支点にしてバルブ１を回動さ
せることによりナツト１５．１６とボルト挿入孔２１ｃ
。

２１ｄを合致させることができる。

以上述べたように本考案は、ミクスチャコントロールバ
ルブをエアークリーナーのクリーンサイドに設置しかつ
エアークリーナーのケースに取付けるようにしたから、
専用フィルターやブラケット等を不要として低コスト化
を図ることができる。

しかも、バルブの取付面からパイプを突出させたので、
このパイプがバルブの位置決め用として役立ち、従って
エアークリーナーケースへのバルブの取付けをきわめて
容易にすることができる。

また、本案ではミクスチャコントロールバルブをエアー
クリーナーの大気側ではなくクリーンサイドに設置した
ので、空気がミクスチャコントロールバルブを通過する
際に生じる気流音が、外部に洩れにくい。

つまり、エアークリーナーのろ過部材が気流音の防壁と
なっている。

さらに、ミクスチャコントロールバルブはエアークリー
ナーのろ過部材が防壁となっているので大気中のダスト
がミクスチャコントロールバルブ内に侵入することはな
く、ミクスチャコントロールパルブの耐久性が向上され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面構成図、第２図は
第１図のＡ−Ａ線に沿う拡大断面図である。 １・・・・・・ミクスチャコントロールバルブ、２・・
・・・・ハウシンク、２ａ・・・・・・取付面、２ｂ・
・・・・・センシングパイプ、２ｃ・・・・・・空気供
給パイプ、３・・・・・・カバー ４・・・・・・ダイ
ヤフラム、５・・間第１負圧室、６・・・・・・第２負
圧室、１０ａ・・・・・・オリフィス、１４・・・・・
・弁体、１５，１６・・・・・・ナツト、２０・・・・
・・エアークリーナー、２１・・・・・・そのケース、
２１ａ、２１ｂ・・・・・・パイプ挿入孔、２１ｃ、２
１ｄ・・・・・・ボルト挿入孔、２２・・・・・・フィ
ルター、３１，３２・・・・・・ボルト、４０・・・・
・・吸気管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングとカバーにてダイヤプラムを挾持し、前記ハ
   ウジングとダイヤフラムにて形威される第１負圧室に信
   号通路を介して内燃機関の吸気管負圧を導入し、前記カ
   バーとダイヤプラムにて形威される第２負圧室にオリフ
   ィスを介して吸気管負圧を導入し、吸気管に連絡された
   空気通路を開閉する弁体を前記ダイヤフラムに連絡し、
   前記信号通路の一部をなすセンシングパイプおよび前記
   空気通路の一部をなす空気供給パイプをともに前記ハウ
   ジングに一体的に設け、内燃機関の減速時には前記両負
   圧室の差圧によって前記弁体を開方向に駆動するように
   したミクスチャコントロールバルブを備える内燃機関の
   減速時空気供給装置において、前記ハウジングに平な取
   付面を形威し、この取付面にめねじを形威し、前記セン
   シングパイプおよび空気供給パイプのうち少なくともい
   ずれか一方を前記取付面から突出させ、内燃機関に供給
   される主燃焼用空気を濾過するエアークリーナーのクリ
   ーンサイドに前記ミクスチャコントロールバルブを設置
   し、前記エアークリーナーのケースに、前記取付面から
   突出したパイプが挿入される孔と、前記めねじに螺合さ
   れるボルトが挿入される孔とを形威し、前記取付面と前
   記エアークリーナーのケースとの間にシール部材を介在
   させたことを特徴とする内燃機関の減速時空気供給装置
   。