JPS605964Y2 - 鋳物砂の混練ミキサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は鋳物砂の混練に用いるミキサに関するもので、
その特徴とするところは全体寸法をコンパクトになし且
つ外部形状をシンプルにすると共に組立分解や保守点検
及び取扱いを容易になしてプラントへの組込みに有利な
らしめることのできる新規なミキサ構造を提供すること
にある。

本考案実施の一例を図面について説明する。

容器１は上部を開放した外側壁２と内側壁３とで環状に
形成され、内側壁３の中心部には減速機４の出力軸に固
定した回転軸５を垂直に設けしめると共に、内側壁３の
頂部には前記回転軸５と同心に太陽歯車７を固定せしめ
る。

回転軸５の上部にはこれと一体構造をなした中空の水平
箱状支持部材６を設け、該支持部材の内部には、前記太
陽歯車７と噛合う中間歯車８及びこの中間歯車８に噛合
う遊星歯車９が収納され、これら歯車８，９の軸１０，
１１は該支持部材６に垂直に支持されている。

遊星歯車９の軸１１は軸心線を内外側壁２，３とはＳ゛
平行のぞませて下端にブレード基板１２が固着されてい
る。

しかしてブレード基板に固着されている混練ブレード１
３は垂直の棒状とし、その下端は容器底部に可及的に接
近させられている。

混練ブレード１３は本実施例では等間隔配置の総数６本
からなる構成としたが、形状、本数ともに設計のさい適
宜希望のものに定めることができる。

一方支持部材６の遊星歯車取付部反対側には軸線方向を
容器１の半径方向としたマラーローラー１４が取付けら
れている。

こ）にマラーローラー１４は支持部材６に回動自在に取
付けられたアーム１５の先端に空転自在に軸支され、か
つ図示しないスプリングにより押圧力が与えられており
、かつその転勤軌跡は前記混練ブレード１３の通過軌跡
と一致するようになされである。

他方支持部材６には前記混練ブレード１３とマラーロー
ラー１４の中間部において掻き寄せブレード１６．１７
が取付けられている。

掻き寄せブレード１６は先端を外側壁２の内側面に摺接
して移動するものとし、掻き寄せブレード１７は先端を
内側壁３の外側面に摺接して移動するもので、いづれも
後端を内外側壁２，３の中間位置方向に向ける後退角を
保持して移動できるように強固に支持されている。

なお減速機４は内側壁の内部へ挿入し、かつ全体が包含
される状態に内蔵されており、内側壁の圧設される環状
容器の底板外方へ突出せしめ且つ底板に沿う水平な状態
となしてプーリ１８を装着しである。

図中１９は駆動用モーター、２０はモーター出力軸に取
付けられたプーリ、２２は製品取出口を閉塞及び開放自
在とした扇形板、２３は扇形板に固定した垂直の支点軸
、２４は扇形板駆動シリンダである。

考案は前記のように構成されてなり、回転軸５を回転す
ると、支持部材６が矢印方向に回転し、これによって太
陽歯車７と中間歯車８を介して噛合っている遊星歯車９
は矢印方向に自転しつつ公転させられ、容器１内を移動
することになる。

これによって混練ブレード１３は容器１内にある材料を
混練するが、同時に行われる掻き寄せブレード１６およ
び１７による材料の掻き寄せ作用により、前記混練ブレ
ード１３による混練は効果的に行われ、さらに掻き寄せ
られた材料はマラーローラ１４による圧潰作用を受ける
ことになる。

これら混練、掻き寄せ、圧潰は相互に材料混練効果を高
め、短、時間に極めて均一な混練を可能にする。

したがって本考案ミキサは、自転しつつ公転する垂直の
混練ブレードによるきめの細い混練と、掻き寄せブレー
ドによる材料の反し作用を伴った掻き寄せと、掻き寄せ
られた材料のマラーローラによる圧潰との各作用の相剰
作用および効果により、著しく高い混練能率を得る二と
ができ、かつ製品の均一混練性は他のいかなるミキサも
追従できない優れたものとなる。

以上の説明はマラーローラー１４で圧潰による例を示し
たが鋳物砂の種類によっては例えば自硬性鋳物砂では、
ブレード基板１２に装着したブレード′１３（図面では
棒状）を皿状になして圧潰することで充分な効果をあげ
得るら、かかる場合はマラーローラー１４を省き皿状の
圧潰用ブレードを用いてもよい。

次に本考案ミキサは分解組立及び保守点検の面からも優
れている。

即ち遊星歯車機構を採用したことにより減速機４と支持
部材６との分解が極めて容易になったことである。

これについて説明すると分解手順は取付ボルト３０をダ
ストカバ３１から外して蓋３２を取り回転軸５と減速機
４の出力軸を固止するエンドプレート３３を上方より取
除く、しかる後に支持部材６を吊上げると内側壁３に固
定した太陽歯車７の外径よりも支持部材６の同太陽歯車
７の貫入穴を大きく設けであるから減速機４と支持部材
６は分離される。

従来の如きチェーン構造による等の時には想像も出来な
い簡便な構造である。

尚３４はキーを示すがキーは前記の分離に先がけて抜き
取るのが良く、図示しないがキー３４の頭部に抜取りの
為のネジ穴加工を施すと良い。

前記説明の通り分離する支持部材６には中間歯車８、遊
星歯車９、混練ブレード１３掻き寄せブレード１６．１
７及びマラーローラー１４が一括装着された状態のま）
で吊上げ減速機４と分離することができることから、分
離のみならず保守点検作業も極めて容易とする優れた構
造である。

更に分離後の環状容器内の太陽歯車７は、固定の状態の
ま）保守点検ができるし、必要ならば内側壁３から分離
交換する（ポルト３５を取外す）ことも可能である。

当然のことではあるが前述説明に於いて支持部材６を吊
上げずに減速機４を下方へ引抜き、落下させて内側壁３
から分離して同減速機４を保守点検することもできる。

従って従来ミキサの如く減速機構を本体の上部又は下部
或は側部に設けて複雑にすることな〈実施例の如き遊星
歯車機構を用い且つ説明の如き構造となすことは分解組
立及び保守点検に有効であり、更に優れている点はベノ
叶２１を水平掛は構造となして用い、ミキサの背丈を飛
躍的に低くしたことである。

ベルト２１の効用は混練に伴うショックの緩和に効果的
であり、５０Ｈ２と６０Ｈｚのサイクル交換を簡単にす
るに有効である。

くわうるに本考案の支持部材６の構造は上面が単純形状
で有るため上方より混合材投入にも好都合の形状である
。

他の特徴は内側壁の内部に減速機構を内蔵しであるから
従来の鋳物用混練ミキサと比較するに全体寸法がコンパ
クトであるのみならず外部形状がシンプルとなりプラン
トへの組込みを非常に有利とするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断面図、第２図は平面図である。 ２・・・・・・外側壁、３・・・・・・内側壁、５・・
・・・・回転軸、６・・・・・・支持部材、７・・・・
・・太陽歯車、８・・・・・・中間歯車、９・・・・・
・遊星歯車、１３・・・・・・混練ブレード、１４・・
・・・・マラーローラー、１６，１７・・・・・・掻き
寄せブレード、３１・・・・・・ダストカバー ３３・
・・・・・エンドプレート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 環状容器１の中央に位置する内側壁３の中心部に設けた
   垂直な回転軸５の上部に水平箱状の支持部材６を固設し
   、該支持部材６の一側に前記内側壁３の頂部へ同心的に
   固定してなる太陽歯車７と噛合う中間歯車８の軸１０及
   び該中間歯車８と噛合う遊星歯車９の軸で外側壁２と内
   側壁３とのはＳ゛中間位置に臨ませて下方へ突出せしめ
   た軸１１とを夫々れ配設して支持すると共に、前記回転
   軸５が内側壁３の内部に下方から上方へ向けて押込んで
   挿着し、且つ逆方向に引抜いて離脱するようになして取
   付けられている減速機４の出力軸へ着脱自在の構造とな
   して固着連設せしめるのほか、前記遊星歯車の軸１１の
   下方突出部及び前記支持部材６の適所に鋳物砂の混練に
   必要な混練具を適宜装着して構成゛され左鋳物砂の混練
   ミキサ。