JPS6056973B2 - 燃焼制御回路 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はルームサーモ等の温度検知手段を用いて燃焼量
を自動的に調節すると共に点火を自動的に行う型式の燃
焼機の燃焼制御回路に係り、特に複雑な制御回路を伴う
ことなく着火確認を行うとともに強撚焼着火が行えるよ
うにしたものに関する。

〔発明の技術的背景〕

従来、室温を検出して燃焼機の燃焼量を自動調節するに
は、一般に複数の電磁弁が用いられ、室温の如何によつ
て電磁弁をオン・オフ制御して燃焼量の調節を行う。

また、燃焼機の始動に際してはパイロットバーナよりガ
スを放出させると共に火花放電を発生させててパイロッ
トバーナに点火し、メインバーナのバルブを開く。第１
図は上述の型式の燃焼機における一般的なバーナの制御
回路を示すもので、燃料供給系Ｆには、パイロットバー
ナ１とメインバーナ２とへの燃料供給を共通に制御する
第１の電磁弁３と、メインバーナ２への燃料供給のみを
制御する第２の電磁弁４と、この第２の電磁弁４より下
流にオリフィス６と並列に設けられ、燃料供給量を切換
えてメインバーナ２の火力を調整する第３の電磁弁５と
が設けられている。

これにより、パイロットバーナ１及びメインバーナ２に
おける燃焼は電磁弁３〜５とオリフィス６によつて制御
される。メインバーナ２への点火に際しては、まず電磁
弁３を開いてパイロットバーナ１からガスを放出させる
と共に図示せぬ高電圧発生装置の出力で火花放電を起し
てパイロットバーナ１に点火を行い、その後パイロット
バーナ１に点火が確実に行われたことを検出し、電磁弁
４を開いてメインバーナ２にガスを放出させ、パイロッ
トバーナ１から火を移すことによりメインバーナ２への
点火が完了する。なお電磁弁５はルームサーモ等の温度
検出手段の出力によつてオン・オフ制御されるもので、
室温が高いとメインバーナ２へのガスはオリフィス６を
介して供給され、室温が低い場合は電磁弁５が開くこと
によつてメインバーナ２に充分なガスが供給されて強撚
焼状態となる。このような燃焼機にあつては、始動時に
室温が低い場合、メインバーナ２に充分なガスが供給さ
れるので、パイロットバーナ１からメインバーナ２への
火移りが良好に行われるが、室温が比較的高い場合は、
メインバーナ２に供給されるガスの量がすくないので火
移りが悪くなる。

このため、火移り機構を設けたり、タイマを使用して着
火の際に一時的に電磁弁５を開き、強撚焼の状態にする
と共に、その後弱燃焼に復帰させたりして火移りを確保
している。

〔背景技術の問題点〕

しかしながら、これら従来例にあつては火移り機構を設
けるためにバーナの構造が複雑になる。

また、一時的に強撚焼の状態に切換える制御を行う方法
では、タイマによる設定時間が経過した時に確実に着火
が行われたか否かを確認する機能を有していないし、確
認する機能を付加するには、複雑な制御回路が必要とさ
れるという問題があつた。〔発明の目的〕 本発明は、これら従来技術における問題点を除去するも
ので、その目的とするところは火移り機構を必要とせす
に火移りを確保すると共に、複雑な制御回路を必要とせ
ずに一定時間内に着火しない場合に電源を遮断して燃焼
機の安全性を高める安全タイマーとしての機能を有する
燃焼制御回路を提供するものである。

〔発明の概要〕

上記目的に沿う本発明の構成は、第４図に示す如く、パ
イロットバーナ１とメインバーナ２への燃料供給を共通
に制御する主電磁弁３、メインバーナ２への燃料供給の
みを制御する副電磁弁４及びこの副電磁弁４より下流に
設けられ燃料供給量を切換えてメインバーナ２の火力の
強弱を調整する火力調整電磁弁５を有する燃料供給系Ｆ
と、一定時間その開成を保持する電源投入後主電磁弁３
を０Ｎしてパイロットバーナ１に点火するとともに一定
時間その開成を保持するタイマスイッチ回路Ｃと、パイ
ロットバーナ１の炎の有無に応じて副電磁弁４を開閉す
る炎検知スイッチ回路Ｄと、室温に応じて火力調整電磁
弁５を開閉するルームサーモスイッチ回路Ｂとを備えて
おり、そして、更にタイマスイッチ回路Ｃ及びルームサ
ーモスイッチ回路Ｂを第１の接続回路Ｇによつて並列に
つないで、火力調整電磁弁５をタイマスイッチ回路Ｃで
も開成できるようにして、電源投入後一定時間は室温に
関係なくタイマスイッチ回路Ｃで火力調整電磁弁５を開
成するようにするとともに、タイマスイッチ回路Ｃ及び
炎検知スイッチ回路Ｄを第２の接続回路Ｈによつて並列
につないで、炎検知スイッチ回路Ｄによつても主電磁弁
３の開成を保持できるようにして、上記一定時間経過後
はパイロットバーナの炎が有る場合に限り炎検知スイッ
チ回路Ｄで主電磁弁の開成を保持するようにしたもので
ある。

これにより、電源が投入された後の一定時間の間即ち着
火の際は室温の高低に関係なくメインバーナに充分な燃
料を供給させるようにするとともに、一定時間経過後は
メインバーナの燃料量を室温に応じて強弱切換えするよ
うにする一方、一定時間経過後もパイロットバーナの点
火が行われなかつたり、一度点火した後に消火したりし
て着火が行われなかつたときには、すべての燃料供給を
断つようにしたものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の好適一実施例を図面と共に説明する。

第２図は本発明に係る燃焼制御回路を示すものであつて
、電源部Ａ１ルームサーモスイッチ回路Ｂ１安全タイマ
スイッチ回路Ｃ１炎検知スイッチ回路Ｄ及びリレー接点
回路Ｅから成る。

電源部Ａは点火器７に直流電圧を供給するための整流器
８および変圧器９等から成る。また、ルームサーモスイ
ッチ回路Ｂは、サーミスタ等の温度検出手段１０、この
温度検出手段１０の検出値と絶対値を比較するオペアン
プ１１、オペアンプ１１の出力で駆動されるトランジス
タ１２およびリレー１３等から成る。安全タイマスイッ
チ回路Ｃは、コンデンサ１４の端子間電圧と抵抗器１５
，１６で設定された基準電圧との比較を行うオペアンプ
１７、トラシジスタ１８およびトランジスタ１８で駆動
されるリレー１９等から成る。炎検知スイッチ回路Ｄは
電極２０を介して供給された炎の作用による電圧と、抵
抗器２１，２２にて設定された電圧の比較を行うオペア
ンプ２３と、トランジスタ２４及びリレー２５等から成
る。また、ルームサーモスイッチ回路Ｂ１安全タイマス
イッチ回路Ｃおよび炎検知スイッチ回路Ｄのリレー１３
，１９，２５の一端は夫々第１、第２の接続回路として
のダイオード２６，２７にて接続される。なお、図中１
３″，１９″および２５″は夫々対応するリレー１３，
１９及び２５の接点を示し、３″，４″及び５″は、夫
々対応する電磁弁３，４および５の励磁コイルを示し、
これらでリレー接点回路Ｅを構成する。次に本発明の制
御回路の作用につき第３図のタイミングチャートをもと
に説明する。

電源スイッチ２８を投入すると、電源部に電源が供給さ
れ、ルームサーモスイッチ回路Ｂ１安全タイマスイッチ
回路Ｃ及び炎検知スイッチ回路Ｄの各回路に所定の電圧
が供給される。

電源が投入された初期の状態では、安全タイマスイッチ
回路Ｃのコンデンサ１４に充電が行われていないので、
オペアンプ１７が出力を形成し、トランジス♂１８が駆
動されてリレー１９が付勢される。このため接点１９″
が閉成して主電磁弁３の励磁コイル３″が付勢され、電
磁弁３が開いてパイロットバーナ１に燃料ガスが供給さ
れる。また、励磁コイル３″と共に、炎検出スイッチ回
路Ｄのリレー２５の常閉接点２７を介して点火器７が付
勢され、パイロットバーナ１に点火が行われる。パイロ
ットバーナ１が点火されると、電極２０を介して供給さ
れた炎の作用による整流電圧がオペアンプ２３の十側入
力端子に供給され、オペアンプ２３の出力が正となつて
トランジスタ２４が導通し、リレー２５が付勢される。
このため、リレー２５の常開接点２８が閉成し、副電磁
弁４の励磁コイル４″が付勢される。ここでルームサー
モスイッチ回路Ｂのリレー１３はダイオード２６の作用
により、安全タイマスイッチ回路Ｃのトランジスタ１８
が導通している間、室温の変化によるトランジスタ１２
のオン◆オフ動作に関係なく付勢されるので、その接点
１３″が閉成され、火力調整電磁弁５の励磁コイル５″
が励磁コイル４″と共に付勢される。このためメインバ
ーナ２に充分な燃料ガスが供給されてパイロットバーナ
１から良好に火移りする。次いで安全タイマスイッチ回
路Ｃのコンデンサ１４が回路定数にて定まる時定数に従
つて充電され、その値が抵抗器１５，１６にて分圧され
た値を越えると、オペアンプ１７の出力が断たれ、トラ
ンジスタ１８がオフとなる。

しかし、この状態では炎検知スイッチ回路Ｄのトランジ
スタ２４が導通しているので、ダイオード２７の作用に
てリレー１９は付勢され続ける。これとは逆に、ダイオ
ード２６の作用によつて、常に付勢されていたリレー１
３は、トランジスタ１２のオフ時に消勢されるようにな
る。このため、温度検出手段１０の出力によつてリレー
１３がオン・オフ制御され、その接点１３″に接続され
た励磁コイル５″がオン・オフ制御されて電磁弁５の制
御及びバーナ２の火力調節が行われる。このようにして
点火初期には室温に関係なく強撚焼状態で着火できるよ
うにし、その後は燃焼量を室温に応じて強弱２段切換を
行うようにする。一方、安全タイマスイッチ回路Ｃて設
定した時間が経過した後に、何等かの原因で一度点火し
たパイロットバーナ１が消火した場合につき述べ・る。

パイロットバーナ１が消火すると、炎検知スイッチ回路
Ｄのトランジスタ４がオフとなる。このため、炎検知ス
イッチ回路Ｄのリレー２５が消勢されると共に、ダイオ
ード２７の作用にて付勢されていたリレー１９が消勢さ
れ、その接点２５″が復帰するとともに接点１９″が開
成して電磁弁３，４，５のすべてが閉成し、バーナ１，
２への燃料ガスの供給が完全に断たれる。このようにし
てタイマによる設定時間が経過した時に確実に着火が行
われたかを確認する。） 上述のように本実施例はルー
ムサーモスイッチ回路Ｂのリレー１３の動作を安全タイ
マスイッチ回路Ｃの動作に従属させるので、室温に関係
なく火移りの良好な燃焼機が得られ、そのために特別な
火移り機構を必要としない、また、安全タイマスイッチ
回路Ｃのリレー１９の動作を炎検知スイッチ回路Ｄのト
ランジスタ２４の動作に従属させるので、一定時間内に
着火しない場合に、すべての電磁弁３，４，５を閉成さ
せ燃料供給を断つて燃焼機の安全性を高めることができ
る。

特に、安全タイマスイッチ回路Ｃのリレー１９の励磁の
炎検知スイッチ回路Ｄによる従属動作をダイオード２７
の作用により無接点にて行うので、初期状態時に暫定的
に電磁弁３，４の閉成を確保していたリレー１９の励磁
電流が中断することなく流れて、信頼性が高い。

更に、安全タイマスイッチ回路Ｃのリレー１９および炎
検知スイッチ回路Ｄのリレー２５の接点を直列接続する
ので、電磁弁３，４の制御に対する安全性が高い。

〔発明の効果〕

以上要するに本発明によれば次のような優れた効果を発
揮する。

（１）電源投入初期の一定時間内に室温に関係なくメイ
ンバーナが強撚焼状態になり、一定時間後一は室温に応
じてメインバーナの燃焼量が制御されるので、火移り機
構を必要とせず、しかも燃焼量の室温制御機能を損うと
なく火移りを確保することができる。

（２）タイマスイッチ回路によつて一定時間経過後閉成
される主電磁弁を着火確認機能を有する炎検知スイッチ
回路に従属させるようにしたので、複雑な制御回路を必
要とせずに、一定時間内に着火しない場合に燃料供給を
断つて燃焼器の安全性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は燃焼器の燃料供給路を示す図、第２図は本発明
に係る燃焼制御回路の一実施例を示す配線図、第３図は
第２図の燃焼制御回路の作動を説明するタイミングチャ
ート、第４図は本発明の構成図である。 図中、１はパイロットバーナ、２はメインバーナ、３は
主電磁弁、４は副電磁弁、５は火力調整電磁弁、９は変
圧器、１１，１７，２３はオペアンプ、３″，４″，５
″は電磁弁の励磁コイル、Ｂはルームサーモスイッチ回
路、Ｃはタイマスイッチ回路、Ｄは炎検知スイッチ回路
、Ｅはリレー接点回路、Ｆは燃料供給系を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ パイロットバーナとメインバーナへの燃料供給を共
   通制御する主電磁弁、メインバーナへの燃料供給を制御
   する副電磁弁及びこの副電磁弁より下流に設けられ開閉
   に応じて燃料供給量を切換えてメインバーナの火力の強
   弱を調整する火力調整電磁弁を有する燃料供給系を制御
   する燃焼制御回路において、ＯＮすると主電磁弁を開成
   する主リレー接点、主リレー接点と直列に接続されＯＦ
   Ｆ時は点火器側につながれて主リレー接点がＯＮすると
   点火器を発火させＯＮ時は副電磁弁を開成する副リレー
   接点及び副リレー接点のＯＮ側に直列接続され主リレー
   接点、副リレー接点が共にＯＮした上でＯＮすると火力
   調整電磁弁を開成する火力調整リレー接点を有するリレ
   ー接点回路と、電源投入後主リレー接点をＯＮしてパイ
   ロットバーナに点火するとともに一定時間そのＯＮを保
   持するタイマスイッチ回路と、パイロットバーナの炎の
   有無に応じて副リレー接点をＯＮ／ＯＦＦする炎検知ス
   イッチ回路と、室温に応じて火力調整リレー接点をＯＮ
   ／ＯＦＦするルームサーモスイッチ回路と、タイマスイ
   ッチ回路及びルームサーモスイッチ回路を並列接続して
   電源投入後一定時間は室温に関係なくタイマスイッチ回
   路で火力調整リレー接点を開成する第１の接続回路と、
   タイマースイッチ回路及び炎検知スイッチ回路を並列接
   続して上記一定時間経過後はパイロットバーナの炎が有
   る場合に限り炎検知スイッチ回路で主リレー接点のＯＮ
   を保持する第２の接続回路とを備えていることを特徴と
   する燃焼制御回路。