JPS6056129B2 - フルオログリオギザル酸エステルの製法 - Google Patents

フルオログリオギザル酸エステルの製法

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JPS6056129B2
JPS6056129B2 JP8356478A JP8356478A JPS6056129B2 JP S6056129 B2 JPS6056129 B2 JP S6056129B2 JP 8356478 A JP8356478 A JP 8356478A JP 8356478 A JP8356478 A JP 8356478A JP S6056129 B2 JPS6056129 B2 JP S6056129B2
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acid ester
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fluorogliogyzalic
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祥三 加藤
敏尚 須山
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Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はフルオログリオギザル酸エステルの製造方法に
関する。
フルオログリオギザル酸エステルは官能基含有パーフル
オロ化合物の合成原料として重要な化合物である。
従来フルオログリオギザル酸エステル合成する方法とし
ては次に示す2つ方法が知られている。
すなわち、クロログリオギザル酸エステルにニフツ化水
素カリウムを作用させてフルオログリオギザル酸エチル
を得る方法が公知である〔Chem。Ber、、89、
862(1956)〕。また、オギザリルフルオリドに
アルコールまたはフェノールを作用させてフルオログリ
オギザル酸エステルとする方法も公知である(公開特許
公報昭53−40708)。前者の合成法においては特
殊な腐蝕性の試薬であるニフツ化水素カリム(KHF2
)を用いなければならない。また、後者においては取り
扱いにくい低沸点(2℃)のオギザリルフルオリドを原
料として用いなければならず、さらに該反応においては
有毒なフッ酸が生成し、後処理が煩雑となることも難点
である。本発明者らはフルオログリオギザル酸エステル
の合成法を詳細に検討した結果、クロログリオギザル酸
エステルを溶媒の存在下あるいは不存在下に金属フッ化
物と加熱することにより高収率でフルオログリオギザル
酸エステルが生成することを見出し、その製造方法を完
成させ提供するに至つた。
本発明で用いるクロログリオギザル酸エステルCICC
OORは一般方式 11(但しRは炭化水素残 基)で示される公知の物質である。
上記式中で炭化水素残基とは炭素原子と水素原子とから
成る飽和または不飽和の基および炭化水素の式において
水素原子を他の原子または原子団で置換して誘導された
化合物の母体のほうをさす。すなわち前記一般式中Rは
上記の炭化水素残基であれば特に限定されずに用いられ
るが、一般にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソ
アミル基、オクチル基など、炭素数1〜2廚ましくは1
〜12の直鎖あるいは分枝状アルキル基;ビニル基;ア
リル基などのアルケニル基;シクロヘキシル基などのシ
クロアルキル基;ベンジル基などのアラルキル基;フエ
ニル基などの置換または非置検芳香族炭化水素残基など
が好適である。また,これらの炭化水素の式において1
つまたは2つ以上の水素原子を他の原子または原子団で
置換して誘導された化合物の基も好適てあり,該水素原
子を置換する原子または原子団は特に限定されないが,
フルオログリオギザル酸エステルを生成する条件下にお
いて不活性なものがより好ましく,たとえばフッ素,塩
素,シユウ素などのハロゲン;エステル;スルホン酸エ
ステル;ケトン;チオケトン;エーテル;チオエーテル
;アルデヒドなどの原子または原子団が好適である。こ
れらの本発明の原料として用いられるクロログリオギザ
ル酸エステルの製法は特に限定されず如何なる方法で製
造されたものであつてもよい。一般にはオギザリルクロ
リドと種々のアルコールまたはフェノールを公知の条件
下に反応させて容易に合成できる化合物である。本発明
で用いる金属フッ化物としては該反応条件下においてク
ロロカルボニル基をフルオロカルボニル基に変換し得る
ものならば特に限定されず使用されるが,一般にはフッ
化ナトリウム,フッ化カリウム,フッ化セシウムなどの
アルカリ金属フッ化物が好適に用いられる。また該金属
フッ化物の使用量は原料の種類,反応条件等に応じて適
宣決定すればよいが一般にはクロログリオギザル酸エス
テル1モルに対し,1モルから10モルの間で使用する
のが最も広く利用される。本発明に於ける反応は特に溶
媒を必要とするものではないが必要に応じて溶媒を使用
することも出来る。
該溶媒としては、原料であるクロログリ.オギザル酸エ
ステルあるいは生成物であるフルオログリオギザル酸エ
ステルと該反応条件下に反応しないものであれば特に限
定されず使用し得るが,一般には該反応においてフッ素
化剤として用いる金属フッ化物を幾分溶解しうる極性非
水溶媒.を用いるのが好ましい。代表的な該溶媒として
はジグライム,トリグライム,テトラグライム,スルホ
ラン,N,N−ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホ
キシド,アセトニトリル,ヘキサメチルホスホトリアミ
ド,ベンゾニトリル,N−メチールピロリドンなどが単
独で或いは組合せて好適に使用される。特に金属フッ化
物と溶媒との組合わせとしては,フッ化ナトリウム/ス
ルホランまたはアセトニトリル,フッ化カリウム/グラ
イム系溶媒は最適に使用される。なお,一般に溶媒を用
いる場合,クロログリオギザル酸エステル1部に対し1
〜1娼以上用いるのが一般的である。本発明の反応条件
は原料の種類に応じて適宣選択すればよいが一般には反
応温度は0℃から200℃までの範囲が最も広く利用で
きる。特に50℃から160Cで反応を行なうのが一般
に最適である。なお,沸点が3(代)から160℃の間
にある溶媒を用いる場合には,該反応を溶媒の加熱還流
条件下にl行なうのも好ましい態様である。また反応圧
力は常圧,加圧又は減圧下のいずれを採用してもよいが
,該反応に溶媒を用いる場合には常圧で行なうのが好都
合である。
反応雰囲気は不活性ガスで置換してもあるいはしなくて
も良い。反応時間は得に限定されず,用いるクロログリ
オギザル酸エステルの応性に応じて数時間から数日の間
で選択できる。本発明で用いる反応器,その他の材質は
得に限定されず,一般にはガラス製,金属製など公知の
材質を用いればよい。本発明に於ける反応系は攪拌はし
なくても良いが金属フッ化物を均一に分散させ,反応時
間をより短かくするためには攪拌する方が好ましい。こ
の際攪拌手段としては通常用いられる攪拌ならびに振と
うなどの手段が必要に応じて採用されるが,溶媒の加熱
還流下に該反応を行なう場合には溶媒の沸騰に伴なう対
流攪拌で充分である。本発明で得られる目的物即ちフル
オログリオギザル酸エステルは反応終了後,常圧または
減圧蒸留によつて分離するのが一般的である。
反応中に反応温度ならびに必要な場合には圧力を一定の
値に保つことにより,生成するフルオログリオギザル酸
エステルのみを常時取り出しても何ら差しつかえない。
上記した如く,目的物であるフルオログリオギザル酸エ
ステルを蒸留により反応混合物から分離する時は,反応
溶媒は該フルオログリオギザル酸エステルの沸点とでき
るだけ離れた沸点を有する溶媒を選択することが好まし
い。
本発明は該反応を溶媒の不存在下に行なうことが出来る
すなわち,クロログリオギザル酸エステルと金属フッ化
物,特に好ましくはフッ化カリウム常圧,加圧又は減圧
下に加熱することにより好収率でフルオログリオギザル
酸エステルが生成する。すなわちこの系では溶媒を用い
ないため,反応終了後において反応生成物の分離が極め
て容易となる利点を有する。言い換えれば溶媒を用いた
ときのように目的生成物中に用いた溶媒が混入してくる
懸念は全くない。さらに溶媒を用いないために水分の混
入を防止するこができるし,反応物あるいは生成物が溶
媒と反応して分解すると言うこともない。
従つて本発明に於いて溶媒の選択が難しい場合は前記溶
媒の不存在下に実施するとよい。
たとえばクロロおよびフルオログリオギザル酸フェニル
は極めて反応性に富み分解しやすいため,フッ化カリウ
ム/テトラグライムの系で加熱するとかなりの量が溶媒
と反応する場合がある。また,フルオログリオギザル酸
シクロヘキシルを合成する際フッ化カリウム/ジグライ
ムの系で行なうと目的物とジグライムとの分離が極めて
困難である。このような場合,前者においては真空下に
無水フッ化カリウムと加熱することによつて,また後者
においては無水フッ化カリウムと大気下で単に加熱する
ことにより,容易に高収率で目的物であるフルオログリ
オギザル酸エステルを合成することができる。本発明を
更に具体的に説明するため,以下に実施例を示すが,本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお,実施例における反応収率は原料に用いたクロログ
リオギザル酸エステルの重量に対し,反応混合物から蒸
留により単離された対応するフルオログリオギザル酸エ
ステルの重量をもつて算出した。実施例1 200m1ナス型フラスコに乾燥フッ化ナトリウム90
.0y,クロログリオギザル酸エチル110.0V,ス
ルホラン90m1を入れ,120〜135℃の油浴上で
5時間加熱還流した。
次いで反応混合物を蒸留し,沸点107〜108.5℃
の無色透明液体留分を集めた。このものは赤外吸収スペ
クトルで1860C711−1にフルオロカルボニル,
1770cm−1にエステルカルボニルに基づく吸収を
示し,フルオログリオギザル酸エチルであることを確認
した。収量は77.5f,収率は80.1%であつた。
実施例2 100m1ナス型フラスコにクロログリオギザル酸オク
チル29.82y,乾燥フッ化カリウム4.7fジグラ
イム32m1を入れ,130℃の油浴上で3時間加熱し
た。
反応混合物を減圧蒸留し,98〜10(代)/12mH
yの無色透明液体留分を集めた。このものは赤外吸収ス
ペクトルで18(4)d−1にフルオロカルボニル,1
765cm−1にエステルカルボニルに基づく吸収を示
し,元素分析値はH8.34%,C関。91%なる値を
示し,ClOHl7O3F(204.24)に対する理
論値H&39%,C58.8O%なる値によく一致し,
フルオログリオギザル酸オクチルであることを確認した
収量は20.20f,収率は73.3%であつた。実施
例3100mtフラスコ中にクロログリオギザル酸シク
ロヘキシル29.96fと乾燥フッ化カリウム57.3
3yを入れ,攪拌下油浴上130℃に1時間加熱した。
反応終了後減圧蒸留後61〜67C/5?Hyの留分を
得た。このものは赤外吸収スペトルで1860c7R−
1にフルオロカルボニル,17600−1にエステルカ
ルボニルの吸収を示し,元素分析値はH6.29%,C
55.53%なる値を示し,C8HllO3F(174
.17)に対する理論値H6.37%,C55.l6%
によく一致し,フルオログリオギザル酸シクロヘキシル
であることを確認した。収量は20.70f,収率は8
4.1%であつた。実施例4 クロログリオギザル酸フェニル4.16fと乾燥フッ化
カリウム26.00yとをガラスアンプルに入れ,充分
真空に脱気したのちに封じ,油浴上130℃に3時間加
熱した。
反応終了後アンプルを開封し,内容物を真空蒸留するこ
とにより,沸点関℃/1wrmHyの白色結晶3.09
yを得た。このもの“は赤外吸収スペクトルで1860
crf1−1にフルオロカルボニル,1780c7R−
1にエステルカルボニルの吸収を示し,質量分析スペク
トル(20ev)ではm/El68に分子イオンピーク
を親ピークとして示し,フルオログリオギザル酸フェニ
ルであることを確認した。収率は81.5%であつた。
実施例5 表1に示す原料を用いた以外は表1に示す参考実施例と
同様に実施した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 クロログリオギザル酸エステルと金属フッ化物とを
    反応させてフルオログリオギザル酸エステルを製造する
    方法。 2 クロログリオギザル酸エステルが一般式▲数式、化
    学式、表等があります▼(但しRはアルキル基、アルケ
    ニル 基、フェニル基、アラルキル基、シクロアルキル基又は
    これらの置換誘導体)で表わされる特許請求の範囲第1
    記記載の方法。 3 金属フッ化物がアルカリ金属フッ化物である特許請
    求の範囲第1記載の方法。
JP8356478A 1978-07-11 1978-07-11 フルオログリオギザル酸エステルの製法 Expired JPS6056129B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0346437U (ja) * 1989-09-12 1991-04-30

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JPH0346437U (ja) * 1989-09-12 1991-04-30

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