JPS6049578A - ボタン型空気−亜鉛電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はボタン現空気−亜鉛電池に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来、ボタン型の空気−亜鉛電池は正極の触媒層が薄型
化できるため、負極亜鉛の充填容積〃；大きくできる。

そのため他のアルカリ電池系、例えば同サイズの水銀電
池に比較して大容量の電池が可能であるという特徴を有
していた。

このようなボタン型空気−亜鉛電池の代表的な構造は第
１図に示す通シであった。

第１図において、１は負極端子を兼ねる封口板で、その
外側の表面はニッケル、中央部はステンレス鋼、内面は
銅からなる三層のクラツド材が使用されている。２は正
極端子を兼ねる正極ケースで鉄にニッケルメッキを施し
たものである。この正極ケース２の特徴は底部に段部２
ａを有していることである。この段部２ａの目的は正極
触媒層３の吸気側片面に設けた撥水膜層４を保護するこ
とである。すなわち、撥水膜層４は４フツ化エチレン膜
からなり、その機械的強度は弱い。しかも正極ケースと
接しているため、封口時に加圧されると、撥水膜が一部
つぶれたり、極端な場合は撥水膜が一部破損したりする
。この問題を解決するために正極ケースと撥水膜との間
に空間部を設ける必要がある。

なお図中５は含液材、６はセパレータ、７は負極亜鉛、
８は封口リング、９は空気拡散紙、１゜はケース２に設
けた空気取入孔、１１はそのシール紙である。

なお封口板１の折シ返えしは、第１図のごとく折り返え
し部が無い場合だと封口リング８を経由してその端部に
電解液が達すると、異種金属により電位差が発生し、端
部からガス発生を生じることになり、高温保存性が悪い
という欠席を有していた。

この欠点を解決するために封口板１の周縁に折り返えし
部を設けてガス発生を防止し、保存性を改良することが
なされている。

しかし、このような従来例では、いずれにしても正極ケ
ースはその底部に段部２ａを設ける方法で作られている
。これはボタン型空気−亜鉛電池の特徴である大容量を
生かすべく、ケース内斉積の利用効率を考えると、利用
効率が悪く大きな問題であった。

今一つの問題点は、量産上の問題にある。すなわち、正
極ケースが段部を有することにより、ケースの成型性が
難かしくなり、寸法精度が悪化したり寸法のバラツキが
大きくなるなどの欠点を有していた。

発明の目的 本発明は、上記従来例の欠点を解決するもので、ケース
内容積の利用効率を上げ、電池としての容量アップを可
能とするとともに、量産上安定した形状の正極ケースを
供給するものである。

発明の構成 本発明は、上記の目的を達成するため正極端子を兼ねる
カップ状ケースの底部を平坦とするとともに、このケー
スの内底部周縁に耐アルカリ土類金属あるいは合成樹脂
からなる環状リングを設け、この環状リングの上部に撥
水膜層と正極触媒層の周縁ならびに正極触媒層の負極亜
鉛側に向いた表面に配置したセパレータ層の周縁を載せ
、封口リングで封口したことを特徴とするものである。

すなわち、これまでのボタン型空気−亜鉛電池に用いら
れていた正極ケースの段部をなくして、なおかつケース
内容積の増大を可能にしたものである。

実施例の説明 次に本発明のボタン型空気−亜鉛電池を第２図に具体的
に説明する。

正極端子を兼ね、鉄にニッケルメッキを施してなる底部
が平坦な正極ケース２内底部周縁に耐アルカリ性の合成
樹脂からなる環状リング１２を設置する。この実施例で
はポリ塩化ビニール製のＱ、２Ｍの厚みのものを用いた
。この環状リングの上部に、吸気側の片面に４フツ化エ
チレンからなる撥水膜層４を備え、ニッケルネットから
なる芯材３ａを有した正極触媒層３の周縁を配置すると
ともに、正極触媒層３の負極との対向側にはセノくレー
タ６と含浸材５とからなるセパレータ層を配置する。な
お、環状リングの内側には、撥水膜層から不時の際に漏
液した場合に電解液を吸液する吸水紙の役目も持たせで
ある空気拡散紙９が正極支持体として設けられている。

負極端子を兼ねる封口板１は表面はニッケルで中央部は
ステンレス鋼、内側はアマルガム化が容易な銅からなる
三層のクラツド板で作られている。

負極７は汞化亜鉛とし、アルカリ電解液には水酸化カリ
ウムの水溶液を用いる。１ｏは正極活物質である酸素の
取り入れのための空気取入孔である。

このような構成で直径１１．６ｍ、高さ５．４ｍｂのボ
タン型空気−亜鉛電池を試作した。なおこの時に用いた
正極触媒層はγ型電解二酸化マンガンを３５０℃で熱処
理して、β型の二酸化マンガンに変態させたもの３０重
量部と、活性炭３０重量部、アセチレンブラック２０重
量部と、固形分６゜ｗｔ％の４フツ化エチレンのディス
バー　、）３７３０重量部を混合してペースト状とし、
これをニッケルスクリーン３ａに塗着して厚さＱ、５Ｍ
のシート状とし、乾燥、水分除去後、直径１１．０８に
打ち抜き、同じ大きさで、厚さ０．３　ｆａｔの多孔性
の４フツ化エチレンからなる撥水膜層に密着させて空気
極として用いた。□ このような本発明のボタン型空気−亜鉛電池と、これと
同寸法で前述した従来例の２種類の電池を試作してその
特性を評価した。その結果を次表に示す。

なお、放電容量は温度２０’Ｇ下で６２０Ωの負荷によ
る放電時間と放電維持電圧の積とから算出した。漏液は
温度４５℃、相対湿度９０％の多湿環境下に所定（２週
間〜１２週間）の期間放置し、その後の状態を目視にて
判定した。

表から明らかなように本発明品は放電容量が多く、かつ
耐漏液性も優れている。

次に本発明の特徴である環状リングについて述べる。そ
の材質であるが、前記実施例では、ポリ塩化ビニールを
用いたが、耐アルカリの金属、たとえば鉄にニッケルメ
ッキを施したもの、ニッケルあるいはステンレス鋼等が
使用可能である。さらに、実施例で述べたポリ塩化ビニ
ール以外の耐フルカ’）性の合成樹脂も使用可能で、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン
等のシート状に成型可能なものであれば良い。リングの
厚さは、実施例では０．２ｍとしたが、種々の検討の結
果０．０５〜０．５１１１１の範囲まで効果を確認した
。０．０６Ｍより薄いものを使用すると、封口後、正極
の触媒層の吸気側に位置している撥水膜層が正極ケース
と機械的に接触し、一部が傷つけられるという問題が発
生することがわかり好しくない。一方０．５鴎よりも厚
いと、ケース内容積の利用効率が減少し、実質的効果も
何らなくなるものである。最適条件については、各々の
電池形状とも関連する。直径１１．６鴎、高さ６．４酪
のＲ４４サイズと、直径７，９鵬、高さ３．６語のＲ４
１ザイズとはおのずとその厚みが変化する。しかしなが
らも前述した０、０５〜０．６鴎の範囲以外においては
何ら効果は得られない領域である。

環状リング周辺に封止剤を使用すると、耐漏液に著しく
効果を発揮する。塗布する位置は正極ケース側あるいは
封口リング側であっても効果がある。封止剤の材質と（
７ては、ピッチ婦、アスファルトックロロスルホン化ポ
リエチレン、ポリアミド樹脂、ポリブテン等の熱可塑性
の樹脂が好ましい。

環状リング内の吸水紙は不時の漏液に際しての吸水のた
めと、正極触媒層の撥水膜層を保護する目的を果たすた
めにある。その材質は吸水性の材質であればよく天然繊
維９合成繊維２合成樹脂などが使用できる。

発明の効果 以上述べたように本発明はボタン型空気−亜鉛電池にお
いて、容量アップを可能にするとともに、耐漏液性のす
ぐれた電池を供給するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のボタン型空気−亜鉛電池を示す半断面図
、第２図は本発明の実施例におけるボタン型空気−亜鉛
電池を示す半断面図である。 １・・・・・・封口板、２・・・・・・正極ケース、３
・・・・・・正極触媒層、３ａ・・・・・・芯材、４・
・・・・・撥水膜層、６・・・・・・含液材、６・・・
・・・セパレータ、７・・・・・・負極亜鉛、８・・・
・・・封口リング、９・・・・・・空気拡散紙（吸水紙
）、１０・・・・・・空気取入孔、１１　・・・・・・
シール紙、１２・・・・・・環状リング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）底部が平坦で空気取入孔を有した正極端子を兼ね
   るカップ状ケニスと、このケースの内底部周縁に設置さ
   れた環状リングと、この環状リングの上部に吸気側片面
   に撥水膜層を備えた正極触媒層を配するとともに、正極
   触媒層の負極亜鉛側に向いた表面に配したセパレータ層
   とから構成したことを特徴とするボタン型空気−亜鉛電
   池。 （→　環状リングの板厚が０．０６〜０．６語の範囲に
   ある特許請求の範囲第１項記載のボタン型空気−亜鉛電
   池。 （３）環状リングの内側に吸水紙を設置してなる特許請
   求の範囲第１項記載のボタン型空気−亜鉛電池。 （（４）環状リングが、耐アルカリ土類金属または合成
   樹脂からなる特許請求の範囲第１項記載のボタン型空気
   −亜鉛電池。 （６）環状リングと正極ケースおよび正極触媒層とが接
   する部分の少なくとも一部を、封止剤でおおった特許請
   求の範囲第１項記載のボタン型空気−亜鉛電池。