JPS604722Y2 - 製材機における木材送り込み装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は製材機における木材送り込み装置に係り、更
に詳述すれば木材の取付けにノ＼ンマ機構を必要としな
い木材送り込み装置に関するものである。

従来この種の装置としては丸鋸あるいは帯鋸等からなる
製材機と併設された基枠にチェーンコンベアを付設し、
このコンベアに所定の間隔を置いて上向に爪を形成した
ノツチを取付けると共に、このチェーンコンベア上に流
体圧により上下動するハンマ機構を設け、ノツチ上に載
せた原木材を前記ハンマによりノツチに打付は固定する
ものであった。

したがってハンマ機構およびこれを駆動する流体圧制御
装置が必要になり、装置が複雑、とりわけ高価なものに
なってしまうと云う欠点があった。

この考案は上述した欠点を除去することを目的とし、木
材を鋸挽する製材機において、木材送り込み用無端チェ
ーンに、木材の長さにほぼ等しい間隔で木材固定材を軸
支し、該固定材の上端に一対の逆向きフックをチェーン
の進行方向に対して平行に突出させ、かつ木材の送り込
み部に平行して前記チェーンの両側において基台に固設
した案内桟の案内溝に案内されて摺動する摺動片を設け
るとともに、これら摺動片に前記木材固定材の下部を取
付け、さらに前記チェーンの駆動用歯車と該歯車を駆動
する原動機構を設けたことを特徴とする製材機における
木材送り込み装置を提供するもので、以下この考案を図
に示す一実施例について詳述する。

第１図および第２図はこの考案の木材送り込み装置を取
付けた製材機で、実施例はバンドソーを２台併設した場
合のもので、１，２は互に向合せてその対向間隔を可変
できるように基台３に取付けたバンドソー、４，５はパ
ントン−の下方に配設された大鋸屑排出シュータ、６は
基台３に軸装された歯車７〜１０に取付けられた木材送
り込み用の無端のチェーン、１１．１２は該チェーンノ
水平送り込み部の両端に設けた歯車７，８間にチェーン
６と並行して配設された案内桟、１３はチエーン６に木
材ａの長さに等しい一定の間隔で取付けられた複数の木
材固定材である。

この木材固定材１３は第３図に示すように板状部材１４
の上端に両側に突出する一対の送向きフック１５．１６
を、下端に案内桟１１，１２の案内溝１１ａ、１２ａに
摺接する摺動片１７．１８をそれぞれ設け、チェーン６
に軸１９を介して枢着した後、前記摺動片１７．１８を
案内溝１１ａ、１２ａ内に収め、上面板２０ ａｔ ２
０ ｂをそれぞれビスＢ、 Ｂで案内桟１１，１２の上
面に螺着した構成のものである。

この考案の木材送り込み装置は以上のように構成されて
いおり、この木材送り込み装置によりパントン−で挽割
する原木材ａは予じめチェーン６に取付けられている木
材固定材間隔Ｉに裁断したものを使用する。

第４図はこの木材送り込み装置に原木材ａを取付けた状
態を示すもので、先行の木材固定材１３ａのフック１５
，１６を原木材ａの各一端に叩き込み、チェーン６の移
動に従って下方より来た次行の木材固定材１３ｂのフッ
ク１５が歯車８によって弧の軌跡を描きながら上って来
て摺動片１７．１８が案内桟１１，１２に接する段階で
直立して、原木材ａの他端に喰い込み、先行の木材固定
材１３ａのフックＩ６と共に原木材ａを挾持して搬送を
始じめる。

２台のバンドソー１１，２の帯鋸により挽割がなされ、
先行の木材固定材１３ａ′が歯車７に差しかかると摺動
片１７．１８と案内桟１１，１２との摺接状態が解かれ
、木材固定材１３ａ′の上端は弧を描きながら下方に移
動するためフック１６が原木材ａより外れ、前記原木材
は次行の木材固定材１３ｂにより押えれて排出コンベア
２１上に乗り、次行の木材固定材１３ｂ′が歯車７に差
がかかると、前述と同様の動きをし、フック１５は原木
材ａの端部を若干欠き落す格好で自動的に外れる。

この場合フック１６よりフック１５の方を短か目に構成
しておけば欠き傷は少なくなる。

次に、第５図ａ〜第５図ｄに示す木材固定材の動作につ
き説明する。

前述したように原木材ａの先端をフック１６に予じめ叩
き込みチェーン６上にこの原木材を載せてチェーン６と
原木材ａの位置関係を不変となし、チェーン６の移動に
従って原木材ａを移動させれば、第５図ａの状態から第
５図すの状態となり、チェーン６に取付けた木材固定材
１３のフック１５が回動して原木材ａの後端に当り、さ
らにチェーン６の移動につれて第５図Ｃに示すようにフ
ック１５の先端が原木材ａに喰い込み、第５図ｄに示す
ように木材固定材１３が垂直に直立した状態なって水平
移動をするものである。

この場合摺動片１７，１８は歯車８の手前で案内溝１１
ａ（１２ａ）の導入部１１ｂ（１２ｂ）のテーパにより
案内され、歯車８の外周部を回動するので摺動片１７．
１８は容易に案内溝１１ａ、１２ａ内に導入することが
できる。

なお、各図において２５は上原動タイヤ、２２は下原動
タイヤ、２３は帯鋸、２４はチェーン張り装置をそれぞ
れ示すものである。

以上述べたように、この考案は木材を鋸挽する製材機に
おいて、木材送り込み用無端チェーン６に、木材ａの長
さにほぼ等しい間隔で木材固定材１３を軸支し、該固定
材１３の上端に一対の逆向きフック１５．１６をチェー
ン６の進行方向に対して水平方向に突出させ、かつ木材
の送り込み部に平行して前記チェーン６の両側において
基台３に固設した案内桟１１，１２の案内溝１１ａ、１
２ａに案内されて摺動する摺動片１７，１８を設けると
ともに、おれら摺動片１７．１８に前記木材固定材１３
の下部を取付け、さらに前記チェーン６の駆動用歯車と
該歯車を駆動する原動機構を設けたので、木材固定材の
前後に原木材を挟着支持することができるとともに、摺
動片により案内桟の案内溝内で木材固定材の転倒を防止
するように係止し、かつ原木材の左右、上下方向の動揺
を防止しスムーズに木材を水平方向に挾持移動させるこ
とができるから極めて良質正確に木材を挽割することが
でき、さらに原木材の送り込み装置の構造が簡単かつ安
価に製作でき、自動的に挟着状態が外れるので多くの人
手が不要で、原木材長も一定なので作業が一定し、正確
な挽割ができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図はいずれもこの考案の一実施例を示すもので、第１図
はこの木材送り込み装置を付設した製材装置の正面図、
第２図は同じく側面図、第３図は木材固定材と案内桟の
一部切欠した斜視図、第４図は原木材送り込みの手順を
説明する図、第５図ａ乃至第５図ｄは木材固定材の動作
説明図である。 １．２・・・・・・パントン−１４，５・−−−−吠ａ
ｉシュータ、６・・・・・・チェーン、７〜１ｏ・・−
−−−歯車、１１．１２・・・・・・案内桟、１３・・
曲木材固定材、１４・・・・・・板状部材、１５，１６
・・曲フック、１７，１８・・・・・・摺動片、１９・
・曲軸、２１・・曲排出コンベア、ａ・・・・・・原木
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 木材を鋸挽する製材機において、木材送り込み用無端チ
   ェーン６に、木材ａの長さにほぼ等しい間隔で木材固定
   材１３を軸支し、該固定材１３の上端に一対の逆向きフ
   ック１５．１６をチェーン６の進行方向に対して平行方
   向に突出させ、かつ木材の送り込み部に平行して前記チ
   ェーン６の両側において基台３に固設した案内桟１１，
   １２の案内溝１１ａ、１２ａに案内されて摺動する摺動
   片１７，１８を設けるとともに、これら摺動片１７．１
   ８に前記木材固定材１３の下部を取付け、さらに前記チ
   ェーン６の駆動用歯車と該歯車を駆動する原動機構を設
   けたことを特徴とする製材機における木材送り込み装置
   。