JPS6043535A - 掘削機用爪 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は爪に係り、特に建設機械用の掘削機に取付けて
用いるのに適した爪に関する。

掘削機の先端に取付けられる爪は、土砂、岩石その他の
粒状物質、塊状物質などにより強い衝撃と摩擦等を受け
著しく苛酷な条件下で使用される。

特に耐用寿命を増大させるためには爪の材質改善と共に
取付部の寸法精度を向上させ、がたをなくすこともきわ
めて大きな要素である。

従って一般には、鋳鋼品、鍛鋼品など強靭な材料の表面
に焼入等を行い硬化層を形成して用いられているが硬化
層が摩耗すると損耗が急速に進行し使用不能となって廃
却されている。

又鋳鉄にＮｉ、Ｃｒ、ＭｏあるいはＶ、Ｗ、Ｎｂ。

Ｃｏなどの特殊元素を添加して耐摩耗性を向上させたも
のも使用されているが、これらの爪は高価であるばかり
でなく、耐衝撃性に乏しく、かつ機械加工が困難である
ため取付部のゆるみ等により耐用寿命の増大を期待する
ことはできない。

このような欠点を解消するため、強靭な鋳鍛鋼品を芯材
として鋳ぐるみ表面に耐摩耗性をもたせた爪（実公昭４
８−２０８８１）、あるいは鋳鍛鋼品の表面に多数の超
硬チップをろう付けして耐摩耗性を向上させたもの（実
公昭５Ｏ−８４０１）、さらには爪とアダプターとの間
にゴム、樹脂等の緩衝部材を介装させて耐衝撃性を向上
させたもの（実公昭４７−１２２９８）など多くの爪が
開発されているが、何れも苛酷な条件に耐え得るもので
はなく、業界では新規な技術の開発が強く望まれている
ところである。

本発明の目的は、耐摩耗性と耐衝撃性を兼ね備え耐用寿
命を著しく増大し得る経済的な掘削機用爪を提供するに
ある。

以下本発明の実施例を図面に基いて詳細に説明する。

第１図は、本発明による爪の顕微鏡組織写真（Ｘ４００
）でありベイナイトとオーステナイトの混合組織を有す
る球状黒鉛鋳鉄製の爪である。

第１図で明らかなように本発明による掘削機用爪はベイ
ナイトとオーステナイトの混合組織を有する球状黒鉛鋳
鉄であり、高硬度にして強靭な特性を有し２耐摩耗性と
耐衝撃性を兼ね備えたものである。

実施例 ２、熱処理 ８７５℃Ｘ　２Ｈｒ ３、硬度 ＨＲＣ３７〜３８ 切断面の硬度分布は第２図に示す ４、鋳型　型はｃｏ２鋳型を用いた 上記実施例によって得られた掘削機用爪の特性を確認す
るために、塊状の鉱さいを含む土砂中に、この爪を埋没
、脱離を４時間繰返した結果を第３図に示す。

なお比較材としてＣｒ−Ｍｏ鋳鋼（ＳＣＭ相当品）の焼
入、焼戻品を使用した。切断面の硬度分布を第４図に示
す。

第３図の下は使用前の爪で上は比較材、中は本発明の爪
である。図で明らかなように比較材は爪の先端が著しく
摩耗し、だれているが本発明の爪は摩耗が僅少である。

このように本発明の爪は比較材よりも硬度が低いにもか
かわらず摩耗が少いのは被掘削部材と強い衝撃及び摩擦
を繰返すことにより組織中のオーステナイトがマルテン
サイト化して表面硬度を更に向上させるためである。

実験結果によると繰返し摩擦、衝撃によりＨＲＣで３〜
５の硬度向上が確認された。

つまりベイナイトとオーステナイトの混合組織を有する
強靭な球状黒鉛鋳鉄は、それ自体掘削機用の爪として最
適の特性を具備するものである。

更に掘削作業を続行することにより、加工硬化による表
面硬度が向上する特性は爪の内部に於ても変らないため
、耐用寿命を著しく増大せしめるとゆう好ましい結果を
もたらすものである。

以上の説明で明らかなように、本発明による掘削機用爪
は、球状黒鉛鋳鉄製であるため取付部の寸法精度はきわ
めて良好であり、かつ上述のように耐用寿命を増大せし
めることにより、爪の取替工数の低減、掘削作業能率の
向上など工業上着しい効果を有するものである。

２図は同じく切断面の硬度分布、第３図は摩耗試験結果
、第４図は比較材の硬度分布である。

出願人　日立金属株式会社 第３　図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ベイナイトとオーステナイトの混合組織を有する球状黒
   鉛鋳鉄製♀掘削機用爪。