JPS6042209B2 - インフルエンザウイルスの新鮮分離株を発育鶏卵へ短期間で順化させる方法 - Google Patents

インフルエンザウイルスの新鮮分離株を発育鶏卵へ短期間で順化させる方法

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JPS6042209B2
JPS6042209B2 JP49061720A JP6172074A JPS6042209B2 JP S6042209 B2 JPS6042209 B2 JP S6042209B2 JP 49061720 A JP49061720 A JP 49061720A JP 6172074 A JP6172074 A JP 6172074A JP S6042209 B2 JPS6042209 B2 JP S6042209B2
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JP
Japan
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virus
strain
time
eggs
yield
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JP49061720A
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JPS50154414A (ja
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稔 東原
義晃 五十嵐
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KITAZATO KENKYUSHO
Original Assignee
KITAZATO KENKYUSHO
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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はインフルエンザウイルスの新鮮分離株と、そ
れとはヘモアグルチニン(Hemamglutinin
)及びノイラミニダーゼ(Neuraminidase
)の抗原性が異なる同型のウィルスて、しかも発育鶏卵
(以下卵と略す)でのウィルス収量が極めて高い既存の
ウィルス株とを、活性ウィルスのまゝで卵に混合感染さ
せることによつて、分離株と同じヘモアグルチニンとノ
イラミニダーゼの抗原性をもちながら卵でのウィルス収
量の極めて高い、ワクチン製造用の種ウィルスを短期間
に容易に作出する方法に関するものである。
インフルエンザウイルスは抗原変異を起こしやすいた
め、抗原構造の変化したウィルスが出現する度に、それ
らを分離してワクチン化しなくてはならないが、新鮮分
離株を卵に順化し、ワクチン製造用の種ウィルスとして
使用てきるような、ウィルス収量の高いウィルスを得る
までには通常1〜2か月の期間を要する。
しかし、従来の流行株とは抗原構造が著しく異なつた変
異株(variant)が出現したとき、あるいはアジ
アかぜ及びホンコンかぜのように、不連続変異の結果、
全く抗原構造の異なる新亜型ウィルスが出現した時など
には、流行の発生からワクチンが供給されるまでの期間
をできるだけ短縮することが望まれる。
新鮮分離株を卵に順化する期間を短縮する目的て遺伝子
組換え実験の原理を応用する方法がある。それは、既存
のウィルス収量の高いウィルス株と、ウィルス収量の低
い新鮮分離株との遺伝子組換え型ウィルス(伊neti
crecombinantvlrus)を人工的に作り
、分離株の抗原性を持ちながらウィルス収量の高い組換
え型ウールをワクチン用種ウィルスとする方法である。
この方法を使用すれば、新しい流行株が出現した時に、
分離株を簡単に卵に順化することができるので、ウイル
ス収量の高いワクチン用種ウィルスを短期間で準備する
ことができ、流行の発生から、ワクチン供給まての期間
を著しく短縮することができる。この方法は既にエドウ
イン.D.キルボーン(EdwinD.KilbOur
ne)とその共同研究者らによつてインフルエンザワク
チンの製造領域に応用されているが、彼らの開発した方
法〔ザ ジャーナル オブ エクスペリメンタル メデ
イシン(TheJOurnalOfExperjmen
talMedicine)第111巻、第387〜40
6ページ、196師、ビユレテイン オブ ザ ワール
ド ヘルス オーガニゼーシヨン(BuIIetinO
ftheWOrldHealthOr?Ni一Zatl
On)第41巻、第643〜645ページ、196(P
−.、ザ ジャーナル オブ インフエクチヤス デイ
シーゼズ(TheJOumalOfInfecti−0
usDjseases)第124巻、第449〜462
ページ、1971年〕には次に述べるような比較的高度
の技術と塾練及び比較的長期間にわたる時間を要する難
点がある。すなわち、i)混合感染に使用するウィルス
のうち、いずれか一方を不完全に熱不活化して使用して
いるが、遺伝的活性を損なうことなく、熱不活化したウ
ィルス材料を作るのには、37℃で17日間または37
℃で4日間という日数を要する。さらに、このような熱
不活化条件はウィルス株によつていちいち異なるので、
前もつて条件を決めるための予備実験が必要であり、こ
れにもかなりの日数を要する、Ii)使用するウィルス
の組合せによつては、2種類のウィルスの接種間隔をず
らす必要がある、更にJi)比較的ウィルス価の高いウ
ィルス材料を接種する必要から、自家干渉現象の発現を
抑制するために、卵に前もつて水溶性のコーチゾンを接
種しておかなくてはならないてなどの点である。これに
対し本発明は、培養温度を工夫することにより、ウィル
ス収量の低い新鮮分離株と、既存のウィルス収量の高い
ウィルス株とを、いずれも、ウィルス価の低いウィルス
材料を活性ウィルスのま)混合して卵に接種するだけで
、分離株の抗原性を持つたウィルス収量の高い、ワクチ
ン製造用種ウィルスを短期間て作出することを可能にし
た。
本発明の更に重要な目的は、従来の方法に比べて、不活
化ウィルスの作製と、その試験などに要する労力と時間
とを省略でき、更に2種類のウィルスを同時に卵に接種
できるため、作業の単純化を可能にすることにある。し
たがつて、従来の方法よりも容易に短期間で目的を達成
することができる。以下本発明実施の1例を工程一覧表
(第1表)について説明し、本発明の特徴とするところ
を具体的に明らかにする。
なお、ヘモアグルチニンとノイラミニダーゼの抗原性の
表記は、WHOの推奨する方法(ビユレテイン オブ
ザ ワールドヘルス オーガニゼーシヨン 第45巻、
第119〜124ページ、1971年)に従つてH3N
2あるいはHONIのように示し、又ウィルス収量の高
いという形質をG1その逆の形質をgで示す。第1表に
おいては、卵での継代数が少なく、ウィルス収量が32
〜64赤血球凝集単位(Hemagml−Utinin
unitl以下甲田と略す)のA/熊本/5/72(H
3N2)y(以下熊本5株と略す)と、既に卵に順化し
ウィルス収量が4096〜8192HAUのA/PR/
8/34(HONl)G(以下PR?と略す)とを卵に
混合感染させることによつて、熊本5株の゛抗原性(H
3N2)を持ちながら、PR8株と同程度のウィルス収
量(G)を示すX−1010(H3N2)Gウィルスを
約10日間で作出した結果を示す。第1表において1は
、これら2種類のウィルスの混合感染の条件を示してい
る。すなわち、1σ.3〜101.3EID50の熊本
5株と101.。〜1σ.。EID5OのPR?のウィ
ルス液を等量混合し、その混合物を1]E1合卵の尿膜
腔内に接種して、37℃で24〜48時間培養する。な
お、一般に新鮮分離株は33〜34℃という培養温度て
最も高いウィルス収量を示し、3rCではウィルス収量
が著しく減少する。
これに対し、PR8株は37℃でも33〜34゜Cと同
等のウィルス収量を示す。本発明では、この新鮮分離株
が37℃では増殖しにくいという性質を利用し、ウィル
ス培養時の培養温度をすべて37℃にすることにより、
“゜g゛の性質をもつたウィルスが単独では増殖しにく
い条件を利用した。つまり、遺伝子の組換えが起らない
かぎり、“H3N2G゛というウィルスができないよう
な条件を設定した。2は混合感染尿液中に存在すると思
われる、抗原性とウィルス収量がそれぞれ異なつたウィ
ルスを示す。
H3Nl型あるいはHへ?型のような抗原的組換え型(
Anti?NicrecOmbirlant)ウィルス
の存在は、R.G.ウェブスター(R.G.We比Te
r)の方法で確認することができる〔バイロロジイ(V
irOlOgy)第42巻、第633〜642ページ、
1970*3年〕。
なお、この混合惑染尿液のウィルス価は4096〜81
92HAUで、それはPR8株を単独に同一条件下で培
養した結果と同じてあり、熊本5株を単独に培養した場
合の、32〜6411AUよりも極めて高い。3以下は
2の中から目的とするH3N2Gの性状を持つたウィル
スを純粋に分離するための工程を示している。
2のウィルス材料を1@階段希釈し、各希釈にt/LP
R8(HONl)血清を加え、37℃・で3吟間感作後
、各希釈を、それぞれ卵に接種して継代する。すなわち
、2の中から不必要なウィルスの一部を中和によつて除
くこと)、限界希釈とを同時に行う。この抗血清処理に
よつて、HONl型及びHON?ウィルスは中和され、
また、上記したような培養温度条件と次にのべるような
限界希釈継代により゜“g゛の性質をもつウィルスは必
然的に以後の継代材料中から消失する。4は第2継代目
の感染尿液を示す。
個々の卵の尿液のウィルス収量を測定し、限界希釈を接
種し“た卵から、ウィルス収量が高い(G)クロン(C
lOrle)を選ぶ。それらの抗原性を赤血球凝集阻止
試験及びノイラミニダーゼ阻止試験によつて同定する。
H3N2Gを示すクロンを適当にプールし、再ひ限界希
釈を行う(5)。5は第3継代目の感染尿液を示す。
この段階で、H3N2Gの性状を示すウィルスが純粋に
選抜できる。以後、1〜2回限界希釈を行つたものをX
−1010ウィルス(H(3N2)Gの種ウィルスとす
る。1〜6までの工程は、卵での継代に要する期間及び
抗原性の同定とウィルス収量の測定に要する期間を総合
して、約10日間である。
なお、X−1010ウィルス、及びこれと同様な方法で
A/愛知/2/68(H3N2)gとPR8株とを混合
感染させることによつて得られたX−1031ウィルス
(H3N2)Gの血清学的同定試験の結果を第2表と第
3表にそれぞれ示した。
また、X一1010およびX−1031ウィルスのウィ
ルス収量を、それぞれの親ウィルスのそれらと比較した
結果を第4表に示した。上述のように、本発明において
は、卵でのウィルス収量の低い新鮮分離株を、既存のウ
ィルス収量の高いウィルス株と、活性ウィルスのま)で
、卵に混合接種感染させ、しかもウィルス収量の高いウ
ィルス株のみが増殖しやすい培養温度で培養することに
よつて、分離株の抗原性を持ちながらウィルス収量の高
いウィルスを約10日間で作出することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 発育鶏卵での継代数が少なく、ウィルス収量の低い
    インフルエンザウイルスの新鮮分離株と、ウィルス収量
    の極めて高い継代ウィルス株とを、活性ウィルスのまゝ
    発育鶏卵に混合接種することを特徴とする、分離株の抗
    原性を持つた、ウィルス収量の高い、ワクチン製造に適
    した種ウィルス株を作出する方法。
JP49061720A 1974-05-31 1974-05-31 インフルエンザウイルスの新鮮分離株を発育鶏卵へ短期間で順化させる方法 Expired JPS6042209B2 (ja)

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JPS50154414A JPS50154414A (ja) 1975-12-12
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5058223A (ja) * 1973-09-27 1975-05-21
JPS5094115A (ja) * 1973-11-29 1975-07-26
JPS50107122A (ja) * 1974-02-04 1975-08-23

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5058223A (ja) * 1973-09-27 1975-05-21
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JPS50107122A (ja) * 1974-02-04 1975-08-23

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