JPS6041284Y2 - 圧延機における配管・配線等の自動着脱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧延機における配管・配線等の自動着脱装置に
関するものであり、その目的は圧延機のロール交換の際
に要求される配管・配線等の着脱操作を、圧延機ハウジ
ングに対するロールセットの組込みあるいは解放と同時
に自動的に行ない、圧延ロール交換操作業の自動化を遠
戚することにある。

従来、ロール交換時に要求される固定配管・配線とロー
ルセット側の配管・配線との着脱操作は、ロールセット
が圧延機ハウジングに組込まれた状態で手作業により行
なっていたため、多大な手間と時間とを要していた。

またロール交換作業の自動化という観点からみると、配
管・配線の着脱作業がそれを阻害する一要素となってい
た。

本考案は以上に鑑みてなされたものであり、以下その実
施例を図面に基づき説明する。

第１図に圧延機の正面図を示す。

図において１は圧延機ハウジング、２は上ロールチョッ
ク、３は下ロールチョックである。

上ロールチョック２と下ロールチョック３とは、ロール
交換時に、ロールセット４として、同時にハウジング１
に組込まれ、あるいはハウジング１から引出されて解放
される。

第１図においてロールセット４の交換は、ハウジング１
の一側（図面では右側）において、ロールセット４を矢
印Ａ、Ｂの方向に移動させて行なう。

本考案に係る配管・配線等の自動着脱装置５は、たとえ
ばロールセット４の４つのロールチョック２． ２．
３． ３とその近傍のハウジング部位との間に配置され
る。

本自動着脱装置５を介して着脱される配管・配線は、た
とえばロール冷却用配管、チョック内部へのグリース供
給配管、各制御用配線等である。

第２図に第１図のＡ−Ａ拡大断面図、第３図に第２図の
Ｂ−Ｂ断面図を示す。

これら第１図〜第３図において、６Ａ、６Ｂは一対の分
割体、７はガイド部材である。

ガイド部材７は断面コ字状をなす１対のものが相対向状
態でハウジング１ （第１図参照）にブラケット３０を
介して上下方向に固定される。

一方の分割体６Ａは他方の分割体６Ｂと対向する面にブ
ラケット３０の流体供給口３１にフレキシブルチョップ
３２を介して連通ずるメスカップラ（オートカップラー
）３３を有すると共に、その左右端部に薄肉の係合部６
ａを有し、この保合部６ａが前記ガイド部材７のガイド
溝７Ａに上下方向スライド可能に嵌合される。

この分割体６Ａは左右にそれぞれ十字状に交叉するガイ
ド孔８，９を有し、そのうち該分割体６Ａの幅方向のガ
イド孔８にストッパピン１０が摺動自在に嵌入され、ま
たこのストッパピン１０の中間部に形成された透孔１１
を貫通して分割体６Ａの厚み方向のガイド孔９に可動棒
１２が摺動自在に嵌入される。

ストッパピン１０は、その先端部が分割体係合部６ａの
端面から突出すると共に、係合部６ａ内部において鍔部
１０Ａを右部この鍔部１０ Ａと分割体６Ａとの間に、
ストッパピン１０を常時保合部６Ｂ端面から突出させる
方向に付勢するバネ１３が介在される。

また可動棒１２は、その中間部に鍔部１２Ａを右部この
鍔部１２Ａと分割体６Ａの内面に突設された筒状金具１
４との間に介在されたバネ１５により、常時その先端部
が分割体６Ａの外面から突出する方向に付勢される。

可動棒１２の突出限は、その鍔部１２Ａが分割体６Ａに
形成されている段部１６に係合することにより決まるが
、その状態で可動棒１２の先端部が分割体６Ａの外面よ
り一定長さだけ突出する。

可動棒１２の基端部に同心状にねじ軸４０が継足される
。

ねじ軸４０は、前記筒状金具１４に固定された支持体１
７を貫通してその先端部にハンドル１８を有するナツト
１９が螺入される。

２０はカム機構である。カム機構２０は、可動棒１２に
一体に設けられかつ傾斜したカム面を有する作動カム２
０Ａと、作動カム２０Ａのカム面に対応しかつストッパ
ピン透孔１１の壁面に形成された従動傾斜カム２０Ｂと
からなる。

このカム機構２０によれば、可動棒１２の先端部がバネ
１５の付勢に抗してガイド孔９内へ押込まれ、もって該
可動棒１２が正移動するとき、それに伴なって作動カム
２０Ａが従動傾斜カム２０Ｂを介してストッパピン１０
をバネ１３の付勢に抗してガイド孔８内に退入させる。

またこの状態から可動棒１２の先端部がバネ１５の付勢
によってガイド孔９より突出せしめられ、もって可動棒
１２が逆移動するとき、それに伴なって作動カム２０Ａ
が従動傾斜カム２０Ｂから離れ、ストッパピン１゜のバ
ネ１３の付勢によるガイド孔８からの突出が許される。

ストッパピン１０が突出した状態においては、該ストッ
パピン１０の先端面がガイド溝７Ａが壁面に押圧状態で
係着し、分割体６Ａの落下が阻止される。

なおハンドル１８の操作によりストッパピン１０を強制
的にガイド孔１８内へ退入させることも可能である。

一方、他方の分割体６Ｂは前記一方の分割体６Ａと対向
する面に、メスカップラー３３に相対向すると共に、ロ
ールチョック２，３に固定パイプ３４を介して連通ずる
オスカップラー（オートカップラー）３５を有し、ロー
ルセット４（第１図参照）側のロールチョックに設けら
れる。

そして各分割体６Ａ、６Ｂの相互間にガイド機構２１が
設けられる。

ガイド機構２１は、ロール交換時において各分割体６Ａ
、６Ｂを相互に一定方向から接近あるいは離間するのに
役立つものであって、図示例では、一方の分割体６Ａの
外面に突設された一対のガイドロッド２１Ａと、他方の
分割体６Ｂに形成された一対のガイドロッド２１Ａの嵌
脱孔２１Ｂとからなる。

このようなものによれば、ハウジング１に新たなロール
セット４を組込む場合には、ロールセット４の組込みに
伴なって、ロールセット４側の分割体６Ｂがガイド機構
２１により一定方向〔第２図矢印イ〕からハウジング１
側の分割体６Ａに接近し、その途中で可動棒１２の先端
部をガイド孔９内へ押込むので、カム機構２０が成上の
作動を行なってストッパピン１０をバネ１３の付勢に抗
してガイド孔８内へ退入させる。

したがって一方の分割体６Ａとガイド部材７との結合状
態が解除され、この分割体６Ａはガイドロッド２１Ａを
介して他方の分割体６Ｂにより支持されることになり、
両者が同一レベルに設定されることになる。

そして分割体６Ｂが分割体６Ａにさらに接近し、当接す
るとメスカップラー３３とオスカップラー３５とがこれ
に伴なって自動的に接続されることになる。

ハウジング１に組込まれているロールセット４を解放す
る場合には、ロールセット４の引出しに伴なって他方の
分割体６Ｂが一方の分割体６Ａからガイド機構２１に倣
って次第に離間するから、メスカップラー３３とオスカ
ップラー３５も離間腰また、可動棒１２がバネ１５の付
勢によりガイド孔９より外方へ突出する。

したがってカム機構２０の作動により、ストッパピン１
０のバネ１３の付勢による突出が許され、該ストッパピ
ン１０の先端部がガイド部材７に係着する。

なお、流体配管は実際上、複数本設けられるが、便宜上
図面には一本のみ示した。

電線管も図示していないが、流体配管と同様の状態で設
けられている。

以上の実施例では、ロールセット４をノ）ウジング１か
ら解放した後にハウジング１側に残る一方の分割体６Ａ
とガイド部材７との結合を、バネ１３の付勢によってス
トッパピン１０をガイド部材７に押付けて行なう場合を
説明したが、この形式によっては一方の分割体６Ａの係
着位置（レベル）を正確に設定するのが困難な場合も考
えられる。

すなわち分割体６Ａの自重で係着位置が下方へずれるお
それのある場合がある。

これを防止する対策として、第４図のように、ガイド部
材７の任意のレベルに固定可能なアタッチメント２２を
所要位置に固定しておき、該アタッチメント２２に形成
されている嵌入孔２３にストッパピン１０の先端部を嵌
脱する形式とすることが有効である。

以上の説明から明らかなように、本考案によればロール
交換時におけるロールセットのハウジングに対する組込
みあるいは解放と同時に配管・配線等の自動着脱を行な
い得るので、ロール交換作業の迅速性の確保と同時にそ
の自動化を阻害していた一要素を取去ることが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る着脱装置５を配設した圧延機の正
面図、第２図は第１図のＡ−Ａ拡大断面図、第３図は第
２図のＢ−Ｂ断面図、第４図は変形側の要部断面図であ
る。 １・・・・・・圧延機ハウジング、４・・・・・・ロー
ルセット、５・・・・・・自動着脱装置、６Ａ、６Ｂ・
・・・・・分割体、７・・・・・・ガイド部材、１０・
・・・・・ストッパピン、１２・・・・・・可動棒、１
３，１５・・・・・・バネ、２０・・・・・・カム機構
、２１・・・・・・ガイド機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対の分割体の一方を圧延機ハウジングに固定されるガ
   イド部材に沿ってスライド可能に設け、他方をロールセ
   ット側に設けてなり、前記一方の分割体に、前記ガイド
   部材に対して出退可能なストッパピンとこのストッパピ
   ンを突出方向に付勢するバネとを設けると共に、ストッ
   パピンの突出状態において該ストッパピンとガイド部材
   とが係着すべく構威し、前記一対の分割体相互間にこれ
   らが接近離間する際のガイド機構を設け、この接近離間
   に追従して前記ストッパピンに直交する方向に正逆移動
   する可動棒を設け、この可動棒とストッパピンとの間に
   、可動棒が前記一対の分割体の接近時に正移動するとき
   ストッパピンを前記バネの付勢に抗して退入させかつ可
   動棒が前記一対の分割体の離間時に逆移動するときスト
   ッパピンの前記ハネの付勢による突出を許すカム機構を
   設け、前記一方の分割体と他方の分割体の対向面に配管
   ・配線用のメスカップラーとオスカップラーを相対向し
   て設けたことを特徴とする圧延機における配管・配線等
   の自動着脱装置。