JPS6040641Y2 - 転てつ器床板面への自動給油装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は転てつ器の先端軌条の下面が摺接する床板に自動
的に給油する転てつ型床板面への自動給油装置に関する
ものである。

転てつ器の先端軌条の水平移動を円滑にするため、先端
軌条の下面が摺接する床板上には適正な塗油が必要であ
り、この塗油を自動的に行う装置として、先端軌条の内
側に、この先端軌条と一体の水平移動を自在として取付
ける貯油槽を有し、この貯油槽の底部に下向きに突設し
た枠部内に、先端軌条が摺接する床板への塗油を自在と
した塗油片の上部を収納支持するとともに前記貯油槽と
枠部内とを通油自在に連通させた転てつ型床板面への自
動給油装置がある。

然して、この種装置はいずれも貯油槽を密閉の箱状とし
て、内部に液状油を貯留する構造であったため、底部に
突設した枠部内への油の流下量を何等かの手段により制
御しないと、油が一時に多量に流れ出て、過剰給油状態
となり、床板面を汚損するばかりか、貯油槽内の液状油
の状態を頻繁に点検給油しなければならず、省力化の点
で難点があった。

そこで、貯油槽と、この貯油槽底部に突設した枠部内と
に通じる通油孔の開度を調整する装置や、この通油孔に
、導油連層となる締紐類等を通して油を滴下させる装置
などがある。

これらのうち、通油孔の開度調整を行う装置は、かなり
の頻度で調整しなければ目詰りし易く、また、装置も複
雑で部品数も多くなり不経済であり、また、導油連層を
通油孔に挿入した装置は、油量不足を起し易く、灯芯の
ように燃焼蒸発に伴い油を吸上げる場合のような円滑な
清適が不可能であるなどの欠陥があった。

本案は前記のような観点に基き、常時安定して塗油量の
適正化を図れる転てつ型床板面への自動給油装置を提供
するもので、転てつ器先端軌条の内側に、この先端軌条
と一体の水平移動を自在として取付ける貯油槽を有し、
この貯油槽の底部に下向きに突設した枠部内に、先端軌
条が摺接する床板への塗油を自在とした塗油片の上部を
収納支持するとともに、前記貯油槽と枠部内とを通油自
在に連通させてなる転てつ型床板面への自動給油装置で
あって、前記貯油槽を、子箱形本体の側面に一側縁部を
螺着した全面間閉形防塵蓋付き貯油槽とし、この本体内
に、液状油浸潤材を填装したものである。

本案の実施例を図面を参照して説明すれば、第１図に縦
断正面図で示し、第２図に半部を縦断した側面図で示し
、さらに第３図に第１図■矢視図で示しであるように、
本案装置は、転てつ器の先端軌条１の内側に取付けたア
タッチメント２に取付けて、先端軌条１が水平移動する
際に、その下面が摺接する床板３面に自動的に塗油する
装置であって、貯油槽４を子箱形本体５の側面に蝶番６
を介して取付けた全面間閉形防塵蓋７付きとし、この貯
油槽４の本体５の底部５Ａには下向きに枠部８を突設し
てあり、この枠部８内に塗油片９を取付けである。

防塵蓋７は本体５のフランジ５Ｂを覆い、さらに外縁部
を下向きの枠部７Ａに形威し、塵埃や雨雪が本体５内に
入らないようにした全面開閉形の蓋である。

枠部８は前記貯油槽４の本体５の底部５Ａに、先端軌条
１に並行するよう突設してあり、床板３の幅に対応させ
た長さとしである。

塗油片９は下端面を床板３面に摺接する硬いフェルト製
品（ＪＩＳａ号）とし、枠部８内から下端部のみを露出
して密に枠部８内に挿入しである。

本体５の底部５Ａには前記枠部８に臨むスリット状の通
油孔１０を設けてあり、この通油孔１０に塗油片９の上
端面を当接しである。

一方、前記本体５内には柔らかいフェルト製品あるいは
スポンジ、その他の液状油を多量に含浸できる液状油浸
潤材１１を填装しである。

液状油浸潤材１１は本体５内の全体に亘り、はぼ２７８
の深さ程度に相当する容積としである。

なお、本案装置をアタッチメント２に取付ける構造とし
て、この実施例では本体５に固着したコ字金具１２．１
３を採用し、各コ字金具１２，１３にはゆるみ止ナツト
１４付き締付ボルト１５を取付けである。

前記コ字金具１２と１３はアタッチメント２の高低２部
分に固着するため所定寸法の段差をもって本体５に取付
けである。

本案は前記のように構成したので、先端軌条１に取付け
た貯油槽４の防塵蓋７を開き、液状油浸潤材１１が十分
に液状油を含み、かつ、液状油がほぼ液状油浸潤材１１
の上面を水位とする程度に給油しておいて防塵蓋７を閉
じておくと、貯油槽４内の液状油は通油孔１０を通じて
枠部８内の塗油片９に滴下し、塗油片９を油で潤った状
態にする。

次いで先端軌条１が水平移動すると、塗油片９は床板３
面に塗油してゆく。

貯油槽４内の液状油は、粘度が低く流動性に富むもので
あっても、液状油浸潤材１１に含まれた状態にあるので
、徐々に通油孔１０に流れ落ち、また先端軌条１の水平
移動に際し、貯油槽４内で跳ね躍ることもなく、液状油
のだれ落ちもない。

以上の説明から明らかなように本案装置は、先端軌条が
移動する都度、床板面に塗油できるのは勿論、貯油槽内
に貯留する油を一時に流下させることなく安定して貯留
できるので、長期間給油せずに適正量の塗油作業の自動
化を確実にすることができ、面倒な調整を行う必要もな
いなど優れた利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置の実施例を示す縦断正面図、第２図は
半部縦断側面図、第３図は第１図■矢視図である。 ４・・・・・・貯油槽、５・・・・・・本体、５Ａ・・
・・・・底部、５Ｂ・・・・・・フランジ、６・・・・
・・螺番、７・・・・・・防塵蓋、８・・・・・・枠部
、９・・・・・・塗油片、１０・・・・・・通油孔、１
１・・・・・・液状油浸潤材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 転てつ器先端軌条の内側に、この先端軌条と一体の水平
   移動を自在として取付ける貯油槽を有し、この貯油槽の
   底部に下向きに突設した枠部内に、先端軌条が摺接する
   床板への塗油を自在とした塗油片の上部を収納支持する
   とともに、前記貯油槽と枠部内とを通油自在に連通させ
   てなる転てつ型床板面への自動給油装置において、前記
   貯油槽を、子箱形本体の側面に一側縁部を蝶着した全面
   間閉形防塵蓋付き貯油槽とし、この本体内に、液状油浸
   潤材を填装してなる転てつ型床板面への自動給油装置。