JPS6040342Y2 - コンバインの輸送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 一般に稲麦の刈取脱穀作業に用いるコンバインは、その
機能上、前処理部は引起し装置が前低後高で下部が前方
に突出し、又後部もその下方には排塵物の排出筒部が位
置する為、下部が後方に突出した形状となっている。

かかるコンバインをまとめて輸送する際、鉄道貨車やト
ラックが用いれるが、鉄道貨車は前後方向の収納長さは
一定であり、又トラック輸送の車台後方に積載物が突出
すると危険であり、安全上からその収納長さは規制され
るものである。

而して上記の如く、下部が前後に突出するコンバインを
、数台直列状にして貨車とかトラックに積載すると、突
出部だけ積載長さが長くなって、第５図に示す如く、本
来例えば３台積めるところが２台しか積めない等、積載
効率が悪くなる。

そこで本考案はこれらの実情に鑑み、数台のコンバイン
を直列状にして積載する場合に、特殊な用具を用いてそ
の輸送効率を高めると共に、輸送に使用した用具の回収
を便利にした輸送装置を提供するものである。

以下本考案装置の一実施例を図面に基づいて説明すると
、図中１は稲麦収穫用のコンバインで、機台２の下方に
これを支持する一対のクローラ−３よりなる走行部を有
し、機体前方に前処理部４、中央部に脱穀部５、後部下
方に排塵物の排出筒６が配設されている。

前処理部４はその引起し装置４′が前低後高で、下部が
機体前方に突出し、機体後部の排出筒６も後方に突出し
ており、クローラ−３は機体の全長よりも短かく形成さ
れている。

Ａは上記コンバイン１を載置するための架台で、その全
長はクローラ−３より長く、コンバインの機体全長より
短かく形成され、巾はクローラ−３より広く、高さは特
定寸法に設定され、鉄骨構造に構成されている。

更に架台Ａにつき詳説すると、架台Ａは長辺を構成する
４本の側枠７と、これを連結する数個の縦枠８と、横桟
９及び筋交１０等の成形網を溶接して一体構造になした
もので、上部の横桟９上には木材等よりなる平板１１が
ボルト１２により取付けられている。

１３はフックで、架台Ａの側辺に溶着されており、これ
にロープ或はワイヤー１４等が掛けられるようになって
いる。

架台Ａは２基平行に列べ、その間隔をクローラ−３，３
の間隔に等しくして使用されるものであり、１５・・・
・・・は、その際、両架台Ａ、 Ａの端部同志を連結す
る連結杆であって、ボルト等の固定具１６により着脱自
在に締付は連結するようになっている。

第４図は貨車又はトラックの荷台１７に３台のコンバイ
ンを直列状に積載した状態を示す側面図であって、前後
両端のコンバインは荷台１７上に直接積載し、中央のコ
ンバインは前後架台Ａ、 Ａに支持固定させて荷台１７
上に積載したものであり、夫々のコンバインの前後向の
積載方向は任意に設定すればよい。

本考案は上述の如く構成されており、例えば実施例の如
く３台のコンバインを貨車やトラックの荷台１７上に積
載する際は、一般の貨車の場合は荷台の側方が全面開口
せず、第４図点線に示す如く中央部が開口１７′する場
合が多い。

この場合は、まづ２台のコンバインを夫々１台づつこの
開口部１７′までフォークリフト等で搬送し、開口部１
７′からはコンバイン自体の自走作用によって夫々荷台
の前後に載置させる。

次に前記両コンバイン間の中央部に位置するコンバイン
を積込むものであるが、この中央部のコンバインについ
ては予め次の上傾を行っておいてから積載するものであ
る。

即ち、予め一対の架台Ａを所定の間隔をおいて平行に並
べ、両架台Ａの端部を連結杆１５・・・・・・で連結し
て一体状にしておいてから、その平板１１．１１上にク
ローラ−３，３が位置するようにコンバイン１をフォー
クリフト等で載置して、次に機台２とフック１３間にロ
ープ又はワイヤ１４等を掛け、コンバイン１を架台Ａ上
に固定して置く。

このようにすると第１図に示すようにコンバインは架台
Ａと一体化した形になるので、このような手順を行った
上で、架台Ａの上部側枠７の下側鎖線位置Ｆにフォーク
リフトの爪を差し込み、コンバインを架台Ａと共に持ち
上げ、上述した貨車の開口部１７′に搬送するもので、
該貨車の開口部１７′から、先に形成せる両コンバイン
１，１間に積み込むものである。

又、一般にトラックの荷台に於いてはその側方は全面開
口させることかできるから、フォークリフト等を用いて
荷台の前後のコンバイン、中央に位置する架台付コンバ
インを順序に関係なく任意に積み込むことができるもの
である。

しかして目的地まで輸送されたコンバインを荷台から降
す際には上述の逆の手順で行えばよく、荷降しが終って
用済後の架台Ａについては、連結杆１５を取外して一対
のものを別々になるよう解体スれば非常にコンパクトに
なるものである。

本考案はこのように、下部に前後方向の突出部を有する
クローラ−走行型のコンバインを、輸送車に数台直列状
に積載して輸送するようになしたものにおいて、上記積
載コンバインを一つ置きに架台上に載置し、隣接するコ
ンバイン同志の下部突出部が齢酷するよう高低差を持た
せて積載するようにすると共に、上記架台は、左右のク
ローラ−直下に夫々独立して設け、両架台を連結杆によ
り着脱自在に連結するようになしたコンバインの輸送装
置であって、機体下部の前後に突出部を有するコンバイ
ンの数台分を直列状に貨車又はトラックに積載する際に
、隣接するコンバイン同志の下部突出部が互にａｉｍす
るように高低差を設けて積載するようにしたのでコンバ
インの収納スペースを著しく縮少して積載効率を高める
ことができる。

又、高低差を設けるための架台は左右クローラ−位置に
夫々独立して設けられ、これを連結杆により連結するこ
とにより画架台間を適正に保持することができるのでコ
ンバインを安定よく支持することができると共に、輸送
後用済となった架台は、連結杆を取外せば分離され非常
にコンパクトとなってその持ち運びや積重ね等の取扱を
極めて容易にすると共に、それを輸送元へ返却して爾後
の輸送に用いる場合にも、輸送のための積載スペースが
著しく少となり大量にまとめて返却できるので、返送の
ためのコストも低減できる等の効果を有するものである
。

又本考案は３台積載の例を示したが、これに限らず直列
状に積載するコンバインの一つ置きに架台を使用するこ
とにより積載荷台のスペースに応じて効率よく多数のコ
ンバインを積載輸送できることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置を施したコンバインの輸送装置を示す
ものであって、第１図は側面図、第２図は要部の斜視図
、第３図は要部を分解した斜視図、第４図は荷台に積載
した実施例の側面図、第５図は従来の例を示す側面図で
ある。 ３・・・・・・クローラ−１ Ａ・・・・・・架台、 １・・・・・・平 板、 ３・・・・・・フック、 １５・・・・・・連結杆、 １７・・・・・・ 荷台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部前後方向の突出部を有するクローラ−走行型のコン
   バインを、輸送車に数台直列状に積載して輸送するよう
   になしたものにおいて、上記積載コンバインを一つ置き
   に架台上に載置し、隣接するコンバイン同志の下部突出
   部がｒｌＦｉ品するよう高低差を持たせて積載するよう
   にすると共に、上記架台は、左右のクローラ−直下に夫
   々独立して設け、両架台を連結杆により着脱自在に連結
   するようになしたコンバインの輸送装置。