JPS6039846Y2 - 双眼鏡の焦点調節装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、双眼鏡において、外周に螺施溝を穿ったヘリコイ
ド外筒を昇降軸の外側に嵌合し、昇降軸に植えたビスの
頭部を前記螺旋溝に係合し、外筒を回動することにより
焦点調節を行うようにした構造のものは既に提案されて
いる。

しかし、かかる構造のものは、眼幅調整時に焦点調節機
構が上下して焦点が狂う欠点があり、また操作時に摘み
が片側へ移動するので、これを中央へ戻そうとすると、
焦点調節機構が一緒に動く欠点があり、さらにまた操作
時に指先が摘みと鏡体との間隙にはさまる欠点があった
。

本考案は、上記の諸欠点のない双眼鏡の焦点調節機構を
提供しようとするもので、ラックとビ；−オンを噛み合
わせることにより、ピニオンを設けた指当て部を押圧し
て、ラックを設けた昇降軸を昇降させて焦点調節を行う
ようにしたことを特徴とするものである。

その構成は、昇降軸１の嵌まる軸筒２に形成した取付部
１０に軸３により軸３を支点として揺動自在に上下方向
に長い指当て部４を取り付け、昇降軸１に設けたラック
５に、指当て部４に設けたピニオン６を噛み合わせ指当
て部４の上部または下部の押圧により昇降軸１を十分に
下降または上昇させるようにし、かつ昇降軸１の昇降に
より羽根７，７を介して左右の接眼鏡筒８，８を昇降さ
せるようにしたことを特徴とするものである。

なお図において、９，９は鏡体、１０は軸筒２に形成さ
れた取付部で、これに指当て部４を軸３を支点として揺
動自在に取り付ける。

指当て部４の表面には、指当て時に指のすべり止めのた
めコム等を張ることもある。

本考案の作用効果を説明すれば、指当て部４の上部また
は下部を指先で押圧する時、指当て部４は軸３を支点と
して揺動し、ピニオン６に噛み合っているラック５を有
する昇降軸１は昇降する。

すなわち、指当て部４の上部の押圧により指当て部４が
揺動する際には、昇降軸１は、指当て部４の反時計方向
への揺動により、下降し、指当て部４の下部の押圧によ
り指当て部４が揺動する際には、昇降軸１は、指当て部
４の時計方向への揺動により、上昇する。

このようにして、昇降軸１に連結する左右の羽根７，７
は昇降し、従ってまた羽根７，７に連結する左右の接眼
鏡筒８，８は昇降し、焦点調節が行われる。

本考案においては、眼振調整時には、鏡体９゜９に手を
触れるだけであって、指当て部４に触れないから、眼幅
調整をしても焦点調節機構には影響なく、焦点は狂わず
、また指当て部４が片側へ移動する欠点やそれに伴う欠
点がなく、すなわち、指当て部４を軸筒２と一体に左右
へ回動する場合、焦点調節機構に関係なく、使用に便な
るように指当て部４を中央の位置に移動することができ
、さらにまた操作時に指当て部４と鏡体９との間隙に指
先がはさまる欠点がない等種々の効果がある。

要するに、本考案によれば、焦点調節を、上下方向に長
い指当て部の上部または下部を押圧する簡単な操作だけ
で極めて容易に迅速にしかも正確に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を示すもので、第１図は双眼鏡の正面図、
第２図は側面図、第３図は要部の縦断側面図である。 １・・・・・・昇降軸、２・・・・・・軸筒、３・・・
・・・軸、４・・・・・・指当て部、５・・・・・・ラ
ック、６・・・・・ゼニオン、７・・・・・・羽根、８
・・・・・・接眼鏡筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 双眼鏡の中心に位置させた軸筒２に嵌まる昇降軸１の端
   部に羽根７，７をり付け、該羽根７，７の左右に接眼鏡
   筒８，８を連絡した双眼鏡において、上記軸筒２に形成
   した取付部１０に、軸３を支点として揺動自在に上下方
   向に長い指当て部４を軸３により取り付け、昇降軸１に
   設けたラック５に、指当て部４に設けたピニオン６を噛
   み合わせて、指当て部４の上部または下部の抑圧より昇
   降軸１を十分に下降または上昇させるように腰かつ昇降
   軸１の昇降により羽根７，７を介して接眼鏡筒８，８を
   昇降させるようにしたとを特徴とする双眼鏡の焦点調節
   装置。