JPS6038351Y2 - ハイダンプワゴンにおける収穫物飛散防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は投擲された収穫物を周囲に飛散させることなく
総て正確にワゴン内部へ収容せしめると共に収穫物の排
出時に際しても何等邪魔することなく排出作業を能率的
に遠戚せしめたハイダンプワゴンにおける収穫物飛散防
止装置に関する。

農作業車の前方に細断収穫機を、又後方に上面開放型の
ワゴンを搭載した荷台を設け、該ワゴンは油圧シリンダ
ーの押し上げ作動で後方へ転回できるようにして、細断
収穫機により得られた収穫物をワゴンに向は投擲して収
容せしめると共に収穫物が所定量収容されたらワゴンを
後方へ転回して所望位置に排出するようにしたハイダン
プワゴンは従来より良く知られている。

ところで従前のこの種、上面開放型のワゴンにあっては
収穫物の投擲作業時に、該収穫物を正確にワゴン内部へ
誘導落下させる許りでなく収穫物の排出作業時に際して
も排出作業の邪魔とならないような受止板が設けられて
いないため、総ての収穫物を周囲に飛散させず能率的に
収容せしめたり或は能率的に排出できない欠点があった
。

本考案は前記に鑑み、農作業車の荷台後方に支持枠を斜
設腰該荷台上には一端を支持枠に枢着した上面開放型の
ワゴンを搭載せしめて、該ワゴンを油圧シリンダーの押
し上げ作動で枢支軸を支点として後方へ転回できるよう
にしたものであっても、前記ワゴンの上部後方位置には
受止板を折畳み自在に枢着し１、該受止板の途中とワゴ
ンとは牽引弾機により牽引連結せしめると共に、受止板
の前部側下部にはワゴンとの衝接で受止板を起立状又は
垂下状に保持せしめるストッパーを設けて、ワゴンが荷
台上に搭載されている時には受止板を起立状態に保持せ
しめて、投擲された収穫物を周囲に飛散落下させず総て
ワゴンへ収容せしめると共に、ワゴンが後方へ転回され
収穫物をワゴンより排出せしめた際には受止板を垂下状
に保持せしめて収穫物が受止板により邪魔されることな
く排出できるようにし、もって収穫物の収容、排出作業
を能率的に遠戚させたハイダンプワゴンにおける収穫物
飛散防止装置を提供しようとしたものであって、以下に
本考案装置の構成を添附図面に示された好適な一実施例
について説明する。

図面において、１は多数の車輪２を備えた農作業車であ
って、該農作業車１の前部には昇降調節自在の細断収穫
機３が装着されると共に、後部には荷台４が水平に設け
られている。

上記の細断収穫機３は圃場に密生した牧草や実を収穫し
た以後の茎稈等を適当長さ寸法に細断した後、吹き上げ
筒５を介して荷台４側へ投擲せしめる作用を有する。

上記荷台４の後方には適当な形状に形成された支持枠６
を後方に向くよう斜設せしめると共に荷台４上には一端
が枢支軸８を介して支持枠６に枢支した上面開放型のワ
ゴン７を搭載せしめる。

そして荷台４とワゴン７とには油圧シリンダー９を介装
して、該油圧シリンダー９の作動によりワゴン７全体を
枢支軸８を支点として第１図鎖線状態位置になるよう後
方へ転回させたり或は実線位置に復元させることができ
る。

１０はワゴン７の上部後方位置に枢支軸１１を介して後
方へ折畳み自在に枢着した受止板であって、該受止板１
０の途中に一端を装着した牽引弾機１２の他端は、ワゴ
ン１２に装着して受止板１０を常時前方向に牽引するよ
う連結せしめると共に受止板１０の前部側下部にはワゴ
ン７との衝接により受止板１０を起立状又は垂下状に保
持せしめるストッパー１３が設けられている。

従って、上述の様な構成としたことで、ワゴン７が第１
図実線位置の如く荷台４上に搭載されている時にはスト
ッパー１３がワゴン７に衝接する迄牽引弾機１２により
引張られて起立状に保持され、又ワゴン７を第２図鎖線
の如く後方へ向は転回した時には、受止板１０を枢支軸
１１を軸として牽引弾機１２の附勢弾力に打ち勝って、
牽引死点を過ぎストッパー１３がワゴン７に衝接する迄
、収穫物の重量付加作用或は人為的付加回動作用により
回動させれば、以後は牽引付勢弾力で引張られて受止板
１０は垂下状に保時されるものである。

次に本考案の作用について説明する。

今、農作業車１の前部に吹き上げ筒５を備えた細断収穫
機３を昇降調節自在に装着すると共に荷台４上には上面
開放型のワゴン７を搭載せしめた後、農作業車１を牧草
や実のないトウモロコシ茎稈が密生した圃場へ向は前進
せしめる。

さすれば密生した牧草や茎稈は進行する細断収穫機３に
より適当長さ寸法に細断された後、吹き上げ筒５を介し
ワゴン７に向は投擲される。

ところでワゴン７の上部後方位置には受止板１０が牽引
弾機１２の付勢弾力で起立状に立設されているため、投
擲された収穫物は受止板１０で受は止められ周囲に飛散
落下されることなく総てワゴン７内へ正確に収納される
。

この様にして所定量の収穫物が収納されたら、農作業車
１を排出湯所迄移動走行せしめた後、油圧シリンダー９
によりワゴン７をバイダンプさせれば、ワゴン７は第１
図実線位置より鎖線位置に枢支軸８を支点として後方へ
転回して収容した細断状の収穫物を落下排出させる。

ところで収穫物の排出時に際し受止板１０は枢支軸１１
を介し折畳み自在に枢着されると共、牽引弾機１２によ
り牽引されているので、起立状態のまま、ワゴン７と一
緒に転回した受止板１０は排出される収穫物の重量付加
作用により牽引弾機１２の付勢弾力に打ち勝って牽引死
点を過ぎてストッパー１３と衝接するところ迄、回動さ
れた後牽引付勢弾力で垂下状に保持される。

従って収穫物の排出作業時に受止板１０が起立状態或は
横状態とならず垂下状態に保持されることで収穫物は不
慮の抵抗を受けることなく能率的に落下排出されるもの
である。

なお上記受止板１０は予め人為的付加作用で垂下状とな
る如く転回せしめておいてもよい。

収穫物の排出作業が終了した以後は油圧シリンダー９の
下降作動で第１図鎖線位置より実線位置に復元回動させ
ると共に受止板１０を人為的付加作用で付勢弾力に抗し
起立状に復元せしめれば、始動時状態に復帰し再び収穫
物の収納作業を容易に遠戚できる。

要するに本考案は前記のような構成を具備せしめたから
、ワゴン７に向は投擲された収穫物をワゴン７上部後方
位置に牽引弾機１２の付勢弾力とストッパー１３とワゴ
ン７との衝接とで起立状に保持された受止板１０で受は
止めて周囲に飛散落下させることなく的確に収容せしめ
ることができる詐りか、ワゴン７を油圧シリンダー９の
バイダンプ作用で枢支軸８を支点として後方へ転回させ
、収納した収穫物を排出させる場合にあっても、該受止
板１０を付勢弾力作用とストッパー１３とワゴン７との
衝接作用および収穫物の重量負荷作用或は人為的付加作
用とにより速かに垂下状となるよう転回保持させ、収穫
物を受止板１０により邪魔されることなく能率的に排出
させることができる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の一実施例を示すものであって、第１
図は全体の側面図、第２図は一部を切欠した要部の拡大
背面図、第３図は受止板の作用状態を示す説明図である
。 １・・・・・・農作業車、４・・・・・・荷台、６・・
・・・・支持枠、７・・・・・・ワゴン、８・・・・・
・枢支軸、９・・・・・・油圧シリンダー、１０・・・
・・・受止板、１１・・・・・・枢支軸、１２・・・・
・・牽引弾機、１３・・・・・・ストッパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 農作業車の荷台後方に支持枠を斜設し、該荷台上には一
   端を支持枠に枢着した上面開放型のワゴンを搭載せしめ
   て、該ワゴンを油圧シリンダーの押し上げ作動で枢支軸
   を支点として後方へ転回できるようにしたものにおいて
   、前記ワゴンの上部後方位置には受止板を折畳み自在に
   枢着し、該受止板の途中とワゴンとは牽引弾機により牽
   引連結せしめると共に、受止板の前部側下部にはワゴン
   との衝接で受止板を起立状又は垂下状に保持せしめるス
   トッパーを設けたことを特徴とするハイダンプワゴンに
   おける収穫物飛散防止装置。