JPS603827B2 - 細胞培養方法 - Google Patents
細胞培養方法Info
- Publication number
- JPS603827B2 JPS603827B2 JP55139853A JP13985380A JPS603827B2 JP S603827 B2 JPS603827 B2 JP S603827B2 JP 55139853 A JP55139853 A JP 55139853A JP 13985380 A JP13985380 A JP 13985380A JP S603827 B2 JPS603827 B2 JP S603827B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cell culture
- cells
- culture method
- extract
- cell
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- Expired
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は動物細胞の培養方法、特に動物の体細砲を効
率的に継代培養する方法に関するものである。
率的に継代培養する方法に関するものである。
従来、動物細胞の継代培養は医学、薬学の領域を含め、
広く生物学上の研究材料として欠くことができず、近年
がんあるいは細胞分化のメカニズムの解明等、多くの分
野においてその利用がなされてきた。
広く生物学上の研究材料として欠くことができず、近年
がんあるいは細胞分化のメカニズムの解明等、多くの分
野においてその利用がなされてきた。
細胞の継代培養はアミノ酸、ビタミン、ミネラル等の合
成培地に加えて、少数の例外を除き成牛、牛の胎児、牛
の新生児、馬、ニワトリ、ウサギ等の血清が必要とされ
ている。血清が不可欠である理由は血清中に細胞の増殖
因子(一般的栄養物質以外の物質)が含まれ、血清を用
いなくては、この因子の欠如により増殖が不可能となる
からである。ところがその有効因子はいまだ不明な点が
多く、また不安定であり、かつその供給体制が不十分な
ため高価であり、これらのことが細胞培養を困難なもの
にしていた。
成培地に加えて、少数の例外を除き成牛、牛の胎児、牛
の新生児、馬、ニワトリ、ウサギ等の血清が必要とされ
ている。血清が不可欠である理由は血清中に細胞の増殖
因子(一般的栄養物質以外の物質)が含まれ、血清を用
いなくては、この因子の欠如により増殖が不可能となる
からである。ところがその有効因子はいまだ不明な点が
多く、また不安定であり、かつその供給体制が不十分な
ため高価であり、これらのことが細胞培養を困難なもの
にしていた。
この発明は以上のような問題点を解決するためになされ
たものであり、動物の血清の全部または一部の代りに微
細藻類抽出物を使用することにより、効果的に継代培養
を維持することのできる細胞培養方法を提案することを
目的としている。この発明は微細藻類抽出物を含む培地
により動物細胞を培養することを特徴とする細胞培養方
法である。微細藻類とはクロレラ、セネデスムス、スピ
ルリナ等の単細胞またはそれに近い藻類であり、天然に
棲息するものならびに培養されたものが含まれる。
たものであり、動物の血清の全部または一部の代りに微
細藻類抽出物を使用することにより、効果的に継代培養
を維持することのできる細胞培養方法を提案することを
目的としている。この発明は微細藻類抽出物を含む培地
により動物細胞を培養することを特徴とする細胞培養方
法である。微細藻類とはクロレラ、セネデスムス、スピ
ルリナ等の単細胞またはそれに近い藻類であり、天然に
棲息するものならびに培養されたものが含まれる。
本発明における微細藻類抽出物とは、上記微細藻類の藻
体を適当な溶媒で抽出した抽出物であり、溶媒としては
特に水性溶媒がよい。
体を適当な溶媒で抽出した抽出物であり、溶媒としては
特に水性溶媒がよい。
水性溶媒としては例えば水単独、あるいは酸、塩基、も
しくは有機溶媒が溶解された溶液などがある。抽出方法
は藻体を常温または加熱した溶媒と接触させ抽出を行う
。本発明において使用できる抽出物はこのような方法に
より得られた抽出液、またはこれら抽出液を分子分画し
た高分子画分、あるいはこれらの濃縮物または凍結もし
くは噴霧乾燥等により乾燥した抽出物粉末などがあり、
特に糠たんぱく、多糖体などを含む高分子画分またはそ
の乾燥粉末が望ましい。本発明では微細藻類抽出物を含
む堵地により動物細胞を培養するのであるが、基本塔地
、培養方法等は通常の組織培養におけるものが採用でき
る。
しくは有機溶媒が溶解された溶液などがある。抽出方法
は藻体を常温または加熱した溶媒と接触させ抽出を行う
。本発明において使用できる抽出物はこのような方法に
より得られた抽出液、またはこれら抽出液を分子分画し
た高分子画分、あるいはこれらの濃縮物または凍結もし
くは噴霧乾燥等により乾燥した抽出物粉末などがあり、
特に糠たんぱく、多糖体などを含む高分子画分またはそ
の乾燥粉末が望ましい。本発明では微細藻類抽出物を含
む堵地により動物細胞を培養するのであるが、基本塔地
、培養方法等は通常の組織培養におけるものが採用でき
る。
すなわち基本塔地としてはアミノ酸、ビタミン類を含む
合成塔地を使用し、これに前記抽出物を添加し、無菌状
態で動物細胞の培養を行う。培養の対象となる動物細胞
は組織細胞、がん細胞等の動物の個体から取出された体
細胞が含まれる。本発明における微細藻類抽出物の基本
培地への添加量は、通常その抽出物が抽出粉末の場合0
.3〜400y/の‘、好ましくは1〜100y/の‘
の範囲にすることが望ましい。微細藻類抽出物を添加し
た培地はそのまま培養に供しうるが、さらに通常の培養
に使用される前記血清を添加してもよい。この場合、通
常約10%の添加が必要とされる血清を1%に減少させ
ることができる。微細藻類抽出物を含む培地により動物
細胞を培養することにより、細胞の増殖を促進し、総代
培養を維持することができる。
合成塔地を使用し、これに前記抽出物を添加し、無菌状
態で動物細胞の培養を行う。培養の対象となる動物細胞
は組織細胞、がん細胞等の動物の個体から取出された体
細胞が含まれる。本発明における微細藻類抽出物の基本
培地への添加量は、通常その抽出物が抽出粉末の場合0
.3〜400y/の‘、好ましくは1〜100y/の‘
の範囲にすることが望ましい。微細藻類抽出物を添加し
た培地はそのまま培養に供しうるが、さらに通常の培養
に使用される前記血清を添加してもよい。この場合、通
常約10%の添加が必要とされる血清を1%に減少させ
ることができる。微細藻類抽出物を含む培地により動物
細胞を培養することにより、細胞の増殖を促進し、総代
培養を維持することができる。
そして通常10%の添加が必要とされる血清を1/I0
に減少させても同等の効果があり、血清の使用量を大幅
に減少させることができる。このような細胞の継代培養
を可能にした理由については明らかではないが、微細藻
類抽出物中の、特に糠たんぱく、多糖体などを含む高分
子画分に含まれる未知の生理活性物質の作用により、細
胞の新陳代謝が盛んになり、賦活せられるものと推定さ
れる。
に減少させても同等の効果があり、血清の使用量を大幅
に減少させることができる。このような細胞の継代培養
を可能にした理由については明らかではないが、微細藻
類抽出物中の、特に糠たんぱく、多糖体などを含む高分
子画分に含まれる未知の生理活性物質の作用により、細
胞の新陳代謝が盛んになり、賦活せられるものと推定さ
れる。
次に本発明の実施例について説明する。
実施例 1
まずクロレラ粉末302を水1そに懸濁させ、1000
0で30分間熱水抽出し、遠心分離し、その上澄液(乾
燥重量換算で4.5夕)をSephadeXO−25(
Phamacia社製商標)カラムにより分子分画を行
い、分子量3000以上の画分をさらにDEAE−ce
lMose(Browの生製商標)カラムに吸着させ、
M/100炭酸緩衝液により溶出した70000以上と
30000〜10000の糖費に富む成分および100
00〜30000の榛質とたんぱく質をほぼ当量含む成
分(A,成分とする)を凍結乾燥し、0.63夕を調製
した。
0で30分間熱水抽出し、遠心分離し、その上澄液(乾
燥重量換算で4.5夕)をSephadeXO−25(
Phamacia社製商標)カラムにより分子分画を行
い、分子量3000以上の画分をさらにDEAE−ce
lMose(Browの生製商標)カラムに吸着させ、
M/100炭酸緩衝液により溶出した70000以上と
30000〜10000の糖費に富む成分および100
00〜30000の榛質とたんぱく質をほぼ当量含む成
分(A,成分とする)を凍結乾燥し、0.63夕を調製
した。
次に保存株細胞RLC−10(ラット正常肝細胞)5×
1ぴcellsを、表1に示す基本培地DM−160に
牛胎児血清(FCS)を10%添加した培地により培養
した区(C区)、ならびに同様に同株細胞RLC−10
を基本塔地DM−160にFCSI%および上記クロレ
ラA,成分5y/の【を添加した培地により培養した区
(T区)により、その細胞の増殖を調べたところ、細胞
の増殖は同値向でみられた。結果を第1図のグラフに示
す。表1 実施例 2 同様に、株細胞JTC−15(ラット腹水肝癌細胞)、
JTC−2(ラツト腹水肝癌細胞)、RLG−1(ラッ
ト肺細胞)、RLC−18(ラット正常肝細胞)につい
て、実施例1と同じ堵地による増殖率を、クロレラA,
成分を0.5y/叫、5y/凧【、50y/泌と添加量
を変えて調べたところ、その増殖は同傾向であった。
1ぴcellsを、表1に示す基本培地DM−160に
牛胎児血清(FCS)を10%添加した培地により培養
した区(C区)、ならびに同様に同株細胞RLC−10
を基本塔地DM−160にFCSI%および上記クロレ
ラA,成分5y/の【を添加した培地により培養した区
(T区)により、その細胞の増殖を調べたところ、細胞
の増殖は同値向でみられた。結果を第1図のグラフに示
す。表1 実施例 2 同様に、株細胞JTC−15(ラット腹水肝癌細胞)、
JTC−2(ラツト腹水肝癌細胞)、RLG−1(ラッ
ト肺細胞)、RLC−18(ラット正常肝細胞)につい
て、実施例1と同じ堵地による増殖率を、クロレラA,
成分を0.5y/叫、5y/凧【、50y/泌と添加量
を変えて調べたところ、その増殖は同傾向であった。
結果を第2図のグラフに示す。以上詳述したように、本
発明によれば、動物細胞の培養において、微細藻類抽出
物を、成分および供給が不安定で、かつ経済的にも不利
な動物血清の全部または一部に代えて使用することがで
き、安定して効率的に細胞培養を行うことができる効果
がある。
発明によれば、動物細胞の培養において、微細藻類抽出
物を、成分および供給が不安定で、かつ経済的にも不利
な動物血清の全部または一部に代えて使用することがで
き、安定して効率的に細胞培養を行うことができる効果
がある。
第1図および第2図はそれぞれ実施例1および2の結果
を示すグラフである。 第1図 第2図
を示すグラフである。 第1図 第2図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 微細藻類抽出物を含む培地により動物細胞を培養す
ることを特徴とする細胞培養方法。 2 微細藻類はクロレラ、セネデスムスまたはスピルリ
ナである特許請求の範囲第1項記載の細胞培養方法。 3 抽出物は水性溶媒抽出物である特許請求の範囲第1
項または第2項記載の細胞培養方法。 4 細胞は動物の体細胞である特許請求の範囲第1項な
いし第3項のいずれかに記載の細胞培養方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55139853A JPS603827B2 (ja) | 1980-10-08 | 1980-10-08 | 細胞培養方法 |
AU75269/81A AU546565B2 (en) | 1980-10-08 | 1981-09-16 | Method of tissue culture |
CA000386671A CA1165707A (en) | 1980-10-08 | 1981-09-25 | Method of tissue culture |
EP19810304612 EP0049632B1 (en) | 1980-10-06 | 1981-10-05 | Cell culture method |
DE8181304612T DE3171242D1 (en) | 1980-10-06 | 1981-10-05 | Cell culture method |
AT81304612T ATE14143T1 (de) | 1980-10-06 | 1981-10-05 | Zellkulturverfahren. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55139853A JPS603827B2 (ja) | 1980-10-08 | 1980-10-08 | 細胞培養方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5765179A JPS5765179A (en) | 1982-04-20 |
JPS603827B2 true JPS603827B2 (ja) | 1985-01-30 |
Family
ID=15255053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55139853A Expired JPS603827B2 (ja) | 1980-10-06 | 1980-10-08 | 細胞培養方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS603827B2 (ja) |
AU (1) | AU546565B2 (ja) |
CA (1) | CA1165707A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62174024A (ja) * | 1986-01-24 | 1987-07-30 | Kurorera Kogyo Kk | 好中球機能不全治療薬 |
DE3787805T2 (de) * | 1986-08-04 | 1994-02-10 | Garvan Inst Med Res | Serumfreies gewebekulturmedium, das ein polymerzellenschutzmittel enthält. |
EP4039796A4 (en) | 2019-10-01 | 2023-11-01 | Tokyo Women's Medical University | METHOD FOR PRODUCING COMPOSITION FOR CELL CULTURE, COMPOSITION FOR CELL CULTURE OBTAINED THEREBY, AND CELL CULTURE METHOD USING SAME |
IL309565A (en) | 2021-06-23 | 2024-02-01 | Univ Tokyo Womens Medical | A method for producing a preparation for propagating animal cells, a preparation for propagating animal cells obtained by said method, and a method for propagating animal cells using this preparation for propagating animal cells |
-
1980
- 1980-10-08 JP JP55139853A patent/JPS603827B2/ja not_active Expired
-
1981
- 1981-09-16 AU AU75269/81A patent/AU546565B2/en not_active Ceased
- 1981-09-25 CA CA000386671A patent/CA1165707A/en not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU546565B2 (en) | 1985-09-05 |
AU7526981A (en) | 1982-04-22 |
JPS5765179A (en) | 1982-04-20 |
CA1165707A (en) | 1984-04-17 |
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