JPS6036547Y2 - 土砂撒布船 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水底に土砂を撒布する土砂撒布船の改良に関す
る。

一般にヘドロの堆積した水底に土砂を撒布し、水底の地
盤改良や浄化を行っているところである。

この土砂の撒布に際しては従来トレミー管を水底近くま
で垂下味そのトレミー管を通してこれを移動させつつ土
砂の撒布を行うようにしている。

そしてその撒布に際してはトレミー管を船に固定しその
船を推進させつつ撒布する方式のため撒布精度が悪く、
また作業能率も悪いものであつた。

係る点を改良せんとしたものとしてトレミー管を船に対
して走行可能に支持させ、船を所定位置に固定してトレ
ミー管を移動させつつ土砂の撒布を行うようにしたもの
も知られているところであるが、これは土砂を土砂積載
部からトレミー管にグラブバケットを使用して搬入する
ようにしているため作業性が悪く、撒布土砂の定量連続
撒布が困難となる場合がある等の問題があった。

本考案は上述の如き点に鑑み、少ない作業員によって簡
単に定量連続撒布がなし得られ、しかもその精度が高く
、作業能率の高い土砂撒布船の提供を目的と腰その要旨
とするところは台船上にトレミー管を支持させ該トレミ
ー管を台船上を走行させつつ土砂の連続撒布を行うよう
にした土砂撒布船において、前記台船には撒布土砂の払
い出し量を連続定量に制御できるフィーダーを有する撒
布土砂積載ホッパーを備え、該ホッパー下にあって払い
出された撒布土砂を連続搬送する搬送コンベアを備える
とともに該搬送コンベアに一端が連続され、かつ、前記
トレミー管の移動長さの全域にわたってその上方に設置
され、前記トレミー管に連動して追随走行しつつ、該ト
レミー管内に撒布土砂を連続投下する走行トリッパ−を
有する撒布土砂投下用コンベアを備えたことを特徴とし
てなる土砂撒布船に存する。

次に本考案の実施の一例を図面について説明する。

図中１は多胴型の台船である。

この台船１には両胸部１ａ、ｌａ間に土砂撒布用のトレ
ミー管２．２が前後方向に走行できる水路３が開口され
、その長手力向両縁部に固定したレール４，４上に速度
調節自在な走行架台５が搭載され、その架台５に前述し
たトレミー管２，２が支持されている。

一方両胴部１ａ、ｌａ上には下端に払い出し口６ａを有
する撒布土砂積載ホッパー６．６が備えられている。

この各ホッパー６の払い出し口６ａには土砂の払い出し
量を調節自在なフィーダー７が備えられている。

このホッパー６．６・・・下には各胴部毎にそれぞれ払
い出された撒布土砂を連続して搬送する搬送コンベア８
，８が備えられている。

この搬送コンベア８，８はそれぞれ縦送り部８ａと両胸
部１ａ、１ａの端部開側に向けた横送り部８ｂとからな
っており、それぞれ縦向き、横向きにベルトコンベアを
連続させて使用している。

搬送コンベア８，８の先端に連続して撒布土砂投下用コ
ンベア９，９が水路３上方に備えられている。

このコンベア９は搬送する土砂をトレミー管２の上端ホ
ッパ一部２ａに連続投下するものであり、その投下位置
をトレミー管２の移動とともに移動させるトリッパ−１
０が備えられている。

トリッパ−１０は第４図に示すようにコンベア９の支枠
に備えたレール１１上を走行自在な移動台１２と、その
移動台１２の先端部でコンベアベルト９ａを下側に二段
に折り返して段部１３を形成する折り返しローラー１４
ａ、１４ｂとその段部１３下に備えた二叉状のシュータ
−１５とから構成され、シュータ−１５がコンベアベル
ト９ａをまたいでその下部のトレミー管２のホッパ一部
２ａに土砂を投下するようにしている。

また移動台１２はトレミー管２を支持した走行架台５と
ともに移動され、常にシュータ−１５がトレミー管２の
上部に位置決めされて移動されるようにしている。

一方トレミー管２の下端は三叉状に分岐され、その開口
２ｂ、２ｂに撒布幅設定装置１６が備えられている。

この撒布幅設定装置１６は撒布する土砂の質、例えば粒
度、比重等に応じて均一な撒布土砂層を得るためのもの
であり、二叉の開口２ｂ、２ｂにそれぞれ上端が連通し
た撒布管１７゜１７を有し、その両撒布管１７．１７の
上端を開口２ｂ、２ｂの外側にあって軸１８を中心にし
て回動自在に支持させ、両撒布管１７．１７を油圧シリ
ンダー１９．１９をもって互いに接近、離反する方向に
動作させるようにしている。

油圧シリンダー１９．１９はそれぞれ一端が軸１８より
垂下した支持枠２０に固定され、他端のロッド１９ａが
各撒布管１７．１７に連結されている。

そしてこの油圧シリンダー１９．１９を同時にもしくは
片側づつ動作させ、撒布管１７，１７の角度を変更させ
るようにしている。

このように構成される土砂撒布船の使用に際しては台船
１を撒布箇所にアンカー２１．２１をもって固定した状
態で撒布土砂積載ホッパー６からフィーダー７により定
量づつ連続して払い出させ、これを搬送コンベア８及び
投下用コンベア９、シュータ−１５を通してトレミー管
２の上端ホッパ一部りａ内に投入する。

そして架台５を一定速度で移動させることによってトレ
ミー管２を連続して移動させ、水底に撒布土砂層２２を
順次形成する。

この時フィーダー７による払い出し量、各コンベア８，
９の速度及び架台５即ちトレミー管２の移動速度及び撒
布管１７．１７の角度をそれぞれ調整して撒布土砂層２
２の厚さを調節する。

本考案の土砂撒布船は上述のように構成され、台船上に
は撒布土砂を連続定量払い出しするフィーダーを有する
積載ホッパーを多数備え、そのフィーダーより払い出さ
れた撒布土砂を搬送コンベアをもって連続送り出しする
とともに、その撒布土砂を投下位置がトレミー管の移動
とともに移動する走行トリッパ−を有する投下用コンベ
アをもってトレミー管に連続投下させつつトレミー管を
移動させて土砂の撒布を行うようにしたことによって連
続撒布の自動化が容易となり、しかも定量撒布が正確か
つ広範囲に行われ、撒布土砂層をより均一広範囲に形成
することが可能となったものであり、労力の削減、作業
の高能率化、撒布精度の向上が遠戚されるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の一例を示すもので第１図は平面図
、第２図は側面図、第３図は正面図、第４図は第１図中
のＩ−Ｉ線断面図、第５図は同■−ｎ線断面図、第６図
は撒布管部分を示す部分縦断正面図、第７図は撒布管か
らの撒布状態を示す拡大断面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台船上にトレミー管を支持させ、該トレミー管を台船上
   を走行させつつ、土砂の連続撒布を行うようにした土砂
   撒布船において、前記台船には撒布土砂の払い出し量を
   連続定量に制御できるフィーダーを有する撒布土砂積載
   ホッパーを備え、該ホッパー下にあって払い出された撒
   布土砂を連続搬送する搬送コンベアを備えるとともに該
   搬送コンベアに一端が連続され、かつ、前記トレミー管
   の移動長さの全域にわたってその上方に設置され、前記
   トレミー管に連動して追随走行しつつ、該トレミー管内
   に撒布土砂を連続投下する走行トリッパ−を有する撒布
   土砂投下用コンベアを備えたことを特徴としてなる土砂
   撒布船。