JPS6036332Y2 - 石炭供給設備におけるホツパ−内レベル保持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えば石炭のガス化、液化プラント等にお
ける各種石炭の供給設備のホッパ一円レベル保持装置に
関するもので、微粉炭貯槽、中間ホッパーおよび切出し
ホッパーからなる多段式の石炭供給設備における石炭の
円滑な流れと安定した供給をはかることを目的とするも
のである。

石炭のガス化、液化プラント等原料である石炭を粉砕し
て微粉炭となして定量供給する設備は、一般に粉砕した
微粉炭を貯える微粉炭貯槽と、この貯槽の各種石炭の配
合調整および石炭使用量の変動に対応し得るように設け
る中間ホッパーおよび石炭輸送ラインと接続する切出し
ホッパーとから構成されている。

第１図はその一例を示すもので、１が微粉炭貯槽、２が
中間ホッパー、３が切出しホッパーであり、微粉炭は粉
砕機４からサイクロン５、バンカー６を経て微粉炭貯槽
１へ供給され、ついで中間ホッパー２を介して切出しホ
ッパー３に装入され、ガス化炉（図面省略）等へは切出
しホッパー３に付設したロータリーバルブ７を介して連
続的に定量切出しされる方式となっている。

しかるに、従来の多段式石炭供給設備では、ホッパー内
圧力の関係により中間ホッパー２内でいわゆる高炉でい
う棚吊り現象が起こり微粉炭がスムースに落下せず、切
出しホッパー３内のレベル変動が著しいという欠点があ
った。

切出しホッパー３内のレベル変動が激しいと、常に一定
量の石炭を連続的に供給しなければならない石炭のガス
化、液化操業に支障をきたすことになる。

従って、切出しホッパー３内のレベルは常に一定レベル
に保持しなければならず、そのためには中間ホッパー２
内での棚吊り現象を防止し、常に所定量の微粉炭を切出
しホッパー３内に落下させる必要がある。

この考案は、前記中間ホッパー内での棚吊り現象を防止
し微粉炭の円滑な落下を可能とする切出しホッパ一円レ
ベル保持装置を提案するものである。

以下、この考案の一実施態様を第２図に基づいて説明す
ると、微粉炭貯槽１、中間ホッパー２、切出しホッパー
３からなる多段式石炭供給設備において、中間ホッパー
２と切出しホッパー３に加圧ライン２−１．３−１およ
び減圧ライン２−２．３−２を配管設置する。

この加圧ラインおよび減圧ラインには加圧弁■□、Ｖ２
および減圧弁Ｖ３．■、を設け、中間ホッパー２、切出
しホッパー３の各内圧をそれぞれの加圧弁、減圧弁によ
り調整可能とする。

また、中間ホッパー２と切出しホッパー３間には、両ホ
ッパー内を均圧に保持するための均圧ライン１０と両ホ
ッパーの圧力差検出ライン１１を設け、圧力差検出ライ
ンに設けた差圧検出器１２により検出された差圧に応じ
て均圧ラインに設けた均圧弁■５を操作して中間ホッパ
ー２、切出しホンパー３の各ホッパー内圧を均圧に保て
るようにする。

さらに、中間ホッパー２と切出しホッパー３にはレベル
計１３．ＩＬ￥設け、両ホッパー内の微粉炭の量をレベ
ル検出により把握できるようにする。

この場合、切出しホッパー３には下限レベルＬと上限レ
ベルＨを設けておき、この下限および上限レベルＬ、
Ｈ間に微粉炭レベルを位置させることにより切出しホッ
パー３内における微粉炭の量的安全性を確保する。

なお、微粉炭貯槽１、中間ホッパー２および切出しホッ
パー３には、微粉炭の固化防止、乾燥、自然発火防止の
ために、ガス配管１５，１６，１７．１８より不活性ガ
ス（Ａｒ、ＣＯ２，Ｎ２等）が吹込まれる。

微粉炭貯槽１内の微粉炭は、従来と同様バルブ８を介し
て中間ホッパー２に投入され、中間ホッパー２内の微粉
炭はバルブ９を介して切出しホッパー３に投入されるが
、この考案の各バルブ操作手順は、以下のごとくである
。

すなわち、石炭切出し時は切出しホッパー３のレベル計
１４は上限レベルＨにあり、微粉炭貯槽１と中間ホンパ
ー２間のバルブ８、中間ホッパー２と切出しホッパー３
間のバルブ９を閉にし、さらに中間ホッパー２と切出し
ホッパー３の各加圧弁■□、■２および切出しホッパー
３の減圧弁Ｖ１、均圧ライン１０の均圧弁Ｖ５を閉にし
、中間ホッパー２の減圧弁Ｖ３を開にした状態で切出し
を開始する。

次に、微粉炭貯槽１から空の中間ホッパー２に微粉炭を
供給する場合はバルブ８を開にして微粉炭貯槽１内の微
粉炭を中間ホッパー２に投入せしめ、レベル計１３によ
り定量供給されると、バルブ８を閉にして微粉炭の供給
を停止する。

切出しホッパー３内の微粉炭が切出されてレベル計１４
により下限レベルＬになると、切出しホッパー３の加圧
弁Ｖ２と中間ホッパー２の減圧弁Ｖ３を閉にし、中間ホ
ッパー２の加圧弁Ｖ、を開にして中間ホッパー２と切出
しホッパー３内の圧力を均圧にする。

この場合、中間ホッパー２と切出しホッパー３間に設け
た両ホッパー内の圧力差を検出する差圧検出器１２の値
が等しくなるように中間ホッパー２を加圧する。

均圧が完了すると、加圧弁Ｖ１を閉にした後均圧弁Ｖ５
、中間ホッパー２と切出しホッパー３間のバルブ９およ
び切出しホッパー３の減圧弁■４を開にする。

その結果、切出しホッパー３内の圧力が減圧されるので
、中間ホッパー２内の微粉炭が落下する。

切出しホッパー３内のレベルが上限レベルＨに達すると
、再び均圧弁Ｖ５、バルブ９および減圧弁Ｖ４を閉にし
、切出しホッパー３の加圧弁Ｖ２を開にして該ホッパー
内を加圧する。

続いて、中間ホッパー２の減圧弁ｖ３を開にして該ホッ
パー内を減圧すると、再ひ微粉炭貯槽１内の微粉炭を中
間ホッパー２に供給するためバルブ８を開く。

この時、中間ホッパー２内は減圧されているためバルブ
８を開くと微粉炭貯槽１の微粉炭は自動的に落下し、切
出しホッパー３の上限レベルＨと下限レベルＬ間の容量
に相当する量の微粉炭が中間ホッパー２内に供給される
。

以下、前記と同様の順序でバルブ操作を行って、切出し
ホッパー３の微粉炭レベルが下限レベルＬ以下にならな
いように保持する。

前記のごとく、この考案では、中間ホッパー２から切出
しホッパー３へ微粉炭を落下させる前に両ホッパー内を
均圧にするとともに、落下時には切出しホッパー３内を
脱気して減圧するので、中間ホッパー２内に棚吊りが発
生することなく所定量の微粉炭が円滑に切出しホッパー
３内に落下する。

この操作が連続して繰返されることにより、切出しホッ
パー３内のレベルは常に下限レベルＬと上限レベルＨの
間にあって下限レベルＬ以下となることはない。

なお、この考案における各バルブはすべて電気的、機械
的手段により自動的に開閉制御できるように仕組み、か
つ操作は制御盤により遠隔制御で行なう方式をとる。

これらの回路構成については省略する。

この考案は前記のごとく、多段式石炭供給設備の中間ホ
ッパーと切出しホッパーに加圧ラインと減圧ラインを設
け、さらに前記流ホッパー間に均圧ラインと圧力差検出
ラインを設けて構成したことにより、中間ホッパーと切
出しホッパー間における微粉炭の落下が円滑となり切出
しホッパー内のレベルを常に一定に保つことができる。

従って、この考案は特に、定量の石炭を連続して供給し
なければならない石炭のガス化や液化プラントへの石炭
供給に大きな効果を奏し極めて有用性に富むものである
。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来の多段式石炭供給設備の一例を示す説明図
、第２図はこの考案の一実施態様を示す説明図である。 図中１・・・・・・微粉炭貯槽、２・・・・・・中間ホ
ッパー２−１・・・・・・加圧ライン、２−２・・・・
・・減圧ライン、３・・・・・・切出しホッパー ３−
１・・・・・・加圧ライン、３−２・・・・・・減圧ラ
イン、４・・・・・・粉砕機、５・・・・・・サイクロ
ン、６・・・・・・バンカー ８．９・・・・・・バル
ブ、１０・・・・・・均圧ライン、１１・・・・・・圧
力差検出ライン、１２・・・・・・差圧検出器、１３．
１４・・・・・・レベル計、１５，１６，１７，１８・
・・・・・ガス配管、Ｖｌ、Ｖ２・・・・・・加圧弁、
Ｖ３．Ｖ４・・・・・・減圧弁、Ｖ５・・・・・・均圧
弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 微粉炭貯槽、中間ホッパーおよび切出しホッパーからな
   る石炭供給設備において、中間ホッパーと切出しホッパ
   ーに加圧ラインと減圧ラインをそれぞれ配管設置し、か
   つ中間ホッパーと切出しホッパー間に両ホッパー内を均
   圧に保持するための均圧ラインと圧力差検出ラインを設
   けて中間ホッパーと切出しホッパーを均圧に保持するご
   とく構威し、切出しホッパーのレベルに応じて前記中間
   ホッパーと切出しホッパーの各々の加圧ラインおよび減
   圧ラインを操作して中間ホッパー内の石炭を切出しホッ
   パーに落下せしめるごとく設けたことを特徴とする石炭
   供給設備におけるホッパ一円レベル保持装置。