JPS6034255Y2 - 体内の排泄物排出収納袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、肛門から大便等の排泄物を排出してこれを
袋内に収納する袋に関する。

Ａ 先行技術 例えば、病人がベッドの上で排便する方法として、ベッ
ドの上に便器を置いて、この上に座して処理する方法が
ある。

この方法は、病状の軽い病人には採用できるが、重症の
患者には使用できず、重病の者はおしめによって大便を
処理する。

大便によらず、体内で生ずる他の異物の排出には、それ
ぞれの用途に適したカテーテルが使用されるが、従来の
カテーテルでは、必ずしも全ての異物がスムーズには排
出できない。

本考案者は、この欠点を除去すべく、第１図に示す排出
装置を開発した。

（実開昭５６−１４１６３１号） この装置は、体内に排出管１を挿入すると共に、潤滑液
を送り込んで排泄物を吸い出す。

この装置は、排泄物をスムーズに取り出しできるが装置
全体が相当に複雑となり、シかも、取り扱いが簡単にで
きない欠点がある。

又、排出管が高価となって使い捨てにできない為、細菌
の感染を防止する為の消毒に手間が掛る欠点があり、更
に、硬い管が挿入される為、患者が心地よく使用できな
い欠点もあった。

Ｂ目的 この考案はこれ等の欠点を除去することを目的に開発さ
れたもので、この考案の重要な目的は、構造が簡単で一
個の単価を著しく低廉にでき、しかも使い捨ての状態で
使用できるので消毒が不要で細菌の感染がなく、更に、
排泄物が完全に収納された状態で取り出しできるので後
処理がいたって簡単にでき、更に又、使用時に肛門が大
きく拡げられることがないので、自然の排便に近い状態
で異和感が少なく使用できる排泄物排出収納袋を提供す
るにある。

Ｃ構成 以下この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第２図に示す体内の排泄物収納袋は、装本体２と、この
装本体２の開口端縁に固定された弾性リング３とからな
る。

装本体２は一端から排泄物が送り込まれるように一部が
開口されており、収納された排泄物が漏れないように、
通水性がなくて耐水性のあるシート状部材、例えばゴム
シート等でもって袋状に形成されている。

開口部の開口面積は、これが肛門を通って人体内に挿入
されて拡開したときに、排泄物がスムーズにここに案内
される大きさ、例えば直径が３〜５ｃｍ程度に決定され
る。

装本体２の、肛門に位置する個所は多少細く絞られた形
状に形成されるのがよい。

細く絞られた部分は、排泄物通過時にスムーズに拡開さ
れる。

従って、この形状の装本体は、それ自体が自由に変形で
きる可撓性に加えて、柔軟な伸縮性を有するゴムシート
が最適である。

又、全体が伸縮性に富むゴムシートで形成された装本体
２は、排泄物が送り込まれるとそれ自体の容積が大きく
なる為、未使用時に小さくして収納容積が大きくできる
。

装本体は、好ましくは、全体形状が第２図に示すように
細長い筒状に形成される。

弾性リング３は、肛門を通るときに小さく折り畳むこと
ができ、肛門から体内に挿入された後、体内で拡がって
装本体２開口部を拡開する弾性を有する。

この弾性リング３にはゴム状弾性が使用される。

弾性リング３の直径は、好ましくは、袋本体開口部の開
口面積にほぼ等しく決定される。

第２図に示すように、肛門にガイド４を通し、このガイ
ド４に装本体２を挿通するなら、装本体２がよりスムー
ズに肛門に脱着できる。

ガイド４はそれ自体の弾性で肛門に装着できるように、
両側開口端がラッパ状に拡がった筒体で、肛門に簡単に
挿通でき、使用後は簡単に引き出しでき、更に、排泄物
通過時には肛門の内向に密着でき、更に又、排泄物通過
時に簡単に膨張できる程度の弾力性と伸縮性とを有する
。

Ｄ 使用方法 肛門に、ガイド４を挿入するか、あるいはこれを挿入し
ないで、装本体２の弾性リング３を細く折り畳んでこれ
を肛門から人体内に挿入する。

人体内に挿入されたりング３は、それ自体の弾性で環状
に拡がり、装本体の開口部を拡開すると共に、装本体の
開口部周縁を、肛門の内向に密着させる。

この状態で、人体内圧が高くなって排泄物が排出される
状態になると内圧で装本体の開口部分は肛門の内向に実
に隙間なく密着され、装本体２と肛門との漏れを防止す
る。

この状態で人体内の排泄物は装本体２の開口部から体外
に押し出されて装本体２内に収納される。

括約筋によって排泄物が肛門を通って押し出されるとき
には、肛門に位置する装本体が拡がり、排泄物はスムー
ズに装本体２に収納されて体外に運び出される。

排泄物が完全に排泄された後、装本体２を肛門から抜き
取り、排泄物を収納した状態で収納袋のまま廃棄する。

Ｅ効果 この考案に係る排泄物排出収納袋は、開口部を細く絞っ
て肛門に押し込んで使用でき、人体内に押し込まれた開
口部は弾性リングで拡開され、これでもって装本体の開
口部が拡開されると共に、人体の内向に隙間なく密着さ
れる。

この為、排泄物は外部に漏れることなく収納袋に収納さ
れて体外に排出される。

この結果全体の構造と使用方法がいたって簡単で、しか
も排出物の廃棄に著しく便利で、更に一個の収納袋がす
こぶる安価にできると共に使い捨ての状態で使用できる
為、消毒等の後処理が全く不要で、しかも細菌の感染等
を阻止できる等数々の卓効を実現する。

又、装着時に肛門がそれ程大きく拡開されることがない
ので、自然に近い状態で心地よく使用できる卓効も実現
される。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の異物排出装置の概略断面図、第２図はこ
の考案の一実施例を示す体内の排泄物排出収納袋の使用
状態を示す断面図である。 １・・・・・・排出管、２・・・・・・装本体、３・・
・・・・弾性リング、４・・・・・・ガイド。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）一部が開口された袋状に形成されており、かつそ
   れ自体は水が通過できない耐水性と、自由に変形できる
   可撓性とを有し、なおかつ少なくとも開口部分は人体の
   肛門に挿入できる細長筒状に形成された装本体と、この
   装本体の開口部周縁に固定され、それ自体の弾性で装本
   体の開口部を拡開する弾性リングとを備えており、該弾
   性リングを小さくして装本体の開口部を肛門から人体内
   に挿入し、人体内に挿入された収納袋の開口部は、弾性
   リングによって開口端が拡開され、人体内の排泄物が開
   口部から装本体に収納されて排泄されるように構成され
   た体内の排泄物排出収納袋。
2. （２） 装本体が伸縮性を有し、排泄物が送り込まれ
   ると膨張する実用新案登録請求の範囲第（１）項記載の
   体内の排泄物排出収納袋。
3. （３）装本体と弾性リングがゴム状弾性体である実用新
   案登録請求の範囲第（２）項記載の体内の排泄物排出収
   納袋。
4. （４）装本体の、人体に挿入されたときに肛門に位置す
   る個所が細く絞られている実用新案登録請求の範囲第（
   ２）項記載の体内の排泄物排出収納袋。