JPS6029980Y2 - 電気カミソリ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気カミソリに関する。

従来、外刃にスリットを形成してなる所謂ロータリース
リット式の電気カミソリは、前記スリット内にヒゲを導
入し、これを外刃と外刃に摺接しつつ回転する内刃との
剪断作用によって切断するように構成していた。

したがって、この従来のものでは前記スリット内へのヒ
ゲの導入効率を高めるために、スリット幅を広げなけれ
ばならないこととなるが、一方スリット幅を広げ過ぎる
と肌がスリット内へ落ち込み過ぎて刺激が大きくなり、
肌を痛めるという欠点を伴なう。

そこで、上記欠点を改善するために、外刃の円周方向に
前記スリットに連通ずる櫛状の導入溝を設け、ヒゲを導
入するようにしていたが、これではヒゲの太さに対しＲ
形状が大き過ぎるため１、ヒゲを起こす作用が小さ過ぎ
るという欠点があった。

本考案はこのような点に鑑み、スリット幅を広くとれ、
ヒゲの導入効率を高めると共に、ヒゲ剃り時の刺激を軽
減ししかもヒゲを短く剃れるようにしたロータリースリ
ット式の電気カミソリを提供することを目的とするもの
である。

以下、本考案の一実施例を図面により説明すると、１は
内部に駆動電源として用いる乾電池２およびこの乾電池
２により駆動されるモータ３を収容した本体で、その内
部には仕切壁４により区画された後述する内刃ブロック
を収容する中空室５が形成されており、この中空室５は
略円筒状になっている。

６は本体１の上部周面の一部に形成した長尺の切欠部で
、前記中空室５に連通しており、この切欠部６には外刃
体が配設されるようになっている。

すなわち、この切欠部６に沿って外刃７，７が装着され
、かつスリット８を介して互いの刃先７ａを対向配置し
ている。

この実施例では、スリット８の幅は１耽（通常は０．５
ｍｍ位）であるから、かなり長いヒゲも充分に導入し得
る。

前記内刃ブロック９は、中空室５内で両端を回動可能に
支持された回動軸１０と、この回動軸１０の両端に固設
された被動体１１．１１を有し、このうち一方の被動体
１１にはモータ３の駆動プーリに張設されたタイミング
ベルト１２が巻き掛けられ、モータ３の動力が確実に被
動体に伝達されるようにしである。

１３．１３は、中空支持体１４を介して被動体１１の近
接位置に配設された円板状の内刃支持体で、これら内刃
支持体１３゜１３に少なくとも一枚以上（この実施例で
は３枚）の長尺の内刃１５が、その回転中心に対し所定
の傾斜角度をなして配設されている。

しかして、内刃１５の刃先先端１５ａの一側面、すなわ
ち内刃１５の回転方向側の側面にはヒゲを導き入れ、か
つ適宜な弾力を備えて肌を押し出す弾性体１６がその周
面の一部を溶着ａしている。

この弾性体１６は内刃１５に沿う放射方向に僅かに変位
可能に取り付けられ、かつ外刃体内に組み込む以前にお
いては第４図に破線で示すように内刃１５の刃先先端１
５ａより突出しうるように弾装され、組み込んだ際にお
いて外刃７の刃裏面との摺接時には、実線で示す如くそ
の弾力に抗して内刃１５の刃先先端１５ａと同高位置に
変位するように構成されている。

この場合、前記弾性体として用いられるコイルバネ１６
は実際にはヒゲの太さが約０．１５７ｒｒ！ｎφである
ことから、コイル径が０．１ＭＩＬ前後、コイルピッチ
が０．３ｍｍ位が適当であるが、この様な微細なコイル
スプリング１６を内刃１５の先端部に全域設けるのは加
工上非常に難しいばかりでなくコストが高くつくので、
ピッチ０．３斜、コイル径ＩＴｒｒＩｎφ、線径０．１
φ閣のコイルバネを内刃先端に溶接している。

この他、１７はモータ３を駆動せしめるスイッチである
。

このように構成した本考案の電気カミソリを使用する際
は、スイッチ１７をオンしてモータ３を駆動させ、その
駆動力をタイミングベルト１２を介して被動体１１へ伝
達し、被動体１１を固設した回動軸１０を経由させて、
中空支持体１４より支持体１３に伝え、内刃支持体１３
に取り付けられた内刃１５を回動軸１０を中心に回転さ
せる。

内刃１５はこの回転に伴う遠心力によって外刃７との接
触圧を一定に保持すると共に、その刃先先端１５ａを外
刃７の刃裏面に摺接しつつ回転する。

そして、このように内刃１５を回転させた電気カミソリ
の本体１の上部局面、すなわち外刃７゜７およびスリッ
ト８が位置する周面を肌１９に軽く押し当て、スリット
８内にヒゲ２０を導入する。

この場合、本考案ではスリット８を前述のように幅広に
構成しているから、かなり長いヒゲ２０をスリット８内
に導入し得る。

一方、スリット８の幅広構成によって同時に肌１９もス
リット８内に落ち込むこととなるが、本考案では内刃１
５の刃先先端１５ａの近接位置に弾性体１６を配設し、
肌１９のスリット８内への落ち込みを弾性体１６で支え
ているのでヒゲ剃り時の肌の刺激を軽減すると共に、弾
性体１６に接触する肌１９をバネ弾力によって外側に押
しやり、第６図イに示すようにヒゲ２０をスリット８内
部に誘い込んでから、外刃７と内刃１５との剪断作用に
よって切断するから、ヒゲ２０を短かく切れるものであ
る。

尚、この場合、内刃１５はスリット８に対し傾斜配置す
るのは公知であるが、スリット８との衝突防止のために
は内刃１５の長手方向の両端部を第２図口および第４図
に示すようにその回転方向に折り曲げて突起１８を形威
し、さらにこの突起１８を内刃１５の回転中心方向に折
り曲げて置くことが効果的である。

また、上述の実施例では弾性体としてコイルバネを用い
たが、この例に限らず、適宜な弾力を備え、かつヒゲを
導入し得るものであれば、如何なる弾性体をも許容する
ものである。

本考案は以上のように、スリットの近接位置に刃先先端
を臨ませて回動腰かっ外刃と協働してヒゲを剪断する内
刃の先端に、内刃の放射方向に変位可能な弾性体を取り
付け、弾性体の弾力によりスリット内への肌の落ち込み
を防止したから、ヒゲ剃り時の刺激を軽微に留めること
ができ、またこの結果比較的幅広なスリットの採用が可
能となり、スリット内へのヒゲの導入効率を高めること
ができる。

また、本考案ではヒゲ剃り時に、弾性体の弾力によって
肌をスリットの外側へ押し出しヒゲをスリット内に誘い
込み絞ってから切断するようにしたから、ヒゲを短かく
切断することができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の外観を示す斜視図、第２図イは本考案
の要部を示す縦断面図、同口は突起を拡大して示す斜視
図、第３図は第２図のｘ−ｘ’線に沿う断面図で、第４
図は第２図のＹ −Ｙ’線に沿って示した部分断面図で
、本考案の要部を拡大して示す断面図、第５図は第２図
ｚ −ｚ’線に沿って示した部分断面図で、外刃体と本
体との取付状態を拡大して示している、第６図イ９口は
本考案の使用状態の要部を拡大して示す説明図である。 ７・・・・・・外刃、 ８・・・・・・スリット、 １５・・・・・・内刃、 １６・・・・・・弾性体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体に形成された切欠部内に配設され、かつ中央部に髭
   導入用のスリットを有する外刃体と、この外刃体のスリ
   ットに刃先先端を臨ませて回転可能に支持され、かつ前
   記外刃体と摺接する少なくとも一枚以上の長尺の内刃と
   を備え、前記外刃体と対向する前記内刃先端の回転方向
   側面にその長手方向に沿って内刃の放射方向に変位可能
   な弾性体を取り付けたことを特徴とする電気カミソリ。