JPS6029557B2 - 水殺菌装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えば、金魚又は熱帯魚等を飼育する水槽の
水殺菌装置に関するものである。

この種の水槽では、魚の排他物又は残餌によって水が汚
損され、雑菌及び藻等が繁殖し、あるいは、水の透明度
が低下したり悪臭を発することがある。

このような事態を回避するために、従来では水槽の水面
上に殺菌灯を取り付け、又は、水中に殺菌灯を取り付け
て所要の殺菌作用を行わせていた。ところが、前者のよ
うに水面上に殺菌灯を取り付けた場合は、単に表層部の
水が殺菌されるのみであり、排池物又は残餌で汚損され
ている深層部の水をほとんど殺菌できない欠点があった
。又、後者のように水中に殺菌灯を取り付けた場合は、
紫外線の水に対する浸透距離が短いので、殺菌灯の周囲
のみしか、殺菌することができず、また、水中に含有さ
れる有機物等が殺菌灯に付着して紫外線の放射が防げら
れるため、殺菌灯の表面を頻繁に清浄する必要があると
共に、漏電事故等が発生し易いので殊に家庭で使用する
水槽には下適当であった。本発明は、このような実情に
鑑みてなされたものであって、例えば水槽に設けている
循環ポンプとの組み合わせによって水槽内の水を均一か
つ確実に殺菌して藻の発生を抑制すると共に雑菌を死滅
させ、更には水質の悪化を防止して悪臭をも予防できる
水殺菌装置を提供するものである。

以下、添付図面に示された一実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。図において、１は水殺菌装置のケース
で、その底壁２の一端中央部には図示しない循環ポンプ
の吐出口に接続される流入口３を設けると共に、池端近
傍の中央部には図示しない水槽に接続される流出口４を
設けている。

５は流出口４の開□部外周緑に突設したりング状の砂止
め壁である。

６は仕切壁で、前記ケースー内を流入口３側の流入室７
を流出口４側の猿過室８とに区画形成する。

９は猿過室８に装着したフィルタ受皿で、その下面とケ
ース１の底壁２との間に集蟹室１０を形成し、この集留
室１０を介して櫨過室８を流出口４に蓮通させている。

１１はフィルタ受皿９上に戦遣したフィルクェレメント
、１２はフィルタ受皿９に設けたオーバーフロー孔１３
に装着したオーバーフローパイプである。１４は流入室
７及び櫨過室８の上方にわたって装着された略水平状を
なす平底のトレイで、その一端には該トレイ１４内と前
記流入室７とを運速させる流入ロー５を設けると共に、
他端にはトレイ１４の内部と櫨過室８の上部空間とを運
速させる流出口１６を設けている。

１７は流入室７に設けて流入口３に対向して設けたバッ
フルプレート、１８はトレイ１４の流入口１５に対向し
て設けたバッフルプレート、１９はトレイ１４に設けた
流出口１６への水流を規制するバッフルプレートである
。

２川ま前記ケース１及びトレイ１４の上方を覆う蓋板で
、その下面には管状の紫外線による殺菌灯２１を取り付
けている。

殺菌灯２１は、前記トレイ１４の流出入口１５，１６結
ふく方向に沿って取り付けられている。２２は殺菌灯２
１の反射板、２３は殺菌灯を点灯させるためのグローラ
ンプ、２４は図示しないチョークコイル及びグローラン
プ等の電装品を覆うカバー、２５は電源コード、２６は
アースコード、２７は蚤力取出用のコンセント、２８は
前記カバー２４に穿談した空気孔である。

以上の構成において、図示しない循環ポンプを運転して
水槽内の水を流入口３から流入室７内に送り込む。

流入室７に送り込まれた水は、流入口１５からトレイ１
４の一端部上面に流出し、他端の流出ロー６に向って流
れる。この時、トレイ１４は略水平状をなす平底に形成
されているので、トレイ１４の上面には略均一な厚さで
水が流れる。又、トレイ１４の上方には殺菌灯２１が装
着されているため、前記流入口１５から流出口１６に向
ってトレイ１４の上面を流れる水は均一かつ充分に殺菌
又は滅菌される。尚、種々の検査の結果、例えば外径１
４肋、長さ１４８肋で出力ｌＯＷの紫外線灯を殺菌灯と
して使用し、トレイ１４の幅を５６側として流入口１５
から流出口１６に約２秒の時間をかけて水を流したとこ
ろ、初期は１００の【中に２７×１０７個であった大腸
菌が、トレイ１４上の水深を２柳とした場合には流出口
１６に至った時のすでに完全に死滅し、又、水深５肌で
は１００の【中に僅か２川固残存しているのみであった
。従って前記トレイ１４上の水深を２〜３脚として流入
口１５から流出口１６に至る所要時間を２〜３秒程度と
すれば充分なる殺菌作用を行わせ得ることが確認された
。又トトレィ１４の上面で殺菌された水は、流出口１６
からの櫨過室８内に流下し、フィルタェレメント１１を
蓮通して集留室１０‘こ流入した後にケ−ス１の底壁２
に設けられた流出口４から水槽内に戻される。

従って、循環ポンプによって水槽から水とともに殺菌装
置内に送り込まれた異物（魚の排池物又は残餌など）は
、充分に殺菌、分解された後に櫨適されて透明な良質の
水のみが水槽に戻される結果、水槽内を常時透明状態の
良好な環境に保持できる。このために、通常の場合は、
従来のように頻繁に水槽の水替又は掃除を行う必要がな
く、単に、酸素分の補給と、蒸発によって減少した水の
補給とを行うのみで充分である。他方、長期の使用中に
は、渡過室８内のフィルタェレメント１１に目詰りを生
じ、水の透過性が悪化して櫨過室８内の水面レベルが異
常に上昇することがある。

このようにして渡過室８内の水面レベルが異常に上昇す
ると、該室８内に設けたオーバーフローパイプ１２を経
てフィルタェレメント１１をバィパスした状態で水が水
槽内に戻される。すると、水槽中の異物が増加するので
、フィルタェレメント１１が目詰りを生じたことを容易
に識別できる。従って、このように、水槽内の異物が増
加した時は、水殺菌装置の運転を中断して猿過室８内及
びフィルタェレメント１１の掃除を行い、再び水殺菌装
置を運転すれば水槽内は再び清浄化される。尚、上記の
ような水槽と水殺菌装置内との水の循環には通常のポン
プを用いてもよいのであるが、例えば気泡ポンプ等を用
いることにより、水の循環と酸素の補給とを同時に行な
わせてもよい。又、一般には、前記水殺菌装置を水槽の
上部に設置して使用するが、場合によっては別の部分に
設置して流出入口３，４に延長パイプを接続しても良い
。以上説明したように、本発明の水殺菌装置は循環ポン
プとの組合せによって水槽内の水をトレイに循環供給し
、このトレイ内で殺菌灯を照射せしめて水槽の水を殺菌
するものであるが、仕切壁によって流入口を含む流入室
と流出口を含む櫨過室とに区画されたケースの上方に配
設されるトレイはその底面が平底で、かつ流入室及び猿
過室の上方に略水平状に設けられ、さらにこのトレイの
流入、流出口の各上方に設けられたバッフルプレートに
よりトレイ内の底面上を流れる水が水深２〜５肌と略均
一な厚さで流れるようになっているので、循環ポンプに
よって水槽からケースの流入室を通過してトレイ内に送
られた水は充分に殺菌灯の紫外線に照射され殺菌または
滅菌されて元の水槽に供給されるため、水槽中の雑菌お
よび藻類の繁殖を効率よく予防できるものである。

また、トレイ上面を流れる水の深さが極めて浅いため比
較的小容量の殺菌灯で水槽内の水を充分に殺菌又は滅菌
することができ、殺菌または滅菌効果が高いので長期に
わたって水槽の清掃をする必要がないとともに、構造が
極めて至簡であるなどの効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る水殺菌装置の一実施例を示す背面
図、第２図は本発明に係る水殺菌装置の一実施例を示す
一部切欠き正面図、第３図は第２図のｍ−町線に沿う断
面図、第４図は第２図のＷ−Ｗ線に沿う断面図である。 ７・・・・・・流入室、８・…・・櫨過室、１１・・・
・・・フィルタェレメント、１４・・・…トレイ、１５
・・・・・・流入口、１６・・・・・・流出口、２１・
・・・・・殺菌灯。第１図第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ケースの底壁の一端に流入口を、他端近傍に流出口
   をそれぞれ設けると共に、前記流入口に近接してケース
   内にその高さがケースの側壁の高さよりも低い仕切壁を
   設けて流入口を含む流入室と流出口を含む濾過室に区画
   し、これら流入室と濾過室の上方にわたつて底面の一部
   が前記仕切壁の上端と接するように平底のトレイを略水
   平状に配設せしめ、このトレイの一端底面に形成した流
   入口を介して前記流入室と、他端底面に形成した流出口
   を介して前記濾過室の上部空間とトレイ内とをそれぞれ
   連通させ、かつトレイの前記流入口および流出口の上方
   にそれぞれトレイの上面を流れる水の水深が２〜５ｍｍ
   程度となるようなバツフルプレートを設け、このバツフ
   ルプレートの上方に殺菌灯を装着したことを特徴とする
   水殺菌装置。