JPS6026123Y2

JPS6026123Y2 - 焼入浴の上昇流規制装置

Info

Publication number: JPS6026123Y2
Application number: JP13067881U
Authority: JP
Inventors: 律雄山中; 明津本
Original assignee: マツダ株式会社
Priority date: 1981-09-01
Filing date: 1981-09-01
Publication date: 1985-08-06
Also published as: JPS5834949U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、焼入浴の上昇流規制装置に関するものである
。

加熱炉で所定温度に加熱した多数の金属部品（以下、ワ
ークという）を恒温焼入浴内に浸漬して焼入れする場合
、加熱炉から取出したワークを金網からなるトレイに載
せ、これを昇降台により焼入れ浴に浸漬味ダクトから上
向きに噴出する焼入れ液にりワークを焼入れする装置が
ある。

ところで、このような焼入れ装置においては、加熱炉側
に位置する多数のワークが均一に焼入れされず、焼入れ
ムラや歪が生じることが判明した。

本考案者等は、この原因について種々検討の結果、かか
る焼入れ装置においては、加熱炉から出たワークを出来
るだけ外気にさらすことなく速かに焼入れを行うため、
前記液循環用ダクトの液状出口を加熱炉側に片寄せて配
置されており、液状出口から噴出し上昇した焼入れ浴が
槽壁との距離にもとすく流体抵抗の関係により、均一に
周囲に拡がらず、つまり、その流速は、加熱炉側かその
反対側に比べて遅くなり、その反面、該反対側が速くな
り垂直流となっていないことが原因であることをつきと
めた。

本考案は、液状出口から上昇する液の流速を均一にすれ
ば垂直流となり、ワークを均一に焼入れすることが出来
るという知見にもとすいてなされたもので、前記液状出
口の上方で、かつ液面近くの流速の速くなる側に流れ規
制板を配置して、ワーク廻りを通過して上昇する液がほ
ぼ垂直流となるようにした焼入れ浴の上昇流規制装置を
提供することを目的とする。

つぎに、本考案を一実施例である図面にしたがって説明
する。

焼入槽１内の焼入浴２はヒータ３により恒温に保持され
、かつ焼入槽１の底部には液循環用ダクト４が配置され
ている。

そして、このダクト４の一端開口は液状出口５となって
おり、焼入槽１の中心から加熱炉下側に片寄った位置で
上方に向って開口する一方、ダクト４の他端にはアジテ
ータ６が設けられ、焼入浴２はアジテータ６で攪拌され
て液状出口５から上方にゆるやかに噴出するようになっ
ている。

前記ダクト４の液状出口５の周囲には、焼入槽１の上方
に至る４本の支柱７が設けられ、枠体からなる昇降台９
が支柱７に取付けたガイド８に沿って、図示しない駆動
手段によってチェーン１０により焼入槽１内に昇降可能
となっている。

また、前記支柱７間には、液状出口５からの噴流を上方
にガイドするマツフル１１が設けられる一方、加熱炉Ｔ
側のマツフル１１の上部のみ流れ規制板１２が設けられ
ている。

この流れ規制板１２は、実施例では、一つのマツフル１
１の上部に接続し設けられた板体１３の液面近くに孔１
４を設けたものである。

なお、図において、１５はソルト投入口、１６はアジテ
ータ駆動用モータである。

前記構成からなるため、加熱炉Ｔにて熱処理されたワー
クＷは金網からなるトレイ１７により搬送路１８を通過
して前記昇降台９に載置され、駆動手段により下降して
、ワークＷは液状出口５からの噴流により焼入れされる
。

この場合、前述のように、加熱炉Ｔ側とは反対側のマツ
フル１１の上部には流れ規制板１２が設けてあって、こ
の方向への液の流れは若干阻止されてその流出抵抗が加
熱炉Ｔ側への流れとほぼ等しくなり、つまり、マツフル
１１て形成される流路中の流速がほぼ均一となり、ワー
クＷは均一に焼入れされる。

その後、昇降台９は上昇して、ワークＷはトレイ１７と
ともに搬送路１８を経て所定に搬送される。

なれ、前記液状出口５からの噴流はワークＷが焼入槽１
内に浸漬されていると、ワークＷにより抵抗が増加する
ため、トレイ１７内外で噴流の流速が変化することもあ
る。

したがって第１図に示すように昇降台９の下部に内方に
傾斜するガイド板１９を設けてトレイ１７の外側の流れ
を阻止してトレイ１７内に噴流を集中的に導くと一層効
果がある。

また、流れ規制板の設ける位置も、焼入槽１と液状出口
５との位置関係によっては２個所以上設けてもよいこと
は勿論である。

以上の説明で明らかなように、本考案によれば、ダクト
の液状出口の上方で、かつ液面近くに、ワーク回りを通
過して上昇する焼入浴を流れ規制板によりほぼ垂直流と
なるようにしたため、ワークを均一に焼入れすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側面断面図、第２図は
正面断面図で、第３図は第２図の■−■線断面図である
。１・・・・・・焼入槽、２・・・・・・焼入浴、４・・
・・・・ダクト、５・・・・・・液状出口、７・・・・
・・支柱、９・・・・・・昇降台、１１・・・・・・マ
ツフル、１２・・・・・・流れ規制板、１７・・・・・
・トレイ、Ｔ・・・・・・加熱炉、Ｗ・・・・・・ワー
ク。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

液循環用ダクトの液状出口を焼入槽の中心からはずれた
底部に上向きに配置し、昇降台に載せた金属部品を前記
吹出口の上方に下降させて焼入れ浴中に浸漬することに
より焼入れを行なうようにしたものにおいて、前記ダク
トの液状出口の上方で、かつ液面近くに、金属部品回り
を通過して上昇する焼入浴がほぼ垂直流となるような流
れ規制板を配置したことを特徴とする焼入浴の上昇流規
制装置。