JPS602564Y2

JPS602564Y2 - 万華鏡装置

Info

Publication number: JPS602564Y2
Application number: JP1980126736U
Authority: JP
Inventors: 稔山崎
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1980-09-08
Filing date: 1980-09-08
Publication date: 1985-01-24
Also published as: JPS5751917U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、鏡を利用して三次元的な繰返し模様を鑑賞
できるようにした、新規な万華鏡装置に関するものであ
る。

本願考案者は先に実願昭５５−２１１号出願として、す
べての内壁面を鏡面とした多面体の壁面に、該壁面の実
質的な反射を損なわない大きさの、のぞき穴と採光部と
を設けたことを特徴とする万華鏡装置を出願したが、本
願考案は、この考案を改良したものである。

本願考案者が先に考案したものは、壁面の採光部より反
射箱内に入射した光が、壁となっている鏡面、すなわち
ミラーで繰返し反射されて生ずる光像の立体的な繰返し
パターンを壁面に設けた小さなのぞき穴から見るように
したものであり、鮮明なパターンを見ることが可能であ
ったが、どうしてもパターンの中にのぞき穴の像が黒く
写りこんでしまったり、また、それを防ぐためののぞき
穴を小さくしすぎると見ることのできるパターン範囲が
限られてしまうという欠点があった。

本願考案は、このような欠点に鑑み、のぞき穴を用いる
ことなく反射箱内の光像によって作られるパターンを外
部から容易に鑑賞することができるようにした万華鏡装
置を提供することを目的としている。

すなわち、本願考案のものは、反射箱１のミラー３でで
きた壁面を一部のハーフミラ−２に取りかえることによ
り、この面に向った光の一部を、その内側への反射を損
なうことなく外部に取出すようにして、のぞき穴を不要
としたものである。

本願考案は、このようにハーフミラ−が光の一部を反射
し、一部を透過する性質を持つことを利用して反射箱内
部の光像のパターンを取出すようにしたものであるので
、無限反射現象により生じる広がりと深ゆきとを持つパ
ターンが損なわれたり、視界が制限されたりしないとい
うすぐれた作用効果を有する。

また、この光像の元となる図形は、単に反射面のミラー
３の一部を削除して外光を反射箱内に導入する採光部４
を作ことによって描けば良いので、箱内に電球等を収容
したものに比べて構造が簡単であり、しかもこのような
ものとは比べものにならないような自由で複雑な図形を
きわめて容易に描き出すこができる。

さて、ハーフミラ−２を通過する光は、ハーフミラ−２
に向った光の一部にすぎないので、外光に比べこの光の
強度が低いとハーフミラ−２の外側の反射にじゃまされ
て反射箱１内のパターンが見えにくくなってしまう。

従って採光部４に面して反射箱１の外側には充分な光量
を供給するための光源５を設けることが必要であり、好
ましくはこの光源５は遮光カバー６で覆った方が良い。

光源５は、白熱電球、蛍光灯等公知のものを用い遮光カ
バー６には熱のためのベンチレータ７を適宜設けるよう
にする。

観察面は明るすぎる外光を遮ぎり、外の景色が観察面１
０に写るのを防ぐためにフード１１で覆っておくのが好
ましい。

第１，２図のものは、直方体の反射箱１の前面に観察面
１０とフード１１とを、そして背面に採光部４を有する
反射面３１と遮光カバー６で覆われた光源５とを設けた
この考案の一実施例である。

また、第３図のものは、四角錐形の反射箱１ａの底面を
観察面１０とし、側面１２に採光部４を設けるとともに
、これに近接して環状蛍光灯５ａを配し、まわりを遮光
カバー６で覆って全体を直方体の箱状としたこの考案の
別の実施例である。

この反射箱１は、ミラー及びハーフミラ−で囲まれた中
空体とするのが普通であるが、この反射箱に求められる
物理的性質は光を通し、かつその境界面で光を反射する
ことであるので、必らずしも中空である必要はなく、そ
の内部が透明な液体で満たされていたり、また、これが
、壁面が金属蒸着された、プラスチック等から成る透明
中実体により作られたとしても本願考案の精神を逸脱す
るものではない。

マタ、採光部４は、ミラー３に穴をあけて作成するか、
またはミラー３が透明基体２１上に反射膜２２を形成す
ることによって作られている場合には反射膜２２のみを
除去して作成すれば良い。

特に、透明基体２１にアルミニウム等の金属を真空蒸着
して作られたミラーを用いる場合は、蒸着面を公知のフ
ォトエツチング法により光化学処理するこによって除去
し、そこに複雑で精密な図形を描くことができ好ましい
。

また、光像の着色は、採光部４の透明基体２１に透明塗
料で塗装を行なうことによっても簡単に実現できるが、
光源と採光部との間に、透明塗料による着色部２４と不
透明塗料による遮光部２５とを設けたフィルター２゛３
を固定、または可動に設けても良い。

特に可動フィルターを挿入する場合は、これを手動ある
いは動力によって揺動や回転させることによって動きの
あるパターンの変化を手軽に楽しむことができるように
なる。

第４図のものは、モータ２７で回転される円盤状のフィ
ルター２３を備えたこの考案のさらに別の実施例である
。

このものは斜め上方から観察面を楽な姿勢でのぞきこめ
るように台３２に傾斜して取付けられている。

ゴムフードｌｌｂは、水中眼鏡に用いられるような密着
形のもので、観察面をのぞきこむ時、外光の侵入を完全
に防ぐようにしたものであり、暗い背景の中に広がる光
像のパターンを楽に見ることができるようになっている
。

円盤状のフィルター２３は、いくつかのプーリ２８でそ
の周を回転可能に支持されるとともに、モータ２７によ
ってゆっくり回転駆動されるようになっている。

２８ａは、バネ２９で付勢されたアーム３０に支持され
たテンションプーリであり、２８ｂは、モータ２７の回
転軸に固着された駆動プーリである。

以上のような構成になっているため、本願考案の万華鏡
装置は、外観は小さな箱状のものであるにもかかわらず
、その観察面に現れる光像のパターンは意外な広さと深
さとを持つので見る人に驚きと美的感覚とを与え、装飾
品やディスプレー装置としてすぐれた効果をあげるこが
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の一部を切欠いた斜視図、
第２図は、同側断面図である。第３図は、四角錐形反射箱を有するこの考案の別の実施
例の、一部を切欠いた斜視図、第４図は、フィルターを
有するこの考案のさらに別の実施例の、一部を切欠いた
斜視図である。第５図は、採光部を有するミラーの一実施例の断面図で
ある。１・・・・・・反射箱、２・・・・・・ハーフミラ−３
・・・・・・ミラー、４・・・・・・採光部、５・・・
・・・光源、６・・・・・・遮光カバー、７・・・・・
・ベンチレータ、１０・・・・・・観察面、１１・・・
・・・フード、２３・・・・・・フィルター、２７・・
・・・・モータ、２８・・・・・・プーリ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ハーフミラ−でできた観察面とミラーでできた反射面と
によって囲まれた反射箱の該反射面にミラーを一部削除
することによって採光部を設け、さらに該採光部に面し
て該反射箱の外側に光源を設けて威る万華鏡装置。