JPS6025363Y2 - シ−ト材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は包装用のクッション材その他に使用するシート
材に関し、合成樹脂発泡シートの少なくとも片面に縦横
の溝をそれぞれ所要間隔ごとに形成して、緩衝性及び滑
り止め効果並びに断熱性に優れるとともに、縦横何社の
方向にも容易に巻回および折曲できる使用上至便なもの
を提供せんとしたものであり、さらに成形された発泡シ
ートをロール状に巻回した場合のガスの脱気および熟成
も短期間に行なえるよう番＝シたものである。

次に本考案の実施例を図面に基いて説明する。

１（よポリエデ、レン、ポリプロピレン等よりなる柔軟
な合成樹脂発泡シートであり、この片面には縦横の溝２
および３をそれぞれ所要間隔ごとに例えば基盤目状！二
形成し、各溝２，２および３，３間を略正方形の凸部４
として形成している。

縦方向の溝２の間隔と横方向の溝３の間隔に差をつけ凸
部４が細長の四角形となるように形成してもよい。

また発泡シート１は両面にそれぞれ縦横の溝２および３
を形成して実施することもできる。

何れの場合にも、縦横の溝２および３は図示するように
各溝部分のシート内部の発泡状態を残存させて、つまり
気泡を消滅させないで形成するものである。

上記のごとき構成によりなるシート材を製造するには、
例えば第４図のように、押出機１０の押出口を構成する
アウトリング１１の目端部内周を波形、内歯車状等の凹
凸状に形成したおき、発泡シートを筒状に押出し成形す
ると同時にその外周面に前記凹凸状の凸部に対応した押
出方向即ち縦方向の溝２を形成するもので、このように
して先ず縦溝付の発泡シート１′を押出し成形する。

もちろん、この発泡シート１′は溝２の部分のシート内
部も発泡している。

次いで、この縦溝付の発泡シート１′をロール状に巻取
るべく一部で切開して扁平に拡げながら巻取り部１２へ
と送行するとともに、巻取り部１２または巻取り部１２
までの送行過程において、円周方向の所要間隔ごとに軸
方向の凸起１３を有する加熱溝付はロール１４にて発泡
シート１′を溝付面側より加熱押圧し、これによって押
圧部を局部的に溶融あるいは半溶融状態にして先の縦方
向の溝２と同程度の深さの幅方向即ち横方向の溝３を一
定間隔おきに形成すればよく、特に前記加熱押圧を適度
にして該溝３の部分のシート内部の気泡を消滅させず、
つまり発泡状態を残存させたまま形成する。

こうして縦横の溝２および３を形成した発泡シート１は
巻取り部においてロール状に巻取り、ここで可燃性発泡
剤によるガスの脱気および熟成を行なう。

この製造方法による場合、縦横の溝２の形状、間隔等は
上記アウトリング１１の目端部内周の凹凸形状によって
定まり、例えば図示のようになる。

また縦横の溝３の形状および間隔等は加熱溝付ｋｊロー
ル１４の凸起１３およびその間隔によって定まり、例え
ば凸起１３が図のような断面山形状をなすものであれば
局部的に加熱することも相まって略■溝状となる。

上記の製造方法の変更例として、押出機により上記と同
様にして押出し形成した縦溝付の発泡シートを熱風等に
より加熱したのち、円周方向の所要間隔おきに軸方向の
凸部を有した溝付はロールにてその発泡シートを溝付側
面より押圧することにより、一定間隔おきに厚方向の碑
を形成することができる。

この場合、発泡シートを局部的に加熱しないで、溝付は
ロールの凸起が山形状にあっても溝は明確な■溝状とな
らず丸みを有したものとなる。

しかして、本考案のシート材は、上記のようにして発泡
シートの少なくとも片面に縦横の溝をそれぞれ所要間隔
おきに例えば基盤目状に形成し、溝以外の部分を縦横に
一定間隔をおいて並列せる凸部となしたものであるから
、下記のごとき優れた作用効果がある。

即ち、本考案のシート材を上記のごとき製造後ニロール
状に巻回した場合には、巻回ロールノ各シート間に空隙
を保有できるとともに巻回ロール内部と外部との通気が
良好となり、可熱性発泡剤によるガスの脱気が促進され
、前記のガスが巻回ロール内部にこもることなく逸散し
得る。

殊に前期の可燃性のガスが巻回ロール内部にこもってい
ると危険であるため、ガスが抜けるまで工場内に保管し
ておく必要があるが、本考案の場合短期間で脱気を完了
でき、出荷を早めることができるとともに保管スペース
が少なくて済む。

また、合成樹脂発泡シートは成形後空冷により一旦収縮
したのち元に戻ろうとする所謂熟成が行なわれるため、
扁平な発泡シートであれば緩く巻返す必要があるが、本
考案の場合は上記のごとく巻回ロールの各シート間に空
隙を保有できるため、その巻回状態のままで短期間に熟
成が行なわれることになる。

さらに、本考案は、柔軟な合成樹脂発泡シートよりなり
かつ少なくとも片面が所要間隔おきに形成された縦横の
溝によって凹凸面になっているから、これを包装材ある
いは包装用のクッション材として使用した場合には、縦
横に並列せる厚肉の凸部の弾力性により充分な緩衝性を
発揮できるとともに、扁平な発泡シートに比し優れた滑
り止め効果を期待でき、被包装物の保護を確実に果すこ
とができる。

本考案の場合、縦横の各溝２，３の部分のシート内部も
発泡状態であるため、シート全体として非常に優れた緩
衝保護効果を発揮できるとともに、断熱性にも優れてお
り、断熱性を要する物品の保護を好適になすことができ
る。

特に本考案は縦横の溝がそれぞれ所要間隔おきに形成さ
れているために、縦横何れの方向にも極めて容易に巻回
および折曲でき、ある程度の広さに裁断しておけば、被
包装物や梱包材の形態に応じて折畳んだり打合せたりし
て使用できるほか、小さく折畳んで梱包の際の詰物とし
て使用できる等、使用上取扱い易く至便で汎用性もある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図、第２図は前回■
−■線の断面図、第３図は同じ＜ ｍ−ｍ線の断面図、
第４図は製造方法の一例を示す略示側面図、第５図は同
平面図である。 １・・・・・・合成樹脂発泡シート、２・・・・・・縦
方向の溝、 ３・・・・・・横方向の溝、 ４・・・・・・凸起。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 柔軟な合成樹脂発泡シートの少なくとも片面に縦横
   の溝をそれぞれ所要間隔ごとに各溝部分のシート内部の
   発泡状態を残存させて形成してなることを特徴とするシ
   ート材。 ２ 発泡シートが押出し成形されてなる実用新案登録請
   求の範囲第１項記載のシート材。 ３ 縦方向の溝は発泡シートの押出し成形と同時に押出
   口のアウトリング形状によって形成されたものである実
   用新案登録請求の範囲第２項記載のシート材。 ４ 横方向の溝は縦溝付の発泡シートを押出し成形した
   のち外周に軸方向の凸起を有する加熱溝付はロールにて
   加熱押圧して形成したものである実用新案登録請求の範
   囲第３項記載のシート材。 ５ 横方向の溝は押出し成形された縦溝付の発泡シート
   を加熱したのち外周に軸方向の凸起を有する溝付はロー
   ルにて押圧して形成したものである実用新案登録請求の
   範囲第３項記載のシート材。