JPS6023505Y2 - 異種燃料切換使用機関の燃料切換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は異種燃料を切換使用する内燃機関、殊に１つを
主燃料として通常使用しこの燃料が切れたとき他の燃料
を切換使用する内燃機関の燃料切換装置に関する（特公
昭４４−６６７汚公報及び同一出願人に係わる実開昭５
６−８３６４３号公報（実開昭５４−１６５５９８号）
参照）。

従来のこの種内燃機関では例えばガソリン燃料と液化石
油ガス（以下ＬＰＧで代表する）燃料を用いたものがあ
り、ＬＰＧ燃料を主燃料とした場合の例を第１図に示す
。

図において、ガソリン燃料タンク１に貯えられたガソリ
ン燃料は燃料ポンプ２によりストレーナ３を通って汲み
出されガソリン燃料通路４を通ってガソリン−ＬＰＧ燃
燃料併用型気化器５のガソリン用気化器５Ａのベンチュ
リ部５ａに供給される。

一方、ＬＰＧ燃料ポンベ６に貯えられたＬＰＧ燃料はボ
ンベ６内の圧力によりフィルタ７を通って電磁弁８へ導
かれる。

ここで電磁弁８が開作動していれば、更にベーパライザ
９に気化されＬＰＧ燃料通路１０を通って気化器５のＬ
ＰＧ燃料ミキサー５Ｂのベンチュリ部５ｂに供給される
。

このようにして燃料供給装置により気化器５に供給され
たガソリン燃料又はＬＰＧ燃料はエアクリーナ１１を通
過した空気と混合され吸気通路１２を通って機関本体１
３に供給される。

そして、主燃料として通常使用されるＬＰＧ燃料側の燃
料通路１０に介装した電磁弁８はイグニッションスイッ
チ１４を介してバッテリ１５に接続されており、補助燃
料としてのガソリン燃料側の燃料通路４に介装された燃
料ポンプ２は燃料切換スイッチ１６を介してイグニッシ
ョンスイッチ１４に接続されている。

従って、イグニッションスイッチ１４をＯＮにすると同
時に電磁弁８が開動作しＬＰＧ燃料が供給され、燃料ポ
ンプ２は燃料切換スイッチ１６によって作動を停止して
おき、ＬＰＧ燃料が切れたら前記切換スイッチ１６をＯ
Ｎして燃料ポンプ２を作動させガソリン燃料を供給する
ようになっている。

しかしながら、従来の場合には補助燃料側への切換えが
手動式の切換スイッチによって行なう構成であったため
、運転中に使用している主燃料が少なくなったことに気
が付かずそのまま運転を続けた場合等には、燃料切れに
より運転不能になり一旦停止してしまい切換スイッチで
燃料の切換えを運転者が行なった後に再び運転を開始す
るというような事態が生じ、自動車を運転する際に非常
に危険であり、また不便であった。

このため、主燃料の燃料量に対して常時注意を払ってお
かなければならない煩わしさがあった。

本考案は上記の実情に鑑みてなされたもので、主燃料の
燃料量を検出する燃料量検出装置と、この検出装置から
の信号により燃料供給装置と切換作動させる燃料切換装
置と、この燃料切換装置の切換動作を保持する自己保持
回路とを設け、通常使用する主燃料が消費される寸前に
補助燃料へ切換えると共に、この切換動作を少なくとも
運転が停止するまでは保持して再び主燃料側へ切換らな
いように構成することにより、従来の問題点を解消する
ことを目的とする。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

尚、第１図と同一部分には同一符号を付して説明を省略
する。

第２図において、運転時通常使用される主燃料、例えば
ＬＰＧ燃料の燃料ボンベ６には、液面位置即ち燃料量に
応じて上下動するフロート２０の位置を検出して信号を
発する燃料量検出装置としてのレベルセンサ２１が設け
られている。

このレベルセンサ２１は自動切換装置２２に電気的に接
続されており、該自動切換装置２２はＬＰＧ燃料が設定
レベル以下になったときレベルセンサ２１から発せられ
る信号に基づいて電磁弁８を閉動作し燃料ポンプ２を供
給作動させるべく自動的に両者の切換動作を行なうよう
回路構成されており、更に一旦切換動作した後は少なく
とも運転中はその状態を保持させる自己保持回路を備え
ている。

自動切換装置２２はイグニッションスイッチ１４を介し
てバッテリ１５に接続している。

自動切換装置の回路構成の１実施例を第３図に示す。

この実施例ではリレー回路により構成し、レベルセンサ
２１にスイッチ式のものを用いている。

即ち、リレーの励磁コイル２２ａにはレベルセンサ２１
を接続し、常閉接点２２ｂには電磁弁８を接続する。

両常開接点２２ ｃ、 ２２ ｄのうち一方の常開接
点２２ｃには燃料ポンプ２を接続し、他方の常開接点２
２ｄはレベルセンサ２１と並列接続して自己保持回路を
形成する。

レベルセンサ２１はＬＰＧ燃料が十分にある場合にはＯ
ＦＦになっている。

かかる構成において、イグニッションスイッチ１４をＯ
Ｎすると、主燃料であるＬＰ（４料が十分にある場合に
は常閉接点２２ｂを介して電磁弁８にバッテリ１５から
電流が流れ開作動してＬＰＧ燃料が供給される。

その後、運転の継続によりＬＰＧ燃料ポンベ６内のＬＰ
Ｇ燃料が設定レベル以下になるとレベルセンサ２１がＯ
Ｎとなり励磁コイル２２ａに電流が流れ常閉接点２２ｂ
がＯＦＦとなり両常開接点２２ ｃｔ ２２ ｄがＯ
Ｎとなる。

これにより、電磁弁８が不作動となり、燃料ポンプ２が
供給作動してＬＰＧ燃料に代わって補助燃料であるガソ
リン燃料が自動的に供給され燃料の切換えの手間が省け
る。

そして、主燃料から補助燃料に切換った後に車両の傾斜
或いは振動等でレベルセンサ２１がＯＮからＯＦＦへ切
換わることがあるが、常開接点２２ｄがＯＮとなってい
るのでリレーは自己保持されるため自動切換装置２２が
再び切換動作することなくそのまま切換った補助燃料に
よる運転が続行される。

第４図には自動切換装置の別の回路例を示し、これはト
ランジスタを使用した電子回路で構成したものである。

第４図中、Ｔ１〜Ｔ７はトランジスタで、このうちＴ５
にはｐｎｐ型トランジスタを用い、他はｎｐｎ等トラン
ジスタを用いている。

レベルセンサ２１にはポテンションメータを用いており
、燃料量が十分にあるときには小さい抵抗値を示し、燃
料の減少と共に抵抗値が大きくなるようになっている。

かかる構成の自動切換装置の動作を説明する。

ＬＰＧ燃料ボンベ６内のＬＰＧ燃料が十分にあるときは
レベルセンサ２１の抵抗値が小さいのでトランジスタＴ
工のベース電位が小さくトランジスタＴ１はＯＦＦとな
り、トランジスタＴ２〜Ｔ４とＴ７は０ＦＦ１トランジ
スタＴ６はＯＮとなる。

従って電磁弁８は開作動し主燃料のＬＰＧ燃料が供給さ
れる。

運転が継続されてＬＰＧ燃料の減少に伴ってレベルセン
サ２１の抵抗値が大きくなりトランジスタＴ１のベース
電位が設定レベルに達するとトランジスタＴ□がＯＦＦ
からＯＮになり、トランジスタＴ２〜Ｔ、とＴ７がＯＮ
ｌ トランジスタＴ６がＯＦＦとなる。

これにより電磁弁８が不作動となる一方、燃料ポンプ２
が供給作動し、自動切換装置２２により補助燃料として
のガソリン燃料による運転に自動的に切換る。

このとき、トランジスタＴ２がＯＮになったことでトラ
ンジスタＴ５のベース電位カ下がり、それまでＯＦＦに
なっていたトランジスタＴ５がＯＮとなりトランジスタ
Ｔ２のベースが高電位となる。

このため、車両振動等によりレベルセンサ２１の抵抗値
が大から小に変化し恰もＬＰＧ燃料が十分あるかの如く
誤作動してトランジスタＴ□がＯＮからＯＦＦになって
もトランジスタＴ２はそのままＯＮ状態を保ち続けるこ
とができガソリン燃料での運転を継続できる。

この実施例の場合、レベルセンサに燃料ゲージの抵抗を
そのまま使用できる利点があり新たにスイッチ等を設け
る必要がなくなる。

尚、本実施例ではいずれも主燃料側をＬＰＧ燃料とした
ガソリン燃料にしてもよい。

また、使用燃料はこれらＬＰＧ燃料とガソリン燃料に限
るものでないことは言うまでもない。

以上述べたように本考案によれば、通常使用される主燃
料が消費される寸前に補助燃料へと自動的に切換ると共
に、この燃料の切換えが少なくとも運転を停止するまで
は自己保持できる構成としたので、運転中に主燃料から
補助燃料への切換操作を運転者が行なう必要がなく、補
助燃料がある限りは運転は継続されガス欠等で運転が停
止されることがなく運転性及びその安全性が格段に向上
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の燃料切換装置を示す簡略構成図、第２図
は本考案に係わる燃料切換装置の１実施例を示す簡略構
成図、第３図は自動切換装置の１実施例を示す回路図、
第４図は自動切換装置の別の実施例を示す回路図である
。 ２・・・・・・燃料ポンプ、訃・・・・・電磁弁、２１
・・・・・・レベルセンサ、２２・・・・・・自動切換
装置、２２ａ・・・・・・励磁コイル、２２ｂ・・・・
・・常閉接点、２２ｃ、２２ｄ・・・・・・常開接点、
Ｔ１〜Ｔ７・・・・・・トランジスタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 異種類の燃料を夫々機関吸気通路に供給する各燃料供給
   装置を備え、前記異種燃料の１つの主燃料として通常使
   用し、この主燃料が切れたとき他の燃料を切換使用する
   異種燃料切換使用機関において、前記主燃料の燃料量を
   検出する燃料量検出装置と、該検出装置からの燃料量に
   応じた信号に基づいて前記燃料供給装置を切換作動させ
   る自動切換装置と、前記信号による自動切換装置の切換
   動作を保持する自己保持回路とを備え、通常使用される
   主燃料が設定レベル以下になったとき自動的に他の燃料
   を切換供給すると共に、機関運転時に一度切換った後は
   少なくとも運転が停止するまでは切換らないよう構成し
   たことを特徴とする異種燃料切換使用機関の燃料切換装
   置。