JPS602281B2 - 養漁池用有害小動物殺滅剤 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、養魚池内で繁殖し、養魚に支障を及ぼす各種
の有害小動物、すなわち、輪虫類、繊毛虫類、極胞子虫
類、および寄生虫卵全般の毅滅剤に関する。

本発明にかかる則知物質の塩素化ィソシァヌル酸は、加
水分解によって次亜塩素酸を生成することから、強力な
殺菌、殺ウイルス、漂白作用を有することが知られてお
り、従釆、プール、浴場、浄化槽、食器等の一般消毒に
、あるいは、羊毛防縮、洗剤等に汎用され、人体への安
全性は、２０のｐｍ以下であれば全く問題ないことが保
証されている。もちろん、ェロモナス、コンドロコツカ
ス、ビブリオ等のいわゆる魚病細菌類に対しても強力な
殺菌効果を示すのであるが、本発明者は、さらに、前記
養魚池内における細菌以外の有害小動物に対しても、本
品が強力な殺減作用を有することを発見したのである。
本発賜で使用する塩素化ィソシアヌル酸の例としてはモ
ノクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸、ト
リクロロイソシアヌル酸およびこれらの化合物のナトリ
ウムまたはカリウム塩があげられる。

次に試験例を示す。

試験例 １ 植物プランクトンを賞食して水変りを惹起するツポワム
シ（Ｂｒａｃｈｌｏｎ瓜ｓｐｐ．）を、ジクロロイソシ
アヌル酸ナトリウムの段階希釈液中に投じて隆時的に死
滅速度を観察したところ、表１に示すとおり、成分濃度
６倣ｐｍでは１時間以内に、３蛇ｐｍでは６時間以内に
、１５ｐｐｍでは４乳時間以内に全滅した。

表１ 試験例 ２ 淡水魚の表皮下に寄生する繊毛虫類の一種、白点虫（ｌ
ｃｈｔｈｙｏｐｈｔｈｉｒｉｕｓｍｕｌｔｉ６１ｉｌｓ
）が確虫したリュウキン３尾と確虫未経験のワキン稚魚
１０尾を１０そ客の水槽５個にそれぞれ収容し、３日後
にジクｏロイソシアヌル酸ナトリウムを３．０，１．５
，０．６ ０．３ｐｐｍとなるように法加して白点虫の
感染防止効果を調べた。

この結果、表２に示すとおり、１．５ｐｐｍ以上の成分
濃度で水中を遊泳する白点虫の幼虫を毅滅し、池中での
増殖を未然に防止し得ることが判明した。表２ 試験例 ３ 養殖アュに寄生する微胞子虫グルゲア・プレコグロツシ
（ＧＩｕｇｅａｐｉｅｃｏｇｏｓｓｉ）の胞子を、ジク
ロロイソシアヌル酸ナトリウムの段階希釈液中に投入し
、極糸弾出率の経時変化を調べたところ、．※表３に示
すとおり、成分濃度０．０３ｐｐｍで１分内に、０．０
０６ｐｐｍでは５分以内に極糸弾出率が０となり、極低
濃度でも短時間に死滅することが確認された。

表３ 試験例 ４ コィの腸管内に寄生する吸頭条虫、ボトリオケフアルス
・オブサリイクチヂス（Ｂｏｔｈｒｉｏ−ｃｅｐ的ｌｕ
ｓｏｐｓａｍｃｈｔｈｙｄｉｓ）の卵およびコイの表皮
下に寄生する糸状線虫、フィロメトロィデスシプリニ（
Ｐｈｉｌｏｍｅｔｒｏｉｄｅｓｃｙｐｈｎｉ）の仔虫を
、ジクロロィソシアヌル酸ナトリウム、高度サラシ粉、
生石灰、消石灰の各段階希釈液中に投入し、３日後にお
ける卵の股化率と２独時間後における仔虫の生孫率を調
べた。

この結果、表４に示すとおり、石灰類はほとんど毅９８
・殺仔虫作用が認められなかったのに対し、高度サラシ
粉は１蛇ｐｍ（製品濃度）で吸頭条虫の卵を、１０倣ｐ
ｍでコイ糸状虫の仔虫を殺した。一方、ジクロロィソシ
アヌル酸ナトリウムは、吸頭条虫卵を成分濃度６ｐｐｍ
で、糸状虫仔虫を３のｐｍで毅滅し高度サラシ粉よりも
強力であることが判明した。表４ 従来、養魚池の消毒をするには、飼育魚を全尾採補して
池底を乾溜してから、石灰類やサラシ粉を撒布すること
が慣行となっている。

ところが、以上の試験例から明らかなように、実際には
、石灰類の撒布は有害微生物の減少にほとんど効果を示
さず、またサラシ粉も、底泥中の寄生虫卵を殺滅するこ
とは不可能であったし、養殖中にも増殖した輪虫類や繊
毛虫類の駆除も、水中に撒布したのでは、太陽光線と池
水ｐＨの上昇によってサラシ粉が急速に分解し、殺減効
果は薄いとされてきた。しかるに、塩素化ィソシアヌル
酸は、従来の慣用品よりも有害小動物殺減作用が強力で
あり、成分濃度３岬ｐｍで上記の輪虫類、繊毛虫類、有
極胞子虫類、条虫卵、および線虫の仔虫を完全に殺滅す
ることができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 塩素化イソシアヌル酸を主成分とすることを特徴と
   する養魚池用有害小動物殺滅剤