JPS6022283Y2 - 太陽熱温水器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は太陽光を透過させる透過体を設けた集熱器と、
貯湯タンクとを外ケースに配設してなる太陽熱温水器に
関するもので、その目的とするところは、集熱器と貯湯
タンクの間隙部の雨じまい機能と、集熱器への太陽光線
の反射機能を一体に兼ね備えた構造を提供することにあ
る。

従来のこの種の太陽熱温水器は、第２図に示すように構
威されていた。

すなわち、２１は外ケースで、この外ケース２１には集
熱器２２と、貯湯タンク２３とを配設し、かつ前記集熱
器２２は太陽光を透過させるガラス等の透過体２４を有
するとともに、太陽熱を集熱するヒートパイプ２５を有
している。

また貯湯タンク２３は全体を発泡ウレタン、グラスウー
ル等よりなる断熱材２６により覆われるとともに、断熱
材２６は集熱器２２と貯湯タンク２３の間隙部２７を除
いて外ケース２１ａにより覆われている。

２８は前記間隙部２７を覆うように配設された雨じ１い
部材で、この雨じまい部材２８はその一端２８ａを外ケ
ース２１ａの端部に入れ込み、かつ他端２８ｂを、支持
部材２９にビス３０をねじ込むことにより透過体２４の
上面に加圧固定するようにしている。

しかしながら、この構成においては、雨−じまい部材２
８の一端２８ａを外ケース２１ａの端部に入れ込んだ構
成としているため、雨水がこの部分から侵入し、そして
断熱材２６を吸湿させてしまい、その結果、貯湯タンク
２３の保温能力が低下するといぬ問題点がある。

次に反射機能について述べると、一般に太陽熱温水器に
反射板を設置すれば、特に冬場においては集熱効率を１
０％向上させることができるものである。

ところが、上記第２図に示す従来の太陽熱温水器は、反
射機能を備えておらず、あえて反射機能を持たせようと
すれば、第２図における外ケース２１ａを、反射特性が
良好で、かつ耐蝕性、耐候性に優れたオーステナイト系
ステンレス鋼等により構威すればよいが、この場合はコ
スト高になる。

そこで一般的には、第３図に示すように、外ケース２１
ａを塩化ビニル樹脂被覆鋼板等で構威し、かつ集熱器２
２に近接した外ケース２１ａの垂直壁部２１ａ′に、反
射特性が良好で、かつ耐触性、耐候性に優れたオーステ
ナイト系ステンレス鋼等により構成された反射板３１を
ビ、’−３２等で固定することが考えられる。

しかしながら、この構造にした場合は、反射板３１と雨
じまい部材２８の三部品になるため、組立作業性ならび
にコスト的な面で非常に不合理となるものであった。

本考案は上記従来の問題点を解消するためになされたも
ので、以下、本考案をその一実施例を示す図面にもとづ
いて説明する。

第１図において、１は外ケースで、この外ケース１には
集熱器２と、貯湯タンク３とを配設している。

また前記集熱器２は、太陽光を透過させるガラス等の透
過体４と、太陽熱を集熱するとヒートパイプ５とを有し
、かつ前記透過体４は外ケース１の上端開口部に取付具
６により固定されている。

また前記ヒートパイプ５は蒸発部５ａを集熱器２の内部
に位置させ、かつ凝縮部５ｂを貯湯タンク３内に臨ませ
ており、そして集熱された太陽熱により、前記蒸発部５
ａで内部の作動液７を蒸発させ、かつ蒸発した作動液７
は凝縮部５ｂに移動して凝縮作用を行ない、貯湯タンク
３内の水８を加温する。

９は貯湯タンク３の全体を覆った発泡ウレタン、グラス
ウール等よりなる断熱材で、この断熱材９は集熱器２に
近接した垂直壁部９ａを残して外ケース１ａにより覆わ
れている。

１０は外ケース１に取付けた支持部材で、この支持部材
１０は前記ヒートパイプ５を支持するとともに、弾力性
を有するゴム等により構成された防水膜１１を端部に配
設してなる透過体４を支持している。

１２は前記断熱材９の垂直壁部９ａに位置して配設され
た反射板で、この反射板１２は反射特性が良好で、かつ
耐蝕性、耐候性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼
等により構成されている。

またこの反射板１２は一端を外ケース１ａの端部にビス
１３等により機械的に密着固定し、かっ他端を、ビス１
４を支持部材１０にねじ込むことにより、補強部材１５
、防水膜１１を介して透過体４の上面に加圧固定してい
るもので、これにより、雨水が断熱材９の部分に侵入す
るのを防止している。

以上のように本考案によれば、集熱器に近接した断熱材
の垂直壁部に位置して反射板を配設するとともに、この
反射板の一端を外ケースの端部に密着固定し、他端を集
熱器の透過体の上面に防水膜を介して加圧固定している
ため、この反射板が反射機能と雨じまい機能を有するこ
とになり、その結果、構成的にも簡略化することができ
るため、コストダウンをはかることができるとともに、
雨じまい機能も確実となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すヒーＩ・パイプ式太陽
熱温水器の縦断面図、第２図および第３図は従来例を示
すヒートパイプ式太陽熱温水器の縦断面図である。 １・・・・・・外ケース、２・・・・・・集熱器、３・
・曲貯湯タンク、４・・・・・・透過体、９・・・・・
・断熱材、９ａ・・曲垂直壁部、１１・・・・・・防水
膜、１２・・・・・・反射板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 太陽熱を透過させる透過体を有する集熱器と、貯湯タン
   クとを外ケースに配設し、かつ貯湯タンクは断熱材によ
   り覆うとともに、断熱材の外側を外ケースで覆ってなる
   太陽熱温水器において、前記外ケースを、集熱器に近接
   した垂直壁部を残して断熱材の外側を覆うように構威し
   、かつこの垂直壁部に位置して反射板を配設するととも
   に、この反射板の一端を前記外ケースの端部に密着固定
   し、他端を前記集熱器の透過体の上面に防水膜を介して
   加圧固定したことを特徴とする太陽熱温水器。