JPS6021861Y2 - 接触装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は接触装置、特に導電軸棒の改良に係るものであ
る。

従来電気炉等の２０００乃至３０００アンペア級の超大
容量の高周波電源の接続に使用される接触装置として刃
型式あるいはプラグ型のものが採用されているが、この
種従来接触装置にあっては、刃型式のものもプラグ型の
ものも固定子を固定設置してナイフ及びプラグを挿し込
み挟着する方式をとっているのでナイフ及びプラグを挿
し込む際の横ブレに対応する動作ができず、ナイフ及び
プラグの挿し込み角度が悪いとナイフ及びプラグと固定
子との接触面に隙間が生じて接触面積が減少して不完全
接触となりその結果接触不良による焼損を生じ易く寿命
も短いものであった。

これに対し、断面正六角形に形威した６本の導電軸棒を
中心に断面正六角形の挿し込み孔を備えるように蜂の巣
状に束ねてスプリングバンドにより緊縛結束する可変受
動接触体を形威しこの可変受動接触体を外匣の空室にそ
の中心軸が傾動自在となるように設置し、投入子の投入
角度のブレ等に対して完全に対応して接触動作自在せし
め、その結果、完全な接触を得られるように形威した接
触装置が、同一出願により、特願昭５３−１６５０４８
号（特公昭５９−２７０４８号公報）の発明として提供
されている。

しかし、これは導電軸棒が軸棒体として形威されている
ので、材料が高価となる上に加工費用が嵩んでしまうば
かりなく全体の重量があり過ぎて投入子の挿入に際して
動作が緩慢になり易く、更には面接触による電流消費も
多い等の欠点があった。

本考案は上記の欠点を除去するために、導電軸棒を中空
パイプにより形威し、材料費の節約及び軽量化を計らし
めて構成したものである。

以下図面によって本考案実施の一例を説明すると、導電
軸棒１は中空パイプを用いて形成され、この導電軸棒１
を複数本で中心に挿込孔２を備えるように束ねてコイル
スプリングまたはスプリングリング等のスプリングバン
ド３により緊縛結束せしめて可変受動接触体Ａを形成し
、外匣４は内部に空室を有し且前面を開口せしめて形成
され、前記可変受動導接触体Ａは外匣４の内部の空室の
中空位置に複数本のばねを介して前記可変受動接触体Ａ
の中心軸、即ち、挿込孔２の中心軸が傾動自在となるよ
うに設置すると共に挿込孔２の挿込口を外匣４の前面開
口に連通位置させて設置せしめ、可変受動接触体Ａが固
定された外匣４に対してその体位をあらゆる方向へ変角
動作出来るようにし、投入子５は可変受動接触体Ａの挿
込孔２より僅かに太くする軸棒に形成せしめて構成する
。

尚前記導電軸棒１は断面円形として、第１図に示すよう
に先端に先細部６を有し且後部に押潰し部７を設け、先
方端の先細部６は投入子５の挿入を容易にするべく可変
受動接触体Ａの挿込孔２の挿し込み口がラッパ状になる
ように、他方の押潰し部７はリード線８を接続するため
の端子部とする。

尚又、導電軸棒１は中空パイプにより断面はぼ円形に近
い多角形に形成しても良く、或は第６図乃至第８図に示
すように、断面正六角形にしても良く、又は断面五角形
又は断面七角形に形成しても良い。

そして断面正六角形等の多角形にした場合には導電軸棒
１の角数に対応する本数で可変受動接触体Ａを結束する
と共に投入子５は導電軸棒１の角数に対応する多角形に
形成すること当然である。

又、９は固定金具で外面４をボルト１０．１０′により
固定設置し、接続端子１１に可変受動接触体Ａを形成す
る各軸棒１のリード線８を接続し、１２は投入子５を固
定設置した台車を夫々示す。

本考案は上記のような構成であるから、台車１２を前進
させて可変受動接触体Ａの挿込孔２へ投入子５を挿入せ
しめる。

その際に投入子５が正しい投入姿勢をくずしてその先端
を上又は下或は左又は右方向へ多少傾斜していても中心
軸が傾動自在に設置されている可変受動接触体Ａは投入
子５の投入角度に対応して変角動作して姿勢を変更調整
する。

そして投入子５と複数本の導電軸棒１とは互に線接触に
より完全に密接に接着させることができる。

しかも挿込孔２より僅かに太く形成された投入子５が挿
入されるとスプリングバンド３で緊縛された複数本の軸
棒１は互の隣接面に間隙を生じて熱放出がなされ、その
結果焼損の事故から防護せしめられる。

従って本考案は複数本の導電軸棒をスプリングバンドで
結束緊縛せしめると共に中心軸が傾動自在に設置された
可変受動接触体は投入子の挿入角度の左右、上下のブレ
に対しその受は入れ姿勢を自ずから調整し、互の接触か
線接触により確実になされ、しかもスプリングバンドで
両者の接圧が均等且確実に保持され、その結果接触不良
から生じる焼損事故の発生を解消することができ、更に
は中空パイプにより形成された導電軸棒は安価で瓦製造
も容易であるばかりでなく、全体の重量も軽量化するこ
とができる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係るもので、第１図は導電軸棒の斜視図、
第２図はその縦断面図、第３図は可変受動接触体の正面
図、第４図は側面図、第５図は台車と外匣を断面にして
可変受動接触体に投入子を接続した状態を示す正面図、
第６図は本考案に係る他の実施例に係る断面正六角形の
中空パイプになる導電軸棒の斜視図、第７図はその縦断
面図、第８図は断面正六角形の導電軸棒を組み立て示す
可変受動接触体の正面図である。 １・・・・・・導電軸棒、２・・・・・・投入子挿込孔
、３・・・・・・スプリングバンド、Ａ・・・・・・可
変受動接触体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数本の導電軸棒を用いて中心に挿込孔が備えられるよ
   うに束ねてスプリングバンドにより緊縛結束せしめる可
   変受動接触体を形威し、外匣は内部に空室を有し且前面
   を開口せしめて形成され、前記可変受動接触体は外匣の
   空室の中空位置にばねを介して挿込孔の中心軸が任意の
   方向に傾動並びに偏心自在に支持された且挿込孔の挿込
   口が外匣の前面の開口と連通位置するように設置されて
   成る接触装置において、前記導電軸棒は中空パイプによ
   り断面正六角形に形威し、先端に先細部を有せしめて可
   変受動接触体の挿込孔の挿込口がラッパ状になるように
   し、後部に押潰し部を設けてリード線を接続する端子部
   として形威し、可変受動接触体を形成する各導電軸棒を
   それぞれの端子部毎にリード線により前記外匣に固定設
   置された固定金具に備える接続端子に接続せしめて構成
   した接触装置。