JPS6021810Y2 - 周波数偏移量の検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は超音波を水中に発射し所定深度の氷塊や魚群から
の反射波を受は発射体と反射体との相対速度によるドツ
プラー偏移を検出する装置に係りその目的は、この種装
置に使用される周波数電圧変換回路が持つ周囲温度によ
る変換誤差の影響を皆無にすることである。

第１図は従来装置のブロック図である。

１は超音波帯域周波数ｆ。

の発振器、２は送受切換回路、３は超音波送受波器、４
は受信増巾器、５は周波数電圧変換回路で通常は、半導
体集積回路で構成されているので周囲温度の変化により
特性が相当変動する。

６はバッファ増巾器、７はそのバイアス設定器であって
周波数電圧変換回路の出力を制御する。

８はサンプリングパルス発生回路であって、送信器１の
出力発生時から任意の時間経過後に第２図Ｃに示すサン
プリングパルスを発生する。

９はサンプルホールド回路であってサンプリングパルス
によってバッファ増巾器の出力をサンプルしてその振巾
値を保持する。

１０はサンプルホールド回路の出力増巾器でその出力は
表示器１１に供給される。

表示器としては例えば直流メータやディジタルポルトメ
ータ等が使用出来る。

上記回路の動作を第２図によって説明する。

送信器１によって発生された周波数ｆ。

の高周波パルスは送受切換回路２を介して超音波送受波
器３に供給され、ここで超音波パルスに変換され水中へ
発射される。

水中の微生物から反射された超音波パルスは超音波送受
波器３と反射体との相対速度に比例した周波数成分だけ
ドツプラー効果を受けて帰来する。

超音波送受波器３の受信出力は第２図ａに示すように直
接反射波Ａ１とそれに続く氷塊反射波Ａ２とから構成さ
れている。

この出力は増巾器４で増巾される。

なお、中間周波に変換されても良い。

さにその出力は周波数電圧変換回路５に供給されて第２
図すに示すように基準周波数ｆ。

に対する偏移分に応じた電圧出力に変換される。

そしてその直流出力は増巾器６で増巾される。

増巾器６はその出力が周波数電圧変換回路５の入力周波
数が基準周波数ｆ。

の時に零となるようにバイアス設定器７を調節しである
。

希望の測定深度に相当する時間位置に第２図Ｃに示すサ
ンプリングパルスＣがサンプリングパルス発生回路８か
ら発生され、サンプルホールド回路９に供給される。

サンプルホールド回路９ではサンプリングパルスＣによ
って増巾器６の出力が標本化され、且つその時刻におけ
る振巾値が第２図ｄに示すように直流レベルＤ２で保持
される。

なおレベルＤ１は前回の探知時に保持された値である。

この直流出力が増巾器１０で増巾された後表示器１１で
表示される。

上記装置において、周波数電圧変換回路５の出力（第２
図ｂ）に入力が基準周波数ｆ。

と同一周波なら零であるはずである。

しかし、前述したように、周波数電圧変換回路自体周囲
温度の変化等によて影響を受えるため、ドリフト電圧Ｂ
が第２図すに点線で示ように出力されている。

したがって、第２図ｄに示すサンプルホールド回路９の
出力にはドツプラー成分の他に温度による変動分が含ま
れ、測定誤差の一因となる。

本案はこの周波数電圧変換回路自体の発生する誤差要因
を除去することを目的とするもので、具体的には送信周
波数をも電圧変換して受信周波数に対応する電圧との差
を取ることにより誤差分を除去した出力を得ようとする
ものである。

次にこれを第３図及び第４図を用いて説明する。

図中第１図と同一符号のものは同一機能を有するものと
する。

第１図と相異する所はサンプルホールド回路９Ａ及び９
Ｂが２個用意され、したがってその制御用サンプルリン
グパルスも２個用意されている点及び両サンプルホール
ド回路出力の差動増巾器１０′が設けられている点であ
る。

第４図によりその動作を説明する。

第２図すに示す温度変動分を含む周波数電圧変換出力と
同様な出力が第４図すに示すように周波数電圧変換回路
５から出力されているとする。

サンプリングパルス発生回路８′からは第４図Ｃ及びｄ
に示すようにサンプリングパルスＳＡ及びＳＢが発生さ
れる。

すなわち、サンプリングパルスＳＡは送信波による直接
波存在期間中に発生し、サンプリングパルスＳＢは対水
反射波が存在する期間中で測定者が設定した深度相当位
置に発生するようになされる。

したがって、増巾器６の出力（実質的に第４図ｂ）はサ
ンプルホールド回路９Ａで直接液分が標本化され第４図
ｅに示すようにこれがレベルＤＡに保持される。

又サンプルホールド回路９Ｂでは所定深度からの反射波
成分が標本化され第４図ｆに示すようにこれがレベルＤ
Ｂに保持される。

なお点線部分は前回の標本レベルをす。

これ等両直流出力には、温度による変動分が含まれてい
る。

したかて、差動増巾器１０′でこの両出力の差が取られ
ると温度変動分ｅが除去され、氷塊反射波による周波数
偏移分相当電圧のみが第４図ｇに表示されるように出力
されるのである。

以上説明したように、本案によれば、基準周波数そのも
のではなく、それに温度変動分を加えた電圧を基準とし
ているので、温度変動分は差動的に除去され、所望の水
深におけるドツプラー成分だけを取出せる実用的効果が
得られる。

なお、上述の実施例では、直接波の標本化を受信系で行
なったが、送信系から導入しても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置のブロック図、第２図はその要部の電
気的波形図、第３図は本案の実施例を示すブロック図、
第４図はその要部の電気的波形図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 探知用超音波又はその直接波の周波数並びにその後に到
   来する反射波の周波数を電圧に変換する周波数電圧変換
   回路と、上記探知用超音波又は直接波に基づき上記探知
   用超音波又はその直接波の存在期間中に出現する第１の
   サンプルパルス及び上記反射波の存在期間中に出現する
   第２のサンプルパルスを発生するサンプルパルス発生回
   路と、上記第１及び第２のサンプルパルスによりサンプ
   された電圧をホールドする第１及び第２のサンプルホー
   ルド回路と、上記第１及び第２のサンプルホールド回路
   の出力の差出力を検出する差電圧検出回路とを有してな
   る周波数変移量の検出回路。