JPS6021041Y2 - 投擲力測定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は体力測定の内で投擲力を簡単に測定する投擲
力測定装置に関するものである。

従来より投擲力を測定する装置、器具は開発され使用さ
れているがそれらはボール等をグランドで投げて到達距
離を測定する方式のもので、広い場所と測定の為に走り
回る測定者が必要で、また雨天の場合は実施できず、投
擲角度によっては同じ投擲力で投げても到達距離に差が
生じるなどの欠点を有している。

この考案はこのような従来の欠点を解決した投擲力測定
装置を提供しようとするものである。

すなわち、この考案の投擲力測定装置は、投擲の標的部
を作動流体が充填されたベローズの一端面によって構成
し、投擲によるボールなどをこのベローズの端面で直接
受けるようにして、投擲力を作動流体の圧力に変換し、
この圧力の変化から投擲力を測定するようにしたもので
ある。

以下図示実施例を説明する。

１は測定装置のケース、２はこのケースに配備されたベ
ローズである。

ケース１は測定を可能にすべくたとえば架台（図示され
ていない）上に設置され、打擲発生側（右方）にその開
口部Ｈが向けられる。

ベローズ２は左方端面４がケース１の端壁に当接固定さ
れており、右方端面３は投擲の標的として構成されてい
てケース１の開口部Ｈに対して付勢されている。

ベローズ２は第２図に示されるように蛇腹の円周縁に鋼
線Ｗが挿入されていて、軸線方向に変位自在でかつその
弾力で伸縮自在になている。

Ａはこのベローズ２の内部に充填され作動流体で、ポー
ト６より開閉弁７を介して供給され、あるいは必要によ
り排出される。

測定に必要な量の作動流体たとえば氷Ａが充填されると
弁７によってベローズ２の内部は密閉される。

８はベローズ２の左端に一体に形成された凸部５を介し
てベローズ２内に挿入された圧力検知棒でその右方端部
に圧力検知器が設置されている。

９はこの検知棒８からの出力信号を増幅する増幅器で、
増幅された信号は演算部１０内で演算される。

すなわち演算部１０ではあらかじめセットされた投擲角
度に基づいて出力信号が飛距離などに換算されるように
なっている。

あるいは飛距離をあらかじめ記憶しておき、出力信号の
値に該当する飛距離を呼び出す等の操作を行なうように
なっている。

この演算部１０からの出力は表示部１１、記録部１２お
よびデータ変換部１３に入力される。

なお、演算部には作動流体の気温による膨張収縮等の補
正を行なう回路も内蔵することができる。

表承部１１では入力は投擲力や飛距離としてデジタル表
示され、このデータは記録部１２で記録される。

データ変換部１３では投擲力や飛距離をあらかじめ設定
されたデータと比較し、該当する信号を出力する。

この出力の一方はランプ駆動部１４に入力されて該当す
るランプ１５を点灯し、他方は音響変換部１６に入力さ
れてスピーカ１７より音響（音の高低や抑揚など）に変
えて報知する。

音響で報知する場合、たとえば飛距離が１０〜１５ｍ、
１５〜２０ｒＴｌ、 ２０〜２５ｍ、・・・・・・など
に区分し対応する発音の数、音色による報知が行なわれ
、ランプ報知の場合には同じく該当するランプのみ、ま
たは該当するランプおよびそれ以下のランプをすべて点
灯する。

作動流体Ａとしては前記のように水以外でも油、または
気体または液体と気体の混合体を充填してもよい。

以上のような構成であるから、投擲されたボールなどが
ベローズ２の標的面３に当ると、この投擲力によってベ
ローズ２は変形（収縮）シ、内部の作動流体Ａの圧力を
上昇させる。

この圧力変化を圧力検知棒８が検知し出力信号を発生す
る。

この出力信号の処理は前述のとおりである。

この考案の構成の特徴は上記のとおりであるがもちろん
図示例に限定されるものではない。

ケース１はベローズ２の伸縮を可能にし、かつその軸芯
方向以外の変形を防止する機能を有するが、その構造は
図示例に限定されず案内枠のみの組立体でもよい。

ベローズ２の構造、形状も図示例に限定されない。

鋼線の挿入は必須条件ではない。圧力検知機構も図示例
のような棒状のもののみに限定されずロードセルのよう
に円盤状のものでもよく、あるいは設置が可能であれば
圧力検知板を付設し、あるいは内蔵するようにすること
もできよう。

投擲力の表示手段として表示器の外に記録部、ランプあ
るいはスピーカのような報知機を挙げたが、この案はこ
れらのみに限定されるものでない。

この考案は以上詳述したとおりであるから、使用場所に
特別の広さを必要とせず何拠でも使用できるとともに投
擲角度に関係なく投擲力を正確かつ容易に測定できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の構成を概略的に示す図、第２図は部
分図である。 １・・・・・・本体ケース、２・・・・・・ベローズ、
３・・・・・・ベローズ端面、６・・・・・・ポート、
７・・・・・・開閉弁、８・・・・・・圧力検知棒、９
・・・・・・増幅器、１０・・・・・・演算部、１１・
・・・・・表示部、１２・・・・・・記録部、１３・・
・・・・データ変換部、１４・・・・・・ランプ駆動部
、１５・・・・・・ランプ、１６・・・・・・音響変換
部、１７・・・・・・スピーカ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 作動流体を充填したベローズと、ベローズ内の作動流体
   の圧力を検知する圧力検知手段と、この圧力検知手段か
   らの出力信号により投擲力を表示する表示手段とを備え
   、ベローズの一端面を投擲の標的として構成し、投擲力
   がベローズを介して作動流体の圧力に変換されるように
   したことを特徴とする投擲力測定装置。