JPS6020066Y2 - 掛時計の電池絶縁具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は掛時計の電池絶縁具に関する。

従来、電池を電池ホルダー内に収納したままの状態で電
池式の掛時計を外装箱に収納して運搬する場合、電池と
電池ホルダー内の電極接片との間に電極絶縁具を挿入し
て両者を絶縁するとともに、これを外装箱の内面で押さ
えて抜は出さないようにしている。

また外装箱の中には掛時計を柱や壁面に係止するための
釘もテープなどで内部に止めている。

しかしながら、外装箱の内面と電池の外面との間に空隙
があるために、バッキングを用いたり外装箱の一部を電
池絶縁具上で折り曲げたりして電池および電池絶縁具の
抜は出しを防止している。

このために余分の手間がかかり、バッキングの分だけコ
ストが高くなるなどの欠点があった。

さらに釘のような小さなものを一々テープで止めるのに
手間がかかるばかりでなく、これをよく見落してしまう
という問題もあった。

本考案は上記欠点を除去するもので、電池絶縁具に掛時
計を係止する釘を取り付けて目立ちやすくするとともに
、従来のようにバッキングを用いないでも電池が抜は出
すことのない電池絶縁具を提供するものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図〜第５図において、電池絶縁具１は絶縁性部材で
構成してあり、電池２と電池ホルダー３内の電極接片４
との間に差し込み得るに十分な堅さの差込み部５と、こ
の差込み部上端部に直角方向に連設している保持部６と
により構成している。

差込み部５は電池２と電極接片４との間に入る程度の厚
みでほぼ楕円形状に形威してあり、外面両側には細長い
ストッパ７．８を外方に突設しである。

ストッパ７．８の端面ば、第５図に示すように電池ホル
ダー３の内壁に当接している。

保持部６の内面側は、第４図に示すように電池２の外周
面に沿って曲面状に形威している。

さらに保持部６の外面側には長手方向の両端部に、上方
に向けて支持部９，１０を対向的に設けている。

支持部９，１０の上端面は平担で外装箱１１の内面と当
接可能である。

そして支持部９，１０には、釘１２が嵌合する溝部９ａ
、１０ａを上記長手方向に沿って開設している。

溝部９ａ、１０ａは釘１２の形状に沿って円弧状に形威
してあり、支持部の上端面からこの溝部に至る開口部９
ｂ、１０ｂが溝部の径より狭く形威しである。

すなわち釘は支持部９，１０の上端面から開口部内に侵
入しこれを弾性的に押し広げながら溝部９ａ、９ｂに嵌
合可能なように構成している。

さらに釘１２は頭部１２ａを溝部１０ａに、先端部１２
ｂを溝部９ａにより保持されているので、溝部９ａ、１
０ａの径は釘の径にしたがって溝部１０ａの方が大きく
なっている。

なお支持部９，１０は図示の例に限られず、釘１２を弾
性的に嵌入保持できるとともに、その上端面は外装箱１
１と当接可能であるならば如何なる形状であってもよい
。

１３は指差入口で保持部６の一側部に設けてあり、指先
をここに差し込んで電池絶縁具１を取り外す際使用する
。

１４は電池時計の指針である。本考案は上記の構成であ
るから、第５図に示すように、電池ホルダー３内に電池
２をセットし、次いて電池の電極１５と電極接片４との
間に電池絶縁具１の差込み部５を挿入して両者を絶縁す
る。

この際、保持部６の内面側は電池２１に当接している。

そして支持部９，１０の開口部９ｂ。１０ｂ上に、釘１
２の頭部１２ａの側および先端部１２ｂ側をそれぞれ対
応載置して押圧すれば、釘１２は開口部の両側の支持部
をたわませながら侵入し、溝部９ａ、１０ａに弾性的に
嵌入し保持される。

このように釘を保持した電池絶縁具１をセットした掛時
計を、外装箱１１に収納して上蓋１１ａを閉じれば、支
持部９，１０の上端面は、上蓋と圧接するから電池２よ
び電池絶縁具１は十分保持され、抜は出す恐れもなく、
釘１２も溝部９ａ、１０ａで保持されるとともに、上蓋
１１ａにより開口部９ａ、１０ｂが閉じられるのでさら
に確実に保持される。

なお開口部９ｂ、１０ｂは必ずしも必要ではなく、この
場合には釘１２を先端部１２ｂから溝部１０ａおよび９
ａに挿入して保持すればよい。

さらに支持部９，１０の厚みを薄くしてこれに弾性を持
たせれば、電池絶縁具１は、外装箱１１の深さの多少の
相異にも対応で一層良好に保持されるとともなに、溝部
９ａ、１０ａと釘１２の径の相異にも対応し良好に保持
される。

以上述べたように本考案によれば、電池絶縁具に保持部
を設け、これに釘を支持する支持部を設けたので、小さ
な部品である釘も目立ちやすく、かつ紛失することもな
い。

さらに電池を支持部を介して外装箱の内面でしつかり固
定できるので、電池がころがることもなく、掛時計自体
も外装箱内に十分固定できる。

また従来のように、電池絶縁具の突は出しを防止するた
めのバッキングを用いる必要もなく、その分だけコスト
が安くなる。

掛時計を柱や壁面に係止する時は必ず電池絶縁具をはず
すが、この際釘もともに取り外すので紛失することもな
くすみやかに柱などに釘止めすることができる。

その上構造簡単で加工性がよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は平面図、
第２図は右側面図、第３図は第１図ｍ−■線断面図、第
４図は第３図ＩＶ−ＩＶ線断面図、第５図は電池絶縁具
の取り付は状態を示す拡大断面図である。 １・・・・・・電池絶縁具、２・・・・・・電池、３・
・・・・・電池ホルダー、４・・・・・・電極接片、５
・・・・・・差込み部、６・・・・・・保持部、９，１
０・・・・・・支持部、９ａ、１０ａ・・・・・・溝部
、１１・・・・・・外装箱、１２・・・・・・釘。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）電池と電池ホルダー内の電極接片との間に挿入さ
   れる絶縁性の差込み部から直角方向に保持部を連設し、
   この保持部に掛時計を係止する釘、ねじなどの引掛具を
   支持する支持部を設けたことを特徴とする掛時計の電池
   絶縁具。
2. （２）保持部は外装箱の内面に当接することを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項に記載の掛時計の電池
   絶縁具。