JPS6020055Y2 - 液晶表示検電器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液晶表示検電器に関し、特に検電直前に液晶表
示素子の正常動作を検査確認することのできる液晶表示
検電器に関する。

検電器が破損或は劣化していると、検電を誤り、感電死
傷等の大事故を引起す危険性がある。

従って、検電器は検電直前にそれが正常に動作する否か
を簡単に検査確認できることが望まれる。

特に検電表示器の検査確認は重要である。

従来、ネオンランプを用いた検電器には衝撃式圧電素子
を設けてネオンランプの動作の検査確認を可能としたも
のが提案されているが、液晶表示素子を用いた検電器に
は未だこの種のものは提案されていない。

液晶表示素子はネオンランプに比べて応答速度が著るし
く遅いため、衝撃式圧電素子では実際上液晶表示素子の
動作を検査確認することができない。

即ち、液晶表示素子の応答には原理的に遅れがあり、そ
れは立上り時間として避けられない現象とされており、
実際には０．１〜１．０秒程度である。

従って、液晶表示素子は立上り時間より長い時間に亙っ
て閾値電圧以上の電圧を印加する必要がある。

しかるに衝撃式圧電素子から発生する電圧は一過性・瞬
間的であって、長くともＯ，ＯＳ以内に消滅するから、
これにより液晶表示素子を動作させることはできない。

本考案はこの点に鑑みて案出されたものであり、その特
徴の主要点は、検電表示器として液晶表示素子を用いた
検電器において、液晶表示素子に屈曲式圧電素子を電気
的に接続して該圧電素子に発生する電圧が該液晶表示素
子に印加されるように威すと共に、前記屈曲式圧電素子
を緩除に屈曲せしめて前記液晶表示素子の駆動に充分な
電圧を発生せしめる加圧機構を設け、これによって検電
直前に液晶表示素子の動作を検査確認し得るように威し
たところにある。

次に、図示の実施例に従って本考案を具体的に説明する
。

第１図は本考案の要部を威す屈曲式圧電素子２と加圧機
構３を示す部分拡大断面図である。

屈曲式圧電素子２は平常時に平板状を威し、外力を受け
て屈曲変形するが外力が解除されると復元し得る弾性を
有し、且つ屈曲及び復元の過程で電圧を発生する圧電素
子であり、ケース７内に収納されている。

また、屈曲式圧電素子２を比較的緩除に屈曲変形せしめ
或は該変形を復元せしめる両行程において継続的に発生
する電圧は、通常の液晶表示素子を駆動させるのに充分
なものである。

屈曲式圧電素子２を緩除に屈曲せしめて電圧を発生せし
める加圧機構３は、電気絶縁体で成形された本体４に形
成された透孔５に装着され該本体内外に出没する押圧子
３ａと、該押圧子に加えられる力を梃子作用で増幅して
屈曲式圧電素子２に与える増圧子３ｂから戊り、増圧子
３ｂは一端で固定軸６に枢支され、他端て押圧子３ａに
当接すると共に、下端で屈曲式圧電素子２に当接してい
る。

屈曲式圧電素子２と加圧機構３の平常状態は第１図に実
線で示されている。

この状態で押圧子３ａを手指で押せば、これに伴なって
増圧子３ｂが固定軸６を支点として回動し、その下端部
で屈曲式圧電素子２を屈曲変形せしめ、点線で示す状態
となる。

次に、押圧子３ａに加えられている力を解除すれば、加
圧機構３は屈曲式圧電素子２の復元力によって点線で示
される状態から実線で示される状態に復帰する。

第２図は加圧機構３の別実施例を示す部分拡大断面図で
あり、同図において、押圧子３’ａは本体４に形成され
た長形の案内孔５′に装着され該案内孔に沿って移動可
能とされると共に、移動の際にその下端部が増圧子３ｂ
の上端を摺動するように威されている。

同図において、屈曲式圧電素子２と加圧機構３の平常状
態は実線で示されている。

この状態で押圧子３′ａを案内孔５′に沿って移動させ
ると、この下端部が増圧子３ｂの上端を摺動しつつ該増
圧子を固定軸６を支点として回動せしめ、これに伴なっ
て増圧子３ｂの下端部が屈曲式圧電素子２を屈曲変形せ
しめ、点線で示す状態となる。

押圧子３ｂを元の位置にもどせば、増圧子３ｂは屈曲式
圧電素子２の復元力によって点線で示される状態から実
線で示される状態に復帰する。

第３図は、前記した屈曲式圧電素子２と加圧機構３を用
いた検電器全体の断面図であり、同図において、１は２
板の硝子板の間に液晶をサンドイッチ状に支持し、少な
くとも一対の電極を具えた液晶表示素子で、該液晶表示
素子としては例えば・ＤＳ型、ＦＥＭ型素子が応用され
る。

８は後述する電気回路であり、液晶表示素子１の長寿命
化及び検電感度の向上等を目的とする。

液晶表示素子１、電気回路８は前記屈曲式圧電素子２及
び加圧機構３の増圧子３ｂと共に本体４内に収納されて
いる。

９は電気絶縁体で成形された電極支持部１０の先端に取
付けられた検電電極である。

１１は電極支持部１０内に収納された高圧コンデンサー
であり、該高圧コンデンサーは検電電極に電気的に接続
された内部電極１１ａと、電気絶縁体で成形された一端
の閉じた筒状体１１ｂと、金属薄板等で成形された一端
の閉じた筒状外部電極１１ｃで構成されている。

１２は金属薄板等で成形され；た接地側電極、１３は電
気絶縁体で成形され、内部に接地側電極１２を収納する
把持部、１４は有害な反射光線の発生を防ぐために液晶
セル１の表示面の周囲に設けられたフード、１５は液晶
セルを照明するためにフード１５の両側に設けられた′
採光窓である。

尚、液晶表示素子１、屈曲式圧電素子２、高圧コンデン
サ、−１１及び接地側電極１２は夫々電気回路８に接続
されている。

第４図は本考案に適用可能な電気回路８の一例を示す図
で、同図において１６．１７はコンデンサー、１８．１
９はゼナーダイオードである。

屈曲式圧電素子２は図示のほか液晶表示素子１の両極に
直結することもある。

また、コンデンサー１６を省略しても、屈曲式圧電素子
２を接続したことに起因する検電感度の低下は微弱なも
のに過ぎない。

本考案に係る検電器は上述の如きものであるが、検電直
前にそれが正常に動作し得るか否か検査確認するために
は、加圧機構３を操作して屈曲式圧電素子２を緩除に屈
曲変形せしめ、或は該変形を復元せしめる。

その際、屈曲式圧電素子２は変形及び復元の両過程にお
いて液晶表示素子１の閾値電圧よりも高い電圧をその立
上り時間よりも長い時間に亙って発生し、この電圧が液
晶表示素子１に印加される。

従って、その際の表示の有無を直視することにより液晶
表示素子１が正常に動作するか否か確認することができ
る。

尚、本実施例では検電表示器として液晶表示素子のみを
用いた高圧用検電器について述べたが、本考案はこれに
限定されるものでなく。

液晶表示素子と共にネオンランプを併用した高圧用検電
器、更には低圧用片極並びに多極式検電器等液晶表示素
子を具えた検電器一般に広く応用することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る液晶表示検電器の実施例を示すもの
で、第１図及び第２図は夫々要部の部分拡大断面図、第
３図は全体の断面図、第４図は電気回路図である。 １・・・・・・液晶表示素子、２・・・・・・屈曲式圧
電素子、３・・・・・・加圧機構、３ａ、３’ａ・・・
・・・押圧子、３ｂ・・・・・・増圧子、４・・・・・
・本体、５，５′・・・・・・透孔、６・・・・・・固
定軸、７・・・・・・ケース、８・・・・・・電気回路
、９・・・・・・検電電極、１０・・・・・・電極支持
部、１１・・・・・・高圧コンデンサー １１ａ・・・
・・・内部電極、１１ｂ・・・・・・筒状体、ｌｌｃ・
・・・・・外部電極、１２・・・・・・接地側電極、１
３・・・・・・把持部、１４・・・・・・フード、１５
・・・・・・採光窓、１６，１７・・・・・・コンデン
サー １８゜１９・・・・・・ゼナーダイオード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 検電表示器として液晶表示素子を用いた検電器において
   、加圧機構により屈曲変形せしめられて電圧を発生する
   屈曲式圧電素子を前記液晶表示素子に電気的に接続した
   ことを特徴とする液晶表示検電器。