JPS601929Y2 - ベルト加工装置における加工用工具の支持装置 - Google Patents

ベルト加工装置における加工用工具の支持装置

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JPS601929Y2
JPS601929Y2 JP11427282U JP11427282U JPS601929Y2 JP S601929 Y2 JPS601929 Y2 JP S601929Y2 JP 11427282 U JP11427282 U JP 11427282U JP 11427282 U JP11427282 U JP 11427282U JP S601929 Y2 JPS601929 Y2 JP S601929Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、互に平行に配置されたプーリ間に掛は渡さ
れる無端ベルトの進行運動を利用して被加工物の加工を
行うベルト加工装置において、加工用工具のベルト局面
に取付ける際に適用される加工用工具の支持装置に関す
る。
従来より主として織布からなるベルトの表面に電着や接
着等により砥粒を塗布固着させた研磨用ベルトを用いて
被加工物の表面を研磨し又は研削するベルト研磨装置が
知られている。
これには、ベルトの直進部分を用いるものの他にプーリ
に巻き付く円筒部分を利用するものがある。
ところが、この種の研磨装置は、ベルト表面に塗着され
る砥粒の大きさ、形状、位置関係などに全く法則性がな
く不整順であり、しかも砥粒の層も一層であってこの層
に磨耗、欠損が生じた場合に目直し即ちドレッシングに
よる再生やその補充が不可能であり加工能力が低下すれ
ばこれをベルトと共に廃棄しなければならず、更にその
加工も通常の研削盤のような重研削は困難であり、被加
工物の表面研磨の域を出ないものであった。
また、回転車の外周にゴム製のリング状パフを装着し、
その外周面に扁平な砥石片を取付け、これを回転させて
被加工物の表面を研削する装置は従来周知であるが、こ
れはリング状パフの外周に接着等により砥石片を単純に
取付けただけのものであり、上述の研磨装置と同様の欠
点があった。
更に、ベルトをスチール製とし、その表面ではなく縁部
に切刃を設けた帯鋸を用いた帯鋸盤も従来よりよく知ら
れている。
しかし、このものはもっばらベルト辺縁部に設けた鋸歯
を利用するものであってくベルト周面による加工はでき
ない。
そこで本出願人は、鋭意研究の結果、先に提案したよう
に上述の如き従来のベルト加工法の常識を越えた新規な
ベルト工作方法を案出した。
これは、例えば互に平行に支持された枢軸を有する2つ
のプーリ間に無端ベルトを掛は渡し、このベルトの周面
に1個乃至複数個の加工用工具を装着してベルトの進行
運動により被加工物に所定の加工を施すようにしたもの
で、ベルトに装着される加工用工具の種類を加工態様等
に応じて適宜取替え使用することにより従来のベルト加
工法の如き単純な研磨作業は勿論のこと、更に一歩進め
て研削・切削乃至切断等の作業も簡単に行えるようにし
たものである。
ところで、このようなベルト加工装置において、バイト
や砥石片のような加工用工具をベルト周面にそのまま直
接に接着することは困難であり、そのため台駒のような
支持体を用いて工具をベルトの外周面に支持するように
している。
しかしながら、このような支持体を用いて加工用工具を
ベルトの外周面に単純に装着するでけでは、進行運動に
伴ってベルトに作用する遠心力や工具取付時に生ずる変
形等に起因する゛ベルトのバタツキ現象や加工用工具の
微少変動などの加工精度に悪影響を及ぼす不規則な挙動
を抑制防止することができない。
すなわち、進行中のベルトは、遠心力の作用や工具取付
時に生ずる変形あるいは加工上の歪等によりその背面に
設けた当板すなわちプラテンに密着した状態で摺動する
のではなく、これより浮上るように振動しつつ、つまり
バタつきながら進行する挙動を行うものである。
一方、加工用工具は、これを支持する支持体がベルトの
外周面に対してリベット等により固定されるのみのもの
であり、かつこの固定の際ベルトには多少の変形が生じ
ているのが通常であるため、ベルトに対して密接させて
取付けることができず極めて不安定なものであり、例え
ば支持体が固定部分を挾んで前部が持ち上ったり、逆に
後部が持ち上ったりするなどのことが生じ、しかもベル
トにはこのように不安定に支持された支持体の変動を抑
止しこれを安定的に保持しておく機能はなく、むしろ加
工用工具と共にプラテンから浮上るような挙動を示すも
のである。
したがって、このようなベルトのバタつき現象ならびに
取付けの不安定さやベルトのバタつきに誘発される加工
用工具の微少変動を抑制防止することができず、加工精
度が極めて悪くなる問題が生ずる。
そして、このようなベルトのバタつき現象や加工用工具
の微少変動を完全に抑制防止しない限り、ベルト加工装
置の完全実用化を図ることはできない。
この考案は以上の点に鑑みなされたもので、ベルトの進
行運動を利用するベルト加工装置において、ベルトの内
周面に加工用工具を装着することによって加工時におけ
るベルトのバタつきやこれの周面に取付けられる加工用
工具の微少変動などの加工精度に悪影響を及ぼす挙動を
一掃するとともに、加工精度の向上を図り、その完全実
用化に寄与し得る加工用工具の支持装置を提供すること
を目的とするものである。
以下、この考案の一実施例を図面を参照して詳細に説明
する。
第1図はこの考案が適用されるベルト加工装置の全体構
成を示すもので、本装置は、上下に所定離間距離におい
て互に平行に配置された駆動軸10と従動軸11と、こ
の駆動軸10と従動軸11とに夫々回転可能に支持され
た駆動ブーIJ12と従動プーリ13とを有する。
駆動軸10はベルト14を介して駆動用のモータ15に
連結されている。
駆動プーリ12と従動プーリ13間には、織布、ゴム、
ゴム引き布、皮革、プラスチック又は金属等からなる帯
状の無端ベルト16が掛は渡され、一種の巻掛伝動装置
を構成している。
そして、モータ15の回転動力を受けて駆動プーリ12
が矢印方向に回転駆動されると、これに伴い無端ベルト
16が矢印方向に進行運動を開始するとともに、従動ブ
ー1J13がこれに牽引されて駆動プーリ12と同一方
向に回転する。
この無端ベルト16の進行によって、その周面に取付け
られた加工用工具により適宜の機械加工がなされる。
機械加工は一方のプーリ12から他方のプーリ13に至
るまでの無端ベルト16の平面状部分で行われる。
装置本体を構成するフレーム(図示せず)のベルトの平
面状部分裏面と対応する位置に当板すなわちプラテン1
7が設けられ、無端ベルト16がこれと摺動することに
よりその平面状部分が平面状に維持されて進行するよう
になっている。
無端ベルト16の周面には1個又は複数個の加工用工具
がベルト16の巾方向を横切るように、又は長手方向に
沿って所定間隔おいて取付けられる。
第2図はこの場合に適用される本案工具支持装置の具体
的構成の一例を示している。
本例で用いられる加工用工具20は例えば丸駒型の超硬
バイトであって、工具取付台すなわち支持体21にネジ
止め等により固定されるとともに、この支持体21を介
して無端ベルト16の裏面つまりその内周面上に装着さ
れる。
支持体21は、両側にベルト周面上に設置固定される左
右一対のアーム状をなす取付片22,22を有するとと
もに、その上端部の両取付片22.22間に工具20を
支持する略矩形ブロック状の支持台23が設けられ、全
体としてや)縦長の略U字形状をなしている。
取付片22.22の前面に取付ネジ孔221,221が
上下に所定間隔おいて設けられている。
支持台23は取付片22.22の前面から更に所定高さ
で前方に突出しており、その略中夫にネジ孔231が上
下方向に貫通して形成されている。
加工用工具20は、支持台23上に設置され、ネジ孔2
31を通して取付ネジをネジ込むことにより支持体21
に一体に固定される。
一方、無端ベルト16の周面には略角穴状の開口161
が開口形成され、この開口161を通して支持体21の
支持台23がこれに取付けられた加工用工具20と共に
ベルト周面から前方に所定高さで突出するようになって
いる。
この開口161の両側位置には、上記取付片22.22
の取付ネジ孔221,221と対応する取付孔162゜
162が長手方向に沿って設けられている。
なお、この開口161を角穴形状に替えて長円状又は円
形状にすることも可能である。
他方、プラテン17の幅方向の中央部には、支持体21
を受ける凹溝171が長手方向に沿って延設されている
又、駆動プーリ12と従動プーリ13との各外周面中央
部には、この凹溝171と対応する溝121,131が
周方向の全周に沿って延設されており、支持体21がこ
の溝121.131内に嵌り込んでベルトの浮き、持ち
上り等がなく通過できるようになっている。
そして、加工用工具20をベルト16に取付けるには、
先ず支持体21を取付片22.22の前面を無端ベルト
16の内周面に密接させた状態で位置決め設置し、次い
で取付孔162,162を通して取付ネジ24を取付ネ
ジ孔221,221にネジ込めば、支持体21がベルト
内周面に固定されるとともに、加工用工具20がこの支
持体21を介して無端ベルト16の背面部に、開口16
1を通してベルト周面の背面から前面に所定高さ突出し
た状態で装着される。
かくして第3図に示す如く、加工用工具20が無端ベル
ト16の内周面に装着される。
そして、このように加工用工具20が装着された無端ベ
ルト16が第1図に示すように、駆動プーリ12と従動
プーリ13間に掛は渡され、これを駆動することにより
ベルトがプラテン17に摺動しながら所定方向に進行す
る。
その際、進行中のベルトの挙動を観察すると、ベルトは
プラテン17に密着した状態で摺動するのではなく、小
刻みかつ微細に振動しながら、つまりプラテン17に対
してバタつきながら進行する傾向にある。
このバタつき現象は、目視可能な程度のものであって、
これに装着した加工用工具20の微小変動を誘発する要
因ともなり、このま)の状態で被加工物を加工した場合
には、加工精度が極めて悪くなる問題が生ずる。
そこで本案支持装置においては、ベルトのバタつき、あ
るいは加工用工具の微少変動を抑制するためにベルト押
え手段が設けられる。
このベルト押え手段は、第1図、第4図に示すように、
プラテン17の前面上、下部に幅方向を横切るように架
橋状に取付けられた略矩形ブロック状をなす上下一対の
ブリッジ30.30と、この両ブリッジ30.30間を
連結するように設けられた左右一対のベルトの押え板3
1.31とから戒っている。
ブリッジ30.30はプラテン17にネジ止め等により
固定されるもので、その下面略中夫に加工用工具20の
ベルト前面に突出する部分を通過させる通過溝301が
加工用工具20の進行経路に沿うように形成され、かつ
その両側に押え板31.31の両端部が設置固定される
段部302゜302が形成されている。
押え板31.31は、帯状をなすとともに、その両端が
ブリッジ30,30の段部302,302にベルト16
の幅方向に所定間隔おいて離間するように設置されネジ
止め、粘着等によって固定されている。
この押え板31の長さはベルトの平面状部分における加
工用工具20による被加工物の加工過程の区間と対応す
るように、この区間の長さと略等しい長さに設定される
無端ベルト16は、ブリッジ30.30および押え板3
1.31の下面とプラテン17の前面との間に挾持され
、これら部材によってプラテン前面に軽く押圧されなが
らこれと摺動しつつ進行するようになっている。
一方、支持体21はその支持台23がプラテン17の凹
溝171の内周面と密接した状態で摺動し、しかも、両
プーリ12゜13に設けた溝121,131の内面とは
接触などすることはなくスムーズに通過できるようにな
っている。
又、加工用工具20は、ベルト周面から前方に突出する
部分がブリッジ30.30の通過溝301を通過するこ
とにより、ベルト進行方向に支障なく移動できるように
なっている。
なお、ブリッジ30および押え板31とベルト16間に
直動用の軸受部材(図示せず)などを介装しておけば、
これら部材30,31とベルト16との間の摩擦が軽減
され、ベルトに対する押えが良好に行えるとともに、そ
の駆動が更に円滑に行える。
次に、以上の構成による本案装置の作用について説明す
る。
先ず、駆動プーリ12と従動プーリ13とに無端ベルト
16を掛は渡し、この無端ベルト16に加工用工具20
を上記のような手順により取付けた後、その前面からベ
ルト押え手段のブリッジ30.30と押え板31.31
とをプラテン17に装着固定する。
次いで、モータ15の駆動により駆動プーリ12を回転
駆動し無端ベルト16を回動させ、これを所定方向すな
わち第1図の矢印100方向に進行させると、この無端
ベルト16の移動運動と共にこれに取付けた加工用工具
20によって被加工物(図示せず)に切削等の機械加工
が施される。
なお、本実施例においては、被加工物を搭載するXYテ
ーブルおよびこれを操作する操作機構などの図示は簡単
化のため省略しである。
この場合、無端ベルト16は、その平面状部分がブリッ
ジ30.30および押え板31.31とプラテン17の
前面との間に摺動可能となるように該プラテンの前面に
軽く押し付けられた状態で挾持されており、かつこのベ
ルト自体が有する張力により内側すなわちプラテン方向
に常時付勢されるため、プラテン前面と密接した状態で
摺動しながら進行することとなる。
したがって、機械加工時における従来上じていた無端ベ
ルト16のプラテン17に対す振動、つまりバタつき現
象が完全かつ確実に抑制防止される。
しかも、支持体21がベルトの張力によってプラテン方
向に常時一定の押付力でもって付勢され、かつこれに加
えて支持体21がブリッジ30.30と押え板31゜3
1とによる押え作用によりベルト16を介してプラテン
17の凹溝171の底壁面にやS軽く押し付けられるこ
とになる。
したがって、支持体21は、凹溝171の底壁面と略全
体的に密接した状態でこの凹溝171に案内されつつ摺
動する。
更に、ベルトのバタつき現象が確実に抑制防止されるた
め、これに誘発される支持体21の微小変動などもなく
なり、むしろベルト16がこのような微小変動のような
加工精度に悪影響を及ぼす挙動を抑制制御するように支
持体21に対して作用することになる。
その結果、支持体21がプラテン17の凹溝171内を
安定した姿勢で、プラテンに対する微小変動などなく、
上記矢印100方向に沿って良好に移動されることとな
り、それに伴い加工用工具20が加工程度で被加工物に
対して常時一定の位置関係にあるように安定した姿勢で
保持され、被加工物に対する切込み深さが変動などなく
常時均一なものとなる。
したがって、被加工物の仕上面精度を高めることができ
る。
なお、本実施例装置によると、プラテン17に対するベ
ルト16のバタつき現象だけでなく、ブリッジ30.3
0と押え板31.31との押え作用により幅方向に対す
る横ゆれ、変動なども確実に防止できる。
そして、プラテン17の前面とブリッジ30.30およ
び押え板31.31との間に形成される隙間とこの隙間
に挟装されるベルト16の厚さとの寸法関係、ならびに
プラテン17の凹溝171と支持体21とのハメ合い関
係などは、ベルト16や支持体21が摺動可能であって
、しかも上記ガタつきや微小変動など生じないように予
めしっくりとした精度の良いものに設定されることはい
うまでもない。
次に、第5図は本案装置の他の実施例を示すもので、上
記実施例と同一箇所には同一符号を付してその説明を省
略する。
加工用工具20を支持する工具取付台つまり支持体30
0は、両側にベルト内周面に設置固定された左右一対の
アーム状をなす取付片310,310を有するとともに
、その上端部の両取付片310.310間に工具20を
支持する略矩形ブロック状の支持台320が設けられ、
全体としてや)縦長の概略U字形状をなしている。
取付片310.310の外側にはその長手方向の全長に
渉って摺動片330,330が段付形状をなして側方に
突出形成されている。
取付片310,310の前面に取付ネジ孔311,31
1が上下に所定間隔において設けられている。
支持台320は取付片310,310の前面から更に所
定高さで前方に突出しており、その略中夫に加工用工具
20をネジ止めするネジ孔321が上下に貫通形成され
ている。
加工用工具20は支持台320上に設置され、ネジ孔3
21を通して取付ネジをネジ込むことにより支持体30
0に一体に固定される。
一方、無端ベルト16の平面状部分と対応するベルト裏
面には上述と同様の当板すなわちプラテン40が設けら
れる。
このプラテン40は平板状をなすとともに、その幅方向
の中央部に支持体30が嵌装される凹溝41が長手方向
に沿って開口形成されている。
凹溝41の両側部には支持体300の摺動片330,3
30を挿嵌ガイドする切11411.411が、長手方
向に沿い所定間隙と幅とを有して切欠形成されている。
この隙間および幅は、摺動片330,330の厚さと幅
方向の長さとに夫々略等しく、かつしっくりとしたハメ
合いとなるように設定され、この摺動片330゜330
がガタ等がなく良好に摺動できるようになっている。
そして、加工用工具20を無端ベルト16に取付けるに
は、先ずこれを一体に固定した支持体300をプラテン
40の凹溝41内に嵌挿し、その摺動片330,330
を切溝411,411に摺動可能に差入れる。
次いで、支持体300を取付片310,310の前面を
無端ベルトの内周面に密着した状態で位置合せ設置し、
無端ベルトの取付孔162,162を通して取付ネジ2
4を取付ネジ孔311,311にネジ込めば、支持体3
00が無端ベルトの裏面すなわちその内周面に固定され
る。
それと共に、加工用工具20がこの支持体300を介し
て無端ベルト16の背面部に、開口161を通してその
局面の背面から前面側に所定高さで突出した状態で装着
される。
かくして、加工用工具20が取付けられた無端ベルト1
6が駆動プーリ12と従動プーリ13とに掛は渡され、
加工用工具20の装着が完了する。
そして、本実施例によれば、摺動片330,330が切
溝411,411にガタ等がなく挿嵌ガイドされるため
、例えばベルト自体に多少のガタつきがあったとしても
支持体300がプラテン40の凹溝41内を安定した姿
勢で摺動しつつ移動案内されることになる。
したがって、支持体300に取付けられた加工用工具2
0も又、加工過程で被加工物に対して常時一定の位置関
係にあるように安定した姿勢に保持されかつベルト進行
方向に移動案内され、上述と同様に被加工物に対する切
込み深さを変動などなく均一に保つことができる。
そのため、被加工物の仕上面精度も格段に向上する。
これによると、上記のようなベルトの押え手段などを別
途に設ける必要がなくなり、ベルトのガタつき防止ある
いは加工用工具の変動防止のための構成部品点数が低減
され、構造が簡素化されるとともに、コスト的にも安価
になる利点がある。
なお、上記実施例においては、加工用工具の一例として
、丸駒型の超硬バイトを用いた場合について説明したが
、この考案はこれに限定されるものではなく、その他の
高速度鋼よりなるバイトはもとより、これらに替えて研
削用の砥石や、成型用の工具、あるいは切断用の鋸刃等
、各種の加工用の工具に適用できるものである。
第6図はその一例を示すもので、この加工用工具50は
、炭素鋼を切削してなるバイト台51と、その先端に取
付けられたダイヤモンドコンパックスチップ52とから
威るや)縦長形状のバイトである。
一方、支持体21は、両取付片22゜22の上端間に設
けられる加工用工具50の支持台53が、上述の如く取
付片22.22の前方に所定高さで突出するとともに、
該取付片22,22の背面から更に所定高さで突出して
いる。
他方、プラテン17の凹溝171の底面中央には、その
長手方向に沿うように、溝172が更に段付形状をなし
て形成されており、この溝172内に加工用工具50の
取付片背面から突出する部分が嵌入され、この突出部分
が支障なく通過できるようになっている。
第7図は本案装置が適用される加工用工具の更に他の例
を示すもので、この工具は例えば矩型ブロック状の研削
用の砥石60である。
一方、支持体70は略平盤ブロック状をなすとともに、
その中央に該砥石60の取付段部71が前方に所定高さ
を有して突出形成されており、この取付段部71に砥石
60が接着、貼着等により設置固定されるようになって
いる。
そして、この支持体70が上述のようにして無端ベルト
16の内周面に、砥石60が開口161から前方に所定
高さで突出するように固定され、かつプラテン17の凹
溝171に摺動可能に嵌挿されるようになっている。
第8図は本案装置で用いられる加工用工具を支持する支
持体の更に他の実施例を示すもので、この支持体80は
平板状に形成されており、その一端略中夫に加工用工具
90がネジ止め固定されるネジ孔811を有する略長方
形ブロック状の支持台81が突出形成されている。
加工用工具98はここでは丸駒型バイトが例示されてい
る。
この加工用工具90は取付ネジにより支持台81にネジ
止め固定され支持体80に取付けられる。
これによると、支持台81が支持体80から前方に十分
な高さを有しかつベルト16の前面に所定高さで突出す
るように形成されているため、支持体80をベルト16
から取外すなどのことを行うことなく、ベルト16に取
付けたままの状態で加工用工具90の取付け、取外しを
行うことが可能となり、加工用工具の着脱交換等の作業
が容易に行える。
なお、この場合、被加工物の加工過程で支持台81にタ
ワミなどが生じないように、この支持台81は十分な剛
性を有するように形成されることはいうまでもない。
これによると、支持体8゜をベルト16に取付けたまま
の状態で加工用工具90の取付け、取外しを行うことが
可能となる。
これら第6図、第7図および第8図に示す加工用工具な
らびにその無端ベルト16への取付態様にあっても、本
実施例装置を適用することにより上述と同様の作用によ
ってベルトのガタつきゃ加工用工具の微小変動などが有
効に防止されることはいうまでもない。
なお、上記各実施例においては、ベルト16が上下方向
に掛は渡されるように説明したが、このベルト16を横
方向、すなわち水平と平行状態に掛は渡し使用すること
も可能である。
更に、実施例においては、ベルト16の平面状部分を用
いて被加工物の加工を行うように説明したが、これに替
えてベルト16の円筒状の部分を用いるようにすること
もできる。
以上説明したとおり本案工具支持装置によれば、ベルト
裏面に取付けられた工具支持体がプラテンに設けた案内
溝に嵌装され、この溝内を密接しながら移動し、しかも
ベルトがベルト押え手段によってプラテンの面に軽く押
し付けられ、プラテン面と密接しながら進行することに
なる。
したがって、ベルトのガタ付きや工具支持体のベルトか
らの持上がりなどの不規則な挙動をなくすことができる
これによって、従来上じていた加工用工具の微小変動を
抑制防止することができ、常時安定した加工姿勢に保持
することができる。
更にこの考案によれば、ベルトのガタつきや支持体すな
わち加工用工具の微小変動の抑制防止による加工精度の
向上により、ベルト加工装置の完全実用化を図ることが
でき、この種加工法の分野の新規開発に寄与し得る効果
が大であり、その実用上の価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案が適用されるベルト加工装置の全体構
成を示す斜視図、第2図は本案加工用工具支持装置の具
体的構成の一例を示す要部分解斜視図、第3図は無端ベ
ルトに加工用工具を取付けた状態を示す斜視図、第4図
は本案支持装置で用いられるベルト押え手段の一例を示
す部分破断斜視図、第5図は本案支持装置の他の実施例
を示す分解斜視図、第6図、第7図および第8図は本案
支持装置が適用される加工用工具およびこれを支持する
支持体の他の例を示す夫々分解斜視図である。 20、50. 60.90・・・・・・加工用工具、2
1、300.70.80・・・・・・支持体、16・・
・・・・無端ベルト、161・・・・・・開口、17,
40・・・・・・プラテン、171,41・・・・・・
凹溝(案内溝)、30゜30・・・・・・ブリッジ、3
1,31・・・・・・押え板、22.22,310,3
10・・・・・・取付片、23,320・・・・・・支
持台、330,330・・曲損動片、411.411・
・・・・・切溝(ガイド溝)。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. (1)互に平行に配置されたプーリに無端ベルトを掛は
    渡し、無端ベルトの移動に伴ってその周面に装着した加
    工用工具により被加工物を加工するベルト加工装置にお
    いて、前記加工用工具を支持する支持体を前記無端ベル
    トの裏面部に取付け、前記ベルト背面に設けたプラテン
    の前面にベルト進行方向に沿う案内溝を設け、この案内
    溝に前記支持体を密接移動可能に嵌装し、前記加工用工
    具を前記ベルト周面に形成された開口から突出せしめる
    と共に、前記ベルトの前面に長手方向に所定間隔で離間
    する一対のブリッジと両ブリッジ間を連結する押え板と
    から威るベルト押え手段を設け、このベルト押え手段で
    前記ベルトを前記プラテンに押し付けながら進行させる
    ようにしたことを特徴とするベルト加工装置における加
    工用工具の支持装置
  2. (2)前記支持体が、前記ベルトの裏面に設置固定され
    る一対の取付片と、両取付片の間に設けられる略矩形ブ
    ロック状をなす加工用工具の支持台とからなることを特
    徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項に記載のベ
    ルト加工装置における加工用工具の支持装置。
  3. (3)前記支持体が平板状に形成されるとともに、前記
    加工用工具がその前面に着脱可能に取付けられることを
    特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項に記載の
    ベルト加工装置における加工用工具の支持装置。
  4. (4) 前記支持体の両側に沿ってゴ対の摺動片を側
    方に突出形成するとともに、前記プラテンの案内溝の両
    側に前記摺動片を嵌挿ガイドするガイド溝をベルト進行
    方向に沿って切欠形成したことを特徴とする実用新案登
    録請求の範囲第(1)項、第(2)項又は第(3)項の
    いずれかの項に記載のベルト加工装置における加工用工
    具の支持装置。
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