JPS6018176Y2 - 圧力調理器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は安全性の向上を図った圧力調理器に関する。

従来、圧力調理器には、調理器本体を閉塞する蓋に手動
により開放及び閉塞される減圧弁を設けた構成となし、
減圧弁を閉塞して加熱・加圧調理を行ないそして該調理
後の蓋開放前に該減圧弁を開放させる様にしたものが供
されている。

しかしこの従来のものでは、使用者が上記蓋開放手順を
誤って減圧弁を開放させる前に蓋の開放操作を行なうと
、蓋が爆発的に開放して内部の圧力が一気に放出させる
虞があり、非常に危険であった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目
的は、蓋の開放手順を誤まることがなく、よって安全性
を高め得る圧力調理器を提供するにある。

以下本考案の一実施例につき図面を参照して説明する。

第１図において、１は調理器本体であり、これは外箱２
及び外箱２内に配置された鍋３及び鍋３を加熱するヒー
タ（図示せず）等から構成されている。

上記鍋３の上面の開口部３ａ縁にはフランジ部４が形成
されており、さらにフランジ部４には第２図に示す如く
突片５及び切欠部６を交互に連続して有する実部７が形
成されている。

一方、８は蓋であり、これは、蓋本体９と該蓋本体９の
上面に装着した把手兼用のカバー１０とから構成されて
いる。

上記蓋８の蓋本体９の周縁部には第２図に示す如く前記
鍋３の実部７の切欠部６と対応する突片１１及び前記突
片５と対応する切欠部１２が交互に連続して形成されて
いる。

尚、第１図に示す１３は前記鍋３のフランジ部４上面に
取着されたパツキンである。

さて１４は減圧弁であり、これは、蓋本体９に形成され
た弁孔９ａに弁体１５を遊挿して構成されていて、弁体
１５により弁孔９ａを下方から従って蓋８内側から閉塞
するようになっている。

上記弁体１５にはこれを上方に付勢するばね１６が巻装
されており、以て減圧中１４は閉塞状態へ自動復帰され
る様になっている。

１７はロック機構であり、これは、蓋８のカバー１０内
に上記減圧弁１４の弁体１５上端と接触する様に枢設さ
れたレバー１８と、鍋３の実部７に取着されたストッパ
１９とから構成されている。

そしてレバー１８とカバー１０との間にばばね２０が設
けられていて、このばね２０によりレバー１８の一端部
１８ａを前記減圧弁１４のばね１６に抗して下方に回動
付勢している。

又、第３図に示す如くストッパ１９には突部２１が形成
されており、さらにこの突部２１とストッパ１９右端部
とにかけて斜面部２２が形成されている。

而してレバー１８の一端部１８ａにおける先端にはスト
ッパ１９と対応する係合体１８ｂが取着されている。

第１図に示す２３は操作子であり、これはカバー１０に
上下方向への移動操作が可能な様に設けられている。

この操作子２３の下面には、レバー１８を貫通して弁体
１５と接離する弁押部２４が一体に垂設されていると共
に、レバー１８の他端部１８ｃと接離するロック解除棒
２５が一体に垂設されている。

さて、上記構成の作用を述べる。

まず蓋８を調理器本体１の開口部たる鍋３の開口部３ａ
に装着する場合を述べる。

第２図の状態から蓋８の各突部１１を鍋３の各切欠部６
を通してパツキン１３上に載置する。

このとき減圧弁１４は第４図に示す如く開放されている
。

そして蓋８を第３図中矢印Ａ方向に回動させて蓋８の突
部１１を鍋３の突部５に重合させる。

これにて蓋８が鍋３の開口部３ａにこれを閉塞する状態
に装着される。

この回動時、レバー１８の係合体１８ｂが、第３図工点
鎖線位置から矢印Ａ方向に移動され、そしてストッパ１
９の斜面部２２を介し突部２１を乗越える。

この結果、蓋８を反矢印Ａ方向へ回動させようとしても
、係合体１８ｂがストッパ１９の突部２１と係合するの
で、蓋８は回動されず、以て蓋８がロック機構１７によ
り閉塞状態にロックされる。

而してレバー１８の係合体１８ｂがストッパ１９に乗上
がることによって該レバー１８の一端部１８ａが第４図
の状態から上方（矢印Ｂ方向）へ回動されるので、レバ
ー１８の一端部１８ａが弁体１５から離間し、これにて
第１図に示す如く減圧弁１４がその自動復帰により閉塞
される。

斯くして蓋８が所定の閉塞状態に回動操作されたとき、
ロック機構１７により蓋８が閉塞状態にロックされると
共に、減圧弁１４が閉塞される。

ここで蓋８が所定の閉塞状態とされない場合、例えば第
４図に示す状態の場合には減圧弁１４がロック機構１７
により開放されるので、加熱調理が行なわれでも鍋３内
の圧力が上昇することはない。

次に蓋８を開放する場合を述べる。

第１図に示す蓋８のロック状態から操作子２３を下方へ
押下げる。

すると、第５図に示す如く、弁押部２４が弁体１５を押
下げて減圧弁１４を開放させると共に、ロック解除部２
５がレバー１８の他端部１８Ｃを下方へ回動させて係合
体１８ｂを上方へ回動させる（第３図にも一点鎖線にて
図示）。

而して係合体１８ｂの回動によりロック機構１７のロッ
クが解除されるものであり、そしてこれにより、蓋８の
開放操作（蓋８の反矢印Ａ方向への回動操作）が可能と
なる。

この後蓋８を反矢印Ａ方向へ回動操作して蓋８を開放さ
せる。

上述から判る様に、減圧弁１４が閉塞された状態ではロ
ック機構１７によって蓋８の開放操作を阻止し、そして
操作子２３の操作にて減圧弁１４の開放及びロック機構
１７の解除を行なうので、加熱・加圧調理後の蓋８の開
放操作時には常に鍋３内部が減圧された状態とされ、よ
って蓋８が爆発的に開放して内部の蒸気、圧力が一気に
放出される様なこともない。

尚、減圧弁１４が開放された場合には鍋３内部の圧力が
減小されると共に蒸気抜きが行なわれるものであり、こ
の場合蒸気は減圧弁１４からカバー１０内に噴出される
ので、火傷等の危険はない。

本考案は上記実施例から明らかな様に、調理器本体と、
この調理器本体の開口部を閉塞する蓋と、この蓋に形成
された弁孔を該蓋内側から閉塞する減圧弁と、前記蓋の
回動に伴い慈善を閉塞状態にロックし且つ前記減圧弁を
閉塞させるロック機構と、弁押棒を一体に有すると共に
ロック解除棒を一体に有して前記蓋に移動操作可能に設
けられその操作に伴い上記弁押棒により前記減圧弁を直
接的に押圧して該減圧弁を開放させ上記ロック解除棒に
より前記ロック機構のロック状態を解除させる操作子と
を具備して戒る構成とし、これにより、蓋の開放手順を
誤まることがなく、よって安全性の向上を図り得、又蓋
が所定の閉塞状態でない場合即ち不確実な閉塞状態では
圧力の上昇がな（、総じて安全性の高い圧力調理器を提
供できる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の一実施例を示し、第１図は蓋閉塞状態に
おける要部の縦断側面図、第２図は蓋開放状態における
要部の斜視図、第３図はロック機構部分の正面図、第４
図及び第５図は作用説明のための要部の縦断側面図であ
る。 図中、１は調理器本体、８は蓋、９ａは弁孔、１４は減
圧弁、１７はロック機構、２３は操作子、２４は弁押棒
、２５はロック解除棒である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 調理器本体と、この調理器本体の開口部を閉塞する蓋と
   、この蓋に形成された弁孔を該蓋内側から閉塞する減圧
   弁と、前記蓋の回動に伴い慈善を閉塞状態にロックし且
   つ前記減圧弁を閉塞させるロック機構と、弁押棒を一体
   に有すると共にロック解除棒を一体に有して前記蓋に移
   動操作可能に設けられその操作に伴い上記弁押棒により
   前記減圧弁を直接的に押圧して該減圧弁を開放させ上記
   ロック解除棒により前記ロック機構のロック状態を解除
   させる操作子とを具備して成る圧力調理器。