JPS6018071B2 - ロール定着装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子写真装置、さらに詳しくは支持部材に検電
性トナー材料を定着する接触定着装置及び清掃機構に関
する。

電子写真方法において、複写すべき原画の光像は通常感
光性部村上に静電潜像の形状で記録された後、検電性マ
ーキング粒子（一般にトナーと呼ばれている）の塗布に
よってこの潜像を可視化する。

可視像を感光性部材上に直接定着してもよいし、または
その都村からシート状の普通紙に転写した後、像をその
普通紙に定着してもよい。加熱によって支持部材上に検
電性トナー材料を永久に融着すなわち定着するために、
トナー材料の温度をトナー材料の成分が融合しかつ粘着
性となる点まで上昇させることが必要である。この動作
によってトナーが支持部材の繊維内にある程度吸収され
る。この支持部材は多くの場合、普通紙で構成される。
その後、トナー材料が冷却するにつれて、トナ−材料が
固化し、支持部材にトナー材料をしっかりと接合する。
静電記録技術と同様電子写真技術においても、支持部材
上にトナー像を定着するのに熱エネルギーを用いる方法
は古くから知られている。支持部材上に検電性トナー像
を熱定着する１つの方法は、少なくとも１つは内部加熱
された１対の向かい合ったローラの間にトナー材料を支
持する支持部村を通すことである。

この形式の定着装置の動作中に、トナー像が静電的に吸
着されている支持部材は両ロール間に形成されたニップ
を通って移動し、トナー像が加熱ロールと接触してニッ
プ内で加熱されることになる。トナ−に伝達される熱を
制御することによって、正常な状態のもとで、トナー粒
子が複写シートから定着ロールへ移るという“オフセッ
ト”をなくすることができた。

これはローラの表面に加えられた熱がローラの表面の温
度をトナーの“ホットオフセット”温度以上に上昇させ
ないためである。ここで“ホットオフセット”温度とは
加熱により、嫁領域のトナー粒子が溶解しかつ溶融した
トナーに分裂作用を生じさせる“オフセット”現像をい
う。この分裂は、粘性トナーの集団を保持する凝集力が
、定着ロール等の接触表面にトナーをオフセットする付
着力よりも小さいとき生じる。前述したにもかかわらず
、トナー粒子は、その定着ロールの表面の加熱が不十分
であるとそのロールの面にオフセット（すなわち、“コ
ールド”オフセット）が生ずる。

このゴールドオフセットは、ロール表面の特性が不完全
な場合、または正常にはトナー粒子を複写シートに保持
する静電力が不十分な場合に生じる。この場合に、トナ
ー粒子が定着ロールの表面に移された後複写紙がニツプ
内にないとバックアップロールに移ってしまつｏさらに
、トナー粒子は両面複写の定着中または単に複写装置の
周囲環境から定着ロールまたはバックアップロールによ
って拾い上げられることがある。

前記の問題、特に通常“オフセット”と呼ばれる問題を
最小にするため、ある装置には、定着ロールの外表面に
通常テフロン（Ｔｅｆｌｏｎ：登録商標）として知られ
るポリテトラフッ化エチレンが被覆されており、そのテ
フロンにはシリコーンオィル等の反溌剤（ｒｅｌｅａｓ
ｅ ａ繋ｎｔ）が塗布され、テフロンの厚さを数ミル、
オイルの厚さを１ミクロン以下としている。シリコーン
オィルは比較的低い表面エネルギーを有しており、テフ
ロンが定着ロールの外表面に被覆されているような加熱
定着ロールの周囲条件において用いるのに適した物質で
ある。実施にあたって、シリコーンオィルの薄層がこの
ような加熱定着ロールの表面に塗布され、ロール表面と
支持材料上に支持されたトナー像との間に界面を形成す
る。低い表面エネルギーの層は、定着装置のニップを通
過するときトナーと接触し、トナーが定着ロール表面に
オフセットするのを防止する。前述したにもかかわらず
、“目に見えないオフセット”（すなわち、微粒子のオ
フセット）が発生する。従来技術の構造体（外表面がテ
フロンから成る定着構造体）では、このオフセットは種
々の清掃部材の使用、及び定着ロールにシリコーンオィ
ルを塗布するのに燈芯材料を用いることによって克服さ
れていた。しかしながらこの方法においては、燈芯材料
を用いた塗布装置が連続して汚れるので望ましくない。
塗布装置が汚れると、その汚れが定着ロール表面に再付
着することがあるからである。従って、本発明の主な目
的はトナー像を複写紙に定着する新規の改良された接触
定着装置を提供することである。

更に本発明の他の目的は加熱定着ロールに対して改良し
た反駁剤塗布装置を提供することである。

本発明のもう１つの目的は、定着ロール構造体を用いる
接触定着装置において、定着ロールと接触せずに定着装
置に反溌剤物質をコーティングするようになったロール
から成る反綾剤塗布装置を提供することである。

この反駁剤塗布装置に反綾剤物質を所望厚さに計量する
計量プレードが用いられている。前記目的は電子写真複
写装置において、その間にニッブを形成する加熱定着ロ
ール及びバックアップロールから成る接触定着装置を与
えることによって達成される。

トナー像を支持する基体または支持材料はトナー像を加
熱定着部材に接触させながらニップを通過させてトナー
像を軟化させる。次にトナーが冷却することにより像が
基体に永久に定着される。本発明の定着装置は、定着ロ
ールの表面からトナー及び他の汚れを清掃する装置を設
けることによって特徴づけられる。

この定着装置においては、定着ロールから隔層されてそ
の定着ロールと接触しないようになったロールがシリコ
ーンオイルで成る反溌剤物質用のためを通って回転し、
その後定着ロールの表面に大量のシリコーンオィルを塗
布する。定着ロールの表面に接触するドクターブレード
が設けられ、定着ロール上に存在する汚れとともにロー
ルに加えられたシリコーンオィルをほとんどすべて除去
する。前記方法におけるロールの清掃後、第２の反綾剤
塗布装置が定着ロールと接触せずに定着ロールの表面に
反溌剤物質を塗布し次に反溌剤物質は計量ブレードによ
って所望厚さまで平らにされる。

以下、図面を用いて本発明の他の目的及び利点を説明す
る。電子写真複写方法はよく知られているので、その詳
細な説明は省略する。

本発明を完全に理解するのに電子写真方法の説明が必要
だと考える人は、米国特許第３７１８１１６号及び同第
３７４５９７２号明細書を参照されたい。第１図に図示
されるように、本発明は中空シリングすなわちコア３１
を有する加熱ロール構造体３０を含む定着ロール組立体
１５から成り、コア３１はその中空部分に配置された適
当な加熱素子３２を有し、その加熱素子は前記シリング
すなわちコアの縦軸と共軸的に延びている。

コア３１はその外面上に、反溌特性を有しトナーのよう
な汚れを除く性質のあるテフロン３４または他の適当な
物質の層を備えている。加熱素子３２は適当なヒータか
ら成っていてテフロン層の表面を動作温度すなわち、１
２１．１００（２５００Ｆ）ないし２３２．２℃（４５
００Ｆ）に上昇させる。たとえば、加熱素子は石英ラン
プから構成されてよい。シリンダすなわちコア３１は銅
、アルミニウムまたはその合金のような熱伝導性物質か
ら構成されている。得られた構造体は３．８１弧〜７．
６２弧（１．５インチ〜３．０インチ）の外径及び２５
．４仇〜３８．１仇（１０インチ〜１５インチ）の長さ
を有している。これに必要な電力はピーク電力５００〜
２５００ワット、平均電力３００ワット〜２０００ワッ
トであり、且つ予加熱用電力として７５ワット〜２５０
ワットを必要とする。

定着ロール構造体の表面温度は米国特許第３３２７０９
６号明細書に記載のようなサーミスタブローブ（図示せ
ず）を用いてその表面を接触させることによって制御さ
れるのがよい。

このために、サーミスタプローブと接触したロールの端
部は動作温度の制御を行なえるよう特別につくられるの
がよい。換言すれば、ブローブと定着ロール構造体の表
面の間の摩擦を減じる手段が設けられるのがよい。これ
を遂行する１つの方法は、定着ロールの端部にはプロー
ブと接触する領域にテフロン物質がなくかつサーミスタ
の設定点が適宜に調節されるような定着ロール構造体３
０をつくることである。定着ロール組立体１５は更にバ
ックアップロール構造体３８を含み、このバックアップ
ロール３８はニツプ４０を形成するよう定着ロール構造
体３０と共轍し、複写紙すなわち基体材料４２がニツプ
４０を通過してトナー像４４が定着ロｕル構造体３０の
表面と接触する。

バックアップ旧ール構造体３８は適当な礎成であってよ
く、鋼製のコアであってよいが、好ましくは硬い鋼製の
コア４６とバイトン（Ｖｉｔｏｎ）の商品名で知られる
ェラストマー層または表面４８を有するのがよい。その
表面４８は戦費部材を提供するため比較的大きな厚さを
有しており、この軟質部材は定着ロール構造体３川こよ
って凹まされ、ニツブ４０を形成する。複写シートすな
わち基体材料４２がニツプ４０を通過すると、該材料４
２が定着ロール構造体３０の表面に固着または付着する
頃向がある。

従って、定着ロール構造体３０の表面から複写紙または
基体材料をはぎ取るストリッパーフィンガ構造体（図示
せず）が設けられるのがよく、これにより複写シートは
その移動路上を複写装置の出口の方へ送り出される。前
述のように、複写シート４２が定着ロール構造体３０の
表面と接触しながらニップ４０を通過するにつれて、汚
れが定着ロール構造体３０の表面にオフセットされる。

定着ロールの表面からトナー等の汚れを清掃または除去
する装置は符号５０で示されている。

清掃装置５０は、定着ロール３０と極〈近接して回転す
るよう支持されたロール５２、及び定着ロール３０と接
触して削り取るよう支持されたドクターブレード清掃部
材５４から成る。ロール５２はモータ５６から成る手段
によって回転するよう支持され、そのロール５２はため
６川こ収容された多量のシリコーンオィル５８を通って
回転する。オイルは好ましくは約２５０ｓ（センチポァ
ズ）の粘度を有しかつロール５２は０．５０８欄（０．
０２０インチ）のギャップが与えられるよう定着ロール
３０から隔遣されている。定着ロールが５０．８弧／秒
（２０インチ／秒）で回転するとロール５２は９．６５
仇／秒（３．８インチ／秒）の表面速度で回転して定着
ロールの表面にシリコーンオィルのコーティングを約７
６．２ミクロン（３ミル）の厚さで加えるようになって
いる。ロール５２は好ましくは金属、たとえば銅から作
られている。装置５０は前述のようであるが、他の清掃
装置を用いてよく、例えばトナー等の粘着性物質で覆わ
れた１個のロールまたは複数のロールを用いてよい。好
ましくは高硬度の、例えばショアＡ硬度９０のシリコー
ンゴムから作られたドクターブレード５４は定着ロール
３０の表面を掻き取ってロール５２によって塗布された
オイルをほとんどすべて除去しかつそのオイルとともに
紙繊維及びトナー粒子等の汚れを除去する。

多量のシリコ−ンオィル６４を収容する第２のため６２
が第２塗布ロール６６とともに設けられ、第２塗布ロー
ルはシリコーンオイル６４を通して回転し、ロール５２
によって塗布された厚さよりもかなり薄い厚さのシリコ
ーンオィルで定着ロールの表面をコーティングするよう
になっている。

このため、ロール６６は定着ロール表面に２５．４をミ
クロン（１ミル）よりも薄い厚さのシリコーンオィルを
塗布するようになっている。これは任意のいくつかの方
法で、たとえば定着ロール３０と塗布ロール６６との間
隙をロール５２と定着ロールとの間隔よりも大きくする
ことによって達成しうる。これとは別に、シリコーンオ
ィル６４の粘性を変えたり、同様に定着ロール３０の回
転速度に対してロール６６の回転速度を修正することが
できる。以上の説明からわかるように、この実施例では
ロール５２が本発明の塗布部材を構成し、ドクタープレ
ード清掃部材５４が本発明の除去手段を構成する。また
、ため６２、第２塗布ロール６６、及びモータ６７が本
発明の２回目の反溌剤被覆を行なう手段を構成する。定
着ロールの表面上のオイルを約７．６２ミクロン（３０
マイクロインチ）の厚さに計量する計量ブレード６８が
設けられている。

この計量は当業者によく知られており、周知の実施方法
に従って達成されてよく、したがってその説明は省略す
る。

【図面の簡単な説明】

図面はトナー像を基体材料に定着させる定着ロールの概
略図である。 １５・・・・・・定着ロール組立体、３０・・・・・・
加熱定着。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 弾性バツクアツプロールと共働してニツプを形成す
   る加熱定着ロールを含み、トナー像を付着した支持材が
   前記ニツプを介して移動して前記トナー像が前記加熱定
   着ロールと接触することにより、トナー像を形成してい
   るトナーを軟化するようになつたロール定着装置におい
   て、 多量の反撥剤流体を収容する手段、 その表面と前記加熱定着ロールの表面とが接触しない
   ように加熱定着ロールから隔置された塗布部材、 前記
   収容手段内の反撥剤流体を通して前記塗布部材を運動さ
   せ、それにより前記塗布部材から前記加熱定着ロールに
   反撥剤を移すのに十分な厚さに前記塗布部材の表面を覆
   う手段、 前記加熱定着ロールに移された前記反撥剤流
   体を加熱定着ロールの表面に付着したトナー等の汚れと
   ともに除去する手段、及び 前記除去手段の作用後に、
   前記加熱定着ロールに対し２回目の反撥剤被覆を行なう
   手段から成る定着装置。