JPS601746Y2 - 医用カテ−テルの駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は生体測定、更に詳しくは尿道、膀胱、血管内な
どに挿入して測定を行なう医用カテーテルの駆動装置の
改良に関する。

従来の此種駆動装置には、ピニオンとラックで移動棒を
移動させるもの、ガイド棒又はガイド溝等によりねじ又
は糸とアイドルプーリと駆動プーリとの組合せで移動さ
せるものなどにより医用カテーテルを駆動（移動）させ
る構造のものであった。

しかし乍ら、前者のものにおいては医用カテーテルの駆
動範囲、即ち、移動（距離）範囲を大にするためにはラ
ック或いは移動棒自体の長さを大にしなければならなか
った。

従って、各機能を有する装置を内部に配設してなるケー
ス自体を大きくしなければならないため、器具全体の大
きさが大型化になり、しかも医用カテーテルの駆動範囲
が制限されるなどの不具合があった。

また、後者のものにおいては駆動装置自体の構造が複雑
であるため、前述したものと同様に器具全体が大型化に
なり、しかも複雑な構造であるため、医用カテーテルの
駆動（移動）操作が面倒で、これにより生体の測定時間
が長く掛りすぎるなどの問題があった。

本考案は上記した従来の問題点に鑑みて考案されたもの
であり、その要旨とする処は、簡単で、且つコンパクト
な構造で医用カテーテルの移動範囲（距離）を大きくす
ることができ、しかも器具全体を小型化にし得る医用カ
テーテルの駆動装置を提供することを目的とするもので
ある。

本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

図面は本考案の医用カテーテルａの駆動装置すを設置し
て生体測定器全体を示す概略図である。

駆動装置すは薄い板バネ材を断面略三ケ月型の帯状に形
成したリボン１と、このリボン１の長手方向一端を捲取
リール２に巻回して、他端を指令通りの方向に、且つそ
の方向へ直線状に繰り込み又は繰り出しを行なうための
正逆回転可能な駆動源となる駆動機構３とから構成され
ている。

上記リボン１の他端（先端）には応力センサー４を備え
た接続具５を介して管状の医用カテーテルａの一方を接
続して、リボン１が駆動機構すによって捲取リール２に
繰り込まれたり、又、捲取リール２より繰り出されたり
する駆動（移動）方向に伴って一緒に医用カテーテルＳ
を移動させるようにする。

上記駆動機構３は、減速機３１を具設せしめた駆動モー
ター３２と、この駆動モーター３２の駆動軸３３に夫々
軸着固定された駆動歯車３４及び駆動ローラー３５と、
回動軸３６に夫々軸着固定されて前記駆動歯車３４と歯
合せしめて連動する連動歯車３４′及び駆動ローラー３
５との挟装で、リボン１を駆動（移動）させる駆動ロー
ラー３５′とから構成されている。

上記両駆動ローラー３５．３５’の一方、即ち、駆動モ
ーター３２の駆動軸３３に軸着固定された駆動ローラー
３５の挟装面をリボン１の上面全面を圧接するように断
面凸型に形威し、他方の駆動ローラー３５′の挟装面は
リボン１の下面全面を圧接するように断面凹型に形成し
て、捲取リール２の近辺のりボン１を上下よりサンドイ
ンチ状に押圧挟装するように設置する。

従って、リボン１は上下面の両駆動ローラー３５．３５
’により均一に圧接されて駆動（移動）するため、生体
内に挿入せしめて測定を行なう医用カテーテルａの方向
へ一定に直線駆動（移動）する。

また、前記両駆動ローラー３５．３５’と捲取リール２
との間にガイド６を設けて、捲取リール２から繰り出さ
れて延長するリボン１をより確実に一定方向へ直線駆動
（移動）させるようにする。

又、駆動モーター３２には正逆切換可能な操作レバー７
が設置されて、測定する生体内に挿入された医用カテー
テルａの位置を測定データーに合わせて手動で自由にリ
ボン１の繰り込み又は繰り出しを行なって医用カテーテ
ルａの位置決めを正確に行ない得るようになっている。

上記捲取リール２内には渦巻バネ（リータンバネ）（図
示せず）が内設され、両駆動ローラー３５．３５’によ
り捲取リール２′に繰り込まれるリボン１が両駆動ロー
ラー３５，３５’と捲取り−ル２との間で弛むことなく
確実に捲取リール２に捲き戻されるようになっている。

次に本考案、医用カテーテルａの駆動装置すを生体測定
器に設置せしめて作用、効果を簡単に説明すると、駆動
モーター３２を制御部４０よりの指令通りの方向に回動
させて、両駆動ローラー３５．３５’で捲取リール２に
巻回されたリボン１を繰り出す、即ち、リボン１を駆動
（移動）させながら医用カテーテルａを生体の測定部、
例えば尿道、膀胱、血管などの内部に挿入する。

この際、リボン１を駆動（移動）させる駆動モーター３
２は制御部４０によりリボン１の移動距離を自由に設定
、又は制御できるし、制御部４０はマルチペンレコーダ
ー４１に位置信号を出力して医用カテーテルａの位置を
判断することができる様になっている。

そして、リボン１の他端（先端）に設けた接続具５を介
して医用カテーテルａと連通ずるように柔軟材製のゴム
管４２で配管された圧カドランスデューサ４３、及びこ
の圧カドランスデューサ４３に備えた切換えバルブ４４
を介して配管された生体の反応を測定するための圧力源
４５により液体又は気体を医用カテーテルａ内に送り込
む。

然る後、切換バルブ４４を切換えることによって圧カド
ランスデューサ４３と結合された圧力センサー兼増幅器
４６で検出された圧力はマルチペンレコーダー４１に送
信されて測定記録され、同時に接続具５に備えられた応
力センサー４によって検出されたリボン１と医用カテー
テルａとの間の張力、圧力も柔軟な電線４７を介して接
続された増巾器４８からマルチペンレコーダー４１に一
緒に測定記録される。

又、同時に生体反応測定器４９によって医用カテーテル
ａの挿入位置に応じた生体からの筋電計用信号、脳波溶
用信号等も同時にマルチペンレコーダー４１に測定記録
することができるようになっている。

本考案は成上の如く構成したことにより下記の利点を有
する。

（１） リボンを薄い板バネ材で断面略三ケ月型の帯
状にし、その一端を捲取リールに巻回して生体測定に使
用な長さだけ駆動機構で繰り出して、不要な部分及び測
定後には捲取リール内に繰り込んでおけるため、コンパ
クトで、且つ簡単な構造で医用カテーテルの移動距離を
大きくとることができる駆動装置を提供できる。

（２）また、上記したように移動距離を大きくとっても
、リボンは薄い板バネ材から断面略三ケ月型の帯状に形
成したため、リボンは曲がることなく確実に直線移動し
て医用カテーテルを生体内に正確、比つ容易に挿入又は
引抜き得る。

従って、本考案の医用カテーテルの駆動装置はコンパク
トな構造に構成したので、生体測定器自体の大きさを小
型化にできる腰しかも構造が簡単なために、操作性が容
易で生体測定を正確に行なうことができる。

依って所期の目的を遠戚し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案−実施例の医用カテーテルの駆動装置を設
置して生体測定器全体を示す概略図である。 図中、１・・・・・・リボン、２・・・・・・捲取リー
ル、３・・・・・・駆動機構、３５．３５’・・・・・
・一対のローラａ・・・・・・医用カテーテル、ｂ・・
・・・・駆動装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 薄い板バネ材を断面略三ケ月型の帯状にし、その一端を
   捲取リールに巻回すると共に他端に医用カテーテルを接
   続具を介して接続したリボンと、正逆回転可能な駆動源
   及びそれに連繋し前記リボンを挟持して該リボンを直線
   状に繰り込み又は繰り出しをする一対のローラーにより
   構成される駆動機構とからなる医用カテーテルの駆動機
   構。