JPS6016454Y2 - スクリユシヤフトの雄ねじの外周に一体的に形成された送り用雌ねじ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、スクリュシャフトの雄ねじの外周に一体的に
形成された耐摩耗のすぐれた高性能の送りねじ用雌ねじ
に関する。

一般にスクリュナツトは螺合するスクリュシャフトの外
径と十分な肉厚を有する管素材を旋盤主軸にとりつけ、
素材の１回転につき１リードの割合でねじ切りバイトが
軸方向に送られるようにして雌ねじを切るのである。

ところが、ねじ切りは工作物の長さく管素材の長さ）に
わたって送りをかけるので、生産能率は悪く、ねじ山を
完成するのに時間がか）す、しかも熟練を要するので多
量生産に向かない。

そして、高精度の雌ねじでの場合はさらに砥石によるね
じ研削を行わねばならない。

送りねじは高精度の送りを必要とすると雌ねじと雄ねじ
の間に隙間すなわちバックラッシュがあってはならない
。

従って通常砲金またはりん青銅等の耐摩耗性のすぐれた
軟質の合金とそれに対する雄ねじの表面は、特殊鋼と硬
度ならびに表面あらさの良好なものを組合せて通常使用
される。

雌ねじにつにては前述の材質のものを切削によって加工
し鋼製の雄ねじと組合せて滑り性能をよくして耐摩耗性
を高めている。

しかしこれは切削するために雄ねじの表面と雌ねじの表
面が接触面が全面に当ることはむずかしい。

本考案の目的は以上の如き諸欠点を改良すべく外周に精
密な雄ねじを形成したスクリュシャフトと金型内に配設
し、該金型と前記スプラインシャフト間に形成される間
隙部にアルミニウム合金、亜鉛合金などの溶解材を流し
込み、前記スクリュシャフトを抱持した状態のスクリュ
ナツトを成形し、該スクリュナツトの外周部をまんべん
なくた）くことによってスクリュシャフト間にわずかの
間隙を形威せしめ、スクリュシャフトの回転を可能なら
しむることにより、高精度にして廉価なスクリュナツト
を提供することにある。

以下図について本考案の実施例を説明する。

第３図において、１，２，３．４は一組の金型にして、
これは円筒部５を形成する上下割型１゜２とこの上下型
の両側端部にスクリュシャフト６のねじ山７に螺合する
溝８，９を形威した前後型３．４より構成されている。

これらからなる金型の上下割型１，２の一方端面に後型
４の溝９にスクリュシャフト６のねじ山７を螺合せしむ
る。

次に、前型３の溝８を嵌め込み、上下型１，２の端面に
当接せ七むることによって内部キャビティ１０と外部を
遮断する。

上記のように金型内にスクリュシャフト６をセットされ
たものは定盤あるいは公知の支持枠によって保持されて
いる。

不動の状態に保持された金型とスクリュシャフト間のｔ
ヤビテイ１０内にアルミニウム合金、亜鉛合金などのす
べり性能のすぐれた材料を流し込み成形する。

これが凝固した時点において型から取り出すとアルミ−
°ラム合金、亜鉛合金のナツト１１内にスクリュシャフ
ト６が固く把持された状態で第１次ができる。

次に、該半製品のナツト外径部を軸心と直角方向に、か
つ、スクリュシャフト６に衝撃が強＜作動することのな
いようにまんべんなくた）くことにより、アルミニウム
合金、亜鉛合金などのナツトは円周方向に僅かに圧延さ
れた状態となり、前記スクリュシャフトとの間に僅かな
間隙が生じ、ナツト１１とスクリュシャフトのねじ部７
とはすべりが可能になる。

図中符号１７は注湯口を示す。

第２図は本考案の他の実施例であって、そのスクリュシ
ャフト１２は、左右にねじ１３，１４を同じ向きに切り
、モしてねじ１３には本考案によりナツト１５を成形腰
ねじ１４同様ナツト１６を形威し、スクリュシャフト１
２のハンドル（図示せず）を回動することによって左右
のナツト１５．１６は矢印方向に前進後退ができる。

従来この種のスクリュシャフトに螺合せしむるナツトは
スクリュシャフトのねじ山に一致させるべくねじ切りバ
イトで機械加工されているため、ねじの谷山が均一に加
工することが非常に難しく、また高精度にすると高価に
なる。

そのため、ナツト部の機械加工誤差がねじ山のすべり不
良にもとすく部分摩耗などの悪影響を与えていたが、本
考案によるときは、スクリュシャフトをそのま）用いて
ナツトを鋳造成形するから、スクリュシャフトにおける
ねじ部とナツトのねじ部との当りは良（、滑動に無理な
くスムーズに回転できるから、各種機械の精密送りねじ
に利用できるのみならず、ステアリング、オートドアな
どの動力伝導部品としてきわめて良好である。

また、小型機械部品の如きの場合は、スクリュシャフト
の先端、後端および中央の所要個所にあらかじめ駆動部
品、伝導部品などを離脱不能に固設した場合は後より割
ナツトを除いて通常のナツトを組み込むことは殆んど不
可能であった、ところが、本考案によるときは簡単にし
て、かつ大量にナツトを鋳造成形することができるので
、組立工程において順序を変形することも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案により製作したスクリュナツトにスクリ
ュシャフトを螺合せしめた状態を示す一部断面正面図、
第２図は本考案の他の実施例としてスクリュシャフトの
左右にナツトをそれぞれ固設せしめた状態を示す断面図
、第３図はスクリュナツトの鋳造による成形方法を示す
一断面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 下記ａ、 ｂおよびＣを構成要素とするスクリュシャフ
   トの精密な雄ねじの外周に一体的に形成された送りねじ
   用雌ねじ。 ａ 外周に精密な雄ねじ７を形成したスクリュシャフト
   ６と金型３間のキャビティ１０にアルミニウム合金、亜
   鉛合金などの低溶融合金を流し込むことによって前記ス
   クリュシャフト６を抱持した状態に形成されたスクリュ
   ナツト１１゜ｂ 該スクリュナツト１１の内面に前記ス
   クリュシャフト６の精密な雄ねじ７に対応すべくその内
   面に直接形成された雌ねじ。 Ｃ該スクリュナツト１１の外周部をまんべんなくた）く
   ことによりスクリュシャフト６の雄ねじ７間に形成され
   た一定の間隙。