JPS6015398Y2 - 漏電遮断器動作性能測定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は人体および電気設備保安のために設置される
漏電遮断器の動作性能を測定する装置に係る。

漏電遮断器（以下ＥＬＢと略称する）は商用電源路と各
種電気設備との間に設置して漏洩電流を検出したとき電
源路を遮断し、感電、火災等の事故を防止するものであ
りＥＬＢの性能は予めあるいは随時充分に検査されなけ
ればならない。

そのためには該ＥＬＢの動作電流と、作動時間を測定す
る必要がある。

従来は上記電流を指示計器によって測定腰作動時間をデ
ィジタル表示によって測定する方式が知られているが、
ディジタル表示を行わせるために回路が複雑且つ高価と
なる欠点があり、又回路切替にリレーを使用して共に指
示計器による方式も採用されているが、リレー作動時間
の影響を受けて作動時間測定に誤差が生じ易く信頼性も
亦低下する。

この考案は比較的簡単な回路構成の下で確実且つ正確な
ＥＬＢ動作性能を測定可能として従来の欠点を解消する
装置を安価に提供することを目的とする。

次にこの考案の実施例を図面について説明すると、第１
図において、１はＥＬＢ２に動作電流を供給する回路で
、始動スイッチ３を有する交番電源回路（図示省略）と
変圧器４を介し且つＥＬＢの前段に電流調整用可変抵抗
器５を挿入した公知のものであるが、この考案において
は電流電圧変換用基準抵抗器６が挿入される。

而して該抵抗器６の一端からＥＬＢの動作電流を電圧に
変換して取出し、ついで全波整流器７、電子スイッチ９
、緩衝器１０ならびに指示計器１１を順次接続し、別に
定電流回路１２を設けて該回路と前記電子スイッチ９間
、もしくは上記全波整流器７と電子スイッチ９間を切替
接続可能の切換スイッチ１３を設け、前記全波整流器７
と電子スイッチ９間に電圧比較器８を挿入し、電子スイ
ッチ９と緩衝器１０との中間に接続した分岐路にコンデ
ンサ１４を挿入して指示計器１１と接続しである。

上記コンデンサ１４と緩衝器１０とは測定値保持回路を
形威しており、１５はコンデンサ１４の保持電圧を解消
して次の測定を可能とするように設けたリセットスイッ
チである。

以上のように構成されたこの考案を用いて測定する際の
作動状態を第１図ｅ工？ ｅ２！ ｅ３． ｅ、各部に
おける波形図（第２図、第３図）を参照し乍ら説明する
。

（イ）先ず第１図および第２図によって動作電流測定の
場合を説明すると、予め電流調整可変抵抗器５をしぼり
切った位置に設定しておき、始動スイッチ３を閉じ、切
替スイッチ１３を全波整流器７側に投入する。

この時、変圧器４の一次巻線には商用電源電圧が供給さ
れている。

そこで電流調整用可変抵抗器５を除々に回して供試ＥＬ
Ｂに電流を流すと電流電圧変換用基準抵抗器６の両端に
電流に比例した電圧が発生する（ｅ□）。

該電圧は全波整流器７で整流され（ｅ２）その値が電圧
比較器８の１しきい値ヨＬを超えると電圧比較器８が作
動して正電圧出力（ｅ３）を生じ、これによって電子ス
イッチ９を閉じ、前記全波整流器７からの整流電圧によ
ってコンデンサ１４に充電される（ｅ４）。

このように充電された電圧を入力抵抗が高い緩衝器１０
を介して指示計器に与えることにより指示計器を作動さ
せることができる。

即ち、ついで供試ＥＬＢに流す電流が動作電流Ｉｓに達
するとＥＬＢ２が動作すると同時に上記電流電圧変換用
基準抵抗器６の電圧は零となり、整流出力電圧も零とな
って電圧比較器出力が復帰し、電子スイッチ９を開く。

したがでこの間にコンデンサ１４に積分されて充電され
た電圧（ｅ４）によって指示計器は動作電流Ｉｓを指示
するが、緩衝器１０の入力抵抗は充分大とすることが可
能であり、且つ電子スイッチ９を開いた上記状態では漏
洩電流は極めて小さいから上記の如く動作した指示計器
による指示は遠足に支障がない程度の充分な時間中保持
される。

上記で明らかなようにコンデンサ１４は指示用であり又
指示保持用として作用するものである。

又電圧比較器８の１しきい値ヨＬは供試ＥＬＢ ２の動
作電流値１８に比して例えば１１１０以下の如き充分小
さい電流値で電圧比較器が動作するように設定すること
により測定上支障を来すことは全くない。

測定完了後はリセットスイッチ１５によりコンデンサ１
４の両端を短絡すれば指示計器１１の指示は復元する。

始動スイッチ３を開いて再測定可能の状態となる。

（ロ） 次に第１図および第３図によって作動時間遠
足の場合を説明すると、前記（イ）における最終段階即
ち再測定可能とした状態で切替スイッチ１３により電子
スイッチ９の入力を定電流回路１２に接続し、始動スイ
ッチ３を閉じると既に電流調整用可変抵抗器５は供試Ｅ
ＬＢの定格動作ン 電流に対応して設定されているから
、供試ＥＬＢには直ちに前記定格動作電流が供給され、
該電流に比例した電圧が電流電圧変換用基準抵抗器６の
両端に発生しくｅ□）、（イ）と同様に全波整流器７に
よって整流され（ｅ２）、電圧比１ 較器８が動作して
（ｅ３）電子スイッチ９を閉じるが、この場合は定電流
回路１２から一定電流がコンデンサ１４に供給される。

今該一定電流をｉ。

、コンデンサ１４の容量をＣＸＥＬＢの作動時間をＩｓ
とすると、コンデンサ端子電圧ｅ４は ｅ４＝ １ ｃ／ Ｃ’ ｔ ｓ ”
””（１）となりｉ。

／Ｃは定数であるから該端子電圧ｅ。は作動時間に比例
する。

したがって指示計器１１によってＥＬＢの作動時間が指
示されること１ になり、供試ＥＬＢが作動時間ｔｓに
達すると、（イ）の場合と同様に電流電圧変換用基準抵
抗器６の電圧が零となり以下（イ）と同様にコンデンサ
１４の充電電圧ｅ４は保持されて作動時間の測定を容易
とする。

以上説明したようにこの考案は供試ＥＬＢに流れる電流
に比例して電流電圧変換用基準抵抗器６の両端に発生す
る交番電圧を取り出し、これを整流した整流電圧による
電圧比較器８の出力電圧有無によって電子スイッチ９を
開閉させるようにしタカら従来のリレーを使用したもの
に比べて応答時間が極めて小さく特に作動時間測定は極
めて正確となるばかりでなく、故障もない。

又切替スイッチ１３と定電流回路１２とを設けることに
より、測定値保持回路のコンデンサ１４へ整流器７の出
力に代えて定電流回路から充電電流を供給可能とし、こ
れによって動作電流測定に用いた回路構成のままで作動
時間測定可能とするほか、指示計器１１による指示が保
持されるから測定数値が読み易く、比較的簡単な回路構
成と併せて実用的効果が著しいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示すブロックダイヤグラム
、第２図、第３図は回路各部における波形図である。 １・・・・・・ＥＬＢに動作電流を供給する回路、２・
・・・・・ＥＬＢ、 ３・・・・・・始動スイッチ、６
・・・・・・電流電圧変換用基準抵抗器、７・・・・・
・全波整流器、８・・・・・・電圧比較器、９・・・・
・・電子スイッチ、１０・・・・・・緩衝器、１１・・
・・・・指示計器、１２・・・・・・定電流回路、１３
・・・・・・切替スイッチ、１４・・・・・・コンデン
サ、１５・・・・・・リセットスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 漏電遮断器に流す動作電流を給断するスイッチと前記動
   作電流の大きさを調整する可変抵抗器とから成る動作電
   流供給回路と、前記動作電流を検出する抵抗器と、該抵
   抗器の端子間に発生する電圧を整流する整流器と、定電
   流回路と、前記整流器の出力と前記定電流回路の出力と
   を選択的に出力するための切換スイッチと、前記整流器
   の出力値が一定値となった時に動作する電圧比較器と、
   該電圧比較器の出力により前記切換スイッチの出力の給
   断を制御する電子スイッチと、該電子スケイツチの出力
   が供給される測定値保持回路と、該測定値保持回路の保
   持値を表示する指示計器とから構成されたことを特徴す
   る漏電遮断器動作性能測定装置。