JPS6015388B2 - エア霧化式静電ガン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、接地した被塗物を陽極とし、塗料噂霧装置を
陰極としてこれに負の高電圧を与えて両極間に静電界を
つくり、贋霧させた塗料粒子を負に帯電させて、反対極
である彼塗物に塗料を吸着させる静電塗装機のェア霧化
式静電ガンに関するものである。

従来、ェア霧化式静電ガンにおける電極の金属部は、塗
料通路内において塗料に直接接触するか、または塗料と
完全に隔絶されないで、塗料が後端部に侵入し、電極の
後端部に接触していた。

このため、塗料の顔料分が高圧印加部に析出して序々に
その量が増大し、ついには塗料中にこの析出した顔料が
砕けて流入し、塗料と共に吐出され、被塗物の塗面に突
起状の凸部を生じさせるという欠点が生じていた。この
顔料の析出は、ガン内部において電気泳動現象が起きて
いるために発生するもので、上記突起状の凸部の発生を
防止すればよいのであるが、この亀気泳鰯現象が‘ィ’
析出する顔料が多いこと、‘ｏ’顔料と樹脂分との分離
が容易であること、し一顔料のき電位が高いこと、〇塗
料の電気抵抗が高いこと等の原因で発生するものである
以上、その対策は困難であり、塗料中に分散剤を添加す
る等、他の施策が必要となっていた。本発明の目的は、
簡単な構成で、効果的に上記した従来技術の諸欠点を除
去し得るェア霧化式静電ガンを提供することにある。

本発明の基本的構成は、噴霧させた塗料粒子を負に帯電
させて、反対極である被塗物に塗料を吸着させるェァ霧
化式静電ガンにおいて、ガン本体に形成した塗料流路内
に針状電極を配するとともに、該針状電極の塗料通路内
金属部分を隔絶部材によって前記塗料通路の内部空間か
ら隔絶園続し、さらに前記針状電極の電圧印加部を、隔
絶部村の端部に形成した収納穴内に位置させ、該収納穴
の外周を形成する隔絶部材の端部にシール部材を介袋し
たことを特徴とするェア霧化式静電ガンである。

以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

ガン本体１には、高抵抗収納孔２が形成され、高抵抗収
納孔２内には高抵抗３が都材５及びシール部材６によっ
て支持されて収納されている。

高抵抗収納孔２の前方には塗料流路７が形成され、塗料
流路７の前方にはノズル部材８が前方部材９及び係止環
部材１０によって係止され、装着されている。ノズル部
材８の内部には、塗料通路７の一部を構成する針状電極
収納孔８ａが形成されている。針状電極１１は、絶縁材
料によって構成される隔絶部材１２内にその主要部を収
納されており、先端部１１ａのみを隔絶部材１２から露
出させている。針状電極１１の後端部にはコイルスプリ
ング部１１ｂが一体に形成され、このコイルスプリング
部１１ｂは隔絶部材１２の織部に形成した収納穴１２ｃ
内に収納される。高抵抗３の先端部には、電圧印加部４
ａが突出形成され、針状電極１１は、そのコイルスプリ
ング部１１ｂを電圧印加部４ａに圧接することにより、
高抵抗３から所定電圧を供給される。隔絶部材１２は、
その外周部に形成されたフランジ部１２ａをスプリング
部１１ｂの弾発力によってノズル部材８の後端面に圧接
させると共に、隔絶部材１２の外周面に形成された支持
突部１２ｂ，１２ｂ，…・…・・・・・を針状電極収納
孔８ａの内側面に当綾して、支持される。隔絶部材１２
とシール部材６との間には、シールリング１３が介装さ
れ、針状電極１１のスプリング部１１ｂと電圧印加部４
ａとの接触部を塗料通路７から完全に隔絶している。隔
絶部材１２のフランジ部１２ａよりも左方には、針状電
極１１と平行に塗料通路（図示せず）が形成され、また
、ガン本体１には一端を塗料通路７内に開口した塗料供
給孔１７が形成されている。図中、１４，１４，・・・
………はシールリングを示す。そして、１５はノズル部
材８の外周部に装着されたシールリングである。針状電
極１１の先端部１１ａはノズル部材８のノズル部８ｂ、
及び前方部材９の前方開口９ａから外方に突出している
。１６は、ガン本体１内に形成された空気通路であり、
その空気噴出口１６ａ，１６ａは各々針状電極１１の先
端部１１ａ方向に向かっている。

以下、作用を説明する。

電極４ａに所定の直流負電圧をかけることにより、針状
電極１１を印加し、また同時に空気通路１６から空気噴
出口１６ａを通して針状電極１１の先端部１１ａに空気
を供給して、先端部１１ａの周囲の空気をイオン化し、
所謂イオン化圏を形成する。

塗料は、塗料供給孔１７から塗料通路７内に所定圧力で
供給され、針状電極収納孔８３に沿って移動してノズル
部８ｂから吐出されるときに微粒子状にされる。この塗
料粒子は前述のイオン化圏を通過するときに負にイオン
化され、正に帯電された被塗物（図示せず。）方向に飛
行して、被塗物に塗着する。ここで、塗料通路７内に供
給された塗料は、針状電極１１とはほとんど接触せずに
イオン化圏に突入することは重要である。以上、説明し
たように、本発明のェア霧化式静電ガンによれば、塗料
通路内の電極の金属部分は、全て隔絶シールされるもの
であるから、塗料が電極に全く付着することがないので
、従来のように電極に析出した塗料中の顔料が塗料と共
に被塗物に付着されることがなく（所謂、静電ブッとい
う。

）、塗装面が平滑となるという効果を生ずる。また、構
造が簡単であるため、塗装面の静電ブツ対策として大き
な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はェア霧化式静電ガンの要部断面図、第２図は、
第１図の針状電極部の拡大断面図である。 １・・…・ガン本体、２・・・・・・高抵抗収納孔、３
・・・・・・高抵抗、７・・・・・・塗料流路、８・・
・・・・ノズル部材、１１・・・・・・針状電極、１２
…・・・隔絶部村、１１ｂ・・・・・・コイルスプリン
グ部、１２ａ……フランジ部、１３・・…・シールリン
グ、１７・…・・塗料供給孔、１６・…・・空気通路、
１６ａ・・・・・・空気噴出口。 第１図第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 噴霧させた塗料粒子を負に帯電させて、反対極であ
   る被塗物に塗料を塗着させるエア霧化式静電ガンにおい
   て、ガン本体に形成した塗料通路内に針状電極を配する
   とともに、該針状電極の塗料通路内金属部分を隔絶部材
   によつて前記塗料通路の内部空間から隔絶囲繞し、さら
   に前記針状電極の電圧印加部を、隔絶部材の端部に形成
   した収納穴内に位置させ、該収納穴の外周を形成する隔
   絶部材の端部にシール部材を介装したことを特徴とする
   エア霧化式静電ガン。