JPS60148008A - 電気絶縁油組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電気絶縁油、とくにパラフィン系鉱物油を主
ビ分とする流動点の改善はれた電気絶縁油組成物に関す
る。さらに詳細には、流動点が改善され、酸化安定性、
熱安定性、耐コロナ性、耐腐食性および低温性能に優れ
た電気絶縁油組成物に関する。

従来、絶縁油としては電気特性が優れていることおよび
流動点が低いことから、高度に精製された低粘度のナフ
テン系鉱物油が用いられている。しかし、近年ナフテン
系原油の供給量が減少したため、これに代わってパラフ
ィン系鉱物油を電気絶縁油として利用することが進めら
れている。しかし、このパラフィン系鉱物油は供給量面
および電気特性面では遜色がないが、流動点が高いこと
から低温時に使用した場合には絶縁油の凝固が起こり、
実用上程々の問題が生じている。

このようなパラフィン系鉱物油からなる電気絶縁油の流
動点が高いこと−に基づく前述の欠点を改善するだめの
処方も種々提案されている。たとえば、特開昭５１−２
０６００号公報、特開昭５２−９８９９９号公報および
特開昭５７−７３０８５号公報には非晶性のエチレン・
プロピレン共重合体などのエチレン・α−オレフィン共
共重合体式ハラフィン系鉱物油らなる電気絶縁油に配合
する方法が提案されている。しかし、これらの非晶性の
エチレン・α−オレフィン共重合体を配合する方法では
、流動点やパラフィン含量等の異なる種々のパラフィン
系鉱物油からなる電気絶縁油の流動点降下に巾広く対応
するには不充分であった。

本発明者らは、広範な流動点を有する鉱物油系の電気絶
縁油の流動点を降下をせることかでき、しかも絶縁油組
成物の絶縁特性を低下させることなくかつ酸化安定性、
熱安定性、耐コロナ性、耐腐食性および低温性能に優れ
た絶縁油組成物を得ることのできる添加剤を探索した結
果、特定の性状フェナレン・α−オレフィン・ジエン共
重合体が前記目的を達成した鉱物油系電気絶縁油用配合
剤となることを見出し、本発明に到達した。本発明の非
晶性ないし低結晶性のエチレン・α−オレフィン・ジエ
ン共重合体からなる配合剤は、低流動点から比較的高流
動点を有する鉱物油系電気絶縁油に配合することにより
、著るしい流動点降下作用を示し、しかも前述の優れた
効果を示すといつ特徴を有している。

本発明を概説すれば、本発明は、 ［ａｌ　電気絶縁油、および ■）数平均分子量か１０ＵＯないし８００００の範囲に
あり、結晶化度が５％以下の範囲にあり、エチレン成分
の含有率が６０ないし８５モル％、α−オレフィン成分
の含有率が１５ないし４０モル％およびジエン成分の含
有率が０．１モル％以上の範囲にある非晶性ないしは低
結晶性のエチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体−
ｔ、該電気絶縁油１０（）重量部に対して０．００５な
いし５重量部、 を含有する電気絶縁油組成物、を発明の要旨とするもの
である。

本発明の電気絶縁油組成物に配合される電気絶縁油ｆａ
ｔは、パラフィン系鉱物油を主成分とするものであり、
パラフィン系鉱物油のみからなる電気絶縁油である場合
もあるし、パラフィン系鉱物油にナフテン系鉱物油など
の他の鉱物油成分を配合した混合鉱物油であっても差し
つかえない。該電気絶縁油のＪ：ｃＳＫ−２２６９の方
法によって測定した流動点は通常は口ないし一３５℃、
好ましくは−５ないし一６０℃の範囲にあるものであり
、ＡＰＩ度で表わした比重は通常は２Ｏ２以上、好まし
くは６０°以上であり、アニリン点は通常は６０℃以上
、好ましくは７０℃以−ヒの範囲にあるものである。こ
こで、ＡＰＩ度およびアニリン点は該電気絶縁油のパラ
フィン系成分含量を示す尺度として用いられ、いずれも
値が高いほど・ｑラフイン系成分含量が高いことを示し
ている。

該電気絶縁油に含量れるパラフィン系鉱物油からなる電
気絶縁油は、一般にはパラフィン系原油を常圧蒸留する
か、または常圧蒸留の残渣油を減圧蒸留して得た沸点（
常圧換算）が２６０ないし４３０℃、好ましくは２５０
ないし４００℃の温度範囲に含まれる留分を通常８０重
量％以上、好ましくは９０重量％以上含む留出油に、通
常溶剤精製処理、水素化還元処理、脱ロウ溶剤処理が施
され、埒らに必要に応じて固体吸着剤処理などが施され
る。これらの処理のうちで脱ロウ溶剤処理はとの段階で
施してもよいが、水素化還元処理の後で施すことが好ま
しい。

本発明の電気絶縁油に配合きれるエチレン・α−オレフ
ィン・ジエン共重合体は低分子量領域の２５℃に於いて
液状ないし半固体状の共重合体から高分子量領域の固体
状の共重合体まで包含している。

本発明の電気絶縁油組成物に配合される液状なイシ無定
形のエチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体は、数
平均分子量（Ｍｎ　）が１０００ないし５ｏｏｏｏの範
囲にあり、エチレン成分の含有率が６０ないし８５モル
％、α−オレフィン成分の含有率が１５ないし４０モル
％およびジエン成分の含有率が０．１モル％以上の範囲
にある液状ないり、ハ無定形のエチレン・α−オレフィ
ン・ジエン共重合体であ、す、さらに好ましくは数平均
分子量（Ｍ　ｎ　）　ｉ：ろｏｏｏｆｉいＬ７００００
ｏ範囲ニアリ、エチレン成分の含有率が６５ないし８０
モル％、α−オレフィン成分の含有率が２０ないし３５
モル％およびジエン成分の含有率が０．２ないし１０モ
ル％の範囲にある非晶性ないしは低結晶性のエチレン・
α−オレフィン・ジエン共重合体である。

該エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体の極限粘
度〔η］（テカリン溶媒中で１６５℃で測定した値。な
お、１３５℃で不溶分が存在する場合にはこれを除去し
て測定した値である）は通常０．０７ないし２（１１／
Ｆ、、好ましくは０゜１ないし１．９６／／ｇの範囲で
ある。′＝１だ、該エチレン・α−オレフィン・ジエン
共重合体が半固体状または固体状である場合には、該共
重合体は無定形であり、Ｘ線回折法によって測定したそ
の結晶化度は通常５％以下、好ましくは６％以下の範囲
である。

該エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体の数平均
分子量（Ｍｎ）が８００００を越えると、絶縁油組成物
の粘度が高くなり、また流動点降下性能も低下するよう
になる。該エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体
の数平均分子量が１０００未満になると、絶縁油組成物
の流動点が十分に低くならないようになる。該エチレン
・α−オレフィ×・ジエン共重合体のエチレン成分の含
有率が８５モル％より大きくなると、絶縁油に対する溶
解度が著しく減少して組成物が白濁するようになり、流
動点降下性能も低下するようになる。該エチレン・α−
オレフィン・ジエン共Ｍ合体ｔｖｘチレン成分の含有率
が６０モル％より小さくなると、絶縁油に対する流動点
降下作用が低下するようになる。

該エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体のα−オ
レフィン成分の含有率が１５モル％より・小さくなると
、絶縁油に対する溶解度が著しく減少して組成物が白濁
するようになり、流動点降下性能が低下するようになる
。該エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体のα−
オレフィン成分の含有率が４０モル％より大きくなると
、絶縁油に対する流動点降下作用が低下するようになる
。

’１ｋ、該エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体
のジエン成分の含有率が０，１モル％より少なくなると
、流動点が高く、パラフィン含量の多い絶縁油に対する
流動点降下性能が低下するようになる。

該エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体を構成す
るα−オレフィン成分としては、プロピレン、１−ブテ
ン、１−ペンテン、１−ヘキセン、４−メチル−１−ぺ
／テン、１−オクテン、１−デセン、１−ドデセンなど
の炭素原子数が６ないし２０のα−オレフィン成分を例
示することができる。また、ジエン成分としては、１，
４−へキサジエン、１．４−オクタジエン、ジシクロペ
ンタジェン、５−メチレン−２−ノルボルネン、５−エ
テリテンー２−ノルボルネン、５−イソプロピリデン−
２−ノルボルネン、５−ビニル−２−ノルボルネンなど
の非共役ジエン成分が好適である。

該エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体の配合割
合は該電気絶縁油１００重全部に対して０．００５ない
し５重量部の範囲にあることが必要であり、ざらには０
．０１ないし１重量部の範囲にあることが好ましい。該
エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体の配合割合
が０．００５重景部上り少なくなると流動点に優れた電
気絶縁油組成物は得られなくなり、また配合割合が５重
量部より多くなると流動点降下作用がほとんどなくなり
、また−線点組成物の粘度も高くなる。

本発明の絶縁油組成物は、流動点が低くかつその他の性
能にも優れているので、油入コンデンサー、油入ケーブ
ル、油入変圧器、油入シャ断器などの電気絶縁油として
有用である。

次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。

実施例１〜４ 絶縁油基油１００重量部に対し、第２表に示ＬりｆＪ［
ｉのエチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体を配合
した場合の流動点を測定した。

使用した絶縁油基油の性状を第１表に、共重合体を配合
した絶縁油組成物の流動点を表２表に示した。

なお、流動点は、ＪＩＳＫ２２６９の方法に従って測定
した。

第１表

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ＩＸａ）電気絶縁油、および り）数平均分子量が１０００ないし８００００の範囲に
   あり、結晶化度が５％以下の範囲にあり、エチレン成分
   の含有率が６０ないし８５モル％、α−オレフィン成分
   の含有率が１５ないし４０モル％およびジエン成分の含
   有率が０．１モル％以上の範囲にある非晶性ないし低結
   晶性のエチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体を、
   該電気絶縁油１００重量部に対して０．００５ないし５
   重量部、 を含有する電気絶縁油組成物。