JPS6014753Y2 - 竪型直接還元炉のガスシ−ル弁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、竪型直接還元炉のガスシール弁に関する。

従来のこの種の竪型還元炉におけるガスシール弁として
は、レバーの回転軸及び駆動装置をケーシングで支持し
ている。

しかしながら、この様なガスシール弁では弁板の作動状
態が直接目視できず、冷却水の系内への流出の危険性を
考慮すると水冷構造を採用するまでに至らず、従って冷
却を必要とするシールパツキン構造を採用できず、金属
面同士の接触によるガスシール方式に甘んじてきた。

また、点検整備も点検窓から行なわねばならないために
作業性が悪く、また、ケーシング重量も大きくならざる
を得なかった。

この考案は上記の事情に鑑みて発案されたもので、その
目的とするところは、ガスの完全密封を可能とし、製品
が大気と接触することを防ぐ構造とした点検整備性にす
ぐれた軽量なるガスシール弁を提供することにある。

そして、その要旨とするところは、２重のシートリング
と弁板を露出した構造として点検整備・吐を向上させ、
要部の断熱化と水冷化によってシールパツキンの長期安
定保持を可能とし、従来と同様の金属面同士の接触をす
る内側シートリングの外周にシールパツキンと接触する
外側シートリングを設け、これら２重のシートリングに
よって完全なガスシールを実現し、弁開時には口金部直
下に筒型金物を自動的に設置して、高温の製品が大気と
直接接触して再酸化することを防ぎ、系外への発塵を防
ぎ、製品のふく射熱から弁板のシールパツキンを保護し
、必要によっては予備の弁板とアームと駆動装置を具備
することができ、しかも軽量なることを特徴とする竪型
直接還元炉のガスシール弁にある。

以下に、この考案を図示の一実施例に基づいて説明する
。

１はガスシール弁の口金で、その上部フランジによって
ガスシール弁全体が炉外に位置して竪型直接還元炉に取
付けられる。

口金１からブラケット２が出ており、これにレバー回転
軸６と駆動装置支持部８が組込まれている。

レバー５はシリンダー等による駆動装置７の動力によっ
てレバー回転軸６を中心として回転し、弁板４の開閉を
行なう。

シートリング３は内外輪１３，１４の２重構造とし、こ
の内輪１３と外輪１４の間から不活性ガスを噴出してシ
ートリング部に付着する微粉を飛散させシート部に微粉
が噛み込むことを防ぎ、さらにシールパツキン１０と接
触する外側シートリング外輪１４は水冷構造部１６とし
てシールパツキンとの溶着を防止している（なお１３は
口金部１内に設けられているライナーを示す。

）弁板４は内側表面に断熱耐火物層１１を設置して弁板
本体の温度上昇をおさえ、その外周に前記内側シートリ
ング内輪１３と接する金属面１５を有し、さらにその外
周に外側シートリング外輪１４と接するシールパツキン
１０を保持しており、その下部を水冷する構造部１７と
している。

本考案は上述のように弁板４とシートリング３が露出し
ているので水冷構造部から万−浅水することがあっても
容易に発見でき、直ちに修理することが可能である。

また、シートリング３やシールパツキン１０の状態も作
動時に容易に観察され、それらの交換時期も容易に判断
でき、各部品の取替作業は、従来の様に作業空間の制約
を何ら受けることなく、きわめて容易である。

通常作動時には弁開完了後、シートリング３の直下に筒
型金物１２を自動的に設置する構造としている。

この筒型金物１２の機能は、シートリング３とのすきま
及び製品搬送容器とのすきまに不活性ガスを噴出させる
ことにより、高温の製品が大気と直接接触して再酸化す
ることを防ぎ高温の製品が通過する際のふく射熱から弁
板を保護することにある。

なお第３図に示すようにブラケット２′を対称位置に２
つ配置することで予備の弁板４′、レバー５′及び駆動
装置７′を支持することができ、一方が故障しても駆動
系を切替えることで直ちに対処しうる。

また従来の様に大型のケーシングを有していないため本
体重量は極めて軽量にできる利点も有している。

この考案は、以上説明したように弁要部を露出すること
により要部の水冷化を行ない、シールパツキンによる完
全なガスシールを可能とし、点検整備性を向上させ、弁
開時には筒型金物を弁子に自動的に設置して、製品を大
気からしゃ断する優れた性能を有しており、しかも軽量
である等の利点も有している。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係る一実施例を示すもので、第１図は
弁の閉状態における要部縦断面図、第２図は弁の開状態
における要部縦断面図、第３図は予備機構を備えた場合
の側面図、第４図は第１図に於けるＡ部の詳細拡大断面
図である。 １・・・・・・口金、２・・・・・・ブラケット、３・
・・・・・シートリング、４．４’・・・・・・弁板、
５，５′・・・・・・レバー、６．６′・・・・・・レ
バー回転軸、７，７′・・・・・・駆動装置、８，８′
・・・・・・駆動装置支持部、９・・・・・・ライナー
、１０・・・・・・シールパツキン、１１・・・・・・
断熱耐火物層、１２・・・・・・筒型金物、１３・・・
・・・内側シートリング内輪、１４・・・・・・外側シ
ートリング外輪、１５・・・・・・弁板の金属面、１６
・・・・・・シートリングの水冷構造部、１７・・・・
・・弁板の水冷構造部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 口金部１に設けられているシートリング３を炉外に位置
   せしめると共に、該シートリングを内輪１３と水冷外輪
   １４とで形威し、更に、該シートリングに接する弁板４
   も炉外に位置せしめ、口金部に設けられているブラケッ
   ト２にレバー５及び駆動源７を介し、回動自在に設置し
   、更に、該弁板の内面に断熱耐火物層１１を、外周に上
   記内側シートリングに接する金属面１５を、その外周に
   、上記外側シートリングに接するシールパツキン１０を
   それぞれ設け、且つ該弁板を水冷構造となしたことを特
   徴とする竪型直接還元炉のガスシール弁。