JPS601375B2 - 高強度非晶質合金の製造方法 - Google Patents

高強度非晶質合金の製造方法

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JPS601375B2
JPS601375B2 JP49082744A JP8274474A JPS601375B2 JP S601375 B2 JPS601375 B2 JP S601375B2 JP 49082744 A JP49082744 A JP 49082744A JP 8274474 A JP8274474 A JP 8274474A JP S601375 B2 JPS601375 B2 JP S601375B2
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JP
Japan
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iron
amorphous
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aluminum
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JP49082744A
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道彦 南雲
稔彦 高橋
徹夫 新井
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高強度非晶質合金に関するものである。
最近繊維強化あるいは積層複合材料が進歩しつ)あり、
その素材としての金属繊維及び箔については高品質化と
安価な提供が強く要望されている。金属は一般に強度籾
性などの面ですぐれた材料であるが、繊維または箔状に
することは多くの工程を必要とし多額の製造費用を要す
る。
たとえば金属ひげ結晶は高い強度を有する理想的な繊維
材料であるが、溶液からの析出、還元、蒸気の凝集など
化学反応や相変化によって作られるために高価であるば
かりでなく、また量産も困難である。また金属紬線たと
えばピアノ線は冷間伸線と中間暁鈍をくりかえす工程を
とるため価格は極めて高い。金属箔についても同様であ
る。そこで溶融金属から直接金属繊維や金属箔を作る手
法がこれらの安価な製造手段として研究されてきた。
しかし従来の手法によって製造された金属繊維や箔は強
度及び延鞠性の点で極めて不十分であった。ところが最
近にいたり、鉄またはニッケルに十数%のリンと数%の
炭素あるいはさらに数%のクロムを含有させた合金を溶
融状態から熱伝導のよい金属導体上に吹きつけて急袷凝
固させ、非晶質化することによって強度、延籾性ともに
すぐれた材料が得られることが見出された。しかしなが
らこのような非晶質状態を得ることは成分系及び冷却条
件に多分に依存し、従来発表されている成分系は経験的
に上記の範囲に限られていた。そこで本発明者らは非晶
質状態を得るための成分系及び製造条件について広範囲
な研究を行ない、さきに基本成分として週期律表第8族
遷移元素の鉄、コバルト、ニッケルのいずれかあるいは
これらの混合成分をベースに、半金属元素に隣接する窒
素、アルミニウム、すずの一種または二種以上さらに半
金属元素の二種以上を添加すればよいことを見出した。
このようにして得られた非晶賞金属は従来の結晶質の急
袷凝固金属とくらべると格段にすぐれた強度と延鞠性を
備えている。しかしさらに強度を増加させることは用途
拡大のうえで必要である。そこで本発明者らは上記の基
本成分をもとに種々の合金添加の効果を検討し、バナジ
ウム、ニオブ、タンタルの週期律表第弦族元素がこの目
的にたいして有効であることを見出した。またこれらの
第母族元素が窒素酸化物の還元分解反応に触媒となるこ
とはよく知られていることであるが、本発明のように非
晶質化した場合には結晶質の場合にくらべて構造欠陥が
多いために反応性に富むことが予想される。したがって
この非晶質合金はその強度を利用した用途のみならず触
媒としての用途も期待される。本発明者等の知見によれ
ば第母族元素の添加量は合金全体を非晶質化するという
観点から定められるべきであって、そのためには合金全
体の融点がその合金を構成する第8族元素のいずれかと
、添加された半金属元素の隣援元素または半金属元素の
いずれかとの二元合金の共晶温度のうち、もっとも高い
温度からプラス15000以内になるようにすることが
有効である。さらに本発明者らは冷却条件は合金を溶融
状態から300℃までを毎秒1ぴ℃以上の速さで急冷す
ることが必要なことを見出した。なおこ)で非晶質構造
とは通常のX線回折では金属結晶に特有な回折線が認め
られない状態をいう。
また半金属元素とはほう素、炭素、けし、素、りんを指
す。本発明においては合金の母体をなす第8族遷移元素
としては鉄、コバルト、ニッケルの3元素を対象とした
が、他の第8族元素も同様の効果を持ち得るであろうこ
とは容易に考えられる。また成分として不可避不純物が
ふくまれることはいうまでもない。上記の成分の組合せ
が非晶質金属合金をつくり易く、強度が高い理論的根拠
は現在明らかではない。
本発明は非晶質構造形成傾向と添加元素の種類及び冷却
速度との関係を系統的に実験した結果得られたものであ
る。本発明者らの研究によって添加元素の種類について
週期律表上の規則性が明らかになった。本発明の要点の
一つは第8族遷移元素と半金属元素に隣接する元素と半
金属元素とも組合せて非晶質状態を確保し、その特性改
善のために第$族元素を添加することにある。従来鉄、
ニッケルあるいはパラジウムをベースとした非晶質金属
が発表されているが、本発明者はベースになる鉄を他元
素でおきかえる一連の研究の結果、ニッケルのみならず
コバルトで置換しても非晶質金属が得られるが、第8族
からはずれたマンガン、銅による置換は非晶質になりに
くいことを見出した。一方「これらのベース成分と組合
される元素としては、従来、りん十数%、炭素数%の同
時添加が知られていた。
しかし本発明者らはこれらについても広範囲な研究を行
ない、半金属元素のほかに週期律表上でこれに隣接する
窒素、すず、アルミニウムの添加もまた広範囲に有効な
ことを見出し、さらにこれに週期律表第強族の元素をあ
る限度まで添加しても非晶質が確保されることを見出し
たものである。さらにこれらの添加量については従来の
研究では鉄あるいはニッケル以外の添加元素はそれらの
総量が約20原子%に限られていて成分設計上の規則的
な指針は得られていなかった。
そこで本発明者らは広範囲な実験をつみ重ねた結果、合
金の融点が一つの基準となり、かつそれはベースとなる
第8族元素と添加される窒素、すず、アルミニウムある
いは半金属元素のいずれかとの二元合金の共晶温度との
関係で定められることを明らかにしたものである。すな
わち前にのべたように、合金の融点をある程度以上低く
することが必要で、それはベースとなる鉄、コバルトヘ
ニツケルのいずれかと、添加される窒素、いおう、すず
、アルミニウムのいずれかあるいは半金属元素のいずれ
かとの二元合金の共晶温度のもっとも高いものよりプラ
ス15030以下のぞましくは10000以下になるよ
うに第弦族元素をふくめて成分を調整することが有効で
あることを見出した。もちろんこのように合金成分を調
整しても冷却速度によっては非晶質金属を得ることは不
可能であってト溶融状態から十分遠く凝固、冷却するこ
とが必要である。
急冷が必要な領域は第一には凝固時であるが、凝固後高
温状態に長く保持される時は嫁子拡散によって結晶化す
るので凝固後も十分な冷却速度をとることが必要である
。厳密には凝固時と凝固後とで必要な冷却速度が異なる
ことが考えられるが実際に分離して制御することは困難
である。本発明者らは冷却速度を種々変えた実験と理論
的な予想から結晶化が停止する約300ooまでを1ぴ
℃/秒以上の速さで冷却することが必要であることを見
出した。このようにして得られた非晶質合金は通常の結
晶質の急冷凝固合金とくらべてすぐれた強度および延鞠
性を備えている。
従って用途としてはワイヤーロープ、スチールコード、
フィルター、繊維強化複合材料素材、コンクリート強化
素材、メッシュ、防音防嬢材などがあり、さらに触媒用
途も考えられる。本発明は非晶質合金を設計するに際し
て従来の限定された経験から脱した法則性を見出したも
のできわめて有意義なものである。実施例鉄にりん11
原子%、炭素8原子%、アルミニウム5原子%、バナジ
ウム20原子%、ニオブ5原子%を添加した合金は10
80qCの融点を有している。
鉄とりん、鉄と炭素、鉄とアルミニウムの2元素の共晶
温度のうち、もっとも高いものは鉄とアルミニウム系の
116500であって、上記合金の融点は共晶温度より
も低い(第2図参照)。この合金を1×1び℃/秒の速
さで溶融状態から急冷すると非晶質状態が得られた。
この合金の引張り強さは270k9/秘であった。また
下記の組成の合金を溶融状態から1『00/秒の冷却速
度で急冷凝固すると、非晶賀状態が得られ、その特性は
次のとおりであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法により製造した鉄−11原子%P
−8原子%C−5原子%N一20原子%V−5原子%N
b非晶質合金のX線回折写真で、非晶質状態を示す写真
である。 第2図は鉄ーアルミニウム2元合金の状態図である。鉄
一11原子%リンー8原子%炭素−5原子%アルミニウ
ム20原子%バナジウム−5原子%ニオブ合金の融点1
080つ0は鉄とアルミニウムの2元系の共晶温度11
6500より15000高い1315℃以内(斜線部分
)にあることを示す。多1図 碁2図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基本成分として、鉄、コバルトおよびニツケルの一
    種または二種以上と、窒素およびアルミニウムの一種ま
    たは二種に、さらに半金属元素としてほう素、炭素、り
    んおよびけい素の二種以上にバナジウム、ニオビウムお
    よびタンタルの1種または2種以上を、その合金の融点
    が、合金を構成する鉄、コバルトおよびニツケルと、窒
    素、およびアルミニウムおよび前記半金属元素のいずれ
    かとの二元系の共晶温度のうち、もっとも高い温度から
    プラス150℃以内になるように含有させ、該合金を溶
    融状態から300℃までの温度範囲を10^5℃/秒以
    上の冷却速度で急冷凝固させることを特徴とする高強度
    非晶質合金の製造方法。
JP49082744A 1974-07-20 1974-07-20 高強度非晶質合金の製造方法 Expired JPS601375B2 (ja)

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JPS5112310A JPS5112310A (en) 1976-01-30
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01177574U (ja) * 1988-05-24 1989-12-19
JPH0720939U (ja) * 1993-09-30 1995-04-18 昭夫 張田 双子ストロー

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