JPS6012563Y2 - オイルフイルタ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、フルフロー用フィルタとバイパスフィルタ
とを備えたオイルフィルタ装置に関するものである。

従来、この種の装置においてはブラケットより立設した
センターパイプにフィルタユニットを嵌着腰前記ブラケ
ットにケースを固定する際にそのケースとフィルタユニ
ットとの間にスプリングを介在させてフィルタユニット
に軸心方向への力を付与腰これにより取付安定性と各部
のシールのための圧接力とを得ている。

しかしながら、この交換のためにケースを開放するとフ
ィルタユニットを押圧していたスプリングも脱落してし
まい、これを保管しておかなければ新たなフィルタユニ
ットの取付けを行なうことができないものである。

そのため、フィルタ交換時にスプリングを失うことがな
いように注意していなければならないと云うわずられし
さがある。

とくに、このスプリングはスプリング単体ではなく、実
際にはフィルタユニットに接する板状接合体なども存し
て複数個であり、これらの組立順序も間違わないように
することが必要なものである。

この考案は、このような点に鑑みなされたもので、フィ
ルタユニットの交換を簡単に行なうことができるオイル
フィルタ装置を得ることを目的とする。

この考案は、ブラケットに取付けられたセンターパイプ
に嵌合するフィルタユニットを押圧するスプリングリテ
ーナがケースの内底面に固着されているので、フィルタ
ユニットの交換時にブラケットからケースを取りはずし
てもスプリングリテーナが分離することがなく、これに
より、交換時にはフィルタユニットとケースとが分けら
れるだけであるため、その作業性がきわめて高く、部品
紛失のおそれもないように構成したものである。

この考案の一実施例を図面に基いて説明する。

まず、機体その他の固定部に取付けられるブラケット１
が設けられ、このブラケット１には、図示しないオイル
の入口部とエンジンへの出口部２とオイルペンへの出口
部３とが形成されている。

そして、前記ブラケット１には、中空棒状のセンターパ
イプ４とこのセンターパイプ４よりも短かくてその外周
面との間に所定の空隙をおいたパイプ管状の径大パイプ
５とが同芯的に取付けられている。

そして、前記センターパイプ４の内部と前記出口部３と
が連通し、前記径大パイプ５の内部と前記出口部２とが
連通している。

前記径大パイプ５の端面ば開放されているとともに前記
センターパイプ４の端面にはねじ部６と外周面側に連通
ずる連通孔７とが形成されている。

ついで、フィルタユニット８が設けられている。

このフィルタユニット８は隔壁体９とフルフロー用フィ
ルタ１０とバイパスフィルタ１１とよりなる。

そして、前記隔壁体９は底面１２と筒状の周面１３とよ
りなり、前記底面１２には前記センターパイプ４の外周
面に気密的に嵌合するバッキング１４が取付けられてい
る。

そして、前記周面１３にはバッキング１５が気密的に嵌
着され、このバッキング１５をはさみ込むように前記フ
ルフロー用フィルタ１０とバイパスフィルタ１１とが設
けられている。

すなわち、これらのフィルタ１０．１１の内端板１６．
１７の縁部が前記周面１３に打出し形成した保合部とな
る突起１８１こよって前記バッキング１５を挾持するよ
うに位置決めされつつ一体化されている。

また、前記フルフロー用フィルタ１０の外端板１９には
前記ブラケット１に接合するバッキング２０が設けられ
、前記バイパスフィルタ１１の外端板２１には前記セン
ターパイプ４に嵌着されるバッキング２２が設けられて
いる。

ついで、前記ブラケット１との間にバッキング２３が介
在させて取付けられるケース２４が設けられている。

このケース２４はその一端が開放であり、底面２５・・
・実際には上部に位置する・・・には、ワッシャー２６
およびバッキング２′７を介在させて前記センターパイ
プ４のねじ孔６に螺合する固定ボルト２８により固着さ
れている。

このようなケース２４の底面２５の内面には環状の凹部
２９を有する保持体３０が固着され、この保持体３０に
はスプリングリテーナ３１が取付けられている。

このスプリングリテーナ３１は圧縮ばね３２とこの圧縮
ばね３２に固着された押圧板３３とよりなり、その圧縮
ばね３２が前記凹部２９に嵌着されて保持されている。

このような構成において、オイルの入口部より内部に入
ったオイルはフィルタユニット８の外周部に達してその
フィルタユニット８により濾過される。

そして、一方はフルフロー用フィルタ１０から径大パイ
プ５の内部を通り出口部２からエンジンに達する。

他方はバイパスフィルタ１１から連通孔７を経てセンタ
ーパイプ４の内部を通り出口部３からオイルパンに戻る
。

このような二系統の流路を形成すると云うことは、フィ
ルタユニット８を隔壁体９により完全に分けているため
であり、この分割もバッキング１５を介在させて一体化
していることにより確実に行なわれている。

そして、突起１８によりフルフロー用フィルタ１０とバ
イパスフィルタ１１とが一体化されており、周面１３上
で処理しているため、両者の芯出しは確実に行なわれて
いる。

しかして、フィルタユニット８を交換するためには、固
定ボルト２８を取りはずしてケース２４を開き、センタ
ーパイプ４よりフィルタユニットを抜き出し、新たなも
のを装着する。

この交換作業時にスプリングリテーナ３１はケース２４
に付いた状態で分離されないので、スプリングリテーナ
３１を紛失することがなく、また、取付は時に位置合せ
をしたりする必要はなく、作業が容易である。

、この考案は、上述のようにフィルタユニットが取付け
られるブラケットにケースを着脱自在にしたものにおい
て、センターパイプに嵌合したフィルタユニットを軸方
向に押圧して各部のシール性を発揮させるスプリングリ
テーナをそのケースの内底面に固着するよつにしたので
、フィルタユニットの着脱時にスプリングリテーナを紛
失するおそれが全くなく、また、その交換作業時の作業
性もきわめて高いものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は縦断
側面図、第２図はスプリングリテーナ部分の拡大断面図
、第３図はフィルタ結合部の拡大断面図である。 １・・・・・・ブラケット、４・・・・・・センターパ
イプ、８・・・・・・フィルタユニット、１０・・・・
・・フルフロー用フィルタ、１１・・・・・・バイパス
フィルタ、２４・・・・・・ケース、３１・・・・・・
スプリングリテーナ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. センターパイプが立設されたブラケットを設け、フルフ
   ロー用フィルタとバイパスフィルタとを軸心方向に連設
   したフィルタユニットを前記センターパイプに嵌着し、
   このフィルタユニットを覆いつつ前記センターパイプに
   螺合するセンターボルトにより前記ブラケットに取付け
   られるケースを設け、前記フィルタユニットを前記ブラ
   ケット方向に押圧するスプリングリテーナの一端を前記
   ケースの内底面に固着したことを特徴とするオイルフィ
   ルタ装置。