JPS60122021A - 除塵フイルタ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は為特定物質を配合して作製した永久帯電性の優
れた絶縁性繊維材料を用いてなる除塵フィルターに関す
るものである。

除塵フィルターは、エレクトロニクス産業、医療分野な
どでの空気中の塵埃濃度を極めて低く保つクリーンルー
ムを実現するための空調システムに広く用いられている
。このシステムでは１粒子径の大きい塵埃を捕捉の対象
とする通気抵抗の低い主に高分子材料からなるプレフィ
ルタ−と、サブミクロン以下の塵埃を捕捉の対象とする
ガラス繊維主体のＨＥＰＡフィルターが用いられる。プ
レフィルタ−の除塵性能の向上は、空調システム全体の
性能向上に有効であり、また繊維を帯電させて、高い除
塵性能をもだ共だフィルター（例えばＨ１ｉ！ＦＡフィ
ルター）は１高清浄度志向の空調システムのフィルター
に適した材料として適用でキル。シート状、糸状、スプ
リット状などの帯電繊維材料からなる除塵フィルターは
、低圧損で、サブミクロン粒子に対して高い除塵性能を
示すことからまたばこ煙の除去を目的とする機器、たと
えば室内空気清浄機の主フィルターに適用できる。

又、ヒユーム、ダストミストを発生する産業での作業用
防塵マスク用材料、花粉アレルギー防止マスク用材料等
として利用できる。

この様な繊維材料を用いてなる除塵フィルターにおいて
１フイルターを構成する繊維自身を帯電させることで、
ある程度の除塵性能のあるフィルターが得られることは
例えば特公昭５６−４７２９９号公報に示されている。

この方法は、無極性高分子物質を１一旦フイルムとして
成形し、これを延伸してコロナ要素を用いて荷電し１次
に該帯電フィルムを針付きロールを用いて解繊糸となし
、その後にフィルターに成形するものであるが、この方
法に於ては、フィルムを荷電するのにコロナ要素を用い
なくてはならず、そのために１高電圧を扱う不便さがあ
り、更にフィルム延伸速度にも限界ができ）フィルター
を作る上では迅速性に欠け、冒コストになる欠点がある
。

本発明の目的は、繊維材料を高度に帯電させることで、
通気抵抗が低く、除塵性能の高いＡかつ１しかも製作が
安易な除塵フィルターを提供することにある。

本発明者等は、帯電持続性の高い材料及びその帯電化技
術について１詳細に研究した結果為絶縁性高分子に脂肪
酸金属塩を配合した繊維材料を用いた除塵フィルターが
高い除塵性能を持つ帯電繊維フィルターとなることを見
い出し本発明に到達した。

即ち、本発明は脂肪酸金属塩を配合した絶縁性繊維材料
を用いてなる除塵フィルターを要旨とするものである。

・国以上の任意の可紡性のあるもので１例えばポリプロ
ピレン、ポリエチレン１ポリエステル１ポリアミド１ポ
リ塩化ビニル、ポリメチルメぞクリレート等が挙げられ
る。またこれに配合する脂肪酸金属塩としては１ラウリ
ン酸１バルミチン酸、ステアリン酸１オレイン酸等のア
ルミニウム）マグネシウム１亜鉛等の塩が挙げられる。

本発明ではかかる脂肪酸金属塩の配合割合は金属基準で
１００　ｐｐｍ以上、好ましくは３００　ｐｐｍ以上２
０００ｐｐｍ以下の範囲である。

本発明に係る絶縁性繊維材料は例えば次の様にして作製
できるものである。即ち、絶縁性高分子繊維となし、こ
れをエアジェツトを用いてスパンボンド様のシートとす
るかあるいは糸状のまま巻き上げ繊維材料とするもので
ある。さらに別法として上述の脂肪酸金属塩配合絶縁性
高分子材料を溶融製膜し）得られた未延伸フィルム状物
を熱板上で摺動延伸して一軸延伸摩擦帯電延伸フイルム
となし１これをスプリットファイバー化して繊維材料と
するものである。

上述の摩擦帯電延伸糸は第１図の延伸装置を用いて製造
できる。即ち、脂肪酸金属塩を）その金属が高分子材料
に対して重量基準でｌ　ＯＯｐｐｍ以上配合し溶融紡糸
して得られた未延伸糸ｌは、ガイド２を経てフィードロ
ーラ３により一定速度で繰り出される。フィードローラ
３から出た糸は熱板４上を摺動しドローローラ５により
フィードローラ３より速い速度で引延ばされる。この様
に未延伸糸は延伸と同時に摩擦帯電をうけて高度に帯電
した帯電繊維となる。なお１第１図では未延伸糸ｌはチ
ーズ状に巻き上げられているものであるが１チーズ状に
巻き上げることなく溶融紡糸工程から直接この延伸装置
に導入することも可能である。

絶縁性の高い高分子物質繊維を摩擦すると、よく帯電す
ることは、周知であるが１その摩擦帯’ｔｌｆ。

たけては除塵フィルターに利用するには充分でない。し
かるに本発明の脂肪酸金属塩を配合した絶縁性高分子繊
維を摩擦延伸帯電して得られた繊維性高分子繊維材料か
らなる除塵フィルターに比して、はるかに高い除塵効率
を示す。この事実は１脂肪酸金属塩を配合した高分子物
質の摩擦延伸荷電繊維がＡその帯電電荷をＡ除塵フィル
ターに加工した後も、高いレベルで保持し、この電荷に
よって作られるフィルター内部での電界によって１高い
除塵性能が得られていることから裏づけられる。

高分子物質の帯電特性は、その構造と密接な関係にある
ことは明らかであり、その構造として、（１）基本的化
学組成１（２）個々の鎖状分子内の基本分子単位の空間
的配置（ミクロ構造）　％　＜８）高分子鎖の空間的配
置（マクロ構造）の三つのレベルが指摘されている。し
かし為具体的な帯電現象に対して、どのレベルの構造が
係っているかは、あまりわかっておらず、従って本発明
の如く）高分子物質に、脂肪酸金属塩を配合したものに
ついて１その帯電特性に、明解な理由付けをすることは
、困難であるが、本発明者等の推察では絶縁性高分子中
に配合された脂肪酸金属塩の一部分が繊維表面に出てお
り、これが延伸及び摩擦を受けるとき、金属イオンが先
ず帯電電荷のとり込みを行ない）更にその電荷が延伸作
用をうけつつある繊維に生成された結晶界面などのより
深いトラップにとり込まれることにより、より安定な帯
電を形成するもので）高分子鎖の空間的配置（マクロ構
造）のレベルの帯電現象であろうと考えている。以上の
如くに考えると、本発明で得られる帯電繊維は、いわゆ
るメカノ・エレクトレットの範噴に入れられ１従ってそ
の電荷は極めて長期に亘って保存されるものである。

本発明の除塵フィルターは、高圧電源あるいは電極など
のいわゆる荷電設備を用いることなく、容易に迅速にエ
レクトレット化されたものであり、高い除塵効率を示し
、かつその性能を永続的に保持するものである。

次に本発明の実施例について説明するが、本発明はかか
る実施例によって侮辱限定をうけるものでない。

実施例 絶縁性高分子として、ポリプロピレンを用い、配合する
脂肪酸金属塩としてステアリン酸マグネシウム（（１１
ｙ　Ｈ３５０ｏ　Ｏ）＠　Ｍ　Ｉを選択し１第１表に示
す割合でこれらを配合し〜溶融紡糸して、未延伸糸を得
−この未延伸糸を延伸速度４２＊／ｍｉｎ延伸倍率３．
０でＮ　１１０℃に設定した熱板上を摺動延伸させて、
単繊維繊度６デニールの摩擦帯電延伸糸を得た。次いで
得られた帯電延伸糸をエアジェツトを用いて１ネツト上
に吹きつけ一、　２Ｃ）Ｏｆ／ｌｌ目付のマット状にし
て除塵フィルターに形成した。

これの除塵効率Ｘ１（％）を測定し１その結果を第１表
に併記する。なお１比較としてステアリン酸マグネシウ
ムを添加しないポリプロピレンチ、上記と同じ条件で紡
糸、延伸及びマット作成を行ないフィルターを得た。

なお、除塵効率は）通過速度１０　ｃｓ／　ｓｅａにお
いて１大気塵の０．５〜１．０μ粒子について、光散乱
計数法を用いてめた。

第　１　表 この除塵性能はＳフィルター製造後４カ月を経過した後
も蔦殆んど変化が見られなかった。

実施例　２ 絶縁性高分子として）ポリプロピレンを用い）配合する
脂肪酸金属塩として、バルミチン酸アルミニウム（ｏ、
　Ｈ３，０ｏＯ）、　Ａｌを選択し）第２表に示す割合
でこれらを配合し、実施例１と同様の方法により２００
１　／’ｍ’目付のマットを作り）除塵フィルターに作
製した。

第　２　表 この除塵性は１フイルタ一製造後１３カ月経過した後も
殆んど変化が見られなかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る帯電繊維を作製する延伸工程を示
す。 １　未延伸糸　２　ガイド ３　フィードローラー　４　熱　板 ５　ドローローラー　６　延伸糸 特許出願人　東洋紡績株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 脂肪酸金属塩を配合した絶縁性繊維材料を用いてなる除
   塵フィルター。