JPS6011329Y2 - ゴツグル弁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はボッグル弁の改良に係り、特に弁箱内に対向配
置せしめられた固定弁座と移動弁座間に介在する弁体を
傾斜板を介してボールベアリング上に全方向にスライド
自在に載置するとともに、前記傾斜板に弁体の固定弁座
からの離脱を規制するためのストッパを設け、弁体の支
持構造、スライド機構及び弁座からの離脱機構を簡素化
するとともに、弁体のスライド時、即ち弁体が弁座から
離脱している時は弁体を両弁座間の中立位置に容易に保
持し得るとともに長期に亙るゴムシートの圧着と２次圧
の回り込みによる、弁座移動時のゴムシートの抜出しを
防止するようにしたボッグル弁に関する。

開放部と閉鎖部とを一体に設けた弁体を有して戊るボッ
グル弁にあっては、弁の作動は前記弁体を流体の流れ方
向に対して直角方向にスライドせしめ、前記開放部と閉
鎖部を選択的に流路に適合することで威される。

ところで、この弁体のスライドは弁座が離脱した状態で
行わねばならないため、この種ボッグル弁には弁体を流
体の流れ方向に対して直角方向にスライドせしめる機構
に加えて弁体のスライド中これを固定弁座と移動弁座間
の中立位置に保持しておく機構が必要である。

このような従来のボッグル弁にあっては、弁体を開閉動
作させるために、弁体を支持したフレームをその上縁も
しくは底部をスライド自在に支持し、これを長手方向に
駆動させるようにした駆動機構と、その開閉のためのス
ライド時に弁体を、固定、移動の両弁座間の中立位置に
保持させるための中立位置保持機構とが別々に取り付け
られているため、構造が複雑化し、部品点数も増大し、
これらがコストアップの因ともなっていた。

本考案はこの種ボッグル弁の上記した問題点に鑑み、こ
れを有効、且つ合理的に解決すべく威されたもので、そ
の目的とする処は、弁体のスライド及びこれの弁座間の
中立位置での保持を構造簡単にして確実に威し得るボッ
グル弁を提供するにある。

斯る目的を遠戚すべく本考案は、弁箱内に固定弁座と移
動弁座を対向させて設け、その両弁座間に開放部と閉鎖
部とを有する弁体を介在させ、該弁体を支持した弁体支
持フレームの上端に、前記固定弁座側を高く移動弁座側
を低く傾斜させた傾斜板を取付け、該傾斜板の下面を、
前記弁体支持フレームを挾んで前記傾斜板の傾斜に沿っ
た高低二段に配置したボールベアリングに当接させて該
弁体支持フレームをその長手方向及び前記両弁座間方向
に摺動自在に支持させ、かつ前記傾斜板の下面に該傾斜
板の長手方向に沿って突出させたストッパを備え、前記
移動弁座の移動によって弁体が固定弁座から離脱された
際に、前記ストッパーがボールベアリングに当接して該
弁体が前記両弁座間の中間に位置されるようにしたので
ある。

以下に本考案の一実施例を添付図面に基いて詳述する。

図面はボッグル弁の上半部破断側面図を示し、１は弁箱
であり、１には対向して流路筒２，３が形成され、これ
らの円外端部には配管接続月相フランジ２ａ、３ａが溶
着等されている。

又下流側流路筒２の内端部にはリング状の固定弁座４が
固着され、−力士流側流路筒３の内端部外周には摺動筒
５がパツキン６を介して気密に、且つ摺動自在に嵌合し
ており、該摺動筒５内端部には前記固定弁座４に対向し
て同じくリング状の移動弁座７が固着されている。

前記上流側流路筒３及び摺動筒５の外周に起立するリン
グ状の固定部材３ｂ。

５ａ間には伸縮自在なベローズ８が連結されており、固
定部材３ｂの円周玉数箇所には等ピッチで油圧シリンダ
ユニット９が固定され、該ユニット９は図示しない油圧
源に接続されるとともに、これより出没するロッド１０
の先端部は前記固定部材５ａに固着せしめられている。

従って、移動弁座７はロッド１０の出没動で移動可能な
如く構成されている。

一方、固定弁座４と移動弁座７間には紙面垂直方向に開
放部１１ａと閉鎖部（図示せず）を設けて成る弁体１１
が介在せしられ、該弁体１１の両面には気密用のシール
リング１２．１２が埋設されている。

弁体１１はこれの上部に固着起設された弁体支持フレー
ム１３、該支持フレーム１３の上端に固着され、且つ図
において右上がりに傾斜した傾斜板１４を介して図示の
如く弁箱１側に高低二段に固設されたボールベアリング
１５．１６上に全方向にスライド自在に載置せしめられ
ている。

傾斜板１４の右端下面にはストッパ１７が固着され、こ
れの上面に平行に起立固着せしめられた固定部材１８．
１８間には紙面垂直方向に多数のピン１９が横架され、
これらピン１９はラック２０を形成している。

このラック２ｏの上方にはピニオン２１が噛合され、該
ピニオン２１は弁箱１上部に設置された電動機ユニット
２２から延出横架された出力軸２３に嵌合している。

又弁体支持フレーム１３の右側部の弁箱１の内側壁の全
周複数個所には押し出しローラユニット２４が突設され
、これのローラ２５は内部に介装されたスプリング２６
の弾発力で以って常時弁体１１を移動弁座７側に付勢し
ている。

次に本ゴッグル弁の作用及び効果を説明する。

図示の如く弁体１１の開放部１１ａが流路に適合して弁
が全開にある段階から、例えばこれを全閉状態にするに
は、まずシリンダユニット９を駆動して移動弁座７を弁
体１１より離脱せしめる。

この時弁体１１は傾斜板１４でボールベアリング１５．
１６上に載置せしめられているため、その自重で以って
、或は押し出しローラユニット２４の弾発力で傾斜板１
４に固設したストッパ１７がボールベアリング１５に当
接するまで移動弁座７側に移動し、固定弁座４から離脱
する。

この時ストッパ１７の固定位置を適当に設定すれば、弁
体１１を両弁座４，７の中立位置に保持することができ
る。

万一ゴムシートが長期圧着により固定弁座に固着し弁体
が移動しない時でも、僅かにスライドさせることで解決
できる。

これはゴムシートの抜出しを完全に防止している。

斯くして、弁体１１は紙面垂直方向のスライドに対して
は自由であり、何らの抵抗も存在しないため、電動ユニ
ット２２を駆動せしめれば、ピニオン２１は回転してラ
ック２０を駆動し、弁体１１を流体の流れ方向と直角（
紙面垂直方向）にスライドせしめ、流路に弁体１１の図
示しない閉鎖部を適合する。

しかる後、再びシリンダユニット９を駆動して移動弁座
７を固定弁座４側に移動せしめれば、弁体１１は両弁座
４，７間で挟圧され、ここに弁は全閉状態となり、流体
の流れは完全に停止する。

両弁を全閉状態から再び全開状態に復帰せしめるには、
上述したと同様の操作、手順に従えばよい。

以上の説明で明らかな如く本考案によれば、弁体を傾斜
板を介してボールベアリング上に載置し、これの弁座間
の中立位置への保持は傾斜板に付設したストッパのみに
よったため、弁体のスライド及びこれの弁座間の中立位
置への保持を構造簡単、且つ確実に威すことができる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案に係るボッグル弁の上半部破断側面図であ
る。 １・・・・・・弁箱、４・・・・・・固定弁座、７・・
・・・・移動弁座、９・・・・・・油圧シリンダユニッ
ト、１１・・・・・・弁体、１３・・・・・・弁体支持
フレーム、１４・・・・・・傾斜板、１５，１６・・・
・・・ボールベアリング、１７・・・・・・ストッパ、
２２・・・・・・電動機ユニット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弁箱内に固定弁座と移動弁座を対向させて設け、その両
   弁座間に開放部と閉鎖部とを有する弁体を介在させ、該
   弁体を支持した弁体支持フレームの上端に、前記固定弁
   座側を高く移動弁座側を低く傾斜させた傾斜板を取付け
   、該傾斜板の下面を、前記弁体支持フレームを挾んで前
   記傾斜板の傾斜に沿った高低二段に配置したボールベア
   リングに当接させて該弁体支持フレームをその長手方向
   及び前記両弁座間方向に摺動自在に支持させ、かつ前記
   傾斜板の下面に該傾斜板の長手方向に沿って突出させた
   ストッパーを備え、前記移動弁座の移動によって弁体が
   固定弁座から離脱された際に、前記ストッパーがボール
   ベアリングに当接して該弁体が前記両弁座間の中間に位
   置されるようにしたことを特徴としてなるボッグル弁。