JPS60113025A - タ−ボチャ−ジャの組付方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はターボチャージャの組付方法及びその組付方法
を実施するための組付装置に関する。

従来技術 ターボチャージャは周知のように内燃機関心こより多く
の空気を供給し、よって機関の出力を高めさせるもので
ある。ターボチャージャは１０万ｒｐｍ以上の高速で回
転するために、高精度の動ノ〜ランスを確保することが
必要である。ターボチャージャの回転体はその重量の大
部分がタービンロータとコンプレッサインペラで占めら
れるために、これらの部品はそれぞれ単体毎に高精度の
動ノ〜ランスがとられている。

然るに、単体毎に高精度の動バランスがとられていても
、これらの部品が一体として組付けられた後ではアンバ
ランスが生じることがある。これはタービンロータと軸
受ハウジングが偏心した状態でコンプレッサインペラを
ロックナツトにより取付けるためにタービンロータの軸
部に曲がりが生じるためと考えられている。即ち、従来
の組付装置では、コンプレッサインペラを取付ける際に
タービンロータと軸受ハうジングが偏心した状態で支持
される可能性のあるものであった。

発明の目的 本発明の目的は組付時のタービンロータの軸部の曲りが
防止されよって高精度の動バランスを確保できるターボ
チャージャの組付方法及び装置を提供することにある。

発明の構成 本発明によるターボチャージャの組付方法は、タービン
と軸とが一体化されたタービンロータを固定的に保持し
、タービンロータの軸に軸受ハウジングを挿入し、ター
ビンロータと軸受ハウジングとの平行を保ちつつ軸受ハ
ウジングを支持し、そしてコンプレッサインペラをロッ
クナンドによりタービンロータに取付けるステップから
成る。

この組付方法を実施するためのターボチャージャの組付
装置は、一端が開放された中空部を有する装置本体を備
え、該装置本体の他端には前記中空部内に突出するター
ビンローフ芯出しセンタが設けられ、該芯出しセンタに
近接してタービンロータのタービン端部外周部を受ける
ことのできる締付トルク受けが設けられ、さらに前記中
空部内面には前記芯出しセンタから所定の距離の所に芯
出しセンタの軸線に対して直角な平面上にタービンロー
タ姿勢保持部が形成され、そして中空部の開放側端面が
前記平面と平行な平面として形成されてタービンロータ
が前記芯出しセンタ及び前記姿勢保持部に保持された後
で挿入された軸受ハウジングをタービンロータに対して
平行に保ちつつ軸受ハウジングを支持するようにしたこ
とを特徴とする。

実施例の説明 以下本発明の実施例について図面を参照して説明する。

第１図はターボチャージャ１を示す断面図である。ター
ビン２とコンプレッサインペラ３が軸４に取付けられて
いる。軸４はタービン２に一体化されてタービンロータ
と呼ばれ、これが単品として動バランスが取られる。軸
４はフルフロートベアリング５を介して軸受ハウジング
６に支承される。軸受ハウジング６の両端にはそれぞれ
タービンハウジング（図示せず）及びコンプレッサハウ
ジング（図示せず）が取付けられる。軸４は左側のベア
リング５の端部付近で段が付けられ、インペラ３側が小
径の軸となっている。この段付肩部に当接させてスラス
トカラー７が配置され、次いでスペーサ８が配置される
。インペラ３は軸４の左端部にロックナツト９により取
付けられる。ロックナツト９の締付力によりインペラ３
、スペーサ８及びスラストカラー７は軸４に取付けられ
ることになる。一方、軸受ハウジング６にはスラストベ
アリング１０がシール部材１１及びスナップリング１２
により軸受ノーウジング６しこ固着される。

スラストベアリング１０及びスラストカラー７番よ協働
して軸４の軸受ハウジング６に対する軸方向の位置を規
制するものである。軸受ノＡウジンク゛６には、ベアリ
ング潤滑油のためにオイル通路１３が形成され、フルフ
ロートベアリング５及びスラストベアリング１０を通っ
た潤滑油は下方Ｇこｉｉ番すられたフランジ部１４の通
路から排出される。

このような構造のターボチャージャにおし）で、第２図
に示されるように、その組付時に軸受ハウジング６と軸
４が偏心して保持されてＧすると、これらにそれぞれ取
付けられる欠ラストベアリンク゛１０の端面とスラスト
カラー７の係合面と力く偏Ｉ已−することになり、これ
に口・ソクナ・ノド９Ｌこよる締付力を加えるとスラス
トカラー７の端面に軸力ＦＯが働く。ところが、スラス
トベアリング１０とスラストカラ−７が偏心していると
相互の係合力（一様でなく、スラストカラー７は強く接
触した部位において反力Ｆ１を受け、結局この反力のた
めＧこ軸４の小径部に曲りが生じ、単品精度を確実Ｇこ
しておいたにもかかわらず組付けた後では動バランスが
崩れてしまうことになる。従って、組付に際しては軸受
ハウジング６と軸４とが偏心しないようにしておくこと
が必要である。しかしながら、ターボチャージャではフ
ルフロートベアリングが用いられるために、フルフロー
トベアリング５の外周面と軸受ハウジング６のベアリン
グ穴壁との間並びにベアリング内周面と軸４との間には
微小なりリアランスがあり、従って、このベアリングに
よっては両者の正確な心合せができず、心合せを外部手
段に頼らざるを得ない。

本発明がさらに容易に理解されるために、従来用いられ
ているターボチャージャの組付装置を第３図に示す。装
置基部には支持台２２が固着され、支持台２２には回転
軸２３が取付けられる。回転軸２３は公知の手段により
回転角度位置が制御される。回転軸２３にはワーク取付
部２４が固着されている。このワーク取付部２４はトグ
ルクランプ２５と協働して軸受ハウジング６を保持する
ものである。ワーク取付部２４には、ａｐｂｐｃｐｄ、
ｅで示される５個の基準面が準備され、第１図にＡ、Ｂ
、Ｃ，Ｄ、Ｅで示される軸受ハウジング６のそれぞれの
面を規制するものである。このようにして、従来は軸受
ハウジング６をまず固定し、続いて、タービンロータ２
０（タービン２と軸４が一体化されたもの）を軸受ハウ
ジングに挿入していた。挿入は第３図の位置からワーク
取付部２４を反転させて行い、さらに反転させて第３図
に示す位置で両者を保持する。ワーク取付部２４の下方
には、トルク受固定台２６が設けられる。トルク受固定
台２６には、締付トルク受２７が昇降可能に取付けられ
、これは第１図に１４で示されるタービン２の端部に形
成した多面体外周部を受けるものである。このような状
態で、フルフロートベアリング５、スラストカラー７、
スペーサ８、インペラ３が軸４に挿入され、ロックナツ
ト９が締付けられる（スラストベアリング１０等も適宜
取付けられる）。ところが、このようにして組付けられ
たターボチャージャの中には、回転バランスの許容値内
に入らないものが出てきた。

このような組付は手順及び組付は装置からその原因を探
ってみると、軸受ハウジング６を頭初に固定する手順に
問題があると思われる。複数個の基準面ａ、ｂ、ｃ、ｄ
、ｅで軸受ハウジング６の位置を定めても、部品にはそ
れぞれ製造誤差があり、従って実際には全ての基準面が
機能している訳ではなく　（強く当る部分と弱く当る部
分がある）、従って精密に見ると軸受ハウジング６がワ
ーク取付部２４に意図された正確さで保持されているこ
とにはならない。そのために、軸受ハウジング６の軸線
を想定して準備された締付はトルク受け２７が実際には
前記軸線を通らなくなり、従ってこれに受けられるター
ビンロータ２ｏも軸受ハウジング６から偏心してしまい
、この状態でロックナツトを締めると前述した結果にな
る。締付はトルク受け２７の位置を調整可能としておい
ても、実際の軸受ハウジングの位置が正確に定められな
ければ正確な組付けが行われる保証はない。

さて、第４図に示す本発明によるターボチャージャの組
付装置３０はカップ状の基部３１を有している。基部３
１の中心を通って芯出しセンタ３２が上方に突出して設
けられる。カップ状に窪んだ基部３１の上面には、芯出
しセンタ３２に近接して締付はトルク受け３３が取付け
られる。この締付はトルク受け３３は芯出しセンタ３２
を囲周する中空円筒状のものであり、その頂面と芯出し
センタ３２の先端とがほぼ同じレベルにある。

締付はトルク受け３３は内面３３ａを有し、これは第１
図のタービン端部外周部１４を通すことができ、外周部
１４の表面形状（例えば十角柱）に応じてこれと係合す
ることができる形状を備えたものである。基部３１には
輪状のタービンロータ姿勢保持部材３４及び軸受ハウジ
ング支持部材３５が積重ねて同軸線上に固着される。こ
のようにして、全体としてみれば一端が開放された中空
部を有する装置本体が形成される。タービンロータ姿勢
保持部材３４の上面内周部３４ａはハウジング支持部材
３５が積み重ねられた装置本体として見るときには中空
部内面になり、該面３４ａは芯出しセンタ３２の軸線に
対して直角な平面により形成される。同様に、軸受ハウ
ジング支持部材３５の上端面３５ａも芯出しセンタ３２
の軸線に対して直角な平面により形成される。タービン
ロータ保持部材３４の面３４ａに直角な円筒内面３４ｂ
、並びに軸受ハウジング３５の上面３５ａに直角な円筒
内面３５ｂ及び３５ｃについては第５図の説明により明
らかにされる。

第５図は本発明によるターボチャージャ組付装置３０を
用いてターボチャージャ１を組付けているところを示す
図である。まず、タービンロータがタービン２を下にし
て装置３０に保持される。

タービンロータのタービン２先端部にはこの部品の加工
時のセンタ穴があり、このセンタ穴が芯出しセンタ３２
と係合される。タービン２には羽根形成部の基部に環状
平面１６があり、これがタービンロータ姿勢保持部材３
４の面３４ａと係合する。

垂直円筒内面３４ｂはタービン２の外形輪郭より相対的
に大きい内径を持つ。従って、タービンロータはそのセ
ンタ穴と芯出しセンタ３２との係合並びにその環状平面
１６と姿勢保持部材３４の平面３４ａとの係合のみによ
って芯出しセンタ３２の軸線即ち装置３０の軸線と同軸
上で固定的な姿勢で保持されることになる。

次イテ、軸受ハウジング６がタービンロータの軸４に沿
って挿入される。挿入された軸受ハウジング６は後刻接
合されるべきタービンハウジング（図示せず）との接合
面１７が軸受ハウジング支持部材３５の上端平面３５ａ
と係合することによって軸受ハウジング支持部材３５に
支持される。このときに、平面３４ａと平面３５ａとの
平行関係によりタービンロータと軸受ハウジング６とが
相互に平行関係に置かれることにある。そして、軸受ハ
ウジング支持部材３５の垂直円筒内面３５ｂ及び３５ｃ
が軸受ハウジング６の対応部分より大きい内径を有して
いるので、軸受ハウジング６は軸線に直角方向に動くこ
とができる。

このような状態で、フルフロートベアリング５が挿入さ
れると、軸受ハウジング６は固定的に保持されたタービ
ンロータの軸線にならうように動くことができ、しかじ
もこのときに両者の平行関係は保持されている。次いで
、スラストカラー７がスラストベアリング１０（第１図
）とともに挿入され、スペーサ８、シール１１及びスナ
ップリング１２が取付けられた後で、コンプレッサイン
ペラ３がロックナツト９により取付けられる。

効果 以上に説明した本発明による組付方法及び装置を用いた
場合と、第３図に示した従来の組付装置を用いた場合と
の比較試験を行った。試験に際しては、同一の部品を用
いて組替えを行い、組付けたターボチャージャを自動車
用エンジンに搭載し、ターボチャージャを回転させた場
合のハウジング外側での振動レベルで比較した。従来装
置を利用して組付けたターボチャージャ１０台の平均が
０．８Ｇレベルであり、本発明の組付方法及び装置を利
用して組付けた場合には０．４　Ｇレベルであった。こ
の差は本発明による方がタービンロータの軸の曲りが小
さいことを示している。

さらに、エンジンバリエーションに対してターボチャー
ジャの最適マツチングを行うために、タービンロータの
羽根部φＤ寸法（第５図）のみを変化させ、その他の寸
法を同一にする場合が多い。

このような場合には、第５図に明らかなように、羽根部
輪郭とタービンロータ姿勢保持部材３４の円筒内面３４
ｂとは係合していないので、φＤ寸法が変化した複数の
タービンロータに対して同一の組付装置で対応できるこ
とになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はターボチャージャを示す断面図、第２図はター
ビンロータの軸の曲りを説明するための図、第３図は従
来の組付装置の斜視図、第４図は本発明によるターボチ
ャージャ組付装置の断面図、第５図は第４図の組付装置
を用いてターボチャージャを組付けるところを説明する
図である。 ■・・・ターボチャージャ、　２・・・タービン、３・
・・コンプレッサインペラ、４・・・軸、５・・・フル
フロートベアリング、 ６・・・軸受ハウジング、　９・・・ロック千・ノド、
３０・・・組付装置、　３１・・・装置基部、３２・・
・芯出しセンタ、　３３・・・締トルク受け、３４・・
・タービンロータ姿勢保持部材、３５・・・軸受ハウジ
ング支持部材。 特許出願人 トヨタ自動車株式会社 特許出願代理人 弁理士　青　木　朗 弁理士西舘和之 弁理土中山恭介 弁理士　山　口　昭　之 弁理士西山雅也 第４図 第５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　タービンと軸とが一体化されたタービンロータを
   固定的に保持し、タービンロータの軸に軸受ハウジング
   を挿入し、タービンロータと軸受ハウジングとの平行を
   保ちつつ軸受ハウジングを支持し、そしてコンプレッサ
   インペラをロックナツトによりタービンロータに取付け
   るステップから成るターボチャージャの組付方法。 ２、一端が開放された中空部を有する装置本体を備え、
   該装置本体の他端には前記中空部内に突出するタービン
   ロータ芯出しセンタが設けられ、該芯出しセンタに近接
   してタービンロータのタービン端部外周部を受けること
   のできる締付トルク受けが設けられ、さらに前記中空部
   内面には前記芯出しセンタから所定の距離の所に芯出し
   センタの軸線に対して直角な平面上にタービンロータ姿
   勢保持部が形成され、そして中空部の開放側端面が前記
   平面と平行な平面として形成されてタービンロータが前
   記芯出しセンタ及び前記姿勢保↑寺会■に保持された後
   で挿入された軸受／’１ウジンク゛をタービンロータに
   対して平行に保ちつつ軸受／”ｔウジングを支持するよ
   うにしたターボチャージャの組付装置。